2019/06/30 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にライムウェルさんが現れました。
ライムウェル > 此処、九頭龍の水浴び場は何時だって盛況だ。
浴場と各種の宿泊施設の中継点となるロビーでは、特にその喧噪も大きい。

受付に来たもの、今から風呂に行くもの、風呂から戻って来たもの、食事に行こうとしているもの。

つまりは、人をスカウトするに適した場所でもある。
皆の注目を集める様、声を張り上げるはオペラグラスを顔に着けた興行師。
胡散臭さの目立つ様相にて、良く通る声にて朗々と皆々様へとお声がけ。

「―――何方か!何方か、ご助力頂ける方はいらっしゃいませんか!
 お酒とお食事を用意している場所にて、ご歓談頂けるだけの簡単なお仕事です!
 貴女の!貴女のご助力が寂しい男性たちに明日への活力を与えるので御座います!!」

酷くふわっとした募集要項は非常に怪しい。
催しの内容の仔細は、モテない男達への女性と触れあう機会をご提供!というものだった。
複数の女性を用意するのではなく、男性多数に対し、女性は一人。
無論、裏の目的としては最終的に皆で性的な意味での触れ合いを、というオチが付くのだが。

殊に、本日集まった面々は性癖が特殊なモノが多いが故の女性との縁の無さが目立つ面々。
しかして、それでも興行師はそんな男達を愉しませたい。

目立つ格好に、響く声。
当然、視線は集めるものの、誰かが立候補する気配は今は無い。
何しろ真摯さは十分感じられるものの、胡散臭さで台無しだ。
皆が視線を逸らし、避ける様に歩き出す中。

一人の女性と目が合った。合って、しまった。

相手の反応がどうであれ、その機会を逃すべきではない。
マスクから覗く口元が、綺麗な形で弧を描き。
あぁ、安心した、と期待感を隠しもせずに相手に伝え、断り難い雰囲気を作りながら目の前へと、歩み寄った。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」にミユさんが現れました。
ミユ > ここは九頭竜の水浴び場の入口…
さっさと、カウンターで代金を支払い…温泉の方に足を進めようと…

「ほむっ」

なんだか、喧騒の中に響き渡る、一人の男の声…
なにげ無しに、その募集内容に聞き入るミユ。

そして、如何にも怪しそうな風貌の男性を見る…
なんともいえない、怪しい募集要領にミユは首を傾げながらも。
その場を立ち去ろうとする。

しかし、立ち去ろうと視線を逸らす前に、その男と目が合ってしまう。
ミユは見なかった事にして立ち去ろうとするも、近づいてくる男はミユの前に…

ミユは男を見上げ…
「あ、何か用ですか?」
と、引き攣り顔で問うてみる事にした。

ライムウェル > さて、目が合った相手へと歩み寄ろうとした、その途端。
施設の従業員がやってきて此方を睨みつけて来た。

―――嗚呼、これは駄目だと。

少々注目を集めすぎてしまったらしい。

ぺこりと目の合った相手に会釈を返し、従業員たちに絡まれる前にその場を去る。
また別の場所でどうにかしようと、全く凝りては居ないのだが―――。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からライムウェルさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からミユさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にカインさんが現れました。
カイン > 「少し暑くなってきたこの時期でも風呂は良いもんだなあ…」

宿の一つにあるに設えられた露天風呂、
大きな湯船の中に1人身を浸して心底しみじみと言った調子の声を出す男。
体が芯から温まっていく感触に息を吐きながら、体を大きく伸ばし。

「用心棒稼業は楽でいいんだが、時間が長いのがな。
 この時期は雨が降るし…困ったもんだ。
 いつでも温泉に入れるような場所ならいいんだが」

そんな場所はこの湯の線源である山脈の方でもそうそうあるものではない。
小さくないものねだりをぼやきながら、熱を強く感じるように湯の中で腕を伸ばし。