2021/08/16 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場 温泉の一つ」にデロスさんが現れました。
■デロス > 王都の老舗の旅籠、九頭龍の水浴び場。
館内には様々な温泉や施設が存在しており、王都の人々からの人気も高い。
しかしながら、今の国の現状と同じく「裏」の部分も充実しており、そういった目的のための温泉なども数多いという。
ここはそんな旅籠の一画に存在する「裏」側の温泉である。
様々な性的な仕掛けや罠などが多く設置されており、この特別な温泉を知る客が高額を払うことにより、その客がその温泉の機能を好きなように使用することができるのである。
そういう場所ではあるものの、一般にも開放されている。無論、あえて一般の温泉の中に混在させることによって、獲物を迷い込ませるような仕組みになっているのであった。
「さすが老舗だけあって充実している。うちでも参考にせねばな」
そんな特殊な温泉の脱衣所に一人の男がいた。王都で温泉旅籠を経営するデロスである。
同業者としてのライバル店の視察兼、この温泉を利用しての自らの欲望を満たすことを目的としていた。
宿側から渡された、この温泉の魔導機会を発動させるリングを腕にはめながら、軽くその機能を確かめ、満足げにうなずく。
自身は脱衣所の奥の衝立の向こう側に腰を下ろし、この温泉に迷い込んでくる女性客を待つ。
脱衣所にかけられている表示は現在女湯とされているが、デロスが思念を込めればすぐにでも「混浴」の表示に変えることができるのだ。
デロスは獲物を待つ。何も知らないでやってくる者か、それともある程度この宿の裏を知ったものが来るのか――
ご案内:「九頭龍の水浴び場 温泉の一つ」にアルシェさんが現れました。
■アルシェ > 昼間の暑さも夜ともなれば幾分和らいでくる。
そうなると水浴びではなく、温泉が恋しくなるというのは人情というもの。
前日に濡れ鼠になった少女としては、今更感はあるものの、やはり温かいお湯に入ってのんびりしたいところで。
そんなわけで、普段なら大盛りを頼む食事を並みに抑えて、こうして温泉宿へとやって来た。
女湯と書かれた脱衣場へと入り、無造作に服を脱ぐと貸し出された大きなタオルを手に湯船の方へと向かう。
ごつごつとした岩が並ぶ中に湯気の立ち昇る温泉は、九頭龍山脈の天然温泉を模したものらしい。
風情などどこ吹く風といった様子で、他に客がいないことを良いことに、掛け湯をするとざぶんと勢いよく湯につかる。
「ふぅー………、さすがに昨日は風邪を引いちゃうかと思ったし……」
行儀悪く、湯にぷかりと浮かんで、盛大に溜息を洩らし。
■デロス > そうしてしばらく立った頃、脱衣所に人影が現れた。
脱衣所の奥の衝立の影から覗けば、一人の少女が脱衣を始めていた。
年若いが、装備などからしておそらく冒険者といったところだろう。デロスは下卑た笑いを薄く浮かべ、その様子を眺めていた。
既にこの場所に仕掛られた魔導機械は作動しており、その脱衣の有様は様々な角度からデロスの持つ水晶の中に記録されていく。
少女からは特に何か疑うような素振りは感じられず、おそらくはこの温泉の裏側を知っている者ではないと推察された。
まさにデロスにとっては好都合といったところで。
もう相手が温泉に入ってしまえば関係はないが、腕にはめたリングに力を込めれば脱衣所や温泉内部の表示が「混浴」に切り替わる。
「さて、行くとするか」
少女がバスタオルを巻いて温泉の方に向かえば、デロスも腰を上げて温泉の方へと向かう。
こちらは特にタオルなど巻くこともなく、裸体のままである。
山の中のような風景を再現した道を進み、デロスは湯船に浸かる少女の前に姿を現した。
「おや、先客がいたか」
デロスは下卑た笑いを浮かべつつ、悪びれた様子もなく少女に声をかけた。
それはあまりに堂々とした態度であり、女湯に密かに忍び込んだというような様子ではないと感じられるかもしれない。
■アルシェ > 油断どころか、気を抜きまくっていた少女に、人の気配を察するなどという芸当ができるはずもなく。
ややもすると、そのままお風呂で寝てしまってもおかしくないほどの気の抜き具合。
そんなわけだから、急に掛けられた声に、ビクッとして溺れかけてしまいそうになり。
「わわゎっ!?
え、えっ? あれ、ここ、女湯、じゃ………え、もしかして間違えちゃった……?」
昨日は結局、一睡もできていないだけに、疲れて見間違えたのかもしれない。
相手の余りに堂々とした態度にそう錯覚してしまう。
料金表に混浴のことも書いてあった、というかそっちの方が安かったから、しっかりとそれは確認しているのだけど。
「あ、その……お、お気遣いなくー……」
すすーっとお湯の中を泳ぐように滑らかにその場を移動する。
相手からは正反対の方へと。そのままお風呂から上がってしまえれば良いのだけれど、
残念ながら脱衣場への出入り口はひとつきり。
どうしたものかと困り顔で、ぶくぶくと顔の半分ほどまで湯に隠れるようにして。
■デロス > デロスは下卑た笑いを浮かべながら、ささと反対側に移動する少女に遠慮することなく全裸のまま近づいていき――
その後、少女にこの温泉の醍醐味を与えることとなるだろう。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 温泉の一つ」からデロスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場 温泉の一つ」からアルシェさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にラッツィオさんが現れました。
■ラッツィオ > 小雨が降っている、肌寒い天気だった。
そんな天気で、わざわざ露天の風呂を利用しようとする者は、そう多くはいない。
それを見越しての往訪だったが、目論見は当たっていた。
異型の者が珍しくない界隈とはいえ、大多数は人間だ。
好奇の目を向けられることには慣れていても、決して愉快なものではない。
「ふゥ――――……沁みるねェ……。
ここに酒と美女がありゃ、言うことなしなんだが」
客がひとりもいないと分かっていれば、酒瓶でも忍ばせて持ってきたのだが、贅沢は言えない。
脚を伸ばして湯船へ浸かり、両腕を背中の岩盤に預け、空を仰ぎ見て大きく息をついた。
■ラッツィオ > ゆっくりと湯に浸かって体を温めた後、客が来ないうちに引き上げたのだった――。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からラッツィオさんが去りました。