2020/03/16 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にユネさんが現れました。
ユネ > (ぺったぺった。スリッパでロビーを歩く。
今日は家族でもお店でもなく。一人で、お泊まり。
その分いつも以上に気楽だし、スケジュール的にも無計画。
おかげで朝寝朝酒朝湯をばっちり決め込んで。食事の時間もてんでばらばら。
自堕落万歳でその侭食後の昼寝をしていたら。もうすっかり遅くなってしまったらしく。
食いっぱぐれかけた夕食を。大慌てでかっ込んだのが、ついさっき)

「ぁー…ヤバ、かったねー…カニ、逃すかと思った…ぁ…」

(幸い。ビュッフェ形式の食事内容が、残念な結果とはならずに済んだらしい。
潤沢に用意されていてくれたらしい食材に感謝と。
食欲よりもそれ以外の欲を優先する客が多いからだろうというのにも、納得。
何せつい先程まで、自分自身がそうだったから)

ユネ > (んー。声を上げて伸びをすると。そのままソファに飛び乗った。
だらしなく着崩した浴衣が。ますます裾をはだけさせるものの。
その方が動き易くて都合も良いと、気に止める素振りもなく。ゆらゆらと脚を揺らしながら。
自分よりも後から食事に向かう人達やら。これからひとっ風呂浴びに行くらしい家族連れやら。ぼんやり眺め。
食休み、食休み)

「…ってのも、暇、だー…し。
お風呂、入り直そ…かなぁ……それか食後の運動…したいなー…ぁ」

(緩い唇から欲望駄々漏れ。
一応、運動という単語に、性的な意味で、という注釈を付けていなかったり。
お風呂でアレな出会いがないかしらん、とかまでは口に出さない辺り。
自重しているといえばしている…のかもしれない。
それでも、前を通り過ぎる親子連れなんぞに。見ちゃいけません的な反応をされているのは。
矢張り、とろけ落ちそうな風情と、ずり落ちそうな浴衣で、全身を脱力させきって。
姿勢も着付けもだらしなさ全回だから…なのだろう)

ご案内:「九頭龍の水浴び場」にヴィルアさんが現れました。
ヴィルア > 「………ん?」

注目を浴びているのは、女だけではなかった。
ざわざわと、何か別の意味で注目を集める姿。

奥の方にある、今日は貸し切りの札がかかっていた大風呂から出てきたのか。
強面の護衛を一人付けて、魔法の力が込められた椅子に座っている男の姿。

その椅子は、女がくつろぐソファの横に置かれており。
丁度、座った女の姿が見えたようだ。

「…ユネ、少しぶりだな。そっちはあれから、順調か?」

ぶぶぶぶぶ、と奇妙な音が鳴る椅子に座る男。
どうやらマッサージをしてくれる椅子のようだ。

それだけなら、間抜けにも近い光景だが。
しかし隣には、強面の男が居るため、妙な雰囲気だ。
そんな雰囲気など気にせず、軽く手をあげて、女に挨拶しよう。
聞いているのは、商売について。めでたく業務提携を結んだ相手だ。気遣って損はない。

ユネ > 「ん。 …んんー…?」

(その声は割と近くから聞こえてきた。
つい最近の覚えが有る声に、こてんと首を傾げながら、目を向けると。
同じように椅子の上でくつろいでいる男の姿。

いや、同じようにというのは。多分失礼だろう。
こちらは今にもずり落ちそうなくらい、脱力しきっているのに対し。
男の方はしっかりと深く、椅子に身体を落ち着けている。
ただどうやら。リラックスしている事は変わらないらしい。何やら妙な音が聞こえるが。そのせい、なのだろうか)

「やーぁお兄さん?この前ぶり、だね…ぇ。
そっちもアレかな、お休みとって、骨休みしに来てる…とかー…?」

(向こうも向こうで。辺りを囲むこわいお兄さん達が居るせいだろう、他の客達が避けている。
そんな危ない雰囲気を。何処吹く風と受け流しているのか、それとも、気にもしていないのか。
へらりと笑って、男の方へ。手を振ってみせる素振り)

ヴィルア > 一応気は抜いている。
けれど、吐息が少し暖かい程度だ。
浴衣もきっちりと前が絞められている。

「ああ。温泉は、疲れを取るのに効率的だからな……――」

ほんの少しだけ、緩んだ声。
横目を向けて僅かに微笑む。
気苦労をようやく解消し、休みに来たこの場所で。
相手のような、緩い雰囲気はありがたい。
こちらも、気を張らずに済む…というより、この娘の前で気を張り続けられる者もそれほど多くは無さそうだが。

「も、ということはユネもか。奇遇だな。『仕事』も大変だろう?」

彼女が、娼館の名前を売るために活動などしていることは知っている。
それを労いつつ、奇妙な椅子に身を任せていて。

ユネ > (こちらはもう。男とは真逆。今にもこのまま、固体から液体になりかねない勢いでダレている。
とはいえ流石に。色々手を組んだ相手の…というより、その部下達の前なので。
男自身への印象にも関わると思ったのだろうか。
よっこいしょ、と声をあげつつ、上体を起こしたなら)

「ん、うんうん。良いよねぇー温泉。ついつい、定期的に通っちゃう。
…特に此処って。温泉以外も色々。面白いじゃ…ない?」

(それこそ。さっきの豪華な夕食だとか。男が堪能している椅子だとか。
他にも色々なサービスが有る辺り。流石は王都の老舗宿という所。
…良からぬ噂も多々有るものの。まぁそれを気にしても仕方ないのだし。

ひょんと脚を振って立ち上がれば。相変わらず、ぺったぺったとスリッパの音をさせながら、男の方へ。
相手が動かないのを良い事に。すとんとその侭、膝の上に座ってしまおうと…
流石に護衛のお兄さん達が止めに入る、という事が無ければだけど)

「あはー。程々に、緩くやっております…よー…?
でも、それなら丁度良い、よね、ぇ。今日は一緒にのんびりしちゃう?」

ヴィルア > 特に、女が緩い恰好をしていても、彼の態度は変わらない。
それは、もう知っている情報だからだ。
護衛も、まるで岩のように立っているだけで、特に何か…嘲るような雰囲気は感じられず。

「そうだな。湯によっては少々高いが、まあそれもいい。
金を払えば、ここの店主はあっさり一つの湯を貸し切りにもするし…
何があっても、関知はしてこない、…っと…」

ふ、と笑いながら話を聞く。
確かに良くない噂はあるが…風呂自体を誰も入らないようにしてしまえば。
そういったトラブルに巻き込まれることもほぼない。
後は食事や飲み物、その辺りを気を付けるだけだ。

流石に、男の方に女が歩き出せば、一人、彼についていた護衛はその眼を女に向けるが。
男が、ぱ、と手を触れば、また前を向いて我関せずを貫く。
女の目論見通り、男の膝に座ることはできる。

椅子の中がどうやら震えているらしく、断続的な振動があるが。
その椅子を一旦、男は止めて。

「まったく。私以外にこんなことをしたら、不敬で首を切られても仕方がないぞ?
…が、ユネのそういった雰囲気は、望ましい。…俺の部屋に来るか?」

じゃれるように言葉を出しつつ、軽く女の身体に触れて。
耳元で囁こう。傍から見ると、まるで恋人同士のようではあるが。
そんな束縛など、この女にはつまらない。自由にさせた方が魅力的だと彼は考えていて。
だからこそ、命令ではなく、疑問形で聞く。

ユネ > (正直、娼婦だか商売女だか、という格好だが。
実際その通りと言っても良いので、別に気にする事もなく。
オマケに男の方も、ぶしつけ極まる小娘の態度に、特段気に触った様子も見せないので。
何とも気軽に、貴族様の膝の上へ、収まってしまうのである。
護衛をする人達には、色々、思う所が有るかもしれないが。男が大丈夫だと制するので、多分仕方ないのだろう)

「そういうのも、確かに…有るね、ぇ。言われてみると。
けど、旅先で、って言うにはご近所だけどー…こういう所で。
知らない人と、意気投合しちゃうのとか…悪くないんだよ、ねぇ…」

(一応。富裕地区で結構設けている高級娼館の跡取り娘。
そういう意味では、遊び歩いても問題無い程度には、お金持ちではあるのだが。
だからといって、湯船を貸切、などという発想は出て来ないので。
其処はやはり、一般市民と貴族との。発想のスケールの差なのだろう。
とはいえ。だからと言って、手放しに羨むのでもなく。きっちり自分の好みも主張するのは。
実際につい最近。この宿で、年頃近そうな友人が出来たから…だろうか)

「んー…ふふ。大丈夫大丈夫。
おにーさんなら安心とか…ねー…?こう見えて。相手は、選んでいるつもりだから」

(本当に?と言われると。ちょっぴり怪しい。
どうせこの娘の真面目さなど、五分十分保てば、それで万々歳のレベルなのだから。
耳を吐息に、肌を指先に、くすぐられると。心地良さ気に目を細める。
端からの印象は、どちらかというと。恋人だの、愛人だの、を通り越して。
構われて喉を鳴らしている、猫のような様子に見える…かもしれない。
男の提案に。自分に触れる彼の手を取り、ちょいと淡く唇を触れさせて)

「良い、よー…?おにーさんが泊まるくらいの、お部屋とか。凄そうだしねー…
内風呂とか、有ったりする?」

(なんて。好奇心に目を光らせてみたりもしつつ)

ヴィルア > 膝に乗ってくる姿も、王都で時たま見かける、自由な獣のようだ。
違うのは、劣情を煽ってくることと、やわらかい肉の感触か。
これがもし、暗殺者が周到に用意した刺客…などなら、諦めるしかないだろう。
緩い雰囲気を出されては、仕方がない。

「ふむ…私の立場だと裏が取れないと危険ではあるが…
まあ、そういった楽しみができるのも、特権、か」

貴族には貴族の。
それ以外にはそれ以外の楽しみ方がある。

自分は危険を避けるために金を使うが。
彼女は、自分が楽しいと思う方向に金を使う。
それが、それぞれの人生というものだろう。

「本当か?疑わしいぞ」

言葉だけ聞けば、厳しい言葉だが。
口元には笑みを浮かべており…本当に、愛玩動物にするように、身体に触れる手つきは優しい。

「ああ、流石に大浴場には劣るが…、二人で入れる程度にはな
…本当に、小さな獣のように軽いな、ユネは」

くす、と笑い、少し力を籠める。
女の膝裏辺りと、背中に手を忍ばせ、ぐ、と持ち上げようと。
戦闘はできないが、筋肉はある程度つけてある。
身体を重ねることも多く、スタイルには気を使っているであろう女を持ち上げることくらいはできるだろう。
流石に恥ずかしくなりそうな、姫抱きでゆっくりと護衛を伴って部屋へと向かっていこう。

ユネ > (更に違いをあげるとすると。
やはり、あくまでもそれっぽいだけで。同じ人間である事。
つまり人間同士、やれる事が色々有る…だろうか。
勿論、何も淫靡な方面に限った話ではなく。例えばこうして、人語で会話出来る事なども)

「その時はその時、とはー…いかないよねぇ。貴族サマって大変だ。
うふ、ふー…毒にも薬にもならない、って奴だからね、ぇ?わざわざ狙われる理由なんて、無い訳で」

(お金は、貯めるだけでは意味がない。使うべき時、使うべき所に、有効活用する物と。
そういう認識については、共通しているのかもしれないが。
そもそもの目的やら意識やらは合致し得ない辺り。生まれも育ちも違うから仕方ない。
とはいえ、矢張り、それに異を唱える事もなく。
言い方は雑だが…人それぞれ。みんな違ってみんな良い。そんな認識)

「――――いえいえ、ワタクシこの矮小なる身を、重々承知しておりますれば。
かのリルアール家のご子息様に、お気を煩わせるような浅慮など――――

……うわぁ」

(自分で自分に。うわぁとか嫌そうな声をあげた。
どれだけ、それらしく取り繕えるやら、実践しようとしてみせて。
あまりの似合わなさに、気持ち悪くなったらしい。
今のは無し。そう言いたげに片手をぱたぱた振った所で)

「っひゃ、っぁ。…あぁんもう、おにーさん、ビックリさせるな…ぁ。
…ふふふ。良いね、ぇ、もっかい程度は、温泉入りたかったしー…」

(立ち上がる男に、そのまま抱かれて、運ばれるのに。思わず声を上げてしまった。
それでも。お姫さま抱っこ然り、男に抱かれるのも運ばれるのも、慣れた物。
するりと首筋へ腕を回して、胸板に体側を預け、すっぽりと収まってみせ。
速攻でいつも通りに戻した語り口調で、世間話でも重ねつつ。
男の宿泊部屋へと、お邪魔する事に)

ヴィルア > 人語を介せるからこそ、揶揄いあったりもまた、楽しい。
温泉では癒えにくい、心の傷も癒えていくような。

「その通りだ。…少なくとも私にとっては、薬のようなものだな」

そんな口説き文句を言いつつ。
風呂上りの体温同士が、とても心地よい。
護衛を付けてでも、ロビーに来た甲斐があったというもの。
実際は、あの椅子がここにしかなかったからではあるが。
それはそれで、運命とやらの導きなのだろう。

「―――…似合わないな。全く、似合わない」

自分で言っておいて、嫌そうな声をあげる女にくく、と笑い声をあげる。
そう、この女は自由にしゃべった方が魅力的だと彼は思っている。
過度な礼節など、要らないだろう。
こういった…庶民向けの場であるなら、だが。

そのまま、部屋へと連れ込んでいく。
道中には、抱かれ慣れている女と、情勢の話をしたり、近況を話したり。
それも、楽しい時間だ。

護衛は、部屋の外で待機するようで、扉の前で別れ。

部屋は、この旅籠でも最高級の部屋。
しっかりと整えられた綺麗な木造の部屋だ。
ベッドや鏡、棚…そのどれもが、職人によって繊細な装飾を施されたもの。
他の部屋とは違い、食事や水分も高級なものが用意されており。

内風呂は、丁度2人程度が入れるほどの大きさで、これもまた、木で作られている。
東方の風呂を再現した、とか宿の支配人には熱心に勧められたが。

「ふ…ぅ。…さて、特に予定がないならこの部屋に代わりに泊まるといい。
元々、2人以上の部屋のようだしな。ユネとなら問題ないだろうさ」

女を少しつるつるする床に降ろし。
好きにしろ、と。