2019/11/16 のログ
■カイン > 「そろそろ大きめの仕事をするのもいいかも知れないが、どうするかね。
タナール砦くらいならいいんだが、流石に主戦場の方に行くのは気が引ける。
知り合いなんかと鉢合わせたら目も当てられない」
面倒なことになるのが目に見えてるとぼやきつつに、
大きく体を伸ばすと自然に熱っぽい息が漏れる。
段々と軋むような感覚を覚えるようになった体の節々に、
思わず首を慣らし。
「ここらで一度ちゃんと休むか、
街で暫く過ごすかね。…ま、連れ添いも居ないんじゃ酒飲むくらいしかやることないが」
あまり言ったことのない場所の酒場めぐりでもしようかという算段。
既に発想が完全に飲兵衛のそれである。
■カイン > 「酒…といえば酒造でも回ってみるかね。ここのところ安酒ばっかり飲んでらな」
この宿などで供される酒はそれなりの上物が混ざってはいるが、
やはりちゃんと探さなければ見つからないのが良品というのは何においても変わらない。
それこそ偶然に頼ることもできないではないが、あまり男の好みでもないらしい。
そんなことをつらつら考えて空を見上げると。ふっと自然に息が漏れ。
「やめとこう、酒の事ばっかり考えると飲みたくなる」
かといって仕事の事も問題だなと少し渋い顔になり。
「こうしてみるとあんまり趣味らしい趣味もないな俺…」
自分の無趣味ぶりを自覚して若干げんなりした表情。
■カイン > 「…これ以上はさすがにやめておいたほうがいいな。
また明日、目が覚めた後に入るとするか」
体がずいぶんと温まったことを確かめるように体をほぐし、
立ち上がった後にその場を後にしていくのだった。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/岩風呂」からカインさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にシシィさんが現れました。
■シシィ > ちゃぷ、と湯の揺れる静かな音が響く。
湯気にけぶる浴場の中、ひたりと、濡れたタイルの上を進む女が一人。
湯気をかき分けるように、訪れているのは地下の……洞窟を模したような浴場の一つ。狭間の時間帯か、あるいはもっと他の大浴場の方へと人波が集っているのかは女にはわからないが───、何方にせよ己のほかに人影は今の所見えない。
既にかけ湯は終え、褐色の肌の上を水滴が珠を結んで滑り落ちてゆく。身を隠すための麻布を巻き付けてはいるものの、濡れて透け、薄く地肌の色を透かしていた。
仄かな、青い光が浴場内を幻想的な雰囲気にしつらえている。湯気を立てる湯の中に爪先を滑りこませ、静かに音を立てて腰までを浸からせる。
それに伴って、身にまとっていた布を解いて、たっぷりとした湯を掬い上げて肩に流せば、さらりとした触感の湯が肌の上を流れ、滑り落ちてゆく。
ほ、と湯の揺れる音に混じる様に、吐息が柔らかな唇から零された。
■シシィ > さらさらと流れてゆく湯に、頤を上げ、喉首を晒すようにして目を細めた。
「───ん」
心地よさを齎してくれる熱に、くぐもった声が零れる。
両手を、器にして、湯を掬い上げる。パシャリと湯がはじける音。ぽたぽたと雫が、頬を伝い、流れ落ちて。
己の生まれた土地では考えられないような贅沢も、この辺りでは至極普通のこと。まあ多少の付加価値はあるわけだが。
とぷりと、再び湯の揺れる音。肩口まで、湯につかって、爪先を伸ばして。
ふわり、ゆらりと、湯の流れが己の体でその向きを変え、ほんのわずか体が浮くような浮力を感じながら沈めた体から、少し力を抜いて、その流れに任せる様に。
■シシィ > ────ふ、と、瞬きを一つ。褐色の肌に睫毛の白がコントラストを描きつつ。
十分温まった体を引き上げると、湯が、女の柔らかな稜線の上を流れてゆく。
さぱりと、湯をかき分けて、タイルの上に身を引き上げたなら、硬く絞った麻布を、するりと女性的な柔らかさを備えた体に巻き付けて、ひたりと、来た道を戻る様に湯気の向こうへと姿を消した。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からシシィさんが去りました。