2017/11/21 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にクトゥワールさんが現れました。
■アルマ > 「あ゛あぁぁ〜…ダメね、このままじゃここで上せるわね…」
どれだけ湯船に浸かっていただろうか、肌どころか顔まですっかり赤く上気し締りの無くなった表情で生命の危機を感じ、徐ろに立ち上がる。
気だるい様子で身体にバスタオルを巻き、フラフラと身体を全体を揺らすようにして向かう先は露天風呂の出入り口に近い湯船の縁、丁度腰掛けるのに良さそうな岩場。
比較的平坦で座りやすそうなそこへゆっくりと腰を下ろすと、結い上げた髪の下、うなじを夜風に当てるようにしてクールダウン(行う。
■クトゥワール > 「ほぉ……これはこれは。」
「良い場所じゃあないか。」
この地を訪れて日の浅い己には、王都と呼ばれる場所にも未だ発見が多い。
都市の中にも熱い湯が楽しめる場所があると耳にすれば、このような寒い日にはうってつけと脚を運んでみたわけだが、訪れてみればなるほど立派なもの。
湯気の立ち上る浴場に感心したように呟き、幾歩か歩くとすぐ。
はじめは煙って気付かなかったが、どうやら先客が居たよう。立ち上がり、幾分危うい足元で岩場の側へと身を休めに来る人影が見えた。
丁度出入り口の傍だ。己の側に歩いてくる格好なら、否応にも気になる。
「……やあ、大丈夫かね。ここの湯はそれほど熱いのか。」
気になり、声をかける。
投げかけた声音、その容姿は30代ほどの男のものだが、もしかすると彼女には一瞬の後に違った風に見えたかもしれない。
だがその事に違和感を覚えることは殆ど無いだろう。「始めからそうだった」のだから。
■アルマ > 熱にやられた頭と身体を冷やしていると後ろから声をかけられた事に気付く。
どうやら自分が気付かないうちに他の客が入ってきていたようだ。
「え、えぇ…大丈夫よ、ありがとう。あまりにいいお湯だったから少し浸かりすぎただけ」
声の先へと振り向きながら答える中で微かな違和感を覚え思わず相手の顔へと視線が向く。
声の発生源、冒険者だろうか?鍛えられたガッシリとした体型の男性。しかしその存在に違和感がある。間違いなくそこにいるのに其のことに確信が持てない。しかし魔術解析用のメガネは生憎脱衣所にあり、
ましてやのぼせかけた頭では思考もあまり働かず、結果として違和感を飲み込んだままやり取りを続行し
■クトゥワール > よくよく見れば見事に成熟した身体を持った女だった。髪を纏め上げた首元は場の必要に迫られてなのだろうが、艶っぽく男の目を引く。
対する己は一見体格の良い男のように見えただろう。ただ、よくよく観察したならその爪だけが妙に輝いて異質であることが判ったかもしれないが、今の彼女にはその余裕もなかったかもしれない。
その爪に映る女の姿が教えてくれたのは、彼女の言葉以上にその状態は危うい状況だったという事。
元は白いのであろう肌を紅く染め上げ、その耳まで色づいている。
「そうかね。あまりそうは見えないが、一つお節介を焼かせて貰うとするか。」
言えば、その傍らに歩み寄ろう。
宙空をなぞるように男の指先が動く。一瞬の後、いつしかその手の中には水の入ったグラスがある。
腰を下ろした彼女の傍らに膝をつき、その背を抱くようにして腕を回す事が叶ったなら指は顎先を捉え、
「水だ。飲むと良い。」
言い、その唇を奪う――先に己の口内にグラスの水を含んで。
その口腔を重ね合わせながら、喉へ水を流し込んでいく。
ついでとばかりに舌をも差し込み、絡めあわせて吸い付き。
彼女が水を飲み干したなら、同じ動きをもう一度繰り返そうとするだろう。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からクトゥワールさんが去りました。