2017/08/29 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にグリセルダさんが現れました。
■グリセルダ > ごつごつとした岩造りの露天風呂、僅かにとろみのある白い湯の中へ、
一糸纏わぬ裸身を沈めているのは現在のところ、幸いにも己一人。
骨休め、と称した逗留だが、メイドを一人連れただけの此れは、
己にとっては口さがない者たちの目からの逃避行、であった。
だから―――特に無防備になる場所で、他人の姿が無いというのはほっとする。
「―――――は、…ぁ………」
湯船の底に腰を下ろし、肩まで湯に浸かって四肢を弛緩させれば、
身体のずっと奥深くへ、疼く様な痛みが蘇る。
軽く眉根を寄せて、無意識のうちに己が秘部へ手指を伸ばしつつ―――
本当に、此れは唯『痛み』でしか無いのだろうか、と。
濡れた髪をタオルで纏め上げ、露わになった項をもう一方の手で撫でながら、
頭の中で捏ね回した問いに、答えは見つけられそうに無く。
■グリセルダ > ――――思考が千々に乱れがちなのは、或いは逆上せ気味であるからか。
溜め息を吐いてそっと身を起こすと、湯船から上がって脱衣場へ向かう。
手早く身仕舞いを整えたなら、何か冷たい飲み物でも貰おうと―――――。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」からグリセルダさんが去りました。
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にジードさんが現れました。
■ジード > 「いやあ。こんな所があるとは知らなかった。少し遠いけど来る価値はあるね」
どこか惚けたような気が抜けた声が岩風呂に響いていく。
商品の仕入れのために町を離れて訪れた先にたまたま見つけた宿がここだった。
一目で気に入りあまり人のいない時間を教えてもらって狙い通り、ほとんど独り占めの状況で
湯船に体を浸して弛緩したように息を吐き出し肩を揉む。
生きていた年月は人よりも幾分長く見た目よりは硬い体に渋い顔になり。
「これは――大分老けたって事かもしれない。そういえば昔は温泉なんて眼もくれなかったし」
志向が変わっていっている自覚を持ちながらも自然と悪い気はせずに湯の温度を堪能し。