2023/01/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアストラさんが現れました。
■アストラ > 平民地区の冒険者ギルド。
ダンジョンで得た素材やお宝の鑑定を依頼し、その後換金して幾ばくかの金銭を得たアストラだが、
物足りなさそうに唇を尖らせていた。
絶版した禁術の書かれた魔術書を闇商人に見せびらかされて欲しいと思っていたのだが、当然ながら高額。
普段から散財気味なアストラでは手が届かないもの。
予約はしてあるもののその倍の値段を出す者がいればすぐに売り払うとされている。
短期間で手早く金を集めるには、遠出の泊りがけの冒険をしている暇もなく。
「はぁ…。困ったわねぇ」
目標金額まではとても遠い。
かと言って犯罪スレスレのアングラな品を求めてると知られれば衛兵のお世話にもなりかねない。
残る手段としては、貴族か豪商に色を買って貰うか。
頬に手を当てて悩みに悩みながら、何かいい依頼はないものかと物色している。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に凰魔さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から凰魔さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に凰魔さんが現れました。
■凰魔 > 依頼書を見物していると、よく見たら奇妙な……動物?がいた。
あまりのも堂々としていたものだからすぐに気が付けなかったのかもしれない。
同じように依頼書を手に取り、それに目を落としている奇怪な毛の生えた二足歩行の獣。
「ふむふむ……冒険者とはこうしてダンジョンに来るわけか……」
冒険者ギルド。その名前はよく聞く、というよりは昔から自分のダンジョンに挑んだものらがそれを名乗っていた気がする。
果たして実態はどういうものかと見物しに来たら、そこにあったのはなんとも人間に対しては無謀な依頼もちらほら見られる。
なるほど。依頼の内容に対して報酬を払い、それをあのダンジョンに挑んだモノらは欲しがったのか。
いやあるいは、自身が内包している財宝に目がくらんでいたのか。
まぁともあれ、冒険者という生態についてはこれでよく理解できた。
「まったく、こんな依頼などなくとも、あのダンジョンに来ればいくらでも財宝は手に入るというのに」
そんな呟きを零して。
■アストラ > 「ん……?」
ふと視界にはいったのは小柄な人型。
しかしよくよく見れば異国情緒のあるシェンヤン風の装備をつけたモフモフとした存在。
明らかに曰くのありそうな札を多数つけているのも気になるが、
ミレー族とはまた異なる、獣そのものが二足歩行しているような変わった生物で。
え、なに?まもの?と不思議そうについつい見てしまう。
何やら依頼書を見ながらつぶやいている様子に軽く首を傾げつつ、ふかふかそうな毛並みに邪な思考が過っていく。
「……いくらで売れるかしら……」
明らかに、とても珍しいので、きっと高く売れるのでは。
しかし冒険者としての矜持はさすがに残っていたのか、軽く首を振って思考を払った。
「こんにちは。何を見ているのかしら?」
一体この生物が何なのかと好奇心から声をかけて。
■凰魔 > 依頼書へと目を落としていると、隣から入ってくる声。
それにゆっくりと顔を向ければ自身よりも高い身長の女。
美しい顔立ちの、見るからに魔法使いといった出で立ち。
この女もここにいるということは冒険者なのだろうと当たりを着けつつ。
「おぉ、冒険者という職業に興味があってな。依頼書を見ていたのだよ」
その質問には素直に答えつつ、女の肢体をよくよくと見て。
彼女が獣の顔に注視すれば、ヒト型としても違う顔の形がよくわかる。
眼には白目の部分が黒く変わっており、瞳は基本は青だが、時折赤や黄色にも見える色合い。
そもそも、そのモフモフとした毛並み自体の色も見て見れば美しくもおかしい。
全体的に不思議な色合いの獣は、ちょうど人間の子供ぐらいの大きさ。
しかし小動物のような見た目からすると、人間換算ならばかなりの大きさとも見れる。
「お主も冒険者かの?言っておくが我はペットでも売り物でもないぞ」
■アストラ > 冒険者に興味があると言った子供ぐらいの背丈の獣人──。
獣人、でいいのだろうか?明らかに獣型の魔族や魔獣と言った方が納得がいく風体。
姿形、瞳の色なども見ればますます魔に傾いているように見えるのだけれど。
細くくびれた腰に手を当てながら、長い蒼銀の髪を揺らしてアストラは頷く。
「そうよ、冒険者。
……ふぅん、てっきり愛玩奴隷の魔族かと思ったのだけれど、違うのね…。
まぁいいわ、それよりさっき、いくらでも財宝が手に入るダンジョンがある、って言わなかったかしら?」
先ほど彼が呟いた言葉の切れ端をかろうじて聞き取っていた。
今すぐにでも喉から手が出るほど大金が欲しい。なんなら大金に代わる財宝でも良い。
ダンジョンで何か情報があるなら聞かせてほしいと、膝に手を当てて前かがみになって尋ねる。
視線を合わせるように身を屈めるだけの姿勢だが、豊満な乳房の白い谷間が眼前に近づくだろう。
■凰魔 > 目前に広がる、豊満な白い谷間。その瑞々しさには確かな柔らかさと重さを伴って。
それに一瞬視線を落とした後、すぐに見上げるように彼女の黄金の瞳を見つめる。
にこり、とその獣の顔が笑みを浮かべれば、獣の瞳が一瞬月のような色に光ったように見えただろう。
「うむ。ちと場所は時間がかかるが、歩いて行ける距離のところにあるよ。
よければ案内しようか?とは言っても、当然そこは危険なものも多い。
よければ我も同行して共に稼ぐ。というのはどうであろうか?
報酬は無論山分けでもいいが、基本は多めにそちらが持って行っても構わんぞ。どうだ?」
その言葉は不思議と、目を見ていればいるほど頷きたくなる魅惑を感じる。
この獣の言う事。普通に考えれば明らかにおかしい、美味すぎる話だ。
たとえどんなに欲に目がくらんでも、こんな話を聞いてすぐに頷くような奴は早死にするだろう。
よしんば本当だったとしても、疑いを抱かない方がおかしいというのに。
獣の瞳に合わせている彼女には、それを疑うことが果たして出来るのだろうか?
「ちなみに我の名は凰魔という。そなたの名前を聞かせてはもらえぬか?」
■アストラ > 美しい色合いで光る獣の瞳には宝石めいた輝きを感じ、綺麗ねぇ、と頬が緩む。
ずっと見ていたくなるような不思議な色合い。
耳に馴染んでいく声は不思議と話している内容が魅力的に感じるもの。
美味しい話には裏がある、美味い話しには疑ってかかれが基本ではあるが、
何故か、目の前の彼が語る言葉を怪しいと疑うことが出来ない。
否、疑うという思考にならない。
何が原因かもわからないが、洗脳や催眠にはめっぽう弱く、非常にかかりやすいのがアストラである。
些細な効果であっても十二分に効き目があるだろう。
「それは素敵ね、是非案内をお願いしたいわ」
と、満面の笑顔で、容易く交渉は成立した。
案内役がいてくれれば心強い。
同行者がいて取り分が減るのは残念だが、多めに持って行ってもいいというならお言葉に甘えよう。
「おお、おぅ…オーマ…? オーマね。
私はアストラよ。宜しくね」
珍しい名前だと思いながらも、シェンヤン風の名なのだろうと納得。
アストラも名乗り、それじゃあ早速出発しましょう、とギルドの出口へと向かおう。
■凰魔 > 彼女の名前を聞きつつ、承諾を受けてくれたことに満足そうにうなずく。
そのまま、何ら普通の態度を装って彼女の手をその肉球がついた手で握る。
非常に可愛らしい外見。そして柔らかくも暖かい肉球に触れれば、ひどく心地よい感触が走るだろう。
しっかりとその瞳によって彼女が自身の術中に陥った事を確認して、軽く手を引っ張り。
「ならば善は急げ。こっちの方にあるからついてくるがよいぞアストラ」
彼女の笑顔に合わせて、こちらも笑顔で手を引っ張りながら歩く。
とはいえ、ついてくる気のある彼女であれば別に引っ張る必要はなく手をつないで歩く形になるだろう。
向かう先は国より少し離れた人気の薄い場所であり、そうそう人も寄り付かないところ。
というより、もうそこは調べつくされてあるとすれば野草や薬草といったものを採集しに来るぐらいしかない。
「ここら辺にあったんだがのぅ。アストラよ、ちょっとあっちの方まで探しに行ってくれぬか?」
と、自身のいる場所とは反対の場所を指さして。
■アストラ > 【移動】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアストラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」から凰魔さんが去りました。