2022/09/09 のログ
ご案内:「平民地区 宿屋『貴婦人と一角獣』」にエイプリルさんが現れました。
ご案内:「平民地区 宿屋『貴婦人と一角獣』」にクレイプニルスさんが現れました。
エイプリル >  
 早朝の平民地区は、朝の涼しい空気が流れ静かな時間になる。
 この宿屋、『貴婦人と一角獣』も静かであり、早起きの宿泊客や、早朝仕事の労働者が食堂に立ち寄るなどの、平凡な時間が流れている。
 もちろん、娼館で一晩楽しんだ客が、朝食にやってきたりもしているが。
 すさんだ雰囲気はなく、早朝の空気に溶け込んだ、穏やかな時間だ。

「――はい、どうぞ。
 モーニングセットですよ」

 客に手ずから用意した朝食を配膳して、エイプリルは窓の外を眺める。

「はぁ、今日もいい日になりそうですね」

 窓の外へと視線を送り、歩く人の少ない街路を眺めて、うん、と軽く背伸びをするのだった。
 

クレイプニルス > 時刻は早朝の王都。そこを歩くのは、腹ペコの冒険者姿の青年……クレイプニルス。

「は、腹減った……」

なぜ、早朝の王都を、しかも腹ペコで歩いているのかというと。
今回、遠征の魔物討伐が長引いてしまい、その間に食料が底をついてしまったのだ。
なんとかやりくりして、王都までは持たせたが。
それでも、食事内容は悲惨たるもので。腹ペコの極みである。

「もう、胃に物を入れるだけの食事は嫌だ……っ!まともな食事をしたい!」

そう言っていると、目にとまった宿屋が。
確か、冒険者仲間が言っていた、貴婦人と一角獣……だったか。恐ろしく身持ちの硬い、美人さんがいるという。
……こんな早朝に、やってるかな?
そんな風に疑問を抱きつつも、窓から見れば、宿泊客さんが食事をを取っている。まあ、外の客を受け入れてなかったらなかっただ、当たって砕けろと入店しよう。

「おはようございます。……初めてですが、この時間大丈夫ですかね?」

そう聞きながら……

エイプリル >  
 外を眺めていれば、よれよれに疲れた様子の青年が歩いている。
 その視線が食堂の中に向けば、ぽん、と手を叩いてカウンターの中へと戻っていく。

「はぁい、大丈夫ですよ。
 どうぞこちらにいらしてください」

 カウンターの裏で簡単な調理をしていれば、思っていた通り、青年がふらりと立ち寄ってきた。
 初見の店に入るのに緊張があるのか、恐る恐る伺いを立てる青年へ、微笑んで手招きをする。
 手招いたのは、自分の目の前のカウンター席。
 そこにはすでに、カップに入ったコーンスープと、ハーブとペッパーを混ぜだオリーブオイルやバター、それを付けて食べられる数切れのパンが用意されていた。

「どうぞ、簡単なものですけど、サービスです。
 他になにか、食べたい物はありますか?」

 と、微笑みながら、皿の並んだ隣にメニュー表を静かに置いた。
 

クレイプニルス > 良かった。心底そう思った。
見麗しい……というよりは、身近な親しみを感じやすい印象を受ける女性に手招きをされ、
カウンター席を勧められれば、そこにはすでに、コーンスープとパン。そして、それにつけられるものがあって。

「ああよかった。ここ数日、ろくに食べられなくて……」

そう言いながら、そのカウンター席に座り。

「サービスですか……ありがとうございます」

その用意されたものを、左目を輝かせて眺める。
そして、他に何か食べたいものと聞かれれば、メニュー表を眺めて。

「そうですね……」

正直、超腹ペコなので目移りしてしまう。
とりあえず、コーンスープを一口、飲んで落ち着き。
パンを齧ればほっと一息。

「では、焼いたソーセージか、ベーコンをお願いしたいです」

冒険者は発汗量が多く体力を使う。だから肉で少し塩辛そうな注文をして。
朝から少し重いかもしれないが……
とにかく、腹が減っているのだ。

エイプリル >  
 席に座った青年は、ほっとした様子で。
 礼を言う青年に、エイプリルは微笑みを返す。

「ソーセージかベーコンですか――はい、わかりました」

 青年の注文を受けると、かまどの火で温めておいたフライパンに、分厚く切ったベーコンを数切れ、たっぷりと転がす。
 脂と肉の焼ける匂いが、青年の元にも漂っていくだろう。
 ハーブと香辛料と振りかければ、一層香りが香ばしく引き立てられる。
 そうして炙る様に焼かれ、熱の通ったベーコンを、皿の上に乗せて。

「どうぞ、厚切りベーコンのソテーです。
 少し熱いので、火傷しないように食べてくださいね」

 そう言って、分厚いベーコンがたっぷりと乗った皿を差し出した。
 ナイフとフォーク、氷の入ってよく冷えた水も一緒に並べられた。
 

クレイプニルス > 微笑みを浮かべながら、ベーコンを用意する相手を、片目でじっと見る。
なんだろうか、胸がドキリとする……とはまた違うが、暖かい親近感を感じて。

コーンスープを音を立てないよう啜り、パンを丁寧にちぎっては、オイルに漬けて食べたり、としつつ、ベーコンを待つ。
ハーブと香辛料をふんだんに、中々に豪華じゃないか。そう思いつつ。ゴクリ、と喉が鳴る。
香ばしい香り、香辛料が焼けた素晴らしい芳香。

「ありがとうございます。ああ、久々に見るジューシーな肉……」

そう、冒険者としての活動中はなかなか口に出来なかった、ジューシーな肉を見て感嘆の息を吐く。

共に並べられた、よーく冷えた水も、中々旅中は飲めないもので。
ただ、勢いよくかぶりつく前に、確認せねば。

「しかし、こんなにサービスしていただいて……有り難いですが。返せるものが…」

代金は支払う。支払う能力はあるが、親切にされて、ハイありがとうとただ受け取れるほど能天気ではなく。
何か、返さないとなぁ……なんて思いつつ。
ベーコンを切って、口へ…

エイプリル >  
 
「あら、返せるものなんて。
 気にされなくていいんですよ」

 サービスは、サービスである。
 見返りを求めるのであれば、それは普通の商品と変わりない。
 もちろん、適正な代金は頂くが、それとこれとは別である。

「これは、わたしからあなたへのプレゼントですから。
 冒険者さんですものね。
 きっとたくさん頑張られたんでしょう、お疲れ様です」

 少しカウンターから身を乗り出して、青年の頭に手を伸ばす。
 嫌がられなければ、そのまま青年の髪を優しく撫でるだろう。
 もちろん、位置関係的に、胸元がとてもよく見えてしまうのはご愛嬌。

「それでも気になるようでしたら。
 またいらしてくださったら、それで十分ですよ」

 そう、青年の顔をしっかり見つめて、花が咲くように笑いかけた。
 

クレイプニルス > 自分の髪を、やさしく撫でられるなどいつぶりだろうか。
親にすら、されたことはない。何とも奇妙な気分だ。くすぐったくて、気恥ずかしくて……
だが、決して嫌では無くて。

「……っ」

嫌では無いが、やはり成人男性。周囲に人がいないわけでもない状態で頭を撫でられれば、
顔を真っ赤にして恥ずかしそうにうつむく。

プレゼントだの、頑張ったんだろう。だの、心のくすぐったくなることを言われれば。

「あ、りがとうござい、ます」

その顔を真っ赤にした状態で、つぶやく。
なんだろう、自分がもう少し年若ければ、勘違いしてしまうかもしれない。それほどに、親身な魅力があって。
胸元?
ガン視……とまではいかないが、ちら、ちら……とは見てしまって。童貞ではないのだが、この状況では、仕方がないじゃないか。と自分に言い訳しつつ。

花が咲くような笑顔などされれば、もちろん、初見客であり、相手のことなど何一つ知ら兄状態なのに……

~~~気になってしまうじゃないか…っ!

そう内心思いつつ。

「え、えと。俺。クレイプニルスって言います。あの、名前、聞いても?」

見つめられれば、しっかりと片目で受け止め。そう聞こうか。

エイプリル >  
 
「――あら、ふふ。
 意外とかわいいですね?」

 赤くなる青年を見て、楽しそうな声。
 自分の胸元を気にしているのが分かっても、気にしていない様子。
 動じる様子がない事から、慣れているのが分かるかもしれない。

「名前ですか?
 フール・エイプリルですよ、クレイプニルスさん。
 ここの食堂を預からせてもらってます」

 そう言って青年の頭から手を放すと、青年の口元に着いていた油を指先で拭って、そのまま自分の口にくわえてしまう。
 そして、鼻歌交じりに、カウンターの向こうで仕込みに戻ってしまう。
 

クレイプニルス > 「かわっ……」

意外とかわいいなどと言われれば、気恥ずかしいやら何やらで混乱しつつ……
名前を聞ければ、よっしゃ。なんて内心ガッツポーズなど取る。
何というか、親切というか……彼女からそれを受け取ると、気恥ずかしい嬉しさが強くて。

そして、口元の油をぬぐわれるなどすれば、ボン!と再び顔を真っ赤に。

「え、あ……」

などと。口をパクパクさせていれば、仕込みに戻る相手。
まあ、自分にかかりきりになる仕事でもないだろう。そう思いなおし、
水を一杯飲み、気を落ち着ける。
他の客にも、こんな感じで接しているのか。成程……人気の、出るわけだ……
なんて、変な納得。

そして、ベーコンやパン、スープをひとしきり食べ終えれば……

「いやぁ……美味しかったです」

そう言って、代金を机の上に。少し、おつりがくるくらいに乗せたのはチップ代わりという気持ちを込めての事。
客が店員に表せられる御礼は……結局のところ、代金しかないわけだと思いつつ。

エイプリル >  
 
「――あら、もうお帰りですか?」

 青年が立ち上がれば、ほんの少し寂しそうな笑みを浮かべて、カウンターの向こうからやってくる。
 その手には、布包みが一つ。

「これ、あまりもので作ったサンドイッチです。
 どうぞ、お弁当にでもしてくだい」

 そう言って、その布包みを差し出す。
 包みは意外と重さがあり、あまりものと言えど青年の胃が満たされる量を用意してあるのがわかるだろう。

「気に入っていただけたら、またいらしてくださいね、クレイプニルスさん。
 その時は、冒険のお話しとか、ぜひ聞かせてください。
 えっと、今くらいの時間でしたら、ゆっくりお話しも出来ますから」

 そしてまた、ふわりと微笑み。
 青年が食堂を後にするなら、その姿が見えなくなるまでしっかりと見送るだろう。
 

クレイプニルス > 相手が、手作りのサンドイッチなど用意してくれるものだから、たまらない。
勿論、いい意味で。

「っ……大事に、食べさせていただきます」

とはいえ、長持ちはしないだろうから昼食にでも食べるだろうが。
きっと、美味しいだろうと確信じみた思いはあって。

そして、またいらしてください。そういわれたら、その手を取って。

「はい、必ず」

そう返事をしてしまった。
すぐに、「この時間にこれはセクハラじゃないか?」と思い、離すが……

「必ず、また来ます。その時は……お話、させてください」

そう言って、食堂を、後にするだろうか……
きっと、また来よう。そう、胸に決めて。

ご案内:「平民地区 宿屋『貴婦人と一角獣』」からエイプリルさんが去りました。
ご案内:「平民地区 宿屋『貴婦人と一角獣』」からクレイプニルスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にリナールさんが現れました。
リナール > 平民地区の学業終わりの生徒がよく通る広場。
そこのベンチに胡座をかいて座っているのは一人の女。
ぼう、と眺めるのは楽しそうに買食いする同性の生徒や、カップル。
羨ましそうな視線で遠目に眺めながら、くぁり、欠伸をする。

「学生割でもやってみっかなぁ」

なんて、言いながらじぃっと眺める。
胡座をかいて座っているので、際どいところが見え隠れしている。
今日は良い客がいなかったので結構、というかかなり股がムズムズしていたりするのだ。
だから、良い感じの人物が居れば声も掛けるし、掛けられれば割引してしまうかもしれない。

安売りはしたくないが、自分で慰めるのも嫌だったりする。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にグスタフさんが現れました。
グスタフ > 広場を見るともなしに男は見ていた。
市井の見回りという使命感をもってないではないが。
今日は仕事とは別に、暇を飽かしてぶらついていた。
暇は暇だが、遊ぶには昼は退屈で夜には遠い。
さて、どうするか、と見た女の欠伸に釣られるように欠伸をしてしまう。

退屈そうな女、少女か? なんとはなしに惹かれて近づいてみる。
近付くと、こう角度的に見え隠れしているもので、見入ってしまい。
どう声をかけようか迷って。出た言葉が、豪直球であった。

「君暇してる? ホテルいかない?」

リナール > 「あぁ……? んだてめぇ?」

随分直接的に来たものだ。思わずドスの利いた声を出しながら睨み上げた。
やすい女にでも見えんのか、と苛立ちを隠そうともせずに舌打ちをした
しかし、大きくため息を吐いた後、頬杖を付き逡巡する。

「先払いな。払わねえならヤらねえぞ」

どうせ、暇をしていたのだからいいか、と肩を竦め立ち上がろう。
学生たちへと最後に視線をやって、少し経った後にホテルへと歩き出す。

リナール > 【お部屋移動します】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からリナールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 宿屋」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > 「ありがとうございましたー。またどうぞ。」
カウベルが弾む音軽やかに酒場から帰る客の背をトレイを胸に抱えながら見送った。
すぐさま散らかり尽くしたテーブルの食器をトレイに乗せて片手でテーブルを磨いていく。
一仕事終えてくるりと黒瞳で見渡す周囲にはテーブルに突っ伏した客以外は見当たらぬ有様だ。
「お客さん。ここで眠るより二階の宿に泊まったら?柔らかいベッドと朝食がついてくるよ」
テーブルの食器を下げがてら、眠る客の肩を叩いて泊まるを勧めて。
虚ろな様子で宿泊料を差し出すその人ににっこりと微笑み。
「はい。また一名様ご案内!」
案内、というには少々雑。肩を貸して立ち上がらせてベッドに放り込む。
繰り返しゆく内に綺麗になる酒場に額に浮く汗を三角巾で拭いがてら店の中央に佇み客を待つ。
重労働だがその顔には笑みが絶えない。
あくまでバイトの立場なれど店を切盛りしている主の気分になったのだから。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 宿屋」からエリビオさんが去りました。