2018/08/28 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」に芙慈子さんが現れました。
芙慈子 > ――――昨晩、夜会に出席した後に滞在する宿として選んだのは、やはりここだった。
東国風の内装や様式は、東出身の母をもつ少女にとって落ち着く。
荷の整理を一人だけ随行する家従に任せ、少女の足は露天風呂へ、と。
数時間前にはいくらか利用者がいたようで、その名残を見せる脱衣場には人の気配はなく
脱いだ服すら見当たらないことから、ちょうど合間の時間であることが察せられる。

さて、普通の女性であったならこの状況に安堵するのだろうか。
それとも、そもそもそのような女性なら狭くとも部屋の浴室を
利用するだろうから、そんな女性は存在しないのだろうか。
いずれにしても少女は、話し相手――ならぬ遊び相手がいないことに
わずかな落胆の色を見せながら、振袖と呼ばれる着物を脱ぐ。
するり、するり。重たそうな衣擦れ音と共に。
終い、残るショーツも脚から抜いて。
黒髪が撫でる背中は血の気を忘れた白い肌。

準備が整えば、手拭いだけを手にし、洗い場へ。
湯船に浸かる前にと椅子に腰掛ければ、シャワーからお湯を出し、髪を、身を、清め始める。
紅を引いた唇は、不思議と飛沫を受けても赤みが薄くなることはない。

芙慈子 > それを終えると湯船のほうへ。
日没後とは違う日中の景色は新鮮だった。
―――ある意味健全に見え、不健全な妖魔の娘には眩くもあった、が。

肩までゆっくり浸かり、温まり、穏やかな時間を過ごすこととなるだろう。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」から芙慈子さんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にカインさんが現れました。
カイン > 「ふぅ。生き返る、仕事で遠出した後はなお身に染みるな」

宿の一つにあるに設えられた露天風呂、
大きな湯船の中に1人身を浸して心底しみじみと言った調子の声を出す男。
ここ数日野宿の仕事をしていただけに、体が温まっていく感覚が心地よい。
血糊や垢を落とし終わった直後のふろとなれば格別だ。

「護衛は楽でいいんだが、変なところで襲われると処理がな。
 いつでも温泉に入れるような場所ならいいんだが」

そんな場所はこの湯の線源である山脈の方でもそうそうあるものではない。
小さくないものねだりをぼやきながら、
大きく吐息を吐きつつ湯船に浮かべた盆にのせた酒のコップを一口煽る。

「あー…温泉で酒は格別だなあ」

上機嫌に声を漏らしながらゆっくりと目を細め。

カイン > 「あんまり体には良くないという話なんだが、
 だあからと言ってやめられるもんでもないからな。
 …ま、こう言うときばかりは体が頑丈なことに感謝しないとな」

くつくつと喉を鳴らしがてらコップの中の酒を全て空にし、
次の酒を注ぎこむ。なみなみと琥珀色の液体がコップの8割ほどを占めたのを横目に、
空を見上げて肩を揺らしながら目を細める。

「単純に温泉って話なら九頭龍山脈にもあるが、
 わざわざそこまで酒を持って行けるかっていうと別だから困ったもんだ」

流石に襲われる危険のある場所でほろ酔いになる気はあまりない。
だからこそ安全な状況でのめるこの場所に感謝しながら一口酒を煽り。

カイン > 「…これ以上はさすがにやめておいたほうがいいな。
 また明日、目が覚めた後に入るとするか」

体がずいぶんと温まったことを確かめるように体をほぐし、
立ち上がった後にその場を後にしていくのだった。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からカインさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にティエンファさんが現れました。
ティエンファ > 「ふィー! あー、一仕事終えてのひとっ風呂はたまらんなあ…」

ざぶりと湯に身を沈めれば、浴槽代わりの岩に寄りかかる青年の姿。
大柄ではないが、鍛え上げた筋肉で分厚い身体、それを彩る帝国式の刺青。
黒い髪を結いあげた姿で、湯煙の露天風呂に一人である。

「この時間に来ると、あんまり人が居ないから有り難いな、脚網でも伸ばして浸かれる
 用心棒の仕事は実入りが良いから、時々こうやって泊まりに来れるのが有難いぜ」

どうやら宿泊客の様だ。 湯船の外、岩の上には酒とつまみを乗せた盆。
キンキンに冷えた酒をグイっと呷ればいかにも旨そうに息を吐く。

ティエンファ > 「何が良いって、風呂を浴びて酔っぱらって、そのまま何も気にせず眠れる事だな
 ベッドも広いし、朝飯もついてる いやァ、お大尽気分さなァ…」

ざぶっと顔を湯で洗えば、軽く水気を拭う。 顎の先まで沈み込み、空を見上げれば綺麗な月。
風流だねえ、なんて大人気分でそんな事を呟けば、身体をゆっくりと起こして、つまみに手を伸ばす。

「これで色っぽい相手でも隣に居りゃあ言う事も無いけど、そこまで上手くはいかんかね」

ティエンファ > ぐるっと温泉を見回すが、湯煙には人影もなく。
肩をちょっと竦めれば、摘まんだ煎り豆を口に運んで味わい、冷やした酒で口を湿らせる。

「ま、独り占めってのも中々珍しいから、これはこれでって感じだがね
 ん、これ美味いな ラベルはー…剥がしてあるか、なんて酒だこれ…甘みが強いが…葡萄か?」

グラスにお代わりを注ぎ、酒瓶を眺める。 硝子の瓶は高級感があるが、銘柄が分からない。

ティエンファ > 「荒事ばっかりで生きて来たけど、こう言うお洒落な知識もあると良いかもしれんなあ…
 こう言う所の造詣を深めれば、もっと上の護衛仕事も呼ばれるだろうし…
 貴族や商人の護衛の良い所は、基本金払いが良いのと、パーティーとかの用心棒だとうまいもんが喰えるところだな
 …俺の知り合いにそう言うの詳しそうなー…うーん…」

思い浮かべれば浮かぶ顔もあるが、本当に詳しいのかは聞いてみないと分からない。
酒を一口味わってから首を傾げて、

「身銭を切って色々呑みまわって見たりするのも実学って奴か
 元々学が無い俺は、頭で覚えるよりも、飛び込んじまう方が覚えが良いかもしれん」

ティエンファ > 「うーっし、そうと決まれば今日は呑むぞォ!」

ざばっと勢い良く立ち上がれば、盆を持って意気揚々と上がって行った。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からティエンファさんが去りました。