2019/02/18 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にカーレルさんが現れました。
■カーレル > 脱衣所で服を脱ぎ籠に入れるとハンドタオル片手に浴室へ向かう
自分以外の利用者がいないのを事前に確認しておいたから当然、貸し切り、誰もいない
正直、衆目のある所で肌を晒すのはあまり好きじゃない。精霊との契約の為とは言え、
背中に入れたトライバルを見られるのは何やら小っ恥ずかしい
父母に貰った身体を刻むとは何たることか、なんて説教はもっての外である
「木桶に湯を汲みまして~…」
洗い場に腰を下ろせば鼻歌交じりに桶に湯を貯めつつざばーっ、と頭から被っていく
この寒い時期にこれだけ湯を豊富に使えるのは庶民にとっては贅沢この上ない
ただでさえ薪の値段が上がる季節…これだけの湯を沸かすとなると一体、どれほど掛るのか
源泉から直接、湯を引いているそうだからそんな事はないのだろうが
せっかくなので、丁寧に身体を洗い、頭を洗い、時間を掛けて身を小奇麗にした所で
幾つかある風呂の中から湯の透き通った風呂に足を伸ばすようにして身体を沈める
自分以外に客はいないのだから、ある程度は何をしようと自由である
くはーっ、と心地良さげに息を吐き出せば、そのまま湯船の縁に後頭部を預けて
何をするでもなくじっくりと暖かな湯を堪能させてもらう
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にぼたんさんが現れました。
■ぼたん > 居酒屋の仕事終わり、ふと思い立ってしばらく振りの温泉へと足をのばしてみた。
宿を取るほどの蓄えは無いから、いつも湯だけ借りるのだが、寒い内は湯冷めしてしまうからと足が遠のいていたのだ…
(今日はすこしあったかかったから…それと、自分へのご褒美ってえことで)
いつも訪れる時間帯が時間帯だから、大概誰もいない。今日もそうだと思い込んでいて、黒く厚ぼったい尻尾を振り振り、何を隠すでもなく手ぬぐい片手に浴場へと足を踏み入れる。
湯煙でほとんど視界が悪いなか、鼻歌交じりで湯船を物色しようと足を進めた。
「ぬ・る・いのは、どーれかなァ…」
■カーレル > 湯の中で迂闊にもうとうととしていた
それ程に心地よく、冷えた末端からじんわりと温もっていく感覚につい眠気を誘われた、という次第である
…しかし、そんな極楽な時間も扉の開く音が耳に届けば、あがっ、と驚き混じりに終わりを告げる
目覚めた時に僅かに鼻に水が入ったか、ケホケホ、と咳き込みつつ湯に浸かったまま入り口の方へ視線を向ける
初めのうちは従業員が掃除や備品補充のために入ってきたかと思ったが、
湯煙の向こうに徐々に浮かび上がるシルエットと聞こえる声に女性だとわかれば居心地の悪さを覚えた
彼女の姿が見えれば、そろーっと彼女の視界から消えようとしたが、狸の耳と尻尾を見れば目を見開き
彼女の裸身よりもそちらに視線を奪われた
「…狸も風呂にはいるのか…寒いものなあ…」
狐狸の類が人を化かす、というのは経験はないが師の話を聞いてはいた
耳の長い連中や犬耳、猫耳なんかのミレー族は知人にも幾らかいたが狸の耳尾を持つ人物は初めてで
ついつい、マジマジと視線を向けてしまう
■ぼたん > 湯のにおいをすこし嗅ぐように鼻を鳴らして、ぴたぴたと足を進め続ける。前にちょうどいい湯加減の所があったはずだけど、どこだったかしらん…何て思っていると、黒い獣の耳が声をひろってぴくりと動いた。
思わずそちらを見るが、湯煙でよく見えない…ただ、ひとが居る事と、此方を見ているらしいという事ぐらいは解った。
「…昨今はね、狸も入るンだよ……お邪魔しちまったかねえ?」
悪戯っぽい笑みを浮かべて声を掛ける。声で相手が男だという事は解っているが、実家の方で混浴が普通だったので、何とも思っていない。
「えッと…にィさん?そのお湯、ぬるい?熱い?」
ぬる湯を探してンだけど…と、湯煙の向こうへ微笑いかけた。
■カーレル > 意外にもまともな返事が湯煙の向こうから聞こえてくる
なんと言うか、叫び声だったりとか木桶が飛んでくるだとか、そういう風になるものだと思っていたから
意外と言えば意外な気がする
「…そういうもんかい…まあ、気持ちいいのは人も狸もないわなあ
アンタが良いなら俺は別に構わないよ。俺には人も亜人も変わらねえし」
湯けむりが僅かに途切れると悪戯な笑みが微かに見える
彼女が気にしないのであれば、自分が気にするのも馬鹿らしいので、逃げようとしていたのを改める
「…俺からするとぬるくも熱くもないかな
ちょうどいい塩梅、気持ちいい…とりあえず、入ってみたら良いんじゃないか?
熱けりゃ他所に行けばいいし、丁度良けりゃ浸かっていきゃ良い」
彼女があまり気にしている様子ではないから相変わらず心地良さそうに風呂に浸かる
少なくとも彼女に追い出されなければ自分からでていくつもりはない
■ぼたん > 男の返答に、ふぅん?と首を傾げて耳をぴこぴこさせた。
「まァ、確かにねえ……じゃァちょいと、お邪魔するよ」
何となく口を尖らせるようにしながらそう言って、手ぬぐいを頭に載せてぴたぴたと男の浸かる湯船の方へ。
少し距離を離した所の淵に膝をついて、先ず手で温度を確かめてみる……大丈夫そうだ。ひとつ、頷いて、片足をそろっと浸す…外で冷えていた指先がじんと温まる感覚に、もともと下がり気味の目尻がさらに下がる。
「うン…大丈夫そうだねえ…本当に、お邪魔しちまうよ?実は動物アレルギーとかってえ後から言われても、知ンないかンね…」
相手の返答を聞かずに、残りの身体をするりと湯に浸した。首まで浸かって、思わず吐息を漏らした。
そうしてふうーとかはあーとかひとしきり言った後、男の方へ桜色の頬をした顔を向ける。
「…随分な時間に居るケド…にィさん、ここら辺のひとかい?」
問い詰める、というよりは世間話、といった風。
■カーレル > ピコピコする耳にやっぱり動くのか、と感動する
少々大袈裟だが目新しいものだったから仕方ない…流石に声を漏らしたりはしないが
立ち上る湯煙の向こうで湯の熱さを確かめる仕草に視線を向ける
随分と念入りに確かめているように見え、狸って熱いの苦手だったか?と1人首を傾げた
首を傾げた所でそんな知識は持ち合わせていないから、答えは判らずじまいなわけだが
「はいよ、いちいち許可取らなくていいさ、どうせお互い金は払ってんだから、好きにしたって文句はない
俺がなんかあってひっくり返ったら、従業員の1人も呼んであとは知らぬ存ぜぬで済ませてくれりゃ良い」
流石にひっくり返ったまま、風呂場に放置は情けない
自分が何かのアレルギーを持っているかは知らないが、どうせ猫を飼ってるし平気だろ、と内心気楽なもんである
彼女が湯を堪能する間、こちらも好き勝手、湯を堪能させてもらう
再び彼女から声がかかればそちらへ視線を向け
「王都住まい。便利屋っていうか、何でも屋っていうか…まあ、冒険者崩れのその日暮らしみたいなもんだ
狸の姐さんは何してる人なんだ?……いや待った、当てる…あれだ、商人か何かだろ?」
王都で耳や尻尾を持っているのはなかなか肩身が狭い
だがしかし、こんな時刻に風呂にやってこられるだけの身分となると冒険者か商人…
パッと見だからハッキリとはしなかったが、彼女の身体のラインはなんと言うか冒険者っぽくは見えず
まあ、そんな辺りであろう、と予想してみた。かなり自信があるのか、ふっふーんと得意げに鼻を鳴らす
■ぼたん > 黒い毛皮の耳は、湯煙で水滴を含みながら少ししお垂れて、時折ぴくりと動く。その動きで落ちそうになった手ぬぐいを、白くふっくりした手で押さえて、得意げに言う男には唇を尖らせて見せた。
「あたり……なァんだ、詰まンないの…こういう時はね、少し外して、相手を喜ばせるモンだよ?」
そう言ってくすりと笑みこぼす。それから自分の周りの湯を掻きまわすようにしながら腕を延べて、改めて男を見た。
「アタシね、居酒屋やってンの、平民地区の西はずれで。にィさん、もしかしてご近所かもねえ?」
何が楽しいのかくすくすと笑って
「便利屋ッて、普段何してンの?ってェか、今日何してたンだい?」
戯れに湯を掬い上げては零したりを、繰り返しながら問いかける。
■カーレル > 「そういう気遣いを求めるならお代を貰わないとなあ」
今日はもう閉店した、と続けると同じように笑みを浮かべる
的確、とまでは言い難いけれど正解したから相変わらず得意げで風呂の心地良さも手伝ってか機嫌良さげ
「居酒屋の店主か…しかも平民地区…若いのに大したもんだな」
俺は平民地区と貧民地区の間の…、なんて自宅の大凡の場所を説明したりすると彼女の言う通り案外、
ご近所であったかも知れない
「そのまんま、頼まれりゃ何だってやるさ
迷子の猫探したりもするし、貴人の護衛だってやる…ギルドに頼まれりゃ冒険者の捜索とか死体漁りだってやる
ただし、殺しだけは別。余計な恨みは買いたくないし、住んでるとこおっぽり出されたら行く宛がない」
居酒屋、と聞いていたから給仕とか包丁研ぎとかしようか?と冗談交じりに営業じみたことをしつつ
「昼まで寝てた。その後、お得さんとこちょっと顔だして挨拶…あとは、ブラブラ」
風呂に来たのはたまたまの事
顔に浮かぶ汗と水滴を持ってきたハンドタオルで拭いたりしながらそんなふうに返す
「姐さんはこんな時間まで店?食い物屋ってのも大変だわな…」
そんな風に付け足せば、何が美味いんだ?とか聞いてもみたりする
■ぼたん > 男の住まいを訊けば、垂れ気味の眼を瞬く。その目尻は既に桜色だ。
「ホントにご近所かもね…まァ、ほぉんとに小さな店だから。
給仕やってくれるってェんなら、たまに来てくれると助かるよ」
お弁当とか色々手ェだしちまって、少し手が足ンないんだ…そう言って微笑いながら首を傾げる。案外本気の声音だ…男の返答にはくすくすと笑って
「昼寝たァ良いご身分だね。まァ、アタシも夜の仕事前に昼寝はしたケド。
居酒屋だかンね…客を追い立てたりしたくなくッて、放って置くといつもこンな時間になっちまうのさ」
そうしてまた、悪戯っぽく笑いながら首を傾げて男を見る。
「…何が美味しいか、答えたら来てくれンの?」
■カーレル > 彼女の言葉を聞けば色々と手を伸ばしたのが成功の秘訣なのかも知れないなんて考えたりする
普段、耳と尾を隠しているとは露知らず、彼女の風貌で飲食店を開いていると聞けば感心頻りであった
「給金出るなら幾らでも手伝うさ
あー…料理の方も教えてもらえばちったあ手伝えるかも」
言葉にはしないけれども過去、色々あったのである程度のことは何でもこなせる
それらの経験から『何でも屋』なんて仕事をしてるとも言えるのだが
「いつでも毎日仕事があるってんでもないから…そりゃあ、随分と優しい店だなあ…
酔いつぶれた客なんかさっさと叩き出しちまえば良いものを…」
冒険者や同業者、仕事を求めてる人間なんて幾らでもいる王都であるから時には仕事が無いこともある
それにしたって毎日、勤勉に働くタイプではないことを自覚しているけれど
「まあ、一回くらいは試しに食べに行ってもいいかな
男の一人暮らし、毎日ご馳走食ってるわけでもなし……で、何が美味いのさ」
ちなみに嫌いな食べ物はない、と告げておく
何なら刺し身だって食える…というか、あまり食べ物に執着がないだけともいえるのだけど
■ぼたん > 料理も手伝う、と言われると俄然、目を輝かせてばしゃんと身を乗り出す。
「ホント?助かるよ!じゃァ今度、時間作ってちょいと顔出しとくれよ」
給料は仕事の出来次第ね、とちゃっかり付け加えてご機嫌な様子で耳を揺らした。湯の中では尻尾もゆらりと揺らめいていたりする。
何が美味しいか、再度問われると今度は女の方が得意げに笑って
「全部美味しいよ。…まァ冗談は置いておいて。
お酒のおつまみなら『梅水晶』、ごはんってェなら…今は『おでん』とか、ぎりぎり『ブリ大根』、定番なら『もつ煮込み』ってェとこかなァ?」
腕組みをしながら、目をくるりと回して答える。そうしてかくりと首を傾げると、ぱしゃんと手ぬぐいが湯船に落ちた。
■カーレル > 突然、身を乗り出してこられたのでびく、と驚いた
こんな場所である、出る所にでられたらきっと自分が悪いことになってしまう
………とか、考えてしまった。しかし、彼女を怒らせたとかそういうことではないらしい
「あんまり、期待されても困るけど…まあ、仕事がない時にでもな」
彼女が結構な勢いだったからついつい気圧されて給料の話は聞き流してしまった
むしろ、頭の上で揺れている耳に視線が向いていた。やはり、耳や尻尾が眼や口以上にモノを言うらしい
「あんまり聞いたこと無い料理ばかりだな…想像できない
姐さんの国の料理だったりするのか?俺もほうぼう回ったけど、いちいち、料理の名前なんて覚えてなかったし」
もつ煮込み、というのはちょっと判る
煮込みと言うから野菜や肉や魚類なんかを煮込んだものだろう…あとは水晶と聞いたから鉱石って食えるのか?
なんて首を傾げていたりする…何にせよ、店をやって行けているのだから味は悪くはないのだろうと思う
■ぼたん > うふふぅ、と上機嫌で笑みを零す。耳はぴこぴこと動いて、微かに飛沫を散らした。
「そ、東国のほうの料理。まァほんと、美味しいから食べに来てよ」
お酒も美味しいし、と言って知らず唇を湿らせた。
そうして落とした手ぬぐいを拾って、湯船の外でぎゅうと絞る。頭に再度載せるとふうっと熱っぽいため息をついてまたくるりと目を回して、これまた熱っぽくなった視線を男へと投げた。
「……これ以上はのぼせちまいそうだから、アタシそろそろ出るね。
手伝いはともかく、ほんと、食べに来てくれたら嬉しいよ」
ちょッとくらいは『さーびす』するからさ、と微笑うと、さぱっと立ち上がって桜色の裸身を晒した。濡れそぼった厚ぼったい尻尾をぶるっと震わせようとして……思わず自分の手で握って止める。
■カーレル > 「ああ、忘れていなけりゃ食べに行くよ」
東国かあ、と何度か頷くようにして
その昔、その頃の仕事で何度か出向くことはあったような気がするが長逗留することはなかったように思う
何を食ったか、なんて当然、思い出せはしなかったが酷い記憶もなかったから口にあわないものも無かったろう
「ああ、こっちこそ邪魔して悪かったな
それじゃあ、美味いやつ頼むわ…手伝いの方も遠慮するなよ…当然、代金はいただくが」
そりゃあ、楽しみだ。とサービスしてくれると言われれば笑みを浮かべる
立ち上がった彼女が尾を震わせようとすれば、やっぱやるのか…なんて思ったが彼女が堪えた
「…なんだ、やらないのか?
うちの猫も身体洗ってやった後はやるぞ?」
なんてニマニマしながら伝える
またなー、なんて挨拶を交わして彼女を見送ったあと、しばらく風呂を堪能してから
自分も茹で上がってしまう前に風呂場を後にする。肌綺麗だったな…なんて、見る所は見ていたらしく
湯けむりに薄らぼんやりした記憶を反芻したりもしたかもしれない――――
■ぼたん > ニマニマ笑う男をじとっと一瞬見てから、直ぐに笑ってじゃァね、と湯船から上がった。
そこで存分に振るった尾の飛沫はどうなったか、女の知るところではなかった―――
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からカーレルさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にカインさんが現れました。
■カイン > 「ふぅ。真昼間から温泉に入るってのは中々贅沢だな」
宿の一つにあるに設えられた露天風呂、
大きな湯船の中に1人身を浸して心底しみじみと言った調子の声を出す男。
今日は休みと決め込んでの散歩の途中、軽く立ち寄ったのが午前中。
しかしながら一度風呂に入ってしまえば中々出る踏ん切りがつかず、
宿を取ったのがつい先ごろの事である。
上機嫌な声を上げ、ふと何かを手で持ち上げるような仕草をしたところではたと気づいて手を止め。
「おっと、酒は流石に持ってきてないからな。
癖になるくらいまでここで酒飲んでるってのも大概だな」
我ながらと苦笑いめいた表情でぼやいて手をひらひらと湯の中で振り。
■カイン > 「…これ以上はさすがにやめておいたほうがいいな。
また今度入りに来るか」
体がずいぶんと温まったことを確かめるように体をほぐし、
立ち上がった後にその場を後にしていくのだった。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からカインさんが去りました。