2022/12/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にロブームさんが現れました。
■ロブーム > 誰も使っていない、暗い倉庫がある。
床や棚には埃が覆っており、中は月明りぐらいしか明かりはない。
だが、その中にうごめくものがある。
……人間だ。拘束の方法は様々だが、手足を戒められた男女が、自由を求めて身体を揺らしているのだ。
「このような不潔な場所に留める事になってすまないね。
だが、商売上の理由でね……暫し、こちらに居てもらう事になった」
彼らの素性は様々だ。ただの平民もいれば、貴族や王族、老いも若きも男も女もいる。
彼らは、配下の魔族や人間を使って集めた、『商品』だ。
時が来れば、彼はそれを違法奴隷専門のブローカーに引き渡す事になっている。
「さて、後は邪魔が入るかどうか、か。
私としてはどちらでもいいが……さてはて、彼らとしてはどちらが良いのか」
邪魔が入るということは、彼らが助かる可能性が生まれるという事だが。
その分だけ、邪魔したものへの折檻に使われる可能性も増える。
どちらが良いのかは、悪魔にとっても難題だった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にロブームさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にユアさんが現れました。
■ユア > 平民地区の中、何処にでもあるような路地裏にて。
丁度古ぼけた冒険者ギルドの裏手、そうそう人が訪れないような暗がり。
闇に溶けるような衣装を身につけた女が、目の前の男に紙の封筒を渡していた。
「仕事は終えた」
言葉短にそう告げると男は頷き、封筒を懐に仕舞い込んで踵を返す。
小走りに去っていく背を見送り、女は漸く緊張が解けたように一つ息を吐きだした。
要は任務完了を依頼主に告げる為の手紙を、使いの者に出し終えた…というだけのこと。
屠った者を刀で刺した感触を思い起こし、少々不快げに眉を顰めた。
歩き出した女は一先ず路地を出ようとして、大通りへ至る細道への曲がり角に差し掛かる。
何処かで酒を飲みたい気分だと、馴染みの古酒場へ向かおうとした。