2019/02/04 のログ
ホアジャオ > 宿の外、幾つも存在する露天風呂のお陰で湯気が立ち込め、それほど寒くはない中、石畳をひたひたと歩いて来る女がひとり。

「…ホントに薬効なンてあンのかなァ……」

首に手ぬぐいひとつを引っ掛けて、後頭部をぽりぽり。その手足…とくに腕には、大小の赤色青色の痣が多数ついている。
寒い時期の外、なおかつ時間が遅い事もあってあまり人気がない中、丁度良さそうな――温めで、広くて多少ばしゃばしゃやっても大丈夫そうな――湯船を探してきょろきょろと辺りを見回す。

ホアジャオ > 適当な広さの湯船の一つで足を止めて、そおっと手を入れてみる…大丈夫そうだ。紅い唇をにまぁと笑ませると手ぬぐいを頭に載せて、今度は脚をそおっと入れて、とぷんと首まで浸かった。

「いッた…」

何処か擦り傷もあったようで一瞬顔を顰めるが、次には溜息と共に目を細めて、四肢を前にぐうっと伸ばした。

「はァ…寒い空気の中であったかいのって、いいなァ……」

ホアジャオ > 痣もそうだが、実際は筋肉痛の方がひどい。
湯船の中で脚を前に伸ばしたり後ろに伸ばしたり、腕を引っ張ったり、首をひねったりと落ち着かなげに動き回る。

ひとしきりそうして気になるところを動かし終わると、湯船の淵に腕を上げて、その上に顎を乗せてまた長いため息を漏らした。

「……どれくらい浸かったら良いンだろ…」

ホアジャオ > 要するに、もうじっとしているのに飽きたらしい。
かと言って、誰もいないからと言って湯船で泳ぐのも子どもみたいで見つかったら嫌だし…

「…………」

辺りを伺う。人気は他にない…

ホアジャオ > …うずうずする。けど、ぐっと何かを飲み込んで…

「……あと30数えたら、出よ…」

自分に言い聞かせるように零すと、淵に腕をかけたまま
いー、あーる、さーん、すー…

ホアジャオ > …さんしー!

さぱっと立ち上がれば頬も身体もすっかり桜色だ。
全身から湯気が立っている様子にぼやっと茹った目で満足そうに頷くと、頭に載せていた手ぬぐいを首に引っ掛けてひょいと湯船から上がった。

「疼(いてて)……」

拍子にどこかの筋肉痛がひびいたらしい。一瞬ぎくっと立ち止まってから深呼吸をして、脱衣所の方へと多少危うい足取りで歩いていく……

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からホアジャオさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にカインさんが現れました。
カイン > 「ふぅ。真昼間から温泉に入るってのは中々贅沢だな」

宿の一つにあるに設えられた露天風呂、
大きな湯船の中に1人身を浸して心底しみじみと言った調子の声を出す男。
今日は休みと決め込んでの散歩の途中、軽く立ち寄ったのが午前中。
しかしながら一度風呂に入ってしまえば中々出る踏ん切りがつかず、
宿を取ったのがつい先ごろの事である。
上機嫌な声を上げ、ふと何かを手で持ち上げるような仕草をしたところではたと気づいて手を止め。

「おっと、酒は流石に持ってきてないからな。
 癖になるくらいまでここで酒飲んでるってのも大概だな」

我ながらと苦笑いめいた表情でぼやいて手をひらひらと湯の中で振り。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」にカリノナさんが現れました。
カリノナ > 広い風呂がある。そんな話を聞いて昼間から温泉へとやってきた白髪の女。
言われるままに料金を払い、服も刀も置いて浴室へと入ってみれば、そこにある先客の姿。

「おや、ここは混浴であったかな?」

のんびりと声を掛けようか。体の傷は酷いものだが、見れば女と解る程度に肉付きは良い。それになにより、声音は確かに年若い女のそれだ。気がついたら女の裸体が目の前に、という事故は未然に防がれるはず。

こちらは桶を片手に掛け湯で体の汗を落とし、先客がいようといつも通りのマイペースさで湯を浴びる準備をして

カイン > 「ん…?」

のんびりとした時間を過ごしながら、ゆっくりと体を伸ばしていると聞こえてきたのは自分以外の声。
それも女性のものらしきものと聞けば流石に驚いた様子で目を瞬かせる。
混浴というのは確かだが、こんな時間から入ってくる人間も稀である。

「お、っと。ああ、元々ここは混浴の所が多いね。
 女性だけ、男性だけって風呂もあるが――ん」

そう応じたところで見えた相手の様子。
明らかに荒事を生業にしている様子に、軽く目を瞬かせるも、
すぐにふいと視線をそらし。

「お嬢さんも好きもんだね、わざわざこんな時間に風呂に入りに来るとは。
 仕事はいいのかい?」

そのまま上機嫌な様子を隠しもせずに軽い調子で声を返し。

カリノナ > 「そうか。なら痴女の汚名は被らずに済みそうだ」

ほけほけと笑う女の体は、確かに目を背けたくなるほどの傷が多く残る。切り傷や肉が抉れたような跡も多いが、一番目立つのは体前面の広い範囲に残った火傷跡だろう。ケロイドになっているそれは、体を動かす不自由にならないことを最優先にして治療されたもので、それ故に痕を消す努力は後回しになったもの。
その地域でも高名な治療師に頼んだのだが、これが限界であったらしい。

「なに、朝寝朝酒朝湯は至上の贅沢というだろう?
 仕事はまあ、気ままな根なし草故な。明日の生活費があればそれで良い」

一献どうだ?と、誘いを掛ける。風呂代を払うと同時に酒の方も注文していたらしい。遅れてやってきた従業員がグラスと葡萄酒のボトルを盆にのせて持ってきてくれた。

カイン > 「なあに、俺としては美人と一緒に風呂が入れるって役得だがね。
 荒事生業にしてりゃあこの辺の時間帯は稼ぎ時でもあるんじゃないか?
 …なるほど、そりゃ確かに俺も人のこと言えないからよく解る」

ご同輩だと喉を鳴らして笑い飛ばしながら、相手の言葉に肩を揺らす。
ここに腰を落ち着けてはいるものの、本質的には女の語ることと大差のない生活である。
流石に湯を浴びる女性の肢体を凝視する趣味がない――訳ではないものの、
騒動になっては困るので極力相手の肢体を凝視せぬよう視線は湯舟に向けたままの応対である。
しかし、飲兵衛にとって実に誘いをかけられれば一も二もなく頷いて応じて改めて相手に向き直り。

「お、行ける口かい?そういうお誘いなら喜んで。
 俺はカイン、しがない傭兵稼業さ。お前さんの名前を聞いても?」

そう笑って問いながらグラスに手を伸ばし。

カリノナ > 「美人か。世辞でも嬉しいものだな。
 ふむそれがな、私は得手不得手の差が激しくてな。仕事も選ばざる得ない。私向きの仕事は今日は無かったので休むことにしたのだ」

どうやら似た職種であるらしい彼。自分の場合は戦闘なら得意だが、採取系の仕事や街中を駆け回るような仕事は本当に不得手で、受けて失敗するくらいならやらない、と方針を決めたところ。
向き直れば、互いのグラスに葡萄酒を注いでから、湯舟へと浸かろうか。

「一人で飲むのもつまらぬだろう。
 私はカリノナ。根なし草の冒険者、というやつだ。ここには最近来たばかりでな」

よろしく、と笑いかけて乾杯しようとグラスを寄せる。
どうじに、傭兵と聞いて好奇心も疼きだしていた。しっかりした体格。古傷の多さから場慣れもしていると予想されるが…
改めて見ると、目の前の男は…とても、面白そうな気がして黒目勝ちの瞳を僅かに細めた。

カイン > 「俺は世辞は言わないつもりなんだがな。
 なるほど、確かに骨折り損のくたびれ儲け程疲れることもないからな」

それは正しいだろうと喉を鳴らして笑ってのけながら、
隣にやってきた相手の差し出したグラスに自分もグラスを重ね、
甲高い音を響かせて喉を鳴らし。

「ん、じゃあこの出会いに乾杯って所かな。
 よろしく頼むぜカリノナ」

上機嫌にそう笑って返しながらグラスをくいと煽って酒を一気に飲み干せば、
少し酒気を帯びた吐息を吐き。

「ぷはっ、あー…やっぱ酒はいいな、っと。
 ん?なんだ、男の体が珍しいってかい?」

そのまま視線を相手に向けるとこちらに向いてる視線。
少しからかうようにそう告げながら空き手を伸ばせば、
そのまま肩に手をまわして軽く抱き寄せてしまおうとする。
かなり手癖はよろしくないようだ。もっとも、その気になれば簡単に払えるだろうが。

カリノナ > 「少なくとも、私の裸は美しいものではないぞ?
 うむ。しかしそれだと受けれる仕事も少なくなるのでな、色々覚えようとは思うのだが…」

すぐにとは行かないものだ、と苦笑を浮かべる姿は、駆け出しと呼ばれる冒険者のそれだ。事実先日ギルドに登録したばかりなので、正真正銘の最低ランクなのだが。

グラスの重なる澄んだ音を聞きながら葡萄酒を飲めば、やはり普通に飲むよりは美味しく感じて自然と顔も緩んでしまう。
と、問いかけには首を横へと振って。

「いやなに。癖のようなものでな…カインは強そうだなと思ってな?
とても面白そうで、ついつい見入ってしまった」

刀はここにはないけれど、右手はつい腰に。とんとんを指を遊ばせる動きは偶然隣にいる彼の膝で行うことになっただろう。
軽く抱き寄せる腕の動きには、意外にも素直に身を寄せる。
女としては中背だが、剣客として鍛えられた体は互いに裸体だからこそよく解るそれ。とはいえ、胸や尻、太ももなどは十分に女らしい曲線を描き、柔らかな感触を与えるはずで。

カイン > 「そうか?しっかり鍛えてある良い体つきだと思うがな。
 ま、傷なんてのはこの稼業やってたら一つや二つは大した問題じゃないだろ。
 ああ、結局のところ訓練に費やした時間の問題になるから悩ましいもんだな」

不思議そうにあっさり言い返しながらも、新しい事を覚えるというのには、
自分もあまりよくない思い出があるのだろう。
しみじみ言いながらも相手の言葉と仕草にクックと喉が鳴る。

「それじゃあ是非機会があればお手合わせしてもらいたいもんだな。
 しかし興味、と来たか…それじゃあ今日は部屋を取ってあるんだがな、
 そっちでもっと親密になってみるってのはどうだい?」

からかうような調子でセクハラじみた発言をしがてら、
柔らかな臀部をゆっくりなぞって軽く揉む。
方向性はどうあれ、男の方も彼女に興味を抱いているのは確かな様子で、
顔を覗き込みながら問いかけた。
最もあしらわれればあっさりと諦めるのは明白だろうが。

カリノナ > 「そう思うか…カインは寛容な男だな。
 とりあえずは薬草の種類と、王都の道順くらいは覚えようと思っている。そう先達に助言されたのでな」

以前ギルドで合った同郷らしい男は、ギルドでは大先輩にあたるらしい。ならその言葉も無駄にはならないだろう。
手合わせとの言葉には、いいのか?と問い返しながら浮かべるのは子供のような笑顔。楽しい遊びを見つけたかのような無垢なそれは、その実血腥い命のやり取りの話なのだが。

「そうだな…良いぞ。私も夜までは暇だし、後日私の楽しみに付き合ってくれる相手を、無碍にはすまいよ。
ただ、そういう事ならもう少し丁寧に身を清めたいが?」

酒の勢いも多少あるのだろうが、あっさりと了承の意を返す。
湯舟から上がれば丁寧に体や髪を洗ってから、部屋へ向かうならそうするつもりで

カイン > 「それこそ冒険者何て面倒な事より荒事だけで済む傭兵の方が向いてるかもな。
 俺は冒険者やろうとはしたが、性に合わなかった性質だし」

くつくつと喉を鳴らして肩をすくめて言い返して見せながら、
頷いて見せるものの相手の言葉にはにやりと笑みを浮かべ。

「何にせよ強い奴と戦えるってのは俺も歓迎すべきことだからな。
 …おやま、オーケーがもらえたのはうれしいね」

相手の言葉に少しだけ驚いた様子を見せた物の、
あっさりと切り替えて見せれば楽しげに頷いて返す。
相手の申し出を受ければ問題ないと言い返し。

「ああ、そりゃあ文句はないさ。残った酒は部屋にでも持ってくかね?」

カリノナ > 「冒険者と言っても、正直最低限の身分証が欲しかったというだけでな。
傭兵か…確かに其方向きかもしれぬが、伝手がないからなぁ」

記憶もなく保護者や後見人もいない女が就ける職は、それこそ娼婦か冒険者くらいなもの。記憶はないが刀の扱いや荒事に関しては体が覚えていたので後者と選択しただけのことだ。
まあ、これを機会に気楽な生活が出来ているので文句はなかったが。

「ああ、私もとても楽しみだとも。今から体が疼いて仕方がない」

もちろん、性的な意味ではなく斬りあうという意味でだ。刀を脱衣所に置いてきて本当に良かった。でなければ、待ちきれず斬っていただろう。
体を洗い湯で濯ぐうちに、すっかり湯上りの準備が整っていたらしい。酒については、持っていこうと、酒瓶に二つのグラスも一緒に部屋に持っていく事に。
そのまま簡単に着衣だけを済ませれば、二人してベッドを共にするのだろう。

カイン > 「なるほど、そういう意味だと確かにな。
 傭兵はそれこそ名乗ったらその時点で傭兵だが、
 身分の保証ってもんはないからなあ。そういう仕事を仲介してる店ならいくつか紹介してやるけどな」

その代わり、仕事の裏や危険への対処はすべて一人でやらなければならない。
その辺りが冒険者と傭兵の違いである。
クックと喉を鳴らして言い返しながら肩をすくめ。

「お手柔らかに頼むぜ?せっかく知り合った相手をすぐに無くしたくはないからな」

しれっと言い放つ発言は自分が負けるとは毛頭思ってない様子の言である。
楽しげに笑って言い返しながら相手を待って酒瓶を片手に風呂を後にすることになるのだった。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からカインさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からカリノナさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にミリエスさんが現れました。
ミリエス > 雲に隠れる事も無く綺麗に月明りが照らされる夜。
その水浴び場に一人の少女、少なくともそう見える恰好の女の子が現れる。

水浴びなので当然衣類は無いのだけど…布一枚手で持っていることも無く裸体を晒しゆっくりとお湯につかる。

「ふぁ…生き返る。なんて陳腐な言葉かしら?」

なんてぼそっと独り言。透き通るような瞳に…何を考えているかもわからないその表情。少しでも退屈が紛れないか…なんて少し回りをきょろきょろ見まわしていた。

ミリエス > お湯の中を泳いだり無意味に移動してみたり。退屈な子供のように振る舞っている。

長い髪が半分以上濡れていて、水に浮かぶ。
また落ち着いたと思えばその髪を自分でくるくると水面でかき混ぜてみたり。

実際退屈なのは間違いないのだけど…この挙動と見た目のせいで完全に子供のように見えてしまうかもしれない。

といっても、それも本人にとってどうでもよかったり、気にしていなかったり。
そんな事を繰り返しながら水浴びをという名の退屈凌ぎをしていた。

ミリエス > ――長湯をしすぎた、別に逆上せるわけではないけども、やはり退屈凌ぎは見つからず。そのままふらり…空に舞っていく。

布一つ羽織ることは無いけど…上空に行ってしまえば周囲からは裸体とは思われないだろうか。
別にばれても気にすることは無い。一応騒ぎにはならないよう遥か上空に姿を消していく妖魔であった。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からミリエスさんが去りました。