2020/04/16 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にリスさんが現れました。
リス > 黒い噂の絶えぬ場所、九頭龍温泉郷。平民地区にある、東洋風の温泉宿九頭龍の水浴び場。
 黒い噂とは、基本的に此処で性的な――ハル――を売っていると言う物、噂と言うか、公然の秘密というべきだろうか。
 実際な話で言えば、是なのである、自分は出会ったことはないが、お貴族様が女の子を連れ込んで、秘密の部屋であんなことやこんなことをしているらしい。
 まあ、こういう国だし、仕方がないわよねと少女は思うのだ。それに、その、黒い噂の部分を端っことは言え利用しているので、同じ穴の狢なのよね、なんて思う。


 ―――この場は、九頭龍温泉郷、九頭龍の水浴び場、そして、ふたなりの湯と呼ばれる場所であった――――。

 この場所は、少女のような両性を持つ少女、この国では驚くほどに多いのだけれど、そのふたなりが安心して浸かれるための風呂場であり。
 さらに言えば、少女はお金を払って、奥の方に移動しているのだ、それは。
 セックスしても良いという許可のある場所、どこかの国の言葉かハッテンバ、だっただろうか、出会いを求め、ひと時の快楽を、若しくはそこから続く付き合いを求めてくる場所となる。
 少女は、その奥の湯に身をゆだね、白くにごったお湯に肌を浸からせる、ぷかりと浮かぶ乳房はたわわで、下半身が見えないのはたまたまだ。ミルク風呂は肌に良くて、肌がすべすべになるから。
 白いお湯の中で、今日は、出会えるかしら、なんて少しうきうきした様子で、お湯の中待つのだ。
 此処に来るのは、基本的に、そういう場所と理解したうえで案内される場所、お金を払い、そして預かる鍵で入るので、彷徨ってくるというのはまずない筈。
 ああ、期待で、胸がどきどきしてきちゃう、なんてほんのり頬を染めて、少女は笑みを浮かべる。

リス > 少女は、広い湯船の縁に体を預けて、のんびりした様子を見せる、両手両足をだらしなく伸ばし、お湯に軽く浮かぶような形、少女の張りのある乳房がぷかり、と白いお湯の上に、桜色の先端を見せるような形になるのだ、お尻が大きいのか、下半身は沈んだままになる。
 浮かべようと思えば浮かべる事は出来るけれど、見た目的にはあれよね、と思うので敢えて浮かばないことにしているのだ。ぷかぷかふわふわ、愉しい時間。
 そして、一つ思いつく事があった。

「受付で、先にもう一人分ぐらい払っていて、ふたなり女性とのレズに興味ある人、案内してもらうとか、そういうのもいいのかも……。」

 しくじったなぁ、少女はぷかぷか上半身を浮かばせて遊びながら呟く。次回にしよう、次回に。
 はふ、とぽかぽかと体を温めてくれるお湯に全身を弛緩させたまま、入り口の方に視線を向けてみる。
 湯煙の奥、しかし、誰かが来ている気配はなくて、ちょっと残念ね、と息を吐き出す。
 もう少しのんびりして、駄目だったら諦めてお家でお肉食べましょう、と思うのだ。

「普通のお風呂の方にした方が良かったかしら……。」

 少女は軽くぼやくもすぐに駄目ね、と否定。
 何故ならば、普通のお風呂の方は確かに人が多いのだけれど、そういう事を目的にしてないし。
 可愛い女性が沢山いると流石どころでなく悶々としてしまう、ヒトよりも性欲が強いのは、竜だからというだけではない。
 本質的に少女は、インフォマニアと言って良いのだ。
 手を出さない自信が無いので、敢えて、お金を払ってでも、こういうセックスしていい所に来るのだった。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」にイザベラさんが現れました。
イザベラ > 港湾都市ダイラスでも名うての豪商『トゥルネソル協会』。

貴族や商売人ならば、一度ならず耳にする名前だが、
その娘のマグメール王都での抜け目ない商売ぶり、そして夜の放蕩も耳聡い貴族や商人ならば
聞いたことがあるのではなかろうか――。

(リス・トゥルネソル。こんな所にも物おじせず出入りする当たり、
 王都の夜の生活をずいぶんと楽しんでいるようだ。)

訳アリの人気ない浴場に現れたのは、銀の挑発が印象的な大人の女、という風の人物だった。
彼女の名はイザベラ・フォン・ラーンヴァルト。代々、辺境に領地を持つ『辺境伯』の位にある人物で、
最近は中央進出を狙い、王都の高級サロンをはじめとした社交界でなにやらやっているとあなたも小耳に
挟んだことがあるかもしれない。

「リス・トゥルネソル様ですね?ご一緒しても?」

おそらく、腹に一物を抱える人物であろう彼女が二人きりになれるこの場所を狙って現れたのは
偶然ではない。きっと計算高いあなたにもそのことは感じ取れるだろう。そしてこの相手は危険だ、
ということも。

(……小娘相手に交渉とはな。まあいい、『適当に遊んでやる』こともできる。)

リス > 「はい、初めまして。ええ……どうぞ。此処は、皆に開かれている、共同浴場ですもの。
 あと……。私の名前を知ってもらい、光栄ですわ?しかし……、私は、不勉強で申し訳ありません、お名前を頂いても?」

 のんびりしていた所に掛けられる声、このお風呂場――というか、九頭龍温泉という場所事体、魔法の仕掛けが多いらしく、扉が一つだと思わせておいて違う模様。
 掛けられる声に、空色の視線を向ければそこに立つのは、自分よりも少し年の上の女性、女性的な丸みと、引き締まった肉体、そして、怜悧と言うべき表情は、その白髪の毛、成程似合うわね、と思うのであった。
 とは言え、少女は商人であれども軍人では無く、そして、貴族ですらない、彼女の方から声をかけてくる理由をふと考える。
 一つは、コネクション、或いは、金―――少女は、貴族相手に金貸しもしている、故に、其処を耳にしたのかもしれない。

 そして、少女自身は、貴族の社交界と言う物にはほとんど参加しない、そもそも呼ばれないのである。
 有数の富豪である少女が、なぜ呼ばれないのかは、少女を真に知る者であれば、成程と納得するだろう、貴族たちには歯痒い事であろう。

「改めて、私は、リス。リス・トゥルネソルと申しますわ。ダイラスのトゥルネソル商会から、王都の支店を預からせてもらっている若輩者です。
 どうぞよろしくお願いいたしますわ。
 お風呂なので、あまり堅苦しいのは辞めておいた方が良いと思いますし、本当に申し訳ありませんが、軽くでお許しくださいましね?」

 貴族には、貴族の作法があろう、然し、少女はそこまで深くは知らないもので。
 お風呂という事なので、この辺でお許しくださいね、と、少女は言って見せた。
 そして、彼女の要件が何かしら、と、その、鋼の様な灰色の瞳を見るのであった。

イザベラ > 「これは失礼。私はイザベラ・フォン・ラーンヴァルト。
 ラーンヴァルト辺境伯といったほうが通りがいいかな。」

少女の視線が自分をとらえるのを感じる。
色欲の旺盛さは耳に聞いているし、半分は『女』として値踏みされているのであろうが……。
もう半分、商人としての目ざとい視線でおそらくは既に貴族であろうというくらいは見抜かれているであろう。

……ラーンヴァルト辺境伯といえば、むしろあなたには『女色伯』という名のほうで
聞いたことがあるかもしれない。なんでも、あなたとおなじく王都の華たちと夜な夜な愉しんでいる、という
うわさが尽きぬ人物であるからだ。

「なるほど、ここは平民地区だ。富裕地区のサロンのような豪奢さを求めてはいないし、
 月並みな言い方ではあるが、郷に入れば郷に従えともいう。」

そういって、少女の隣にゆっくりとつかりこちらもあなたを少し値踏みする。
たしかに、商才はありそうだ。しかも多少小狡く頭が回る、という程度ではなくかなりの才能すらも感じる。

「……今日はあなたがこちらに来られていると聞いて、商談をもってきたのですが。
 堅苦しいのはやめていただきたい、と言われたばかりで困ってしまったな。」

ふふ、と怜悧な表情を崩し、警戒を解こうとするようにすこし微笑んで。

リス > 「あら、貴女がかの、ラーンヴァルト伯爵でしたの、光栄ですわ。本当、光栄ですわ。」

 名乗りに対して少女は両手を合わせ、眼をぱちくりと見開いてみせる。伯爵と言うなれば辺境と言えども広大な土地を持つ権力者では無いか。
 彼女が金に困っていると言う噂は聞かないが―――所詮外からの情報である、彼女の口から語られるものを、先ずは吟味するべきね、と。
 そんな風に考えているところ彼女の言葉に、少女は相好崩して、ふわりと笑って見せるのだ。

「ふふ、ご理解、ありがとうございます。でも――珍しいですわ?平民の流儀に合わせていただける。貴族様は。
 ありがたく、甘えさせてもらいます。」

 彼女が近づいて、自分の脇に腰を下ろす、ちゃぷんとお湯が揺れ、波紋が広がり、その波紋が少女の浮かんでいる二つのふくらみを揺らす。
 一寸くすぐったいかしら、と少女はお湯に揺れる体に、息を吐き出して見せて。
 遠慮のない視線を受けながら、コトンと首を傾いで見せる。

「ええ、だって、大事な大事な商談ならば、それこそ、このような場所で決めるべきではありませんわ。
 商売は、商人にとっての戦い、なれば、其処に相応しい場所、相応しい格好、そして、気構えをしっかりして臨むべきですもの。」

 彼女の持ってくる話を、聞くのは良いが。
 しかしそれは、此処ではない、何故なら、証拠となる書類も、ペンも、何もない、口約束なんて―――子供の約束にも劣る。
 故に、今は、聞きませんわ、と微笑みを零し。

「それよりも今は―――後の商談を円滑に進めるための、スキンシップなんて、如何?」

 ふふ、少女は身長の高い女性を、ジィ、と見上げるように、甘く淫蕩な笑みで問いかけた。

イザベラ > 「なるほど、君がその年で名をとどろかせる理由がわかる気がするよ。」

これは一本取られた、と女は内心で苦笑した。
本来、女は二人きりになれるこの場所で領内に古くからあるいくつかの小さな銀鉱山を閉じるための、
融資を募るつもりであった。

辺境伯、というと辺境を護るために、そして僻地で反乱を起こさせないために
中央の信認厚い者が任命されるのが常だが、ラーンヴァルト領はむしろかつてはそうだったものの、
今は本当に王都からさして注意を注がれない領地であった。

先祖代々あり、辺境の財政を支えた例の銀山も、先代の時代にはもはや枯渇気味で質の悪い銀が
小量取れるだけの採算の取れないそれになり果てており、しかし閉じるにも新たな雇用を生むための
代替の産業が必要なのだが……王都の連中はそうした努力をせず、何かと理由をつけあっさりと領地を切り捨てた。

イザベラが領地をついでから育ててきた産業もいまだ芽が出ているとは言えない苦しい現状であり、
それが彼女が王都の社交界で立ち回っている理由の一つでもある。が、どうやら今日は相手も
そうしたつもりがないらしい。

となれば。

「……そうだね。今日の夜は『君で』愉しむのもいいかもしれないな?」

最初の腹に一物もったものとは別の、まるで獲物を見るような危険な目があなたをとらえた。

リス > 「親の七光りですわ。私はまだ若輩ですから、学んでいる最中ですもの。」

 この話も、親の受け売りであり、まだ、自分の手法は確立できていないのだと、少女は笑う。商売と言う物はとても難しいものであるからこそ、少女はまだまだ、勉強していると言える。
 褒められても、こそばゆいだけですわ、と、少女はクスクス、笑って見せるのだ。

「―――お金だけの話には、ならなそうでも、有りますから、ね。」

 お金に関してはそれなりに広く情報を持つ少女、彼女の―――封ずる領土、其処にある銀山、そして、その取れ高。
 その銀の数によって、貨幣などにも影響があるので、少女は詳しく調べているのだった。彼女だけではない、商人はそういう所は調べるものだ。
 商いの基本は、金―――なのだから。
 銀貨だって枚数が少なくなると知れば、商人は慌てるものだ。

「私で楽しめると、良いのですが―――それなら。」

 少女は立ち上がる、ざばり、と流れていくお湯、隠れていた下半身に、ぶらりと揺れる、少女の秘密。
 両性と言う所、で有るということで。

「宜しければ、どうぞ、部屋を、お取りしますわ?」

 少女は仄かに笑いながら、先に失礼しますと、歩いていくのだ。
 従業員に部屋を用意してもらうために―――

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からリスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からイザベラさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にフォンさんが現れました。
フォン > (黒髪の男がふらりとやって来た温泉宿。 入り口の受付で軽く従業員と雑談をしていて)

「へぇ~? 今の時間だったら最上階の露天風呂が空いてるって。 でもお高いんでしょ?」

(へらっとした笑みが顔に貼り付いているような男はそんな軽口を従業員にしてみせれば
『まぁ、そうなんですけど……貴方から買った指輪を彼女が気に入ってくれて結婚をOKしてくれたんで、
他のご用命の方が現れるまではこっそりと時間を融通したいかと……』
…と実は以前の露店の客だった従業員がその恩に返したいと内々の話を持ちかけてくるのを聞いて)

「まぁ、それには甘えたいけどそういった所って他に入ってくる人は居ない訳で
他人との交流を求めている自分としては誰か同行者でも現れてくれないと一人風呂っていうのは厳しいかな」

(誰か物好きな者でも現れない限りは従業員の申し出は断る姿勢を見せている男)