2020/03/27 のログ
■エレイ > そうして充分に温まり、やがて湯から上がると場を後にした。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > この湯浴み場の一角には、天然温泉の成分や薬効の全く無い純水でできた浴槽がひとつ。
『その無色透明な湯を、ケガや疲れを癒やす薬湯にしてくれ』という水浴び場の管理者の依頼で訪れた薬師の少年は、一番風呂を報酬に快くその仕事を引き受けた。
花を練り、薬を煎じ、薬草を干して砕いて、
色とりどりの絵の具めいた薬湯の素を生成し、
それを絵の童子の具遊びのように両手に塗り込んで、手を合わせて閉じ…
「さって…うまくいくかな…? っと!」
裸の姿でお湯に浸かり、透明な湯の中で両手をそっと開いた。
小さな手のひらから七色の雲が温泉に溶け出すように、
柑橘類とハーブのような清々しい香りが立ち込めていくなか、
七色の靄が少年を中心に温泉に広がっていく、ある種の幻想的な光景。
「おっ! きれい、きれーい! 大成功の予感…!」
■タン・フィール > 「よーし、作り方、忘れないうちにもういくつか、作ってみようっと。」
ぱしゃぱしゃとお湯を掻き分けて進み、岩と木で出来た浴槽の縁側に歩み寄る。
そこには、この薬湯を作るためのちょっとした作業スペースがあって、
様々な薬の素材や、それを捏ねたものが並んでいて…
縁側に上半身だけを乗り出し、下半身はお尻を湯面からのぞかせながら湯に漬ける、
半身浴を楽しみながらご機嫌で薬を調合し、温泉でもご家庭でも楽しめる丸薬にして丸めていく。
「え=っと、こっちは、お酒の匂いとか好きなオトナの人向けかな…
こっちは、ちょっぴりミルクっぽいから、すべすべの赤ちゃんでも入れるかも。」
アドリブで調合しているためか、ひとつひとつの丸薬に妙な個性が出来てしまっていて、
それもまた、少年が多少酔っ払ったように効能の効きすぎる湯に長湯しているからだろう。
■タン・フィール > 「~~~♪」
その後、のぼせる寸前まで薬湯づくりに没頭してしまい、
ほかほかに茹で上がっているところを外来の冒険者の一団に見つけられ、
恥ずかしくも手厚い介抱をうけ、薬湯の生成事態には大成功を収めて…。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からタン・フィールさんが去りました。