2018/12/18 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にノアさんが現れました。
■ノア > 夕食を済ませ、軽めに酒を引っ掛けた帰り道。本格的に冷え込むようになってきたこの季節、家までの道のりも心なしか普段より遠く感じて。帰っても部屋は冷えきっているだろうし、暖炉に火を着けたところで暖まるまで時間も掛かる。そうなると帰宅さえ億劫になって、温かさに惹かれて つい…
「 ……………はぁ、 」
本日は、帰宅を断念。
安めの部屋を取り、早速と大浴場の湯に浸かっていた。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にアネラさんが現れました。
■アネラ > この国の温泉にはそういえばつかったことがなかった。
まあ、どの国でどう違うとも思わないけれど、人が多すぎて狭苦しい公衆浴場ではなく、広い温泉というのもいいだろうと、宿をとってみた。
最近は思えば、ちょっと疲れることが多かった。
心を洗うのも、いいだろう。
風呂も、宿も、酒も、心の洗濯だ。
異国スタイルということで、酒の入ったトレイと一緒にやってきて。
「ふうー。ほんと広いなあ。色んな湯もあるし。
あら、先客の方も」
ん……? なんだか、見覚えのあるシルエットの、よう、な?
「……? ノアさーん」
間違いだったらすごく恥ずかしいので、小声で呼んで見る。
■ノア > 時間帯のせいもあってか、貸し切り状態だった大浴場。ちょっぴり贅沢な気分を味わいながら、脚を伸ばして湯に浸かっていたのだけれど… カラカラと戸の開く音や近付く足音から他の利用客の気配を察し、何となく、膝を曲げ小さくなった ── 其の時、
「 ? 」
女の名を呼ぶ小さな声が、大浴場の空間に響く。振り向いた先、立ち込める湯気の中 視界に捉えたのは
「 ……… アネラっ 」
また逢う約束をした、魔法使いの少年の姿。湯船の淵に腕を掛け、身体ごと貴方を向いて挨拶を。
「 こんなトコで会うなんて偶然だね、元気してた ? ほら、冷えちゃうからアネラも早く入って。あったかくて きもちいよー 」
タオル一枚巻いた姿で立ち話などしていれば、身体も冷えてしまうだろうと。掛け湯などが済むのを待ち、湯船から手招いて
■アネラ > また逢おうねと、そう約束したひと。とても可愛いお姉さん。
ああ。人違いじゃなかった。よかった。
「こんばんは。ノアさん」
ふわっと柔らかな笑みと声。先に此処で会えちゃうなんて、嬉しいな。
「ふふ、ほんと偶然ですよねえ。 ええ、元気元気ですっ。 楽しみだなあ。あったかい広い温泉」
トレイを置いて、かけ湯をしたり、身を清める。じわりと、それだけで温かさがしみる。
「じゃあ、ご一緒させてもらいますね」
手招きをされるままに、そっと温泉に足を入れて……身体の端から暖かくなる。
じわり。じわり。ちゃぷん。ああ。あったかいなあ。
■ノア > 「 ……… ん、 イイの持ってるー 」
盆に乗った酒を見つけると にやり目を細め、 ちゃっかりご馳走になろうという心算で笑みを深める。湯に浸かる時だけは、腰に巻いた布も解くだろうからと そっと視線を外し。貴方の隣、湯の温かさに心地好さそうな吐息を漏らす。先に湯に浸かっていた女は勿論 一糸纏わぬ姿だけれど、ぼんやりと淡く灯るだけの照明や立ち込める湯気のお陰で、ハッキリと見えはしないだろう… 多分。
「 こう寒いと家に帰るのもイヤになっちゃって……
結果、 ココ来て正解だったね♡ 」
誘うにしても店のセレクトだったりタイミングだったりが難しく、正直なかなか踏み出せずにいたところ。こうして偶然再会出来たのは、 女としては非常に嬉しく幸運な事だった。
■アネラ > 「ふふ。なにかオプションあります?ってきいたら、持たせてくれました あ、でもカップは1つですね。
ふふ。二人で使いましょうか」
お酒をみてにっこり顔のノアさん。やっぱりこの人の、無邪気で可愛らしい笑顔は、とってもいい。
腰のタオルをそっと外す時には視線を外してくれているのは、気遣いのできる人だなと思う。
ああ。うん。色々が温かい。
「ふ、うー……いいお湯……」
湯気が深い。灯りも煌々としているわけではない。隣の貴女は、はっきりとは見えないけれども……
声も笑顔もみえるから、いい。
「寒いですねえ。こっちは一段と寒いからびっくりです。
ふふ。本当に、正解です。 ……嬉しいな」
果たしてどうやってデートにでも誘うか。考えてみても自分はこの国に来て日の浅い放浪者。
誘っておいてオロオロしていては…………かっこわるいというか。
また一緒の時間は過ごしたく。しかし、どうするのがいいのだろうか、なんて、年齢らしい、のだろうか。
この幸運が、ただ嬉しい。
■ノア > 「 コレ、カップじゃなくてね…… えっ、 と… 確か、 チョコ ? っていうのよ。ふふ、 知らなかったでしょー それにしたって、 どーしてこんなに小さいのかしら。ココだけの話… 初めて見た時はフタだと思って、 注がずに直接呑んじゃったっ 」
盆に乗った、 ほんの数回見た事がある異国の陶器。いつか誰かに教えてもらった曖昧な知識を、誇らしげに披露してみせたり。かと思えば くすりと肩揺らし、恥ずかしい失敗談を話してみたり。思わぬタイミングで叶った貴方との再会に、 女の声色も楽しげに弾む。
「 ごめんね、 ほんとはもっと早く誘いたかったんだけど… 」
肩や二の腕に、掬った湯を掛け撫でながら。すまなそうに、ちら と隣の貴方を覗き込んだ。
■アネラ > 「チョコ……変わった名前ですねえ。異国のものだし、それもそうかあ。確かに小さい……
あはは。確かに。こうも小さいと、カップと思いませんよね。ふふふ、なんだか可愛いですねそれ」
しげしげと容器と受け皿をみる。東の方の国が出らしいが……流石にそっちには足を運んだことがない。
貴女の失敗談、お酒のことなのに、まるで子供のようで。楽しいな。笑顔が自然に、自然にこぼれる。
「い、いえっ。そういうのって、あの……男のほうから、するものですし
えと……ちゃんとできなくって……」
湯をかける動作と、そっと覗く顔。自分は、もう16なんだから、大人なんだから
もっとちゃんと、女性を楽しませたり、喜んでもらったり、出来ると思っていた。
だから、ちょっと、合わせる顔がなくて……うつむいて。
■ノア > 「 でしょ、 こんな小さいのに注ぐより呑みやすいと思わない ? 」
なんて、楽しげに話していたけれど。逆に謝り返されては、おずおずと俯く貴方の顔を覗き込み
「 なんでアネラが謝るの ? "お礼とお詫びに" 魚料理の美味しいお店に連れてく約束だったでしょ、 あたしから誘わなきゃ。」
そう言って徳利を手に取り、猪口を手渡す。"こっちを向いて" と訴えるよう視線逸らさぬまま、 酌をしようと徳利傾け
■アネラ > 「ええ。ふふふ。じゃあ、チョコと容器で、二人で飲めますね」
覗き込まれる。恥ずかしい。確かに、たしかに、そうなんだけど。
「ええ……。はい。ノアさんに連れて行ってもらう、約束でしたけれど。
で、でも、その。…………男心です」
お猪口を手渡されて。その動作で、貴女の方を向く。きっと今の自分は、眉が下がって、目もしょぼくれてるだろう。
じっとそらさない視線をもつ貴女に「男心」なんてぼんやりした言葉を使って……ただの、背伸びの見栄、なんだけれど。
お酌をされて、お猪口が酒で満ちる。
弱気を飛ばすように、そっと、身体に酒を入れる。
■ノア > 「 それでもチョコで呑むー、もう覚えたんだからっ 」
それならば確かに二人で呑めるけれど、もう恥はかきたくないと笑いながら応える。続く貴方の言葉に耳を傾ける間も、笑みは絶やさぬまま
「 あたしもカッコつけて "美味しいモノご馳走してあげる" なんて言ったけど、何だか考え過ぎちゃって 実は全然決められずにいたの… だから、おあいこ。」
気恥ずかしそうな笑みを浮かべ、酒を注ぐ。注がれた酒を くいと貴方が煽ると、 徳利を差し出し、 もう片方の手は猪口を要求し
「 あたしにも♡ 」
■アネラ > 「ふふ。はい。正しいお作法で、ですねー」
他の文化に触れた時の醍醐味である失敗談。
ああ。ずっと、笑顔で聞いてくれるんだ。……あったかいなあ。
「ん…………。ノアさんと、おあいこ。 いっしょ、です、ね。
……ちょっと照れくさいですね」
気弱な顔が、ふわり笑顔に。気恥ずかしそうな笑顔とも、おあいこ。
くすっと笑いながら、徳利とお猪口を交換。
「はい。どうぞ……♪」
誰かに飲み物を入れるなんて、故郷で師匠にして以来。
にっこり、笑顔で。透き通った酒を、すっと……。
■ノア > 「 うん、 おあいこ。」
受け取った猪口に、 透明な異国の酒が注がれる。なみなみと注がれた其れを溢さぬよう そっと口元へ運び、くい と飲み干す。傾けた際に ほんの少しだけ溢してしまって、指先で唇の端を拭いながら
「 ………っ、 ん。 美味しいけど、 結構強いねー 」
呑み慣れていないせいか、随分と強く感じる酒気に吐息を漏らす。口の中に広がる甘みに、 うっとりと目を細めて
「 あったまりながら呑んでたら酔っちゃいそ。」
■アネラ > 「はい……。おあいこ、です」
面と向かって言ってもらえて、やっと胸の弱気が晴れる。笑顔になれる。
……あ。拭う動作、色っぽいな。
「………………えっ。 あっ。 そ、そうですよね。エールとかとくらべると、結構強いですよねえ」
舌に残るは甘さと辛さ。味わい深くて。
……なんで貴女の所作はどれも色っぽくて。綺麗なのか。ずっとみていたくなる。
「お酒なんだから、酔わないと損ですよ」
いつもの笑顔で、おっとりと言う……けれど。何処かぎくしゃく。ドキドキ、する。
考えてみたら、二人とも、裸なのだし。
■ノア > 異国の酒と湯の温かさに、女の頬が ほんのり色付く。緩く纏め上げた洗い髪が垂れるのを耳に掛けながら、空いた猪口を差し出して
「 酔わなきゃ損、 かぁ… うん、 確かに。」
交互に酒を酌み交わし呑み合うのは、 少々面倒かもしれないけれど。ワイン程の量は入っていないしと、残りの酒を貴方に勧め
「 さ、 どーぞ♡ 万が一酔ってのぼせちゃっても、 介抱くらいしてあげるから安心して呑んで ? ふふ 」
悪戯な笑みを浮かべ、 ゆるりと首を傾げてみせる。
■アネラ > ほんのり朱色の頬。はらりと耳にかかる洗い髪。女性の髪というのは、それそのものに肉もなにもないのに……
なのに、どきりと、男の胸を高鳴らせる。
「え、ええ。損ですから」
酔っているのは、お酒だけではなくて。温泉という場だから見られる
貴女の綺麗で、色っぽいところなのだけれど。
お酒を、くっと飲む。鼻を通る華やかな香りも、舌に残る甘さも辛さも……
湯の熱さとともに、ああ……これは、顔、真っ赤だろうな……
「ええ……。ノアさんがいたら、のぼせて……ふらふらでも、大丈夫ですね」
恥ずかしがり過ぎたら、貴女の姿を見逃すから。
酒気が、恥ずかしさをすこしぬぐって。とろっとした瞳で、悪戯な笑顔に、微笑み返す。
空に広がる夜色の瞳で、じっと。
■ノア > 酒を酌み交わしたり悪戯に顔を覗き込んだりしている内に 互いの距離は、 湯の中で女の脚と貴方の脚とが時折触れ合う程に近付いていて。そんな距離で見詰め返されると、
「 ………ん、 アネラ もう顔真っ赤。」
夜色の瞳に見詰められた、 あの夜を思い出してしまう。互いに一糸纏わぬ姿でいる事についても、つい先程まで "そういう場だから" と割り切れていたものが… 途端、 妙に意識してしまって
「 あたし も… だいぶ暖まってきた かな、 」
思わず視線逸らし、 長い睫毛を伏せ気味に。ほんのり染まった頬を、 誤魔化すように手のひらで抑えたり
■アネラ > いつのまにか、互いに触れる距離。湯の温度とは違う、貴女の温度。
琥珀の瞳を、じっと、じっと……。
「うん……。ノアさんも、ふわって色づいてますよ。綺麗」
見つめ合って、重なった、あの夜。貴女がこんなに近くにいるのに、こんなにドキドキが抑えられていたのは
きっと、温泉だからと言う蓋があったからで。綺麗な人。
「あら。どうします? そろそろ上がりますか?」
逸らされる視線。けれど、だからわかる睫毛の長さ。
そっと、男にしては細すぎ白すぎなんていわれる手を伸ばして……
自分も、貴女に触れようと。そっと、そっと、額に触れられるのなら――
■ノア > 「 ちょっと のぼせた、 かも… 」
先に入っていた女の方は、 其の他諸々の事情を除いても 十分温まっているけれど… 後から入ってきた貴方の方は、 ちゃんと身体の芯まで温まっただろうか。もし自分が先に上がってしまったら、 其の後は、 互いの部屋で休むだけとなってしまうだろうか。そんな事を考えて、 上がるかどうかとの問い掛けに答えないまま
「 ………お風呂上がったら、 もう寝ちゃう ? 」
たまたま再会しただけで、 何の約束もしていないから。もう少し喋っていたいと言えばいいのに、 ぽつりと口をついたのは 何とも幼稚な質問返し。伸びる手を拒む事はなく、 触れられるままに
■アネラ > 「ん……それはいけません」
後から入った、それは確かだけれど。それでも、自分は暑いくらいに熱がこもってしまいそう。
再会できた貴女の、湯でしかみられない姿が、瞼に、脳裏に、焼き付いてしまって。
ああ。参ったな。僕は、こんなに欲張りだったのかな……?
「…………いえ? 僕は、もっとノアさんと居たいから……すぐ寝ちゃうのは勿体無いです」
優しく目を弓に細めて。
あの夜も貴女はそう、小さな少女のようにいってくれた。なにかの取り繕いとかを、じっと見る目で、そっと紡ぐ言の葉で、まっすぐに正直に。
僕はどうにも、言い訳がましくなりがちだから。
「上がったら、僕のお部屋いきましょ? 眠くなるまでお話したいです」
年上で、綺麗なお姉さん。だけど少女のような貴女の額に触れて、そっと、なでて。いい子……。
■ノア > 16 ── 異性として見るには、 あまりに若過ぎる年齢な筈 なのに… 其の夜色の瞳に、 惹き込まれてしまいそうになる。あぁ、 どうしてだろう。貴方の その柔らかな声や視線に、 あたしは弱い。
「 …………… ん、 」
貴方の手に額を撫でられ、 心地好さそうに目を細める。こく と小さく頷くと、 嬉しそうな、 安心したような笑みを溢し
「 じゃあ 上がる。このままじゃ、 ほんとにのぼせちゃいそぅ… 」
お酒のせいだったり、恥ずかしさだったりもあるけれど… 温まり過ぎてしまったのも また事実。風呂から出ようと ゆっくり立ち上がり、 一瞬貴方の目の前に 女の身体が露となる。が、 すぐ傍らに置いてあった布で そっと身体の前面を隠し。滑らぬよう慎重に湯船から上がり
■アネラ > 思えば、少女のような言葉が、僕の手を引いてくれた。そうして考えれば、紛れもなく、この人はお姉さんで。
この国で初めて自覚した。そういう人に、すごくすごく弱いんだって。
「……♡」
心地よさそうな表情が、安心したような笑みが、どれも胸をとくんと弾ませる。
「ええ。上がりましょう。ゆっくり、部屋で熱をとりましょう」
自分の熱は、たぶん半分くらいが貴女からで。ほら、こうして、湯から上がる時、ほんの少しだけ顕になった裸体も。
温泉は、よく温まる。湯でなくとも温まれる。珍しい経験、なのだろう。
こちらもそっと立ち上がり、縁においていたタオルを巻いて。
二人で湯船から上がる。身体からは、湯気が立つ。
■ノア > 湯船から上がり、 掛け湯で軽く身体を流してから貴方と共に脱衣所へ。水気を拭き取った身体に、 借りた浴衣を羽織り帯を締める。もしかしたらこの異国の衣も、 着方が間違っていたりするかもしれず
「 こう、 して…… こう ? 」
なんて、 帯に悪戦苦闘しつつ。何とか着替えを済ませたなら、 貴方の部屋へお邪魔しようと着いてゆく。
偶然再会した貴方と、 もう少し、 一緒に ───
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からノアさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からアネラさんが去りました。