2022/07/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にナータさんが現れました。
ナータ > 「うぅぅ、やぁな天気……ジメジメだよぉ……」

少女の住まう安宿。
ざぁざぁという雨音で目が覚めてしまった。
当然のようにボロい建付けのその場所には湿気が立ち込める。

髪や衣服、肌のべたつきに辟易とした様子でベッドの端の腰かけて。

「もう、しょうがない、かぁ……」

だったらば。
いっそ、雨に打たれて行水代わりにすればいい。

……風邪には十分注意だけれど。
体調を崩して仕事を休めばそれは即生死に関わるのだから。

ともあれ少女は眠れずに、雨の降る街を散歩することにして。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にナータさんが現れました。
ナータ > やがて少女はずぶぬれになって戻ってきた。
本人曰く「シャワーが浴びられてよかった」とはいうが……

「くしゅん」

とくしゃみがあったことも確かで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からナータさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/喫茶店」にヴァンさんが現れました。
ヴァン > 男はぼんやりとした目をして、喫茶店にいた。
手元にあるカップにはコーヒーが入れられているが、半分ほど飲まれた後、すっかり冷めきってしまっているようだった。
何を見るともなしに、往来を眺める。曇り空のせいか、昨夜に一雨あったせいか。連日の暑さが嘘のように過ごしやすく、通りは人であふれていた。

喫茶店も同様に、昼時を過ぎたというのに人でごった返している。4人掛けのテーブルを1人で占領しているのは、この男ぐらいのものだった。
傍らの鞄から取り出されていた本は栞が挟まっているが、男の興味はそこにはないようで。ただどこか、焦点の合わぬ瞳で窓の外を眺めていた。ぽつり、他人事のように呟く。

「さすがにコーヒー一杯で1時間近くいるのはまずいかな……」

ヴァン > 思い出したようにメニューを開くが、珍しく朝食を食べたからか空腹感はない。
目を滑らせて、次に頼むものを決める。

「忙しすぎるのは勘弁願いたいが、予定がなさすぎるってのも考え物だな」

夕方になれば酒場が開くからいいとして、と呟く。この男、根っからの酒クズである。
冷めきったコーヒーを啜り、椅子に深々と腰掛ける。入口付近を見遣るが、待っている客はいないようだ。店員が迷惑そうな視線を向けてこないのはそのせいか。
本に手を伸ばすが、ページを開こうとはしない。

ヴァン > 「エスプレッソ、ダブルで」

注文して出てきたものを一息で飲み干すと鞄に本をしまい、席をたつ。
行くあてもなく、ふらりと店を出る。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2/喫茶店」からヴァンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/魔導道具店」にパッツィさんが現れました。
パッツィ > 平民地区の通りにある小さな魔導道具店。
扱う品が品だけにあまり客が多くなく、しかも開いている時も少ない店。
その日は店を開けてはいるが店内は閑古鳥。、人影は奥のカウンターにいる店主の少女だけ。
その少女も店番というよりは分解された魔導機械を弄っている有様。

「ここを繋ぐとこれで……よし、直りました」

幾つかの部品とコードを繋いでスイッチを入れれば灯りが付いたことに笑みを浮かべ。
これで売り物になると安心をすれば元の形に組み上げていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/魔導道具店」にオルトさんが現れました。
オルト > 冒険者としての仕事を終えた青年が平民地区をふらふらと歩きながら
露店を冷やかしながら何か面白い物や掘り出し物が無いかと確認しているといつもは立ち寄らない通りを歩いていていると見つけた一つの店、
どうやら魔道具を扱っているらしいが、こんな店が有ったとは今まで聞いたことも無く、興味を引かれて店の扉に手を掛けた。

「どーも、開いてる…よな?」

店に並べられた魔道機を見回してからカウンターに目を向けると
店員らしき人影を見つけて声を掛けた。

パッツィ > 修理の終わった魔導機械を元通りに組み立てる事が出来れば満足そうに笑い。
カウンター後ろの棚に仕舞えば次はどうしようと考え。
別の魔導機械を手にして磨き始めれば扉の開くベルの音。

「いらっしゃいませ、何かありましたら声をかけてくださいね」

音に合わせて視線を向ければおそらくは初めて見る人影。
手にしていた魔導機械を置いて笑みを見せれば歓迎の声をかけて出迎える。

オルト > 「おお、あんがと…ここらにこんな店が有った何て知らなかったぜ」

店員からの声に応えるとさっそく商品の確認とばかりに棚に並んだ品物をチェックし始める。
しかし、ある程度見て回ったのだが置いてあるのはごく一般的な品物ばかり…まあ、そうそう掘り出し物なんかに出会えるはずは無いかと肩を落とすも、店員がカウンターに置いた魔道機械に目を向けて。

「へー、自分で魔導機械の手入れしているのか?」
カウンターに置かれた機械と掃除の道具を見つけて興味を引かれた様で。

パッツィ > こんな店がと聞くと目を丸くし、次には笑みをこぼして。

「ここはあんまり開いてないから仕方ないですよ。
今日は運が良かったですね」

商品が並ぶ棚を眺める青年にそんな事を言っては声をかけ。
棚に並べるような商品は一般的なものばかり、珍しいものは仕舞っているので見た目には大したものはない様に見えるはず。
肩を落とす様子に欲しいものがなかったのかと見て取って。

「これです?私はこれでも魔動機職人、といっても修理専門ですけど手入れは出来ますよ」

カウンターに置いた灯りの魔導機械と道具、それを見てと思われる言葉にそうですと頷き。
興味がありそうな様子に見ますか?と直したばかりの魔導具と掃除道具を示して。

オルト > 「普段はこっち通らないからなぁ、確かにラッキーかも知れないな。 へえ、魔動機職人…って事はここの主人だったり?」

見た目は自分と同じ位の年代だろう、それが職人ともなれば
結構な腕前なのかもしれないと驚いた様子で。

「見ても良いのか? いやいや修理だけでも凄いぜ、俺も魔導機械使ってるけど手入れですら困ってるくらいだし…で、こいつはどんな機械なんだ?」

許しが出ると機械を手に取り、どこが動くのか等を確認しながら用途を訪ねる。

パッツィ > 「そう言う事ですか。だったら知らないのも仕方ないですよ。
そうです、ここは私の店です」

主人かと言われれば、そうですと少し胸を張って認め。
技師としては一人前には一歩届かないが大抵のものは直せるので問題はなく。
驚いた様子にちょっと誇らしげにして。

「いいですよ。修理したところですけど動きますから。
手入れは難しいから無理をすると壊しちゃうので仕方ないですって。
それはランタンの代わりになる魔導具ですけど、結構明るくなりますよ」

パッと見れば円筒形の30cm程度の魔導具。
根元につまみのようなものがあり、そこを回せばその分光量が変わる事を説明して。

オルト > 「俺と同じくらい…だよな? それで店持ってるなんてスゲーな」

彼女の店と聞くと更に感心した様で。

「そうなんだよな…俺の所で使うのは炉の火力調整とか
ちょっと出力が強い機械ばっかりだしな…へえ、これか…?」

言われた通りにつまみを操作するとそれに合わせて光量が変化する、何度か光量の調整してみると出力をオフにしてそっとカウンターに置いて。

「火を使わないし、野外探索とかで便利かもなー…値段次第だろうけど、あると便利そうだな」

パッツィ > 「お客さんが幾つかは知らないですけど、この店は継いだんですよ」

なので全然凄くないと手を振って。

「炉の火力調整って事は鍛冶屋ですか?
あれは私だと手が出ないですよ。出力が強いのは調整も繊細なんですよ」

その言葉で鍛冶屋かと推測し、他に炉を使う場所も浮かばなかったともいうのだが。
説明した操作で魔導機械を光らせる様子をしばし眺め、それがカウンターに戻されると後ろの棚に移し。

「野外活動でも家でも扱えますよ。値段はこれぐらいです」

何処でも扱えてそれなりに頑丈だと告げれば値段を、普通に仕事をして2か月分ぐらいの値を提示する。

オルト > 「俺は今19で、おんなじ位かなって…ああそうそう、まだまだ見習いなんだけどな、継いだって言っても店を任せられてるんだから大したもんだ」

謙遜しているようだが、十分に凄いと感心し。

「ああ…ああいうのはやっぱ難しいのか、それじゃあいつも頼んでいる所は結構凄いとこなのか…」

いつも世話になっている店の技術に今更気づいたのか、それじゃああの値段もしょうがないと呟き。

「うっ…便利だけどやっぱり結構するな…」

まだまだ見習いで冒険者での仕事の方が稼ぎが良い自分には中々キツイ値段、それでも便利さを考えると仕方ないと納得は出来る所為で悩んでしまう。

パッツィ > 「私は18だから変わらないね。そこはやる事の違いだし気にしないで良いと思うよ」

少なくとも自分には魔導機械を弄る才能があっただけと告げて。

「直せなくはないと思うけど……たぶん時間かかるし。その人に見て貰う方が確実かも」

何処に頼んでいるかは分からないが値段は適額のはず。
自分もいずれは弄ってみたいが時間がかかりそうと口にして。

「もっと小さのなら安く済みますよ。そっちにします?」

伝えた値段はやはり高いもの。
値段が値段だけに無理に勧めるような事はせず、もっと安いもので光量が制限される物もあると告げて。

オルト > 「やっぱり同じくらいだったか…まあ、こればっかりは悩んでいてもどうしようもないしな」

自分も精々修行を頑張るしかないなと呟いて。

「そうだろうなー…まあ他にも使えそうな機械有ればここでお願いするかもな」

年齢も近いと知って、少しくらい協力したいと思ったのかそんなことを口にし。

「あ~、それなら助かるかも。移動中はそっち使ってって使い訳も出来そうだし」

もう少しお手頃な価格の物も有ると聞くと食いついて。

パッツィ > 「私が言っていいかわからないけど頑張って」

運もあるだろうが頑張れば大丈夫だからとエールを送り。

「私で直せるならいつでも引き受けるよ。
ちゃんとお代は頂くけどね」

来てくれるなら大歓迎と両手を広げ、ただ直せないのが御免と先に謝って。

「そっちの棚の下の四角いのがそれだよ。値段が…」

安い方に食いつけば、どの棚の何処にあるかを説明。
そして値段は一月頑張れば買えそうな値段を提示する。

オルト > 「おう、ありがとな」

エールを受けると素直に喜び。

「それは勿論、職人にタダ働きはさせられないからな」

自分も職人の端くれ、そこの所はしっかり弁えていると胸を叩いて。

「えーと…これか? う…それでも結構…いやしかし…」
値段を聞けばまだまだキツイ価格、それでもこれで仕事の効率が上がればと泣く泣く財布から硬貨を取り出し。

「鉱石買おうと思ってたけど、また冒険者の仕事頑張らないとな…この魔導機械と一緒に」

パッツィ > ありがとうと言う青年に笑みを見せ。
素直な人なんだろうと見て。

「だったら何時でも大歓迎しますよ。お得意さんになってもいいですから」

その辺りを判っている青年にだったらいいですと頷いて。

「それです。使いやすいって好評なんですよ」

まだ高くはあるはそれでも安くなったはずの値段。
硬貨を受け取れば笑みと共に魔動引渡し。

「きっとすぐに稼げますよ。頑張って」