2019/01/28 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にジードさんが現れました。
ジード > 「んー…寒くなってきたせいで、尚の事この熱が体に染み渡るな」

どこか惚けたような気が抜けた声が岩風呂に響いく。
商品の仕入れの帰りに近くに立ち寄ったので風呂だけでもと入りに来たものの、
一度風呂に入ってすぐに宿泊の手続きを終えたのがつい先程。部屋でくつろいで
従業員にこっそりあまり人のいない時間を教えてもらって狙い通り、ほとんど独り占めの状況で
湯船に体を浸して弛緩したように息を吐き出し肩を揉む。
全身がほぐれていくような感覚に自然と上機嫌になるのも無理なからぬこと。

「どうせなら店でも構えるかなあ。貧民地区だと色々危ないんだが。」

露天商などという身の上をやっているのはそれが少なからず関係している。
押し入りなどよくある話で、そういう意味では身一つの方が気楽ではあった。

ジード > 「ん、倒れる前に風呂からあがろうか。このまま体調崩したら笑い話だよ」

眠り込んだが最後目が覚めないまであり得そうな心地に体に鞭打って立ち上がる。
のぼせないうちにと脱衣所の方向へと足を向けるのだった。
最後に一つ強めに吹いた風にくしゃみが漏れたとか。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からジードさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にシシィさんが現れました。
シシィ > 外気と湯の温度の差によって、屋上の夜空を望める露天風呂は、もうもうと湯気が立ち上っている。

旅館の屋上ということもあって通常よりは高い場所、故に目隠しはそれほど必要ないのかもしれないが、情緒を壊さないよう東方風の建材が目隠し代わりに。

今現在この場所が混浴になっているかどうかは、結局はいった己にはわからない。ゆえに気にするだけ損、とあきらめて、満たされた湯の中に体を横たえている。

うつ伏せに、段差のある部分に肘を置いて、少しだけ背筋を撓らせる。
今のところは透明な湯が、かけ流しに注がれる女にとっては贅沢な音が耳に心地よい。

「────ハ」

湯の熱気にほんのりと上気した肌、張り付く前髪を横に払って心地よさから零れる嘆息を一つ。

他に誰がいるというわけでもないがゆえにゆったりとした面持ちと心地で、肌を撫でる夜気の冷たさと、湯で温まる体の芯の落差を楽しんでいた。

シシィ > 「さすがに、見下ろす、とかはしませんけれど──」

しかし、この高さから下方を見下ろせば、今はちょうど繁華街の賑わい時。
店や、屋台の灯りが美しいことだろう、と思考を遊ばせながら、肩にお湯をかけて、体が冷えすぎないように調節する。
癖のある長い髪は軽く捻じって項が覗く程度の高さで結い上げ留めてあるが、若干湿気を孕んで重たくもある。首を傾けるとそちらに重心が下がるのを少しだけ面白がって。

丁度今ぐらいの時間であれば酒場や遊戯場当たりが盛んな時間帯。
独り占めできるならそれはそれで至極贅沢な時間なわけで。

ちゃぷ、と小さく湯の音を立てて、より深く体を沈ませる。
顎先までつかれば、夜気の寒さも感じなくて───

「寝てしまいそう、だけど──」

肘で体を支えてあとは力を抜いてしまう。
ゆらゆら脚が揺蕩う感覚に、ふにゃ、と口許を緩め。

シシィ > 気持ちがいい

伏し目になりつつ、小さく感想を零した。

シシィ > 心行くまで温まれば、、立ち上がる。
蜜色の肌を湯滴が滑り落ち、流れて。

押し寄せる夜気に火照りを帯びた体を晒す心地よさと、寒さの淡い。
体が冷え切らぬうちに、と湯けむりの中脱衣所へとその姿が消えて。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からシシィさんが去りました。