2023/05/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
セカンド > ランチタイムのピークが過ぎた頃。

残りの食材と時間から、あと数人来たら閉店の看板を出す頃合いかと黒髪眼鏡の女は考えた。
接客業には似つかわしくない愛想のなさ。眠たげな、澱んだような瞳。
店長としてはホールに出ていくのが良いのだろうが、女はカウンターで簡単な調理を担当していた。
ミートパイを焼くオーブンやスープをつくる大鍋といった、昼食のメインはキッチン内で作られている。
今はサンドイッチを作っているが、これは注文を受けたものではない。女自身の賄いだ。

「あと1人来たら、残りものをみんなの賄いにすればええか」

バゲットを器用に切りつつ、カウンターの奥から入口をみやる。

セカンド > 幸か不幸か、ピークタイムをこえてやってくる客はいなかったようだ。
軽く嘆息すると、入口の看板をCLOSEDに変える。
伸びをしながらカウンターの奥へと戻っていって――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にラリーさんが現れました。
ラリー > 平民地区内のその古書店は、わりと地区の中心の近くにありながらほとんど目立たず、立ち寄る者もそう多くない。
また古書店という性質上、商品の劣化を避けるため出入り口の方角など日差しが殆ど入らない設計になっていて、
外から伺える限りでも店内は薄暗い。
そんな店の奥、接客カウンターの向こうで椅子に座って文庫本を読んでいる
店番らしき没個性な少年の姿があった。

この店は少年の実家が経営しているもので、書類上は別の人間を立てているが実質的な店長は少年が務めている。
それ故、この店は少年にとって学院の図書館以上に自由のきくテリトリーである。獲物となる対象が訪れれば、ほぼ確実に術中に囚われる羽目になるだろう。
もっとも、客足の少なさから獲物の出現は図書館以上に運任せではあるが…その時はその時、が少年のスタイル。
ただ静かに、読書に没頭しながら客の訪れを待ち続ける。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からラリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にナナカマドさんが現れました。
ナナカマド > ある日の昼下がり、ナナカマドは遅い昼食を摂ろうと商店街、それも屋台の立ち並ぶ通りを歩いていた。
陽はまだ高く、初夏の気持ちの良い気候で、風もまだ涼しい。
賑やかな通りに、あちこち珍しい屋台の品物へ視線を向けて何を食べようか考える。
手軽に食べられるものなら、やはりパンに野菜などを挟んだサンドイッチだろうか。
それと、果実を絞ったジュースもあればいい。
それらを売る屋台へ並び、品物と引き換えに代金の硬貨を渡した。

さて、広場のあたりまで品物を持って出てくると、
空いているベンチに腰掛けて一休みする。
品物の包みを開いて、「いただきます」と日々の糧に感謝をし、かぶりつく。
平民地区の食材だけあって新鮮でおいしい。
にこにこと頬を緩ませながら食事を続ける。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からナナカマドさんが去りました。