2023/04/23 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 工房」にエドヴィン・バルゼルトさんが現れました。
エドヴィン・バルゼルト >
 平民地区の工房
 作業場である以上音は一定以上する
 だからこそ場所は住宅街よりも店や工房が多い立地となる
 もしくは隅が好ましいものの、飯種である以上其処にいるのはパトロン付きや趣味の世界の領域だろう。

 工房の中は時折空気の入れ替えは行うものの、煙草の匂いが濃い
 革製品に特有の匂いと煙草の匂いが入り混じる世界だ。
 机の上には手巻き煙草の吸殻が何本も灰皿の中でマッチの燃えカスと共に転がっている。
 同じく革製の半球体の置物の上で淡く輝いているスフィアは、ループ再生するように流し続ける。
 一定のbgmはアケローンで録画されたようなものではなく、こういった小道具で音売りに精を出す
 一種の歌手やアートマンの商売道具だ。

 肝心のエドはと言えば、グローブやブーツにではなく、一種の車輪に対して革を何重にも張らせた
 一種の空気タイヤとは違う 幾つも突起や障害物があろうとも弱らない車輪を仕上げている。
 金属製のフレームと分厚い鞍をかみ合わせた車輪という出で立ち。
 動力は後部座席から伸びている“箒”だろう。
 細い枝切れに跨って乗馬よりも股座を悪くさせる奴が、一度は考えるものだ。
 空飛ぶ箒に大きなガワがあれば、もっと快適なのでは、と。


   「―――フゥゥゥ、たく、こんなじゃじゃ馬押し付けやがって。」


 低い声色 40代の、弛んでいない鋭角な彫りを刻んだエドの表情は楽し気ながらも
 じゃじゃ馬を弄る様子はどこか悪態をつく。
 普段着であるチャップスパンツではなく、全身が革製の繋ぎを身に着け、上半分は脱げている。
 腰に袖を巻き付けて納めている姿は、まんま作業着姿だ。
 腰を何度かグッと伸ばすと、ふっと思いついたレベルで手巻き煙草に手を伸ばす。
 咥えた後でマッチを自身のグローブの甲に バチッ と擦れば、燃える先端が煙草に火を灯しただろう。


   「フゥゥ…、…。」


 一服しながら、弄っている代物を眺めるそれは見ていて飽きない男の子のようなそれだ。
 

エドヴィン・バルゼルト >
 魔導性の二輪駆動 魔導機械とは違う
 魔導と鉄骨のじゃじゃ馬だ。
 それを眺めながら、本業とは違う此れ。

 保護用のシーツで覆うと、いつもの身なりに着替えてからグローブとブーツの店主に戻るだろうか。
 今日の一杯は幾分か美味くなりそうだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 工房」からエドヴィン・バルゼルトさんが去りました。