2023/06/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/衣類店」にサウロさんが現れました。
サウロ > (平民地区にいくつか点在する衣類店。
 店内に所せましと売られている衣類は、新品のものもあれば古着もある。
 男性用女性用、子供から大人まで様々なサイズが置かれている。
 基本的に平民は新品より、着なくなった古着を売って、売られている古着を買って着回すことが多い。
 多少のほつれなども自身で修繕するので、着古した物が多く並んでいる。
 サウロが何故この場にいるかと言えば、新しい服を買いに来た。
 自分用ではある。が、男性物ではなく、女性用だ。
 とある事情で女性──というか少女になってしまう特異な身体になってから暫く経つが、
 仲間である女性騎士に「女の子の時、アンタ下着や肌着はどうしてるの」と聞かれて、
 「いつものだけど」と答えたら信じられないものを見る目で見られた。
 ────そうして今、少女用の私服や肌着を買いに来たのだが。
 青年であるサウロが、年頃の少女が着るような服を手にとって物色するという図は、
 酷くいたたまれなくて、店の中に入ったもののずっと壁際にいるのだ。)

「シャロのやつ、適当に見繕ってくれといったらスカートを持ってくるし……。
 それにいつまで俺がこの体質でいるかもわからないのに……」

(ついつい素が出てしまうくらいには、恨みがましい言葉を零してしまう。
 店内にもっと人が少なくなったら、とは思うが、人が遠ざかる気配はなく、
 まばらに客が出たり入ったりしている。衣類を買いにくるのはほとんど女性なので、
 サウロの見目もあって視線が自然と集まり、ますますいたたまれなかった。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/衣類店」にロスクさんが現れました。
ロスク > 衣類店に足を踏み入れたのは、小柄な冒険者。
冒険者としての仕事を重ねて、まとまったお金が入り
おしゃれというものを考えるゆとりが生まれたのだ。
とはいえ動きやすさや丈夫さ以外には今のところあまり興味がない。
軽く眺めて冷やかすつもりだった。

「……あれ? サウロだー。サウロも買い物?」

壁際にいる知り合いの顔を見つけて、軽い気持ちで声をかける。
いたたまれなさそうな様子でいることにはまだ気がついていないようだ。

サウロ > (壁際に立って、流石にそろそろ動かないとかと思っていたところに不意に声をかけられて、
 振り向けばそこには小柄な姿の少年。
 子供のような風貌である彼は以前酒場で出会った冒険者であると気付き、
 ああ、と微笑を浮かべて軽く手を上げる。)

「こんばんは、ロスク。
 買い物……そう、だね。付き添いという面もあるが」

(ちら、と視線を向けた先で衣類を物色している黒髪の女性を示す。
 彼女の付き添い、と思ってくれるならそれでもいいが、
 実際は自分のものもはやく探さねばならない状況。
 が、いくらなんでも彼に少女用の服を探してるとは言えないので、苦笑を浮かべて。)

「ロスクも服を買いに? それとも売りにかな?」

ロスク > 「そっか。
 サウロ、顔がいいし背が高いしなんでも似合いそうだよなぁ。
 おれも買いに来たほう……っていうよりはまあ見物かな。
 おれに合う服があるかどうかわかんないし」

ロスクは王都の人間の平均より遥かに小柄だし、なおかつ古着ともなると
サイズが合う服を見つけるのはそれなりに難易度がありそうではある。
指し示された黒髪の女性と、サウロを見比べた。

「つきそい……あ、ひょっとしてカノジョとショッピング?
 へへへ……おれ、邪魔しちゃったかな?」

からかい半分に言ってにやにやと笑った。

サウロ > 「はは、おだてても何も出ないぞ?
 なるほど……ロスクのサイズとなると子供用とかになってしまうよな」

(流石に子供のものを着るのは抵抗があるだろうなと顎に手を当てて、
 自分の胸元より下にある彼の頭を見下ろして。
 それでいて揶揄うように笑う彼には肩を竦ませつつ首を横に振る。)

「彼女ではなく仲間だよ。同じ自由騎士団のね。
 普段から何かと世話になっているから」

(ここで訂正しておかないとまた冷えた眼差しを向けられそうだ。
 見物に来たと言っていた彼に、古着の並ぶ棚の方へと近づいていき彼も手招いて。)

「折角だから一緒に見ようか。普段着や寝間着替わりや、肌着なんかも売ってるよ」

ロスク > 「そうなんだよな。お前らってでかいからさ~。
 あれ? 違ったんだ。似合うと思ったのにな~」

訂正を受ければ大して悪びれる様子もなく。
一緒に見ようと誘いを受けて、小さく跳ねる。

「お、やった。一緒に見ようぜ~!
 買い物買い物っ」

はしゃいだ様子でサウロと一緒に衣類を物色するだろう。
女性向けコーナーに差し掛かっても特に物怖じする様子はない。
むしろ興味深そうに観察までしはじめるだろう。

「サウロはどういうの探してるとかある?
 おれはこれといって目当てがあるわけじゃないけど……」

サウロ > (年の近い男女が一緒にいればそう見えるのも自然なので、
 強い否定はしないが、肯定もせず。
 誘いに乗ってくれた彼がはしゃいだ様子で色々と物色するのを横で見つつ、
 男性用の、サイズを腰ひもで調整できるタイプのシャツを眺めて。
 女性向けのほうも臆せず観察する様子には驚いたが、子供のような風貌故に許されるのだろうか。)

「うん? うーん……とりあえず、下着と、肌着と。
 あとは、まあ、休日用の普段着かな。シャツと、出来ればズボンを」

(もう女性用でなくてもいいのでは、と思えてきた。
 男性用の、少年用の服。今のサウロのものでは大きすぎるから、
 もう一回り小さいサイズを手に取ってみる。
 シンプルな青地や、白地のチュニックシャツのものだ。)

ロスク > 「お! 結構悪くないな。
 着るの楽そうだし、ガキっぽくないし、ちょうどいいかも」

うんうん、と頷く。それでも少しロスクには大きいかもしれない。
こっちはこっちで、サウロのものを探したりする。
通気性のよさそうなベージュのリネンシャツ、ゆとりのある黒のハーフスリーブシャツ……

「あ、これなんかどう~? 意外とイケるかも」

ニシシと笑ってサウロのもとに持ってきたのは、膝までありそうな丈の
フローラルな花柄のワンピースだ。
清涼感のある風貌のサウロには似合っているかもしれない。
女性ものであることを除けば……

サウロ > (雨期を過ぎれば、気温も上がっていく季節になる。
 シンプルでいて涼し気なものであれば、夜寝る時にはちょうどいいかもしれない。
 互いに互いのものを選ぶように、これ以上はさすがに子供っぽい柄になってしまうかと懸念しつつ。
 彼がこれはと言って見せてきたものに、ぴしりと固まる。)

「って、どう見ても女性用じゃないか……僕に女装癖はないぞ?」

(顔立ちが整っていようが体格は筋肉のついたれっきとした男である。
 元の場所に戻して来なさい、と首を振って促す様子は悪戯好きの弟でも相手にするようであったか。
 小さめのサイズのズボンなども手に取って、一通り衣服は良い物を揃えられた筈。)

「あとは……肩から掛けられるケープか何か……」

ロスク > 「えー? 絶対似合うと思ってたのにな~」

半笑いのまま所定の場所に返す。
からかい半分本気半分と言ったところか。
真面目そうなサウロはからかいがいのある相手だった。
おれは肌着とか見てみるね~と一端おとなしくし……

「ねーねー見て見てサウロ!
 これすっげー布少ない! これ付けたらどうなっちゃうんだ!?」

と思ったら興奮した様子で、今度は局部を最低限しか覆わないレースの下着を見せてくる。
やはり女性用だ……

サウロ > 「そういうのが似合うのは僕じゃなくて綺麗な女性だろう…」

(揶揄われていると分かっていても真面目に返しながら、
 実際にああいうものを着ても筋肉が邪魔して笑いものにしかならないだろうにと。
 しかし何故だろう、半分本気のようなものも感じて怪訝そうに彼を見やり。
 肌着を見てくると言って一瞬静かになったのも束の間──。)

「ん……、っ!?
 こら、ロスク! そういうものを面白半分で持ってくるんじゃない!」

(とんでもない破廉恥な下着を持ってきて見せる彼に顔を赤くして𠮟りつける。
 女性の下着に縁がないわけではないものの、そこまであからさまな色気のある下着は、
 流石に男としても意識してしまうのも事実で、戻して来なさい!と声を張り。)

ロスク > 「わーっ。そんなに怒鳴らなくてもいいじゃ~ん……
 ほんとにおカタいなあ……」

大きな声を出された分、衆目も引いてしまったかもしれない。
さすがにバツが悪くなった様子で、粛々と下着を元の場所に戻していく。

「……サウロって実は女の子への免疫って全然ない?
 おれも別にそんな得意なわけじゃないけど……」

さっきの黒髪の女性といい、女性に縁がない生活を送っているというわけでもなさそうなこともあり
少しだけ不思議に思ったようだ。

サウロ > (怒ってしまった分周囲の視線も引いてしまったか、
 軽く頭を下げつつ小さく息を吐き、下着を戻して来た彼が不思議そうな様子で問えば、
 う、と言葉に詰まりながらも小さく咳払いをしてから首を横に振る。)

「免疫がないわけではないけど……その手の話題を、こう…明け透けにするのは苦手なんだ」

(娼婦と一晩過ごすこともあるが、基本的には女性とのあれやそれやは頻度は高くない。
 免疫がないというよりは、理性が強すぎて日常的に性に関する話題を避けている節はある。
 軽く咳払いをしてから、軽く目頭を揉み込んで。
 ある種の潔癖というべきか、かといって興味がないわけでもないので、
 男としては当然だが反応してしまうのが恥ずかしいという気持ちが出てしまうのである。)

「だから、僕とその手の話題をしても面白くないと思うよ」

(自分でも自覚はあるのか、苦笑しながら衣類を纏め、あとは肌着と下着を。
 と思ったが、今の今でさすがに女性もののそれらを彼の前で物色するのも躊躇われ。
 それは仲間が探してくれるのを祈っておこうと思った。)

ロスク > 「ふーん……そっかぁ、ごめん」

なかなか難儀だなあ……と思った。
性的な話題を避けるのは自由騎士という職業だからか、生来の気質だからなのか、それはロスクにはわからない。
同性相手ならば別にいいんじゃないかとロスクは思うものの、
相手がそう考えないのならば仕方のないことだ。

「まあいいや。
 おれ、さっき選んでもらったシャツ、一着買おうっと」

あとは特に何も起こらなければちょっかいをかけることもなく、恙無く買い物を終えるだろう。

サウロ > 「……こういう場所でなければ、多少はね」

(ここが往来で話すこともまた気が引ける。要するに生真面目すぎるのである。
 酒の席で二人きりであるなら、多少は口も軽くなったりするだろう。
 謝ることじゃないと首を振って告げ、彼の体躯からすれば少し大きいかもしれないが、
 半袖の腰ひもで調整できる鮮やかな明るめの青地のシャツを示しつつ、
 ともにカウンターへと持っていこうか。
 買い物を終えれば、紙袋に詰めて貰ったソレを手に持って。)

「ロスクはこの後は帰るだけかい?」

(以前のように宿を取っているのだろう彼に問いかける。)

ロスク > 確かに一応公衆の面前ではあるなあと、周囲を見渡して。
動きやすそうなシャツと、ついでにもう何点かこっそり忍び込ませて会計を済ませ。
紙袋を手に下げる。

「うん。ちょっとぶらぶらしたら宿に戻る予定。
 サウロもそんな感じ?」

サウロ > 「ああ、僕も彼女を待ってから戻る予定だ。
 こんな時間からじゃ飲みに行くのもね」

(連れの女性は非戦闘員だ。平民地区とは言え、あまり夜遅くまで連れ回す予定もなく。
 彼が追加で何を買ったかはわからないが、偶然でも彼が来てくれたおかげで買い物もしやすかった。
 そのことに感謝しつつ、笑みを浮かべて。)

「ロスクも、子供と間違われて絡まれないように気を付けるんだよ」

(結局どうしても子供っぽい見た目に引きずられて子供扱いしてしまう。
 彼の頭に手を当てて軽く撫でてから、立ち去る姿を見送るつもりで。)

ロスク > ロスクが興味本位で何を買ったかは……秘密だ!

「大丈夫だいじょーぶ。その時は返り討ちにしてやるし……
 ってそういうサウロが一番子供扱いしてるじゃんか!」

頭を撫でられれば不平そうに唇を尖らせるが、払い除けたりはしない。
そうして、手を振って別れを告げ、去っていくだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/衣類店」からロスクさんが去りました。