2019/02/22 のログ
■シシィ > 「ここからだと遠い、ですねえ」
月を見上げる視線が、僅かに細められる。
いい思い出も悪い思い出もそれぞれに。積み上げた時間は別々にあるものだから。
一口飲んだ酒瓶を取り上げられて、相手もまた一口。
戯れのような仕草と共に。
また手元に返される。…桶代わりになってる気がしなくもない。
「うーん、……好きなもの?」
月から彼に、見上げる視線の行方を変える。
傷だらけの体つきは、それだけ過酷な場所を生き抜いてきたのだろう。
過去の話が気にならないわけではないが、問うにはあまりにも、…知らなさ過ぎて、何から問えばいいのかすら、惑う。
■イグナス > 「そうさなァ。…さばく、さばくかあ。遭難しかけた思い出が多いなァおい。」
砂漠地帯だとか、そもそも砂漠だとか。
そういうところの記憶はある――あるにはあるが、ひどいものだ。
遠くを見てるまなざしは、単純に遠い目になったりしつつ。
彼女を桶代わりに、…といっても可愛がるみたく、酒瓶を置いたかと思えばわざと、飲ませてみたり。
そういうのを何度か繰り返して、たまに首筋。
後ろから抱きしめてるわけだから、ちゅーと吸ってみたり、だ。
「好きなもの?」
はてと首を傾げる。そんなものは、聞かなくてもわかろうに。
でも改めてちょっとだけまじめに考えてみよう。指折り、列挙。
「酒、女、……あー、もちろん。お前もすきだよ。」
平然と笑い、ご褒美上げるみたいに、くしゃくしゃと髪を撫ぜた。
■シシィ > 「砂漠も、行ったことがあるんですね?」
遭難、という言葉に小さく笑う。なかなかにひどい目に合っていそうだ、なんて。
湯気と、お湯の流れる音。
水音が近いのは、砂漠ではめったにないが。
それだけで幸せだなって思いながら。
「っ、ぶ、──」
不意打ちみたいに酒瓶を口元に宛がわれる。下手な曲芸みたいにタイミングの合わないそれに、吹き出したり、毀れたり、じゃれ合いめいた時間。
首筋を吸われるとくすぐったそうに肩を震わせた。
わかりにくいが、薄く痕が残って。
「………ん」
あげられていく、言葉に。
此方に意識を向けた言葉と掌に、湯の所為でなく頬が染まる。
「イグナスはー…──、そのうち誰かに刺されますよ、それ」
憎まれ口めいた、言葉。でも一呼吸おいて、背後に頭を凭れ掛らせる。
つい、と上を見上げて、彼の顎先を小さく食んだ。
「でも、うれしいです」
唇を離して、甘い笑みを浮かべ、言葉を紡いで。
■イグナス > 「ああ、もちろん。砂漠も海も、谷も、山も、なんでもだ。」
思い出すようにして言葉を連ねる。きっとたぶん、事実なんだろう。
遠くを眺める瞳はやっぱり、遠くの視線を思い出して、重ね合わせるようで。
言葉は少し意地悪というか、冗談めいていたのかも。
ちょっとだけ無理に酒を飲ませたら良い反応。、く、とつい笑みが零れた。
「なんだ、おいおい、のめのめー。」
本当、あまいあまい、じゃれあいの時間。
苛烈さも厳しさもなく、ただとろとろと溶けるような錯覚が、心地よい。
「―――うん?」
その中で紡いだ言葉、さされるって単語に、はてと首を傾げた。
そんな変なこと言っていたっけなあ、って。
顎先に掛かる微細な感触に、またくすくすと笑み。
「……刺され慣れてる、…いや、戦いじゃァ、かね。」
なんて、冗談を返して。食みも返す。
彼女の、うれしい、って言葉にこっちも笑みを浮かべながら。
唇から顎、首筋、いっこいっこ、ちゅ、ちゅと音を立てて。
痕を付けるように、少し強めにだ
■シシィ > 「いろんなところに行ったんですね……一番記憶に残ってる場所ってどこですか?」
端的な言葉に、返せる言葉はそう多くはないが彼の眼差しの遠さに、はせる記憶に、寄り添う言葉を紡げたらいい。
あとほんの少しの好奇心を混ぜた、言葉も。
そんな風に言葉を交わす合間のじゃれ合い。
普段の、彼の、少し意地悪な、あるいは子供のような。
パシャ、と少しお湯を跳ねる音。
「いえ、んー……ほら、イグナス、ほかの方にも似たようなことおっしゃりそうですから」
首をかしげる相手に、視線を逸らす。
なんでこんなこと言ってしまうかな、と思いつつ、ほんのかすかに宿る妬心を持て余すよう。
「……それはまた、物騒な、お話」
己にとっては縁遠いが、彼の身の置く場所の過酷さもまた物語る。
…己の唇に返される温もりは、一度や二度では、無くて
「ん、ん──、む…ッ──…ッ」
くすぐったさと、羞恥に身をよじる。
水音に混じる、蜜音。
所有欲の証のような強さに、褐色の肌にすら、薄く痕が残ってゆく。
■イグナス > 「いちばん?一番か、そうさな。…んー…。
きれいな場所も、心休まる世界もあったが。…それでも戦場か。」
思い返せば、真っ先に出てくる記憶はきっと、そのあたり。
少し目戦を伏せる、思い出そうそすればするだけ、あんまりにもたくさんの記憶があった。
ぎゅ、と抱きしめる力を少しだけ強くする。…強すぎるだろうか。
「ん、ん?……あー、あー、…あー。……んむ、なんだ、嫉妬か。」
にやりと笑うが、決して否定もしない。だから彼女が思うとおりの、そういうたぐいの人間なんだろう。
今は面白げにキスしたり、わしゃわしゃと髪を撫ぜたりしているが。
「物騒な話がメシの種なンだよ、冒険者なんてな。」
冗談めいて返しながら、でも口づけは続行した。
この男特有の――そう、独占欲を、ただただ支配と独占を望む、そういう強さ。
獰猛でけだものめいて、いつだってぎらぎらと欲望をあらわにしている。
■シシィ > 「戦場……」
それが良いことなのか、悪いことなのかはわかりはしないが。
そうやって積み上げたものがあって、ここにいるなら、悪くはないのではないかと、思う。
抱きすくめる腕の力に、小さく呼気を詰める。
少し苦しいが───己もまた望んでここにいるのは確かだ。
「……煩い、です」
笑みを孕んだ声音に、少しだけ不機嫌そうな色合いを混ぜて返す。
己だけを見てほしいとも思わない、けれど、思うところはあるのだ。
我ながらわがままではあるけれど。
「……面白いことも多そうですね?」
返された言葉に、甘く唇を食み返して、でもそれ以上にいつも望まれる。
熱にさらわれそうになる。
は、と毀れた吐息が湯気に混じる。
「ん───………いい、です、わたしも、イグナスのことは、すき、ですし」
口づけの合間、普段口にしない言葉を少しだけ、乗せる。
月のせいか、なんて理由を何かに押し付けながら、向けられる欲望に応じるように薄く唇を開いて。
■イグナス > 大きな大きな腕で彼女を抱きしめる。
それが何者か――遠い砂漠からきたと、あとは名前と。
ほとんどそれくらいしか知らない女の身体を、恋人にしてやるように愛情たっぷりに抱きしめて。
「っく、く。 ……思うことがあれば、言うンだぞう。
そうしてるのもいいが、おまえの欲望は、見たい。」
奪う立場の男の言葉だ。熱を与えて、代わりに他の全部、うばう。
奪いながら、そらそうさ、と。冒険の楽しさもしっかりと肯定を。
そうして、たくさん触れて、食み貪る。
繰り返したいつもの動作の中に混ざる声、言葉に少しだけ驚いて、目を開いた。
「……、そうか。…んむ、いい、こだ。」
許可が出たなら、…いやさでなくても貪るんだけど。
唇は余計に激しくエスカレートして、あまく、とろとろと堕ちてく。
際限なく深く。
■シシィ > 「イグナスは大体いつもそのままですよ、ね……」
腕の中に納まって、その実互いの名前くらいしか知りはしないのだが。
幾度か重ねたものも、ある。
「………苦手なん、ですよ」
俯いて、困ったように。
男は甘やかすけれど、発露は苦手だ。奪われるだけが、搾取されるだけの方が本当は楽。
奪われて、貪られて、触れられる。
阻むものは何もなくて、距離も、無い。
己自身に対して価値を見出していない女は、だが、己の言葉に驚く男に、少しだけ、笑みを浮かべた。
「……優しくっていってもしてくれなかったですけど?」
睦言めいたやり取りに、熱に溺れながら、ちく、と一刺し付け加える。
けれど──きっと堕ちてゆく。
甘い熱にとうに溶けているのだから。
■イグナス > 「おう、おれァ、おれだ。変わらん。」
それが当たり前のことだと、でも彼女は己とは違う。
苦手なのだと口にするならば、そうかと頷いて…頭を撫ぜた。
よしよし、って子供をあやすみたいな、男特有の乱暴さと、少しのやさしさを混じらせて。
「―――そういうこともある。…それにほら、お前がいい女だから、我慢できなかった。」
くっくっくと実に楽しそう、ちくりと一刺しにやられた、とばかりにだ。
でもだからって、彼女が堕ちるのには変わりない。
より深く深く、際限なく。…それはまだ、はじまったばかりだ。
少なくともこうして触れ合う間、どこまどもどこまでも、溶かされていくんだろう――。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からシシィさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にジードさんが現れました。
■ジード > 「んー…寒くなってきたせいで、尚の事この熱が体に染み渡るな」
どこか惚けたような気が抜けた声が岩風呂に響いく。
商品の仕入れの帰りに近くに立ち寄ったので風呂だけでもと入りに来たものの、
一度風呂に入ってすぐに宿泊の手続きを終えたのがつい先程。部屋でくつろいで
従業員にこっそりあまり人のいない時間を教えてもらって狙い通り、ほとんど独り占めの状況で
湯船に体を浸して弛緩したように息を吐き出し肩を揉む。
全身がほぐれていくような感覚に自然と上機嫌になるのも無理なからぬこと。
「どうせなら店でも構えるかなあ。貧民地区だと色々危ないんだが。」
露天商などという身の上をやっているのはそれが少なからず関係している。
押し入りなどよくある話で、そういう意味では身一つの方が気楽ではあった。
■ジード > 「金銭的な問題はないけど、それに見合った価値を見いだせるか、だね」
先のことをなんとなしに頭に浮かべるものの考えがまとまらない。
ハァッと熱っぽい吐息を吐き出すに任せてゆっくりと目を閉じ。
「このまま寝たら流石にのぼせそうだね」
■ジード > 「ん、倒れる前に風呂からあがろうか。このまま体調崩したら笑い話だよ」
眠り込んだが最後目が覚めないまであり得そうな心地に体に鞭打って立ち上がる。
のぼせないうちにと脱衣所の方向へと足を向けるのだった。
最後に一つ強めに吹いた風にくしゃみが漏れたとか。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からジードさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」に黒須さんが現れました。
■黒須 > (とあるどこかの温泉。
混浴可能であり、混ざってはいるか別々に入るかは自由っとされている風呂場)
「...んぁ〜!!はぁ...。」
(今は誰もいないため、無駄に大きな声を出しながら浸かり、ゆっくりと入っている。)
ご案内:「九頭龍の水浴び場」から黒須さんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にエウロペさんが現れました。
■エウロペ > 「ふぅ…」
夜遅くの大浴場…混浴なのだが遅い時間のためか、人の気配はほとんどなく。
女は大浴場の中にある透明な湯舟の中へと、その豊満な身体を沈めていた。
長い髪をまとめ上げ、暖かな湯に浸かれば小さく吐息を漏らして。
こうやって一人のんびりと温泉を楽しんでこそいるが、誰かと出会い共に温泉を共有するのもありだろう。
「…んん」
ふと視線を落とせば湯舟に浮かぶ自らの大きな二つ山。
浮力によって浮いたそれは湯の中に半分ほどしか浸かっておらず。
両手を用いて上から抑え込むように、全体を沈めた。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からエウロペさんが去りました。