2017/11/27 のログ
チュチュ > 旅籠は様々な者が出入りする。従業員らしき者は勿論、逢引きだろうか、人目を忍んで入店する男女や、人がそっくりそのまま入る箱のような物が数人に抱えられて運び込まれたり。
旅籠―――つまりは宿。一晩の憩いを求める者も、睦事を求める者も、この場は拒まない。

「……、……」

宿の入り口に面した路地、その隅に、膝を抱えて座る小さな姿があった。
凡そ、宿泊客ではないだろう少女、ただただ通り過ぎる人々をぼんやりと眺めている。
積極的な物乞いであれば、従業員が追い払うのだろうが、少女は何も求めず、ただそこに座っていた。誰かの連れ人―――つまり保護者―――の存在も見当たらない。

「……、……」

果たして少女は、此処が何のための目的の場所なのか自体、知らないのかもしれない。勿論、金銭などを持っている様子もない。
少女が此処に居る理由。それは唯一―――「気持ちいい」をその古めかしい宿の中から感じ取ったから。

チュチュ > ふと―――少女は宿の方を見る。
勿論内部の様子は窺えないが、しかしながらその建物の中に「気持ちいい」の気配を感じたから。

「気持ち……いい……?」

それでも少女は座ったまま動くことはない。
その場に赴く様な非常識さは、流石に持ち合わせてないようで。
かと言って、何をするでもない。
また、内部に一つ「気持ちいい」が増えた。

「気持ちいい……場所……?」

その場が何のために存在するのかも知らぬまま、小さく呟いた。

チュチュ > 「……まだ……?もっと……」

少女は呟く。誰もいない虚空に向かって。
宿は賑わいを増し、路地の往来も増えていく。

少女の存在に気付きギョっとした表情を見せる者もいる。
少女は他人の視線を受けたとして、其方を見ることはない。

チュチュ > 宵を楽しんだ、宿から出てきた者がふと路地に目をやる。
そこに既に少女の姿はなかった。

いつの間にだろうか、少女は音もなく、その場から消えていた。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からチュチュさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にフラストさんが現れました。
フラスト > 昼下がりの午後。湯けむりの中現れたのは、褐色の裸体を惜しげもなく外気にさらす一人の男。
今日は煤だらけ汗だらけ。どうやら遠出からの帰りのようで。
「いやぁ。疲れた疲れた。
 やっと風呂だ……なれない仕事はするもんじゃないな」
体を湯で流し汚れを取ると、そのまま駆け込むように湯の中に。
勢いよく入りながら、ブクブクと体全体を湯の中に沈め。
湯の床に全身を仰向けに寝転がせながら、息を少しずつ吐いて息をひそめる。

フラスト > ばさぁっと大きな音とともに、勢いよく立ち上がった男。
水滴が男の全身をしたたり落ち、濡れた髪を片手でかき上げる。
「ふぅぅ~。いやぁ気持ちいい。
 さいっこうの気持ちだよ」
近くのふちに座り込むと、今度は足湯を楽しみながらほてった体を冷ます。

フラスト > 「んん~。だれもいないか……な?」
ふとあたりを見渡した後、まだ昼下がりだからか誰もいない風呂場を見渡して。
「久しぶりにやってみるか……んしょっと」
動きを止め、ゆっくりと深呼吸をすると、男の影がどす黒く、そしてはっきりと浮かび上がる。
「ひっさしぶりだし、できるかなぁ?」
そしてさらに黒く円を描き、渦を巻き、さらに宙に浮かび球体となって。
「おぉ~できそうできそう……もうちょっとで、んしょっと」
男の掛け声とともに、その球体は2体の人間。
姿形、すべてが目の前と同じ男の姿になる。
同じ男の姿が三人。することといえば。
「ま、温泉だよねっと」
3人とも風呂の中に腰まで入り、だらしなく後ろ手につき足を広げる。
「こうすると、感覚共有だから3倍温泉楽しめるんだよね。
 のぼせるのも早いけど」

フラスト > 「ふぅ上せた上せた」
立ち上がる3人。ゆっくりと脱衣所に向かって。
「おっと」
指をパチンと鳴らすと、2人の男が黒い煙となって消えてしまう。
「あぶないあぶない」
そのまま男は脱衣所に向かっていった。

ご案内:「九頭龍の水浴び場」からフラストさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にシャルティアさんが現れました。
シャルティア > 九頭竜の露天の一つ、ヒノキの香りのする、温めの温泉
その岩場に、少年が座って半身浴している
人懐っこそうな顔立ちをした、幼い天使が、ちゃぷちゃぷと、きもちよさそうにしてる。
目を細めて、だらしなーく顔をふにゃふにゃにして温泉を満喫
お湯はぬるいのでのぼせない、のんびり浸かるには丁度いい

シャルティア > 「むー、気持ちいいけど…むー」

要は退屈になってきた。長時間じっとするよりも楽しいことがある方がいい。でも温泉は気持ちいいので入ったまま、
何か無いかな、無いかなと周囲を見回して

シャルティア > 飽きたのか、ザバッと外に出る。タオルで身体を拭って、空へと舞い上がる。街に遊びに行こうと、服は空でふわりと身にまとって
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からシャルティアさんが去りました。