2022/12/14 のログ
■リア > 「……おじいちゃんにも見えません。
お父様ももふもふなんですか?」
自分の年を知らない、というのに目を伏せて微笑む。
抑えた灯りの店内で、さくっと注文を決めるクロスに慌て、うんうん悩んで季節の果物のグラタン、と飲み物を注文する。
カウンターの向こうの棚にはずらっとお酒のボトルが並んでいて、その点は確かにカフェというよりバーに近い。
「ここ、地下だけど、時間によっては天窓から日が入るんです。
ツリーハウスって聞いたことありませんか、木の上に作る子どもの隠れ家みたいな家。
あれをイメージしたお店なんですって。
だから森の中みたいにひっそりしてて、ぽかぽかしていて、そんな風に感じるのかも」
「進路が冒険者、の人も多いですね。
王族も通っているので、戦術や政治や歴史の授業もありますし。
要するに学びたいことは大体何でも学べるところと言いますか。
……それで……あの……」
クロスが帽子を脱いだときから、戒めていたそわそわを抑えきれなくなって、スツールの上でくるっとクロスに向き直る。
「……あの……」
■クロス > 「そこまでは歳を取ってねぇよ…。
…そうだな、俺は訳があって人の姿になっているが、親父も俺も、姿は獣人だな…。」
(ミレーでも、魔族でもなく、獣人であると言うが詳しいところまでは調べたことは無かった。
父親の昔の関連の書類も何も無かったために証拠も手がかりもなかったが、生活に不自由は無かったため、気にもしてなかった。)
「なるほどな…昔、偵察の為の仮ヤグラで木の上に小屋を作っていたが…そういう類か…。」
(生身では危険なため、よく冒険者や原住民等は敵が気付きにくく、登れないように高いところに建築する者が居た。
一時期、そう言った所に寝泊まりすることがあったが、時間は夜が多いため、こういった日の光のある場所は初めてだった。)
「歴史や政治、ねぇ…それなら、ミレーの迫害やら差別の事もしれそうだな…?
…どうした?」
(ソワソワしている様子のリアに片眉を上げて聞く。
何か気になることでもあったのか、無意識に片耳をピクピク動かしている。)
■リア > 「……ということは、本来の姿は人型ではないんですか?
完全なるわんちゃん……?」
やはりそわそわしてしまう自分の手を押さえる。
折よくカウンターに置かれる二人分の飲み物。
華奢なコーヒーカップにミルクも砂糖も入れないまま唇をつけ、落ち着こうと試みる。
「ううん……ミレーについては、無くは無いですけど……難しいですね。
……学問には客観性があってしかるべきですが、ミレーも、ミレーを売り買いする私たちも、差別と迫害の渦中に生きています。
差別や迫害という事実を、体制側の人間の多い場所でまともに学問として教えることも学ぶことも、難しいかもしれません」
少し肩を落とすも、湯気を立てるフルーツグラタンと、クロスの分のパイ生地と香ばしい木の実とドライフルーツのクリームが幾層にも重なったスイーツが続けて出てくる。お酒も結構効いている。
「ううん、何でもないです。素敵な耳と尻尾だと思っただけ。召し上がってください」
カトラリー入れからフォークとナイフをクロスの皿に添える。
■クロス > 「まぁ、俺の魔術で人型になっているわけだ。
元の姿は獣じゃねぇ、その中間…所謂、獣人だ…」
(そわそわする手を見れば、おそらく動物を撫でたいあの感覚があるのだろうと読み取った。
ここで元に戻れば流石に面倒な事が起きそうだと思い、必要な時以外はそのままの姿を維持することにした。)
「…なるほどな。
まぁ、俺もそこまでミレーについて知りたいわけじゃねぇ。
軽くxどう言った経緯でこうも下に見られるのかが知れれば、それだけで十分だったしな…。」
(奴隷市場や娼館などで飼われているミレー。
その種族に何があったか気になっていたため知れるなら知ろうと思っていたが、その希望はおそらく薄いことだろう。)
「…いい香りだな、いただくとしよう…」
(添えられたナイフとフォークを使ってスイーツを頂く。
刺せばサックリと良い音を奏で、切れば蕩けた記事が露わにになる。
1口口に入れれば、砂糖や果物、木の実の甘い味が広がる。
顔は変わらずのポーカーフェイス。だが、尻尾は素直にフリフリと左右に揺れている。)
「…うまい…」
(一言感想を言えば、そのままゆっくりとスイーツを味わいながら食べていく)
■リア > 「……? 現在人型……でもお耳と尻尾が出ている……ということは……?
もしやクロスさんは……魔術が下手……?」
いけない結論を導き出してしまい、恐る恐るクロスを見つめる。
重たい話をしたおかげ……と言うべきかは分からないが、そわそわは収まって、大人しくグラタンをスプーンですくう。
「……昔々は、今とは違っていたと言いますね。
友好的だった時代もあったのだと。
クロスさんみたいに強そうでも、絡んでくる人はいますか?」
ミレーでもミレーでなくとも、大男相手に侮蔑を投げつけるのは、危険なことだと思うけれど。
あまり味がしなくなってしまったなと思うも、粛々とグラタンを口に運ぶ。
クロスの尻尾が揺れているのに救われたような気持ちになって微笑む。
「私、このあたりのお店をたくさん開拓したいので、良かったらまた付き合ってくださいね」
■クロス > 「あぁ…なんて言うか…。
…昔、耳と尻尾がある獣人がいてな…そいつと同じになるように俺も姿をこの通りにしたってわけだ…。」
(完全な人型にもできる。
けれど、あくまでその友人と同じ姿になるのが目的であったため、今の姿もこうしているのだった。)
「…昔の方が今よりマシかもしれないな?
…大勢居るな。それも、かなり面倒臭い要件を持ってきてな…?」
(少々呆れた笑みで横目で言う。
自分の立場、仕事柄、全てにおいて問題は何度も起きる。
その時は必ずしも酒の量も多くなる事だ。
だが、気持ちの変化は顔で誤魔化せても体は嘘をつけない。)
「…そうだな、今度は酒が旨い店に連れて行ってくれよ…。」
(フッと笑えば最後の1切れを食す。
フォークとナイフを揃えて置き、口直しにコーヒーを1杯貰う)
■リア > 「お仲間がいたんですね。それは……素敵ですね」
ふわふわの毛まみれは動物好きにとって天国であり夢である。
お仲間も黒かしら、それとも白かしら、とまたそわそわしてしまうが、クロスが少し気落ちしたように見えてそわそわしきれない。
「たぶん、そうなんでしょう。
せめて今が最悪であると良いですね。ここから上に持ち直すしか無いくらいに」
フルーツグラタンの皿を空にして、スプーンを置いた。
コーヒーカップに手を伸ばす。
「お酒のお店、詳しい人に聞いておきますから。
売られた喧嘩は買っちゃだめですよ。
デートに血まみれでやってきたりしたらびっくりしてしまうので」
■クロス > 「ま、仲間というのか…。
同じ獣人だったからな…それを言ってしまえば、ミレーも仲間みたいなもんだな…。」
(同じ耳と尻尾が生えており、動物的能力を持っている。
その点は共通点でのあるため、自身もミレーに近い何かだと思えていた。)
「これ以上最悪な状態にはならないだろうさ…。
ま、持ち上げるのも楽ではないだろうけどな?」
(ミレーの救済は云わば歴史の変換だ。
そんな大きな出来事は一般人も同様の自分たちではどうにもできない。
ただ、少しでも良くすることは可能だろう。)
「ああ、頼む…。
…デートってお前、付き合いも何もしてないだろう?」
(喧嘩は売られてばどうであれ買う。
それが仕事でのイレギュラーなら飲み込まない以外は無い。
そして、相手が言ってきたデートと言う言葉をクックッと喉を鳴らして笑い、コーヒーに再度口をつける)
■リア > 「クロスさんはその人が大切なんですね。面倒ごとを負ってでも同じ姿でいたいくらいには。
歴史のこと、私も調べられるだけ調べてみます。
学院には大きな図書館もあるし、いろんな分野の先生もいるので」
言葉の端々に感じる、クロスが何かを知りたいという雰囲気。
それがミレーのことなのか自分自身についてなのか深くは尋ねなかったけれど、調べるなら学院ほどうってつけの場所も無いだろう。
「ヒトの印象をこれ以上下げないために私は微力を尽くすべきですね」
「二人きりで出かけたらそれはデートなんだって友達が言ってました。
男同士でも女同士でもデートだそうです。
それが若者の『デート』の定義なのです」
マスターが空になった皿を下げていく。
笑うクロスに呆れた視線を向ける。
「もう、全然自重する気配が無いんですけど!
会った時に血まみれになってたりしたら、とっても染みる消毒液のお風呂にドボンですよ」
■クロス > 「ま、そんな所だな…。
専門家も居りゃ、かなり早く情報を仕入れる事が出来るかもしれないな?」
(それなりに知りたいことはある程度わかるような雰囲気を感じる。
自分が知りたい情報、それされ手に入れば満足であった。)
「随分と浅はかな知識だな?
ま、男も女も異性を知れば、考え方は変わるだろうさ。」
(呆れる視線を向けられるも聞きせずに冗談っぽく言い放つ。
まだまだ人を、異性を知らなそうな少女であるならばその言葉の真意もまだ先のことになるだろう。)
「その時はその浴槽をぶち壊して逃げてやるよ?ハッハッハ…」
(牙が見えるほどに口を大きめに開いて笑う。
血まみれになろうと骨が折れようとも仕事は仕事。
こなすための手段として取り入れるのであるならば致し方ないことであろう。)
「ま、そうだな…互いに世界を知った方が良いかもしれないな?
俺もお前さんもな?」
(にやりと笑えば再び帽子を被り直して席を立つ。
クロスの座っていたカウンターの前にはいくつかの金貨が入っている麻袋が置かれており、お釣りも出るぐらいの量であった。)
「この店は気に入った…さっきの衝突の謝礼だ、俺に出させてくれ。」
■リア > 「勉強は得意な方です」
にっこりして頷く。コーヒーカップを置いてスプーンの位置を直す。
「愛を知れば人は変わるだなんて、クロスさんたら気障ですね。経験談ですか?
コイバナは歓迎ですよ」
あえての曲解をして、ふふ、と笑う。
置かれた麻袋はどう考えてもチップ代以上だったので、クロスの職業に疑念がわくものの飲み込んで。
「……私が出すって言ったのに――もう、ごちそうさまです。
次回は私の奢りですよ」
並んで席を立ち、マスターに会釈する。
「おじさま、ごちそうさまでした。
今日のスイーツも芸術でした。また伺わせてくださいね。
――参りましょうか。迷子のわんちゃんを送ってあげなければ」
と、行き先が分かれるあたりまでくっついていくことだろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からクロスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエンプティさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエンプティさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエンプティさんが現れました。
■エンプティ > 街の中のどこかの路地裏。
喧騒から離れ、闇が差し、静寂が集う中、風景がいびつに歪む。
緑色の夜空に落書きのような星々、嗤う太陽悲しむ満月。
街並みの窓には影絵の乱交が埋め尽くし、路を走るのは売れない絵本の登場人物。
タキシードを着たヒキガエルが胴長の犬から借金を取りたてる。
歩く度に軽快な足音をかき鳴らすツルが懐中時計片手にいそいそと歩き去る。
その中を、路地裏の影の中から、人型の影がにじみ出る。
『あなたはみたされたいですか? みたしたいですか?』
同じ文言を繰り返し、歩く度にドレスに包まれた爆乳が弾み、スカートと共に巨尻が揺れる。
目も鼻もない無貌。
人ならざる怪異は、獲物を求めるようにその言葉を繰り返しながら彷徨う。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエンプティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエンプティさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にタレイアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からタレイアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエンプティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 酒場」にムツキさんが現れました。
■ムツキ > 【待ち合わせ待機中】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 酒場」にレキ・キドーさんが現れました。
■レキ・キドー > (話を、と言われてどうしようか、しばし間が空いた。
話の分かりそうな相手なら躊躇いなく伝えてしまう自分の事情だけれど。
巫女として正道に居た自分の事を知っている相手となると、この有様について説明するのは何だか嫌で。
しかしムツキは立派に仕事をしていて、生憎と情報屋としては自分が知る限りトップクラス。
求める方向性と扱うものが一致しているという意味では、ここまで当てに出来そうな相手が他にいない。
ムツキもこっち側だし、と言うか私がこっちに来ちゃったのだと思えば、重たい口が開いた。)
「……もう、巫女じゃないんだ。」
(店への道すがらで、だいたいの話は済んでしまうだろうか。
伝えるとなれば、その内容はありのまま。
お気に入りの巫女があまり品のよろしくない神様に捧げられる事になり、
妨害しようとしたけど失敗して、守ろうとした巫女は契約の外側でただ連れ去られ、
殺されたはずの自分は嫌がらせのように祝福されて、その神様が産み落とす呪物の一つのようなものに変えられた。
あるいは、それこそ仕える神官として登用されたと言っても良いのかもしれない。)
「……分かってるんだ。バカな事をしたし、まだしてる。
あの子は務めを果たしたかっただろうに、私がその邪魔をした。私が邪魔したのはそっちの方だ。」
(訥々と虚空に向かって話すように口を動かしていたら、気付けば酒場。
水でいいのだけど、別に水ならタダってご時世でも無さそうだし、何か安いの一杯頼もうか。
あるいはムツキがボトルでも入れているならそれを一口もらって格好だけ整えればいい。)
「……ああ、こんなトコ来てなんだけど、私、もう飲み食いしなくても平気みたいだから。
お金かけるほどの事は無いよ。」
(嫌な話をしているせいで、まるで偽装するのを止めたとでも言わんばかりの死んだ魚のような目だ。
奢ってくれるつもりのようだから、不要と言って。
そういえば、今回の代金についてもまだ話していなかったなと思う。)
■ムツキ > 酒場への道すがら、顰めた表情で告げられた話を聞いて、一瞬何を言われたか判らなかったが。
少し落ち着けば、その内容もしっかりと頭に入ってきて。
「だから、冒険者してるって言ってたのか。
レキのお気に入りって言うと…見に行った時にレキが近くにいた子だよな」
神が邪神であったのは、呪物の方向性やらから何となく感づいていたが。
その神への供物になるはずの巫女を助けようとしたというのは、強い感情から咄嗟に動いたのだろうと、何となく判る。
強い感情は、人の力を底上げするが、その分行動が単純になったり、思考を放り投げて動いたりするからある意味で危ないのだと。
母から聞いている、覚である母は、思考を読むが感情的になった人間の無自覚の行動で害された事もあったから。
「いや、んー…それを馬鹿とは言えないんじゃないかね、感情がある以上は冷静に判断できない事もあるだろ。
その子の気持ちを俺は知らないから、レキがした行動がその子にとってどうだったかは、判りかねるけど。
まぁ、した事は戻せないし、今もその子探してるって事は、そんな体でも諦めてないって事だろ、ある意味で感心するけどな」
人外にされ、祝福と言う名の呪いを掛けられて、それでも自分にとっての正道を行こうとする事自体は、間違ってないかなと、呟き。
自分の中でも、目的があるから王国に来て活動している事もあり、そこは感心して。
「んー、味とかは判るんだよな?、飲み食いを無理にしなくていいだけで?
味が判るなら、軽くでも奢るよ…妖とか仙人に飲み食いしないのとかいるけど、偶に食うと気分転換できるって言ってるしな。
あと…あれだ、俺の方は出来る限り手伝ってやるから、そんな顔してんなよ、なんか調子狂うわ」
沈んだ瞳を向ける少女に対し、自分の頭をかいた後でカラ元気で良いから来た時みたいにしてくれと告げながら、少女の額をぺちっと叩き。
とりあえず、少女を引っ張り、酒場の一角へ腰かけ、適当な酒とつまみを勝手に頼む。
「んで、代金だけど…此処までで、これ位だな…んで、この先情報一個でこれ位、呪物が当たりならこの程度」
酒を待つ間に、代金に関して少女へ告げる、一個一個の情報や、呪物発見などは一般人が生活するなら、数か月は仕事をしないで済む程度の値段設定。
そこでも、分割払いに、冒険時に見つけた道具や薬草での現物払いなど、幾つかの払い方法を提案しつつ、その中に体払いでもと、しっかり挟み込んで。
呪物扱う人間も限られてるし、普通は売るもんでもないから、こっちの勝手で決めてるけど、それでいいか?、と少女に尋ねて。
持ってこられたエールのジョッキを、一気に呷って、中身を飲み切って、お代わりを頼みながら。
はぁ、と、大きく息を付く。
■レキ・キドー > 「――え? え。 いや… 合ってるけど… え??」
(お気に入りを言い当てられるとそんなに分かり易い事をしていたかとその時だけは赤面してみせたりするが。
彼がサトリ関連という情報も、神職だった頃に何らかの形で得ているだろうか。
知っていればサトリ相手なら秘めた想いも見破られるだろうと納得し易いけれど、
いずれにせよ気恥ずかしいには違いない。
とはいえ、そんな思いも全て台無しだ。私が台無しにしたのだ。
……同郷の者でなければここまでの事情を話さないから何でも無いが、
思い返すと鬱々と気分が沈み、せっかくかけてくれる気遣いの言葉は遠い。
額叩かれたりすればちょっと正気に返って、
叩くとか調子に乗るなよと、バツ悪そうに、気遣いへの感謝として凄んだりしてみせての酒場。
注文してくれればちびちびと口をつけて、お金の話は上の空といかずきちんと聞いておく。
その代金を高いとは思うまい。闇雲に古道具屋を訪ねて回ったところで、早々見つかる類の物ではないのだから。
カラダでと言うのには、場を明るくしようとしての事だろうかと半眼で呆れてみせて。
しかし日焼けした顔にほんのり赤みがさすのは、先ほど破壊というか回収したギンナンの余波だろうか。
このネタ二度目だし、まさか本気で興味があるのならと考えてしまうと、一度目に言われた時よりも意識してしまって。)
「――それは止めときなよ。私とそういう形で関わると、私の向こう側に居るヤツと縁が出来る。
アヤカシなら大丈夫なのかな? 仕事でさっきのを持ってたくらいだから、今更かもしれないけど。」
(私と交わったら、イチョウの邪神に死後の行き先ポイント+1とかそんな。
エールを煽るムツキをしげしげ眺めて、オトナになったねえとちょっとした感慨にふけった。)
■ムツキ > 「いや、見学に行くと大体同じ人の近くにいただろ、それ考えるとそうかなって」
驚き、照れる少女に傍から見たらもろばれだからと、苦笑し。
そうして、気付けの様に額を叩いた後の反応に。
「そうそう、そんな感じでな…とりあえず確定できない事を気にしすぎると、自縄自縛になるぞ。
感情って、強いほど視野が狭まるし、かといって何も感じずにいられないだろうけどな」
無感情は、普通の人や妖にはほぼ無理な境地、出来る限り感情を揺らさない様にしても、何処かで感情が混ざる。
それが混ざらないのは、命令だけに従う様なゴーレム等の使役物だけだろう。
「一応俺の方は俺の方で、祝福に近いのは受けてるから、影響は限定的だと思うぞ。
んー、いや…逆にその邪神の呪物探すなら、縁が少しあった方がって考えもあるぞ」
お代わりを頼んだエールが来るまでに、つまみで頼んだハムなどを口へ放り込む。
じっと、少女の顔を見つめて。
「ま、そういうの抜きにして…代金も関係なく、レキに興味はあるけどな。
普段からどっちかと言うと、男っぽい相手が、どんな声あげるか、とかなぁ」
意識しているのを知ってか知らずか、冗談ぽく、どんな声をと言いながら、片手を少女の頬に添えて、にやりと口の橋をあげる。
そのまま、抵抗されなければ、頬を撫でて、どうすると、調子に乗ったように問いかける。
■レキ・キドー > 「いや… は? 別にそんな露骨な事は… え? 私は持ち場に… え?」
(ちょっとお喋りしに行くくらいの事はあったかもしれないが、別にそんなべったりではなかったはず。
と言うけれど、優しくあろうとし過ぎて気弱だったあの子が放っておけなかったのは事実。
思い当たる節が無くはなく、同郷って嫌なものだなとモジモジしてしまうが、
あの頃を思い返すのはそんなに悪い気がしなかった。 余計に辛くなるところがあるとしても。)
「私が恨み骨髄でいるのも、巡り巡ってヤツの養分なんだから、出来れば悟り開かなきゃいけないんだろうね。
ああ。 ああ。 私のせいだけど、悪いのはアイツだ。」
(縛らなければ悪魔の手先という身の上で、元巫女でなきゃ正気でなんていられないねと言いたいけれど。
そういう事じゃなく、自責の念を案じてくれていると分かるからとりあえず前向き?に。
オマエに心配されるのも調子狂うよねそう言えば、なんて可愛くない事を口走りそうになりさすがに控えておく。)
「――知ってんだからな。好みは髪が長くておっぱい大きい子でしょ。」
(どうせ男なんてそんなもんでしょ、って感覚て適当言っている節もあるが。
見つめて来る顔を冗談ばっかりと突っぱねて。
頬に伸ばされる手を拒みはせずに、くすぐったそうにぶるっと小さく震えるけれど、
次の瞬間掌がしゅぱんとムツキの頭部めがけて、ツッコミ風に翻る。)
「そういうのいいって。なんかキモチワルイ大人になってないか。
…あ、いやでも、女好きは元々なのか。」
(覗きに来てたしねと、ものすごくヒドイ物言いかもしれないが、こうして不意に故郷の事を深く思い出す夜に、
そこで追いかけっこ(迫真)していた男の子とそういう関係になるのはなんかもったいなくて。
ギンナンの余波に性欲煽られていると自制心はちょっと怪しいけれど、
ムツキの態度は慰めようとしてのおちゃらけだと一蹴しておく事にする。)