2022/05/29 のログ
ディストレイア > その後、同様のやり取りが何回あったか・・・
そして結局女性は欲しかった物を全て手に入れられたのか、それは誰も知る由はなく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 がらくた市」からディストレイアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にオルトゥスの棺さんが現れました。
オルトゥスの棺 > 昼間は多くの市民たちで賑わう広場。
隅にある掲示板は、仕事を求める冒険者や日雇いで人だかりができ
噴水脇のベンチでは、仕事の合間に憩う者たちや、恋人たちが時間を過ごす。
時には露天商が、ささやかな屋台を開いたり
子供達が遊ぶ声も響く、そんな場所。
けれど、夜が更けてくれば、どうだろう。
少なくとも、今日、夏の熱を帯び始めた夜気の中、広場には誰もいなかった。

―――そんな、広場のベンチ。
年月を経た木製のその上に、誰かの忘れ物のようにその匣はあった。
方形の、精密な立方体。鏡のように磨かれた表面に誰もいない広場の景色が映る。
複雑に組み合わされたその隙間からは、仄かに白い光が零れ落ちて存在を主張している。
いつからそこにあったのか、誰も知らないし、きっと意味はない。

『こちらへどうぞ』

と、まるでそう言っているように。
光の薄片を零す黒い匣は、ただ、そこに存在していた。
まるで誰かを待つように。

オルトゥスの棺 > やがて、光が消える。
深夜の闇の中に紛れたか、それともどこかにいったか。
確かなのは、朝にはその匣はどこにもなくて
いつもの日常が戻っていたということで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からオルトゥスの棺さんが去りました。