2020/02/16 のログ
■シスター・マルレーン > どんな温泉かも確認せずに入ったのは久しぶりである。
くわぁ、と欠伸をしながら目をこすりこすり。
先日自分で掃除したわけで、これ以上に安心して入れる温泉も無い。
透明では無いお湯は身体によいらしく、肩まで入れながらはぁぁ、と変な声が出る。
それこそうら若き淑女の入浴シーンではあるのだけれど、その淑女はへろへろだった。出す声は色気も何も無い。
「これはこう………眠れそうではありますね。」
浴槽端の岩場に背中を預けて、かくん、と頭をもたれかけると非常に良い心地。
ぁー、っと小さく声を出して軽く背伸び。
身体のラインこそ女性らしいものではあれど、今はあまり気にする余裕もないのか、色気も何も無い大あくびを一つ。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にリムリアさんが現れました。
■リムリア > すっかり日も高くなった中、少し草臥れた様子の少女が温泉宿の暖簾をくぐる。
冒険者ギルドが年中無休24時間営業だなんて勘違いしている人も多いけれど、決してそんな事実はない。
ちゃんと定時になったら店仕舞いをするのだけれど、世の中にはそうした事情を汲んでくれない諸々があるわけで。
これが魔物の襲撃などの緊急事態ならまだしも、昨夜のそれはお貴族様の我儘に振り回された結果
そうなってしまうと、もはや疲労というよりも徒労といった感じ。
ストレス解消なら甘いもののやけ食いもありなのだけれど、今日はのんびりしたい。
そんなわけでやってきたのが、湯煙の立ち込める真昼間の温泉なのだった。
「―――お邪魔しますね。」
こんな時間だったけれど先客がいるようなので、声を掛けてから。
掛け湯をして、お湯へと脚をゆっくりと浸していく。
思わず声が出てしまうのは、人体の不思議というもので。
■シスター・マルレーン > 「……はぇっ…!」
びく、っと相手の声に反応をする女。
返事、というより反応といった表現がピッタリだ。
ふにゃ、っと溶けた声をお湯の上から飛ばしてしまって……。
「ぁ、いえ、寝てません、寝てませんよ。………」
必死に寝ぼけ眼で釈明をしかけて………。今が温泉の中であることを認識する。
つまるところ、声をかけたのは普通のお客さんなわけで………。
「………………ね、寝ぼけてましたね、あはは、あは……」
消え去りたいくらいに真っ赤になって、ずずず、と顔を半分沈めるくらいにしてしまう。
相手の顔を見ることができずにいる彼女は、冒険者ギルドではまあ常連。
修道服姿が余りにも特徴的な、シスター兼冒険者の女である。
トレードマークの修道服が無いから、パッと見ただけで気が付くかは分からないが。
■リムリア > 「ふぅ……」と痺れる身体を解すようにして伸びをしていると、聞き覚えのある声。
そちらの方を見てみると、先客さんが何やらブツブツと言っている。
湯煙と、いつものシスター服でなかったせいで分からなかったけれど、その声にはやっぱり聞き覚えがあるもので。
「こんにち………おはようございます? マルレーンさん」
すすーっとお湯の中を回り込んで、相手の正面へと。
何故か半分ほどお湯の中に使った顔を覗き込んで、多分状況にぴったりな挨拶を掛ける。
「気持ち良いのは分かりますけれど、ここで寝ちゃうと溺れちゃいますからね?
それとも…もしかしなくても、かなりお疲れですか?」
年に数人は、そんな感じの事故がある。
大事に至らなければ笑い話で済むものだから、苦笑気味にも忠告を向け。
ただそれよりも、相手の目の下に浮かんだクマの方が大事だった。
いつも忙しそうにしているのは、見知っている。
けれども、ここ数日はギルドの方でも姿を見なかったから、それどころでなく忙しかったのだろうかと心配そうに見つめ。
■シスター・マルレーン > 「あ、あはは、リムリアさん、かな……?」
顔を覗き込まれれば、ゆでだこのようになったシスター。
え、えへへ、と少し照れ笑いをしながら覗き込んでくる顔に緩んだ笑顔。
「………いやー、そうなんですよ。
立ち往生してしまった馬車を迎えに行ったんですけど、護衛が逃げちゃったらしくて。
こう、徹夜で見張りをしてから馬車を修理して、生きてる馬と私で馬車を引いて街まで歩いてきたんですけど私は馬じゃないんですって。」
お疲れですか? なんて聞かれれば、あはは、と笑いながら今回の依頼を語る。
眠れてないんですよねー、とため息をつきながらも……相手の心配そうな目線に気が付けば。
「ま、そのくらいは大丈夫ですけどね。 身体だけは頑丈なんですよ。」
なんて、ぽん、と自分の大き目の胸を叩く。
「リムリアさんもお疲れです?」
相手に尋ねながら、隣をどうぞ、とオススメする。
■リムリア > 覗き込んだ顔は、茹蛸も斯くやというほどに赤い。
逆上せているのならお湯の外に引っ張り出さないといけないけれど、意識の方ははっきりしているらしく。
「はい。ギルドではいつもお世話になっています。
ここ数日は、ギルドの方でお顔を見かけませんでしたけど………」
そんな感じで、昨夜のお仕事の内容を訊いてみれば。
頭の上に盛大に「?」を飛ばす事態になった。
冒険者に護衛を依頼することはよくあること。そこまでは問題ない。
徹夜で見張りというのも、まぁ大変だけれど、交代要員が居なければ仕方がない。
けれども馬車を修理……したにもかかわらず。
何をどうしたら馬が逃げたわけでもないのに、馬車を引っ張って帰る羽目に陥ってしまったのか。
「それって、何かどうにもならない事情……
いえ、私にはまったく想像もつかないんですけど、そういうことがあったんですよね??」
これがギルドを通した依頼であれば、依頼人に正式に事情聴取を行わなければいけない。
場合によっては制裁金を課した上で出禁扱いだ。
とはいえ、そもそもそんな事態に陥った理由もさっぱりで。
「何はともあれ、お疲れ様です。
頑丈とかで済ませちゃいけない問題なので―――」
お隣を勧められれば、お言葉に甘え。
ちょっぴり劣等感を感じてしまうボリュームの違いが際立ってしまうけれど、
他に誰もいなければその光景を独占できるわけでもあり。
「私の方は、昨日の夜に、何とかっていう貴族様の四男坊さまが、
明日までに女性に贈る花を手に入れてこいとか何とか騒いでて大変でした。」
それがまた希少なうえに、この季節には咲いていない花なのだから、土台無理な話。
もちろん窓口で断ったのだけれど、訳の分からないことを並べ立てて、居座るものだから帰るに帰れなかった。
シスターに比べれば大したことのない話ではあるのだけれど。
精神的にはぐったりで。一晩中、与太話に付き合わされたことを思わず愚痴ってしまう。
■シスター・マルレーン > 「………いやまあ、襲われて馬車が壊れて、馬が何頭か傷ついていたんですよね。
ですから、理に叶ってはいるんです。
それに、教会関係者だったので………個人的な命……依頼って奴なんですよね。」
命令、と言いかけて舌をぺろ、と出して口元を押さえる。
ひみつですよ、なんてくすくすと笑って。
「馬じゃないって言ったら牛かって言われた時は置いて帰ろうかと。」
しかも胸ばっか見て言うんですよ………、そう話す彼女は相変わらず死んだ目をしていた。教会は古い組織であるがゆえに、そういうセクハラめいたことを言う人間も多い。
でも、所属しているのだから教会側の依頼は何でも"やらなければいけない"。 とほほー、と肩を落とす。
「ああ………。
そういうの大変ですよね、私のは身体を動かせばどこかで終わる話ですから、気持ち的には楽なんですよね。
やりゃ終わるんですから、無心に目の前の仕事をすればいいんですから。
私、懺悔室もやってますからそういうのありますけど、割と我慢できないタイプなんですよね……
………いやまあ仕事ですから聞きますけど。」
あはは、と笑ってしまいながらリムリアさんにお疲れ様です、と言葉をかけて、よしよし、と肩を揉んであげましょう。
■リムリア > ……馬が怪我していたからと言って、理に適っているかと言えば。
「いえ、そういうのを不条理って言うんだと思います。
あー……じゃあ、今度、その立派な方に、素敵なプレゼントをお送りする依頼でも斡旋しましょうか?」
スタイルの良いラインは、同性であっても眼福と言えるもの。
けれど、それを牛呼ばわりは、ちょっといただけない。
腐った牛乳でも大量にお届けして差し上げるか、件の貴族の四男坊様をご紹介して差し上げるとか……。
「シスターも大変なんですね……
一時期、そっち方面に進んだら?って勧められたこともあったんですけど……」
目の前の彼女には悪いけれど、自分にはとても務まらない。
せいぜい治癒がほんの少しできる程度で、そんな無理難題を熟すなんてとても。
ちょこっと想像してみて、ぷるぷると首を振る。
「まともな依頼とか、ご相談なら、私もちゃんとお聞きするんですけどね。
下心満載でそういうの持ってこられても。」
懺悔室は息が詰まりそう。
肩を揉まれると、気持ち良さそうな吐息を漏らすけれど。
「ふへぇ……極楽です~……
って、私よりもマルレーンさんの方がお疲れなんですから!」
くるりと身体を翻すと、お返しに。
肉体労働のせいで肩も凝っているだろう。たぶん自分が持ってはいない質量のせいではない、と思う。
ちょっぴり色も付けて治癒の魔法も掛けておく。怪我はなくとも疲労回復には効果があるはずで。
■シスター・マルレーン > 「不条理は不条理です。 ですけど、その不条理をひっくり返すにはまだまだ力不足ですからね。
それに、私が受けなければ他の人が受けるだけですからね。
いつかひっくり返すためには、もうちょっと力をつけないと。」
などと話して、少しだけ顔色を変える。
よくよく考えれば、今の教会の体制批判だ。単なる愚痴とは色が違う。
下手をしたら本丸に呼び出されかねない……が。
リムリアがあまり気にしてい無さそうなことに、少しだけほっとする。
「あはは、もしシスターをやるなら、この国から出て………どこですかね。 私が来たのは北の方ですけど、あっちはあっちで寒さが厳しいところですからね。
シスター自体は、この国ではオススメはしませんよ。」
貴族に捧げもののように扱われる仲間を何度も見ている。
少しだけ首を横に振りながら言葉を漏らして、肩を揉んで。
「……あら。」
くるりと後ろに回り込まれると、ぎゅ、っと肩を揉まれて。
ふぁん、っと声が出てしまう。鉄板とまでは行かないが、すっかりガチガチになったそこを揉まれるとじんじんと心地よさが迫ってきて、はぁあぁあ、と気の抜けた声が溢れだす。
「………あ、リムリアさん、そこ、そこです………。 上手い、ですね……?」
はぁぅ、ぅうん、と、少しだけ悩ましげな声になってしまうけれど。
単なる肩もみです。
■リムリア > 体制批判だなんて大層なことには、考えは及びもしない。
ただ理不尽やら不条理を甘んじて受けるというのは、どうかと思うだけ。
けれども真正面から向かって行っても歯牙にも掛けられないだろうから、策は必要だろうけれど。
「私でできることなら、いつでも力になりますよ。」
ギルドは冒険者の皆さんの味方です。
なんて常套文句を営業スマイルでない笑みに載せて口にする。
「シスターは無理でも、これでもご奉仕は得意なんですよ?
ほら、こことか……どうです?」
艶っぽい声は、男たちでなくともドキリとさせられてしまうもの。
疲れているようだから、ここは丹念に身体を解して、癒しのひと時を。
これまで幾人もの女性を落としてきた熟練の手技を披露して差し上げましょう。
――と言っても、故郷のおばあちゃんたちがお相手なのだけれど。
「シスターさんのそんな声を聞いたら、男の人が我慢できなくなっちゃいそうですね。」
揶揄うように、気を付けてくださいね、と続けながらも、手の動きは止めることはない。
指先の動きは、揉み解すようなものから、ツボを刺激するものへと変わり。
肩から二の腕へと。そのまま手のひらへと向けて、血流を刺激していき。
■シスター・マルレーン > 「じゃあ、その………。」
リムリアさんにそれを言われれば、少しだけ悩んで、口を開く。
基本的にソロでの仕事、他人に頼らない女、そんな女はしばらく悩んで。
「もうちょっとお願いしていいですか?」
肩を揉んでもらえば、回復魔法の効果も相まってとても気持ちがいい。
気持ちが良すぎて、思わず延長をお願いしてしまうくらいには。
「………ああ、ぅん、その、そこ、そこです………っ!
ああ、ぁあ、ぁ………っ」
悩ましい声を変わらずあげてしまいながら、肩をほぐされ、ツボを押されて。
「いや、その、そんなの、我慢でき、な、ぁっ………
ぁ、ぁあ、ん………っ」
小さく声を漏らしながら肩から掌まで解されて、はぁぁあぁあ……っと深い吐息
ええ、外にいる人からはきっと誤解されまくるような流れで。
片腕をやっただけで、ふにゃあ、と壁に寄りかかっていないとくにゃりと倒れそうなくらいに力を抜き切ってリラックス。
■リムリア > 片腕だけで、すっかり骨抜きになってしまった彼女
上気した肌が艶めかしく。ちょっといけない気分になってしまう。
冷え性にはよく効く指先のマッサージ。
武器を扱うから肌荒れも気になるだろう指先に、そっと指先を絡め合わせて。
その付け根から、間接、指の腹へと丹念に揉み解していき。
最後にその手を取って、ちゅ、と唇を触れさせる。
「ふふ、いつでもご指名は承りますからね?
かなり疲れが溜まってるみたいですし、こっちもしちゃいます?」
そっと身体を密着させて、耳元で囁く。
もちろん、こっちというのはもう片方の腕のこと。
つぅーっと指先を薔薇色に染まった肩から滑らせていきながら。
「ご希望でしたら、このまま全身マッサージでも良いですね?」
シスターがあまりに可愛らしいものだから、ほんのちょっぴり悪戯したくなってしまう。
吐息が掛かりそうなほどの距離にある耳朶へと、囁きとともに唇を落とし。
小悪魔めいた笑みで、ツンと脇腹を突いてみせて。
「誰かに見つかっちゃうと、ほんとに懺悔室行きになりそうです。
逆上せちゃう前に、上がりましょうか?」
もちろんご要望があれば、ご奉仕は吝かではないけれど。
リラックスモードの彼女頭を優しく撫でながら、そう声を掛け。
■シスター・マルレーン > 「………あ、あはは、そう、ですね……。」
改めて考えれば、割とはしたない声だったな、なんて頬を赤らめながら顔を伏せて。それでも、掌を丹念にほぐされればふぁー、っとやっぱり間の抜けた声が漏れる。
「………っ……!」
吐息がかかりそうな距離でささやかれて、つん、っと脇腹を突かれる。
それだけでぶるるる、っと身体を震わせながら。
「………ぁ、っ………」
吐息だけ。
何か声をあげるでもなく、噛み殺すような吐息だけを漏らしてぎゅ、っと何かを我慢する顔をする。
ふー、ふー、っと吐息をつきながら視線を逸らして。
意地悪をされれば、余裕の無さそうな顔で視線を逸らして何も言わないのだった。
もー、と冗談めかして笑うこともできずに、こほん、と一つ咳払いをしつつ。
「………そ、……そうですね。
誰かに聞かれたらなんか不味いですもんね。
あはははは、あはは、あは………」
最初はお姉さんぶっていたのだけれど、頭を撫でられればすっかり大人しく。
うん、と小さくうなずいて一緒にお風呂から上がることにする。
■リムリア > 本当にちょっとした出来心
シスターさんを揶揄うと、とっても可愛い。
先に立ち上がると手を差し出して。相手がその手を取れば、身体を起こすその動作に紛れて顔を近づける。
「誰にも聞かれなければ、良いってことですよね?」
こちらから言い出したことだから、誘導尋問も甚だしい。
けれども普段はお姉さんという感じのシスターの可愛い姿を見られたならば、
件の貴族のご子息様のせいで、ささくれていた心も癒されるというもので。
「心配されなくても、たーっぷり、お世話してあげますからね。」
そのまま手を引いて脱衣場へと。
その言葉通りに甲斐甲斐しく身体を拭いて髪を梳き。
服を着替えさせた後には、宿の一室へと連れ込もう。
―――そうしてぐっすりと休めば、寝不足もすっかり解消することで。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からリムリアさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からシスター・マルレーンさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──ウェーイ……」
日の高い時間帯の露天風呂。
湯に浸かり、変な声を漏らしながら寛いでいる金髪の男が一人。
湯船の縁にぐでりと背を預け、時折頭に載せたタオルを手に取って軽く顔を拭ったりしつつ。
一人のんびりと湯を堪能していていて。
「んんーむ……安定のいい湯だと感心顔になる。ってなんかいつも言っている気がするが……
言わずにはいられないぐらいの安定感は圧倒的にさすがって感じ」
なんて適当な独り言を紡ぎながら、ハフー、と満悦そうな吐息を漏らし。
これまた毎度のことだが、誰かご一緒してくれる人は現れないものか、などと
ささやかな期待を込めた視線を時々、出入り口の方にちらちらと投げかけてみて。
■エレイ > しかして誰もやってきそうもない気配に、フンスと鼻を鳴らし。
やがて湯から上がると、のんびりと場を後にした。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 「ふぅ~っ……イイ湯加減だ……――」
露天風呂に肩まで浸かりながら、気持ちよさそうな声を漏らす。
天からははらはらと雪片が降り、明日の朝には周辺を薄く銀色に化粧するであろう。
長く続いた商船護衛の仕事を終え、帰港して一番にここへ来た。
「やっぱ温泉てのはたまんねぇぜ……――」
四肢を広げ、全身を弛緩させながら、独り占めの湯を楽しむ――
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエズラさんが現れました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエズラさんが現れました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 「ようっし、そろそろ行くとすっか――」
十分に暖まったところで湯から上がると、意気揚々として夜の街へ繰り出すのであった――
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエズラさんが去りました。