2021/10/02 のログ
イグナス > 「まぁ、しゃァないか。」

やれやれ、しょうがなし。いい加減諦めて、よいしょと立ち上がって、去っていった

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──ぶえぇ~い……」

日の高い時間帯。
太陽の下、変な声を漏らしながら露天風呂で湯に身を浸して寛いでいる金髪の男が一人。

湯船の縁の岩に背を預け、濡れて張り付いた前髪をかき揚げざま、頭に載せたタオルを手に取り
軽く顔を拭っては、ぷぅ、と息を吐き出し。

「……うむ、今日もいい湯だなと関心顔になる。ここの風呂のクオリティの安定感は圧倒的にさすがって感じですなあ……」

ハッハッハ、と何が楽しいのか笑い声を上げながら、タオルを頭に載せ直し。
そのまま湯を堪能しながら、やがて音程の外れた鼻歌なんかも響かせ始める。

そんな男の近くでは、なにやら小さな物体がプカプカと浮かび、湯面が波打つのに合わせて揺れている。
それは銀色のボディに赤いつぶらな瞳の、アヒルのおもちゃだった。目的は不明だが、男が持ち込んだものようで。
陽光を照り返すそのアヒルに時々ちらりと視線をやりつつ、男はのんびりと湯を楽しみ続けていて。

エレイ > 存分に湯を楽しんだ男は、やがてアヒルを回収しふらりと場を後に──
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/ふたなり浴場」にリスさんが現れました。
リス > かぽーぉん……と、室内に、音が響き渡る。九頭龍温泉では、良く音なのだけれども、何の音なのだろうか。
 大きな檜の浴槽に身を委ね、少女は静かに考えていた、何時ものように、仕事を終えて、何時ものように、帰りがけに風呂にふらりと立ち寄る。
 家に誰かが居るなら、其れでも良いのだけれど、最近皆活発で、家に帰っても一人、と言う事が多い。
 だから、少女は出会いを求めて、温泉にやって来る。
 エッチな事はしたいけど、別に無理なら無理でも良いのだ、楽しくお話して、仲良くなるだけでも、と。
 やはり、仲良くなるには、裸の付き合いが良いと、考えて居る。
 お風呂で、楽しくお話して、気が合えば……とか。

 ただ、そう言う考えの癖に、エッチOK、寧ろ、エッチが優先なお風呂を選ぶのは、少女の淫蕩さという所なのだろう。
 下半身で物を考える系ドラゴン娘、リス。
 取り合えず、少女は大きな大きな檜のお風呂で、薔薇のお湯なのだろうか、桜色のお湯に身を委ねている。
 ぷかりぷかりと浮かぶ、両の乳房は、温められているからか、ほんのりと桜色に。
 温められた肌には、ほんのりと汗の珠が滲み、はふ、と柔らかそうな唇から、吐息が零れる。

リス > 湯煙が多いお風呂は、視界が悪く、露天風呂ではないタイプのお風呂なので、声などが反響をしている。
 自分の他に誰かが居るのは確定なのだけど、自分の他に誰かが居るのかどうかが判らない、さて、移動してみた方が良いかしら。
 そんな風に考えてみるけれど、さて、何方に行けばいいのだろう。
 くんくん、と匂いを嗅いでみるけれど、檜の良い匂いと、お風呂の入浴剤の匂いが大きく、人の匂いは良く判らない。
 こう、動いた先、人のいない方に動いてしまったとしたら、それはそれで悲しい気分になる。
 本当にどうしたものかしら、と、うむむむ、と、少女は腕を組んで悩む、そんな間にも、ぽたり、ぽたり、と汗は滲んで堕ちる。
 余り長湯をしていれば、湯あたりを起こしてしまうだろう、純粋な人間よりは頑丈だとしても、その辺りは生き物の範疇だし。

 「ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・な。」

 みぎ、ひだり、みぎ、ひだり、まえ、うしろ。
 選択肢は多い、こういう時の選択肢は、あまり歓迎したくないものだ。
 ちゃぷり、ちゃぷり、お湯を揺らして肌をなでて、もう一つ大きく深呼吸。
 それから、しばし悩んで、えいや、と立ち上がる。
 ざばり、とお湯が持ち上がり、堕ちて、立ち上がった少女の股間には、両性である証がプラプラリ。
 意を決した少女、温泉の中を、ゆっくりした足取りで歩き、移動を開始。
 誰かと会えるかな、と期待を胸に。

リス > 暫くの間、ちゃぷりちゃぷりとお湯を掻き分けて、しばらく温泉のお風呂の中を歩いていく。
 運が良いのか悪いのか、誰も見つかる事がなく、誰にも会えなかった、心なしか、反響する音も遠くなっている気がする。
 ああ、こっちじゃなかったか、と残念に思う物の、仕方がない、と切り替える異にした。
 そう言えば、と思い出すのは、水風呂の事、こっちには、サウナと水風呂があったはずで、お風呂で良い感じに温まって居たので、そろそろ少し冷まさねばならないと思って居たのだ。

「ま、それでいいか。」

 しばらく歩き、水風呂に到着し、体を水風呂に沈める。
 冷たい水の感触が、全身を引き締めるような感覚に、ひやぁ、と小さく叫んで、ブルりと身を震わせるが我慢して。
 全身を浸からせて、息を吐き出して。
 少しの間、水風呂を堪能してから立ち上がる。

「さて、と。帰りましょう、か。」

 あまり長く居ても仕方がない、今日も運が無かった、それだけの事。
 そのまま、最後に少しだけお風呂で体を温めなおし、脱衣所へと戻り、体をふいて、水気を切って。
 服を着てから九頭龍温泉を立ち去っていくのだった―――。

ご案内:「九頭龍の水浴び場/ふたなり浴場」からリスさんが去りました。