2017/05/23 のログ
ご案内:「九頭龍の水浴び場」にフォークさんが現れました。
フォーク > 「え゛……うううううう」

実におっさん臭い声を漏らしながら、男は湯船に身を沈めた。熱めの湯が身体に喰い付いてくる。
汗ばむ季節になってはきたが、やはり温泉はいいものだ。
大地から湧き出る温泉には不思議なチカラがあるのかもしれない。

「治りが早くなるもんな」

男は自分の身体についた無数の傷が癒えていくのを感じていた。
これらの傷はここ数日の森林ぐらしでついたものだ。やはり毛皮を持たない人間が自然で生きていくには難しいのだ。
しかし森で手に入れた魚と獣肉を街で売り、多少の銭ができた。
これで街での生活に戻ることができるだろう。

「ま、これからのことは明日考えるとしてだ。今日は宿に泊まって英気を養うとするか」

呑気に鼻歌など歌い出す男だった。