2022/11/10 のログ
■レイリエ > ささやかながらに述べた礼に、ウィンク混じりの笑顔を返す目の前の女性。
そんな様子につられる様に、エルフの女もまたくす、と小さな微笑みを零して見せる。
しかしそれも束の間の出来事。
自分の家に帰るという女性の言葉に嘘偽りの類は感じられず、成程確かに此処は彼女にとっての帰り道なのだろうと理解する。
「………ご招待は、ありがたいのですが………生憎、今は急ぎ学院に戻らなくては………っ、きゃ ぁ………!?」
その口から紡がれる招待という単語にも害意や悪意の類は無く、出来る限り穏便に断りを入れようと言葉を選んでいた最中、
石畳の地面であった筈の其処から突如姿を現わした無数の触手。
咄嗟に身を翻して逃れようと試みるものの、余りに突然の出来事ゆえにエルフの女の反応は遅く、
腰に差した護身用のナイフに手を掛けることも叶わぬ内に、その全身を絡め取られてしまう結果となった。
■マヌエラ > 「レイリエ先生……本来、私は教えを乞う立場ですけれど~……
……"気持ちよく”なっていただくのは得意なつもり、ですから~……
おまかせくださいね!」
この期に及んで害意も敵意もない笑顔で、女は地獄の開始を告げた――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からレイリエさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からマヌエラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/神殿図書館」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 書類の束を机に置き、デスクワークをしている壮年の男。
一日中書類とにらめっこしていたのか、眉間に皺が寄り、目が細く、鋭くなっている。
時折身体を捻るのは、固まりつつある関節をほぐすためのものだろう。
一段落ついたのか、大きく息をついた。
「仕事ってのは際限がないな……急ぎじゃないが重要な仕事が多すぎる」
隣に座る老人、おそらく上司が、何を今更といった目で一瞥する。
椅子から立ち上がり、老人へと軽く手を挙げた。
「館内を見回ってきます。困ってる人がいるかもしれないので」
休憩も兼ねて、と付け加えると執務室を出て、書架へと歩き出す。
本を探している人、勉強中の人、休憩中の人……館内にも色々な人がいる。
男が司書だと示すのはバッジだけだが、本の乱れを直したりといった振る舞いからわかる人もいるだろう。
■ヴァン > ふらふらと書架の間を巡り、来館者の様子を見る。
歩みは遅く、気軽に声をかけられるように。
普段と違うのは、書類仕事をしすぎたせいか目つきが鋭くなっていること。
話しかけられやすくするため、口許に浮かべた微笑みとのアンバランスさが目立つ。
「平日にしては少し人が多いかな」
窓の外に視線をやると、どうやらもう夕方も終わり、夜が訪れるようだ。
ぱらぱらと来館者が受付カウンターを経由して図書館を出ていく。
■ヴァン > いい気分転換になったのか、男は執務室へと戻っていく――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/神殿図書館」からヴァンさんが去りました。