2019/10/29 のログ
■リス > 褐色の肌の彼女は、そのままお風呂に入り込んでくる。
少女自身、見た目は一部を除いて普通の女の子だ、そして、その一部分を隠してしまえば、見分けがつかないし其れは当然であろう。
そして、リス自身、自分の事は女性とカテゴライズしているし。
褐色の健康的な肌を持つ彼女がお風呂に入って、濡れて行く様はとてもエロティックに見える。
ふわぁ、と感嘆のため息を吐き出してしまうのは、彼女の見せる動きに魅せられているからで。
「ああ……判っていて、入ってらしたのですね、其れであれば、私から言うことはございません。」
小さな笑いは、とても穏やかな笑みであり、少し悪戯な気配。
透明な笑顔と言うのはこういう事かしら、と頬を染めてしまうのだ。
「えぇ、と。
はい、私は……そういう目的、です。
女性の事が好きな……女の子で。
両方持っていますわ。」
直球な質問に対して、少女はどぎまぎしながらも、こくん、と頷く。
彼女がタオルを外して置いてるのに、自分が隠したままでは不公平であろう。
そう思ったがゆえに、股間を隠して、お湯に浸したタオルを外してしまおう。
股間から、隆々と立ち上がるのは肉棒で、並みの男性よりも大きな其れ。
近づいてくるのであれば、硬く太い其れを見る事が出来ようか。
「無理やり、とかは嫌ですし、素直に言いますけれど。
女性と交わったり、女性を孕ませたり、そういうのが大好きなのです。
其れと、同じぐらい、口説いたり、いちゃいちゃするのも、大好きですわ。」
お湯のなかでも、残っている香り。
急に近づかないでくださいまし?と笑みを浮かべて見せるのは。
ちゃんと、お互いの同意を得てから、エッチなことしたいのですもの、という、少女の感覚故に。
■シュミー > 普段から視線に晒されている彼女だからこそ
相手が、自分の体に注ぐ視線の熱量も感じられる。
最も、感嘆の吐息も漏れているため、非常にわかりやすかったが。
「両方……、わ…。」
そういった体を持つ人が居るのは知っているが。
その相手もかなりの巨根だったため、もしかするとふたなりさんというのはみんな大きいのかと、次は女が驚く番で。
じっくりと見なくてもわかる、その辺りの男よりはるかに大きな肉棒。
普通の女性ならば尻込みしてそそくさと浴場を出ていくだろう。
けれど
「ふ、ぅん……、それなら、少し、興味ある、かも…。
…自分から、誘うことが、多いから…口説かれること、あんまり、ないし。
同じ、女性に…口説かれて…いちゃいちゃする、経験…してみたい…」
どうやら、今回は受け身に回る様子。
大好きならやってみて、と言わんばかりに金色の目を細め、挑発的に。
仕事の性質上、相手に言い寄られても無下にすることが多いが…自信がありそうな、はっきりとした少女の口調に期待を寄せて。
少女に笑みを浮かべられればその距離からは近づかないが。
「きゅん、ってしたら…その中に詰まってる、もの……私のどこででも、受け入れてあげる…」
次に視線を落とすのは、隆々と立ち上がった怒張。
どこででも、ということは…少女の言う通り、孕ませる目的で精を注いでもいいということであり。
条件付きではあるが、明らかな同意を見せる。
■リス > 彼女の視線は、自分のそれに向けられた。驚きの表情と言うには、少し薄いが、その口調が、驚きを自分に教えてくれるのだ。
そして、その相手からの提案に、少女は目を瞬いて。
ふふ、と笑って見せてから、お湯を自分の体に掛けて見せる。
「じゃあ、先に言わせてもらうわ?」
挑発するような相手に、対面に座りなおして少女は楽しげに笑って見せる。
近づかな相手、湯気を上げる温泉の中、お互いを見つめあって、座る二人の少女。
「キュン、とさせるのは無理、よ?
だって、それを期待して待ち構える相手をキュンとさせる言葉なんて、無いのだもの。
こういうのは、不意に、意識の外から来るからこそ、キュンとするもの。
だから、私は貴女を今、キュンとさせることはあきらめるわ。」
期待されて、待ち構えられると、期待がどんどん膨らんでしまう。
それを超えるようなことなんて、まず無理だと少女は思うのだ。
だから、少女は首を横に振って見せる。
「私、リス、リス、トゥルネソルというの。
先ずは、お友達から、始めていきましょう?
せっかくの出会いだし、貴女のこと、ゆっくりと知って、口説いていきたいわ。」
今は無理、でも、諦めたりはしない。
お友達から始めて、一緒に遊んだり、こういう所で温泉でのんびりしたり。
時間をかけて口説いていきたいわ、と言う少女の意思を見せて。
そっと右手を差し出そう。
■シュミー > 対面に座り直した相手をじ、と見る。
こういうところに、そういう目的で来るのなら飛びついてくると思ったが。
「わ………」
相手の言葉に彼女も驚く。
てっきり…戸惑いながらも素直な、あるいは拙い言葉で口説いてくるのかと思ったが。
冷静に、こちらを見ながら…無理だという少女。
「すごい…、てっきり、がっついてくると思ったのに…
とっても、慣れてるんだね…」
口説くのが大好きだという少女。
けれど、それは本当の意味で慣れているからこその態度。
こちらの期待も読み取って、それでも自分に魅力を感じさせてくれているからこその言葉。
それが嬉しくて、ちゃぷりとお湯から手を上げ。
口元に当てて笑う
「リス。トゥルネソル…、聞いたこと、あるかも?
―――私は、シュミー。みんなには、そう呼ばれてる。
…酒場の、踊り子」
相手が名乗るなら、自分も名乗らなければ失礼というもの
自身の踊り名を告げて。簡単に、職業も紹介する。
相手の名前には、少し反応を見せるが…あまり商いには関わっていないため、ぴんとは来なかったようだ。
差し出された右手には自分の右手も重ねて。
「ん。いーよ……ゆっくり、口説いてみて…?」
軽く、重ねた右手を握って。
いい相手と出会えた、と満足げに吐息を漏らす。
■リス > 「あら……?ひどいな?」
驚きの表情、試されていたような雰囲気に、少女はジトっとした目で彼女を眺めるのだ。
別に怒っているわけではなくて、からかい返しているような、そんな少女の冗談である。
「そういうのも、手段としてはあると思うのよ?
でも……時と場合、よ。ここぞというときには、私だってがっつきますわ?」
軽くウインクを零して見せて、少女はちゃぷん、とお湯を体に掛ける。
相手の好意が見え据えている時とか、良く知る相手、とか。
慣れてるという言葉に、ふふ、と笑って見せるのだ。
「平民地区のトゥルネソル商会は、私が店長をしてますから。
もしよかったら、お買い物、来てくださいな。
シュミーさん、ね。よろしく。
酒場、どこの酒場かしら?良ければ、遊びに行かせてもらうわ。」
彼女は踊り子らしい、聞けば、なるほど、と思ってしまう。
先程の見せ方の上手いお風呂の入り方、や言葉の流れ、人を手玉に取るのは、きっと、言い寄る人を躱す方法だろうか。
凄いな、と自分にないものを持っている彼女に尊敬の視線。
「ええ、お任せ有れ。
シュミーさんのような方を逃がしたら、後悔しちゃうもの。
頑張っちゃうわ。
それに、口説けたら、して、良いんでしょ?」
楽しみ、なんて冗談ぽくいって見せる。
きゅ、と相手の手を握り返し、その柔らかな掌の感触を楽しみ、手を離し。
「シュミーさん、人気ありそう、ね。」
彼女のプロポーションに、不思議な視線。
なんとなく、そんな風に思えたので、問いかけてみる。
■シュミー > お互いに冗談を言い合うような言葉の応酬。
少女が怒っていないことも、彼女は察していて。
がっつく時にはがっつくという言葉には、怖い…などと、全くそう思っておらず、むしろ期待したような返答を。
「……ああ。マスターから、聞いたことある。その、名前。
…『踊る酒』亭。…平民地区と、貧民地区の、境にある。来てくれたら、サービス、してあげる…」
商会であること。そして、平民地区にあるというキーワード。
それらが記憶と結びつき、自身が所属している酒場のマスターがその名前を出していた、と思い出す。
確か、踊り子達の身を飾る宝石類の買い付けだっただろうか。
相手に合わせ、自分も居場所を教えて。
彼女からも、酒場のマスターに特徴は伝えられるだろうから、本当に…大商人の娘としては物足りないだろうが、何かしらのサービスは受けられるだろう。
「ん。…私、嫌な相手だったら、ちゃんとそう言う、し。
……♪、うん。……私がきゅんってしたら…私の全部を使って、リスを悦ばせてあげる…。
…自慢になるけど、とっても、きもちいいらしい、よ?」
鼻から緩く息を出しつつ、笑う。
自分を抱いた相手からの感想ではあるが、期待を募らせるようなことを言いながら、手を離す。
その言葉は誇張でもなんでもなく。実際に彼女に言い寄るために大した料理も酒もない酒場に、人が来る側面もあるのだから。
続いての言葉には少し考えるそぶりを見せて。
「マスターは、酒場で私が一番人気だって言ってる。…脚とか、結構自信、ある…」
相手の視線が自分の体に注がれていることがわかれば、ざぶ、と浴場の淵に上がり。
すらりと伸び、しかし筋肉によって張りがある脚を見せて。
同時…今まではタオルから湯に隠れて見えなかった、彼女の臍あたりの炎紋もまた、しっとりと濡れて姿を現す。
■リス > 愉しげな雰囲気はなんとなくわかる、彼女の表情の薄さの奥には、大きな感情が見え隠れしているのだ。
期待されているなら、ああ、むしろプレッシャーね、なんて軽い口調。
「ふふ、ご贔屓にありがとうございます。
『踊る酒』亭さん、ね……ふふ、会いに行く口実に売り込みに行っちゃおうかしら。
食材とか、お酒とか、配達もしていますし?
わぁ、行かないといけませんわね、お仕事のお休みの日は何時ごろに?」
ご利用ありがとうございます、と少女は笑うが、彼女の酒場のマスターに面識は薄い。
実際に会って話してみれば思い出せようが、名前も出てこなければ、思い出しようもないのもある。
でも、使ってくれたのは嬉しいし、其れならこちらからも、ちゃんと出向かないといけないだろうと。
「では、嫌われないように、頑張らないといけませんわね。
シュミーさん、たら誘惑もお上手で。
もう、直ぐ欲しくなってしまいますわ?
そのきれいな瞳、悩まし気な雰囲気で、どれだけの方を魅了しているのでしょうね。」
彼女の言葉は、想像するだけで、期待が高まってしまう。
お上手ですこと、と、目を細めて見せよう。
彼女の様な色気は同じ女性としては羨ましい。
股間の一物の所為で、どちらかと言えば、男性的な気分の方が強いのかもしれないわ、と自分を顧みてしまうのだ。
「あら、口説き落としたらファンの皆様に刺されないようにしないと。
凄く、つやつやしてますわね……あら?」
お湯から出る足は、水野玉をはじいて綺麗だなと言う感想。
そして、竜の瞳は、思わず視線を動かしてみてしまう。
魔力が見える目だからこそ、彼女の炎の紋章に吸い込まれてしまうのだ。
それが何なのか、は解らない、でも、魔力が見えて、それが気になってしまうのだ。
■シュミー > 自分は直接その商いのやりとりには関わっていないものの共通点が見つかったことで話しやすくなる。
「口実でも、なんでも…来てくれるのは嬉しい。…お休みは……」
お客さんが確実に増えるという打算もあるが、積極的に会おうとしてくれる相手の心情に嬉しさも積もっていく。
自分の休みの日を直近で何日か伝え。
休みの日は、酒場の2階によくいることも伝えて。
彼女もまた、楽しみにしているという言葉通り、口説かれる事に対して、期待を見せる。
「ううん……、魅了するのが、私の仕事だから…。
そんな調子で、だいじょーぶ…?」
踊り子というのは相手の目を奪うのが仕事だ。
それを常在で行っているのは、彼女の心にその魅了するという行為が染みついているから。
直ぐ欲しくなる、という言葉には…彼女自身、期待はしているものの。
口説かれるまでは、と約束した以上…からかうような視線を向けて
細められた金の目は、どこまでも吸い込み、堕ちていきそうな深さを見せて。
「ぁ、これ…?、これは、遊ぶために、便利なもの…。
でも……リスが私の事、孕ませたいなら…これも、超えないとね。
…私に注がれたモノは、これに邪魔されるから…、頑張って、屈服させてみて?」
緩く動かしていた脚を降ろし、臍の炎紋を指で撫でる。
簡単に説明を入れつつ、少し座る角度を変えて、相手にその紋を見せる。
彼女の嗜好を満たすためには、これも超えないといけない、と。
更に征服欲を煽るような言葉をいいつつ。
紋の内容までその竜の瞳で読み取れるならば。
祝福のように、彼女の体温を最も状況に合った体温に合わせ、生存させやすくなる効果と。
呪いのように、彼女が昂っている限りは、着床を妨げる仕組みが埋め込まれていることがわかるだろう。
その主な効果の他には、少し改変も入っているのか…その紋を活性化させれば、彼女が発情することも伝わるか。
「そろそろ、上がろうかな。…明日も、仕事だし。…来てくれるの、楽しみにしてる。」
じっくりとその紋を見せつけた後…敢えて股座をぎりぎり見せないようにしながら立ち上がり。
タオルを回収して、目を細め、別れの挨拶を。
■リス > 「それでは、その日を目標に、お伺いさせていただきますわ?
デートとか、申し込んでしまいましょう。」
お休みでも、違っても、遊びに行くことは確定である、でも……貧民区に近いというのは少し怖いですわね、と。
これでも、か弱い女の子だから、襲われたらひとたまりもないのだし、と。
「お仕事でも何でも、違いはありませんわ?
魅了されるから、魅力を感じるから、好きになって。
それで、口説いたりして、自分の想いを伝えるのですもの。
むしろ、魅力を覚えない相手を、口説いたりしませんわ?
それに、魅了された分、魅了し返して差し上げますから。」
魅了されていて大丈夫なのか、という質問には、さらっと返答。
魅力を感じるから口説くのであり、魅了されることは別に問題ないと思いますわ、と。
問題なのは、魅了されて、それで、我を忘れるのが問題なのだ、と。
「成程……炎の紋ですか。
ふふ、承りました、其れは越えますわ。
むしろ、そう言う方が、燃えますから。」
彼女の下腹部に或る文様の説明を受けて、少女はこくんと頷く。
魔法の知識のほとんどない少女だが、簡単に説明されて何とか理解する。
紋様の活性などは解らないけれど。
でも、彼女には、似合ってるという風に思えるのだ。
「それなら、私も上がりましょう。
ええ、遊びに行かせてもらいますわ。」
別れのあいさつに対し、少女も愛に行くことを約束することで返答とする。
少女だって、明日は仕事なので、上がる必要がある。
なので、あと少しだけ。
入口で別れるまでの間は、軽くお喋りをしながら、歩いて去るのだろう―――
ご案内:「九頭龍の水浴び場/ふたなり浴場」からリスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場/ふたなり浴場」からシュミーさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にパーサさんが現れました。
■パーサ > 九頭龍の水浴び場、大浴場。現在は混浴モードであり、男女とも共通の浴場に導かれる。
しかし時刻はまだ午後3時過ぎ頃で、かきいれ時にはまだ早く、利用客の姿もまばらである。
室内浴場と露天風呂を結ぶ出入り口のあたりに、個室へと繋がる扉がある。
やや重厚なつくりの木の扉で隔てられた向こうはサウナ室。
4畳ほどの手狭な空間に木でできたベンチが備わっている。
床下の炉で石を熱して、空気を温めたり、温泉を蒸発させて蒸気を満たす仕組みだ。
薄暗い部屋の中で、ダラダラと大量の汗を流しているのはひとりの女性。
「…………………………………………………」
柔和な微笑みを顔に貼り付け、ぴしゃりと背を伸ばしてベンチに腰掛けるパーサ。
大きなお尻の下にタオルを敷き、裸体はまったく隠していない。
まんまるに張った乳房も、その頂点に色づいた大きめの乳輪と陥没気味の乳首も惜しげなく晒している。
紅潮ぎみの肌には大量の汗がにじみ、伝い落ちている。だらだら、ぽたぽた。
――この女性、かれこれ1時間近くもずっとこの姿勢のままサウナに居座っているのだ。
常人であれば20分も居続ければ熱中症間違いなしの高温多湿の中に、である。
そのために、狭いサウナ室の中は妙齢女性の汗の匂いが濃厚に満ちている。
もはや室内の蒸気の9割以上は彼女の汗由来のものなのだ。
なんでこんな無茶なサウナの入り方をしているのか? それはわからない。
■パーサ > 「………………………………………………ふぅ………………」
やや色気の強いトーンで、一息つく。とりあえず生きてはいるし、意識もあることがわかる。
しかし依然として姿勢正しく座ったまま、立ち上がることも、それどころか身をよじりすらもしない。
軽く上にあげた前髪、その生え際から大粒の汗のしずくが生まれ、こめかみを伝い落ちる。
丸い輪郭の頬を滑り落ちて、顎の先からぽとり。深々と彫られた乳の谷間に吸い込まれていく。
全身からとめどなく汗が溢れ出し、もはや素肌で濡れていない箇所など見当たらない。
抑え気味に焚かれたランタンのかすかな光でさえもキラキラと扇情的な反射を見せる。
まるで我慢大会でもしているかのような汗の流し方。
相手は見当たらないのに。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にアルファさんが現れました。
■アルファ > マグメールより長旅を経て訪れた九頭龍にて、早朝から宿を取って昼間から湯を楽しんでいた。
爪先から前髪の先まですっぽりと汗と水気に湿った体に、更に刺激を与えようと訪れたのが木造りのサウナ室。
開ければヴェールのように鼻先から舐める湿気にぱちりと瞬いて驚きながらも室内にと入ってまず刺激されたのは嗅覚。
「……ん」
いやに鼻腔を突く女薫。その主は狭い部屋にはすぐ薄紅の視界に入った。
一糸まとわない姿の前に呆然と立ち竦んでしまう。
戸惑いや欲情よりも、彫像と見紛うほど微動だにしない姿は夜魔が嫌う聖母像のようで。
たじろいでしまったから。それでも幽かな吐息にはつりと瞬き、腰に巻きつけたタオルの結び目を結い直し。
堅い表皮に珠のような汗を浮かばせながら近づきそして手を伸ばした。
「大丈夫かい?サウナで楽しんでいるのなら余計なお世話だと思うけれど。
これよかったらどうぞ」
左手に握られた竹筒をちゃぽんと揺らして差し出していた。中にはサウナで飲もうとした冷水が入ったもの。
■パーサ > 「………………………ん……」
外から開けられるサウナ室の扉。蒸気で満ちた部屋の空気が乱され、涼しい外気がわずかに入ってくる。
新たな利用者の気配によって、彫像めいて固まっていたパーサの身体がようやく動く。
腰と首をひねり、座った姿勢のままで扉のほうを向く。
そんな僅かな動作だけでも、髪の中に溜まった汗が大量に流れ落ち、頬や鼻の先を伝う。
「こんにちわぁ。………あら、お気遣いありがとうございます~」
男の顔と、差し出された水筒とを交互にみやりながら、銀髪の女性はにっこり柔和な笑みを作って微笑みかける。
ほんのり紅のさした唇、その隙間から漏れ出る声色はとてもおっとりと間延びしている。
混浴とはいえ男性が近くに寄ってきたなら少しは戸惑うものだろうに、わずかも気後れしている気配がない。
はだけた胸も隠す素振りをみせない。陥没気味の乳頭から汗がこぼれ落ちる。
「……ですが、大丈夫です。お水のほうでしたら、しばらく飲まなくても平気にございます。
《我が主》の加護により、私の肉体は外も内も潤いを失うことはありません。
そのお水はどうか、貴方様がお飲みくださいませ………フフッ」
女人像めいて整った笑みを保ったまま、少し横に首をかしげ、遠慮の言葉を紡ぐ。
「………サウナ。ええ、ここはサウナですよね。わかって入ってはいるのですが、楽しめているかというと……?
どうでしょう? 汗がどんどん出てくるのは気持ちいいですが、楽しめているかどうかは自信がないですね~…?
皆様、普通はどのようにサウナを楽しまれるのでしょう?」
続く言葉を吐きながら、パーサの笑みはほんの少しだけ苦々しくなる。
■アルファ > 動いて、言葉を交わして、気遣わしげに眇めた瞳がやっと綻んだ。
「あ~、生きてる。良かったぁ。失神してるかと思ったよ。
加護、ね。どうりで聖母と見間違えた訳だ」
差し出した竹筒を引き戻して。水を飲んでもないのに喉が波打った。
薄紅の眼差しは努めて長閑な表情へ向けているのだがやはり艶に汗で照る裸体にちらちら視線が流れてしまっての興奮のため。
なぜ裸なのか、なんて無粋な言葉は出さない。重なる視線ににっ、と唇を綻ばせながら向かいの席に座った。
しかし、視線は伏目に変わった。入室して5分も経たぬ内に息苦しさと咽喉を焼く空気に
はっ、と息を詰めては首筋や盛る胸板に浮く汗を手のひらで拭ってゆくのに気を取られたため。
「ん?」
だが語りかけられれば俯いた顔を戻し。この熱盛る環境に平然とも思える間延びした声と尋ねにあはっと明るい笑い声をあげて。
「俺も初めてだから聞いた話だけれど。沢山汗を掻いた後に飲む冷たいエールが上手いだとか。
その後に入る水風呂が心地よいとか。色々とあるみたいだよ。
でもまぁ、俺は別の楽しみを見つけたけれどね」
語りに視線は相手へと。離れた距離で自然とその陥没した巨乳と括れた腰。重ねた内腿を見遣り。
眼福とばかり、相手とは違う意味で楽しそうに首を横に傾げた
■パーサ > 「うふふ……普段ぼーっとすることが多いので、死んでるって間違われることも多いです。
とっくに慣れてますし、ええ、他の人みたいにせわしく動くのも苦手ですからぁ……」
対面に相手が座るなら、パーサも正面を向き直り、再び姿勢正しく佇み続ける。
うっとりと伏せた目はどこか眠たげ。とろりとした声色も相まって、いまにも眠ってしまいそうな印象を抱くかもしれない。
しかしそれでいて、瞼の下の瞳はまっすぐに男の顔を見つめていて、瞬き以外で閉じきることもない。
「………ふふ。なるほど、皆様はサウナで汗をかいた後でお酒をお飲みになられるのですね。
冷えたエール……なるほど、なるほど。たしかにそれは気持ちよさそうなことです。
身体の芯まで熱くなったあとに水を浴びるなどしたら、胸の内がびっくりしてしまいそうにも思えますが……」
パーサはあまり酒を飲まないが、よく冷えた炭酸酒が喉に心地いいことはよく知っている。
その快感を想像し……たかどうかは傍目によくわからないが、感心したように笑みを崩してうなずく。
しかし水風呂というのはさすがにパーサの常識からは外れていた。
急激な温度差は身体への、とくに心臓への負担が大きい。よくそんな激しい入浴ができるものだ、と些か不安にも感じてしまう。
股間を隠すように重ねていた手をそっと持ち上げ、己の胸の谷間につるりと差し込んでみる。
こうして高温多湿の空間に居続ける分には、胸の内の鼓動に乱れはないが、今すぐ水に浸かったらどうなることやら。
……そんな一連の所作で、腕に持ち上げられた巨大な乳房がぶるんと震え、汗の飛沫がいくつも散っていく。
「……はて。貴方様はサウナの独自の楽しみを見いだされたというのでしょうか?
よろしければ、私……ああ、私はパーサと申します。私にも教えていただけませんでしょうか?」
正面の男になおも惜しげなく豊満な肉体を見せつけながら、パーサと名乗る女性は問う。
■アルファ > 「なにそれ。死んでるとか失礼なこと言う人だね……俺は、あまり好きじゃないが女神像か何かかと見間違えたよ。
一瞬だけね。
えーっと。ほんとうに大丈夫?なんか今にも寝そうに見えるんだけれど。」
本音と戯れも半々で、ひらひらと左手を振りかざしてくしゃりと破顔する。
聖者や神仏は忌憚する性質だが、彼女にある気配はそれらのような厳格さを感じないから。
にこにこと人懐っこい笑みを浮かべながら、不躾に裸体を観察する楽しみだけでなく
言葉の交接をもって薄紅の鮮やかな暈が隠れるほどに瞼を落としていた。
「そうそう。俺も王都まで戻るついでにせっかくだからそれを楽しもうと思って入ったんだよ。
そしたら暑いのなんの。1人で入っていたらすぐ出ていたね。
――あ、確かに。人間への体への負担は大きそうだ。でもアナタは若いから大丈夫じゃないかな。
……ぅぅっ。」
狭い個室に呻きが漏れる。一挙一動、何気ないものが情欲をそそるのだから。
斜視に視線をそらしてもその手で乳房が震えるところも、挟まれるところも、一部始終見終えた半妖は。
唇を切なげに震わせながら、蒸気よりも熱浮かれた視線で凝っと相手を見て。
「うん。アナタという楽しみを見つけた。俺の名前はアルファ。
良ければ一緒に水風呂に行ってみないかい?」
そっと茹だって赤くなった手のひらを上に向けて差し伸べる。再び首を少し傾げながら静かに見守り。
もし相手が承諾してくれるなら、立ち上がって改めてその手を取ろうとするだろう。
■パーサ > 「……ふふ。心配してくださってありがとうございます。
像に見間違えられるのも、死んでると誤解されるのもまぁ似たようなコトでしょうけれど。
無用な心配をかけてしまうのも不本意ですもので……ごめんなさいね?」
アルカイックスマイルを保ちながら、おっとり口調で語るパーサ。
一応分類上は神職と呼ばれる立ち位置にいるパーサであるが、魔の者が嫌うようなオーラはほとんど感じられないはずだ。
そしてパーサ側も、アルファが魔の要素を帯びていることに気付いている気配はないし、実際気付いていない。
そして、水風呂への誘いを申し出られると、パーサはほんの一瞬だけ戸惑うように真顔に戻るが。
すぐにまた元通りの微笑みを取り戻し、こくりと小さくうなずいた。
「……ええ。せっかく貴方様……いえ、アルファ様ですね。アルファ様にお誘いを受けたのですから。
応じないのは失礼にあたります。水風呂へのご案内、よろしくおねがいしますね。
……ふふっ。すっかり身体が火照ってて冷水に浸かるの、少し怖くもありますが。
きっと《我が主》が護ってくださいますでしょう。これもまた経験です……」
パーサは伸ばした背筋をほとんど曲げず、まるで浮かび上がるように最小限の所作で立ち上がった。
銀髪をわずかに振って汗を散らすと、タオルを拾い上げ……手に握る。やはり局部を隠したりもしない。
無毛の下腹部を男の眼前に晒しながら、彼の誘導を待つ。
そして、彼に従うままどこにでも着いていってしまうだろう……たとえ行き先が水風呂以外であっても、多分。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からアルファさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からパーサさんが去りました。