2022/01/16 のログ
アイバーニア > 「……うん、じゃぁ何か食べていいよ?……」

(差し出されたケースを受け取れば近くの椅子に置いてケースを開ける。バイオリンに見える。今は杖を宿に置いてきたから持っていないが簡単な解析魔法を使うことくらいはできて、ケースから出して両手で持ちながらあちこち眺める)

「ぁ……やっぱ魔術じゃなくて呪いか……ふぅん……魔族のかな?……結構新しそうだけど……」

(呪いは専門家ではないのでこのくらいしかわからない。何かの呪いなのはわかるし、魔族由来だということはわかる。新しいものだというのはアイバーニアの時間の感覚ではあって。)

「なるほどね……。」

(といってあっさりケースに戻してしまう。別に呪いで困ってるなら助けてあげようとか考えているわけではないようだ。単に興味があって見ただけなのと、奢るかわりの報酬程度に考えていた。そのままワインを飲んで)

「決まった?」

(注文は決まったのかと問い)

リン > 「あ、もういいの?」

あっさりと返されて、ちょっと驚いた。
助けてくれることを期待していたわけではない。
道具としては強力なものなだけに、呪いを悪用することを思いつかれるかもしれないと考えていたのだ。

「んー、じゃあね、君が食べてたムニエルがいいな!
 美味しそうだったし」

注文を促されれば、朗らかにそう答える。

「この呪いのことがわかるってことは君は魔術師か何かなのかな。
 魔術師の冒険者?」

アイバーニア > 「じゃあムニエルとパンとスープを適当にこの子に……」

(店員を呼び止めると注文。自分はボトルからワインを注いで。流石にもう食事は終いのようだ。)

「ん~……魔術師っていうか……魔法使い……冒険者といえばそうかな?旅してて、今日着いたばかり。」

(魔術と魔法の違い、ごっちゃにしている人もいるし、違いはあくまで自分の解釈だし、説明すると長くなるので割愛。)

リン > 「あ、違うんだ~」

ふぅ~んと頷くが、あまり良くわかっていなさそうだ。
たまたま呪いの楽器を持っているだけの一般人なので専門的なことはわからない。

「魔法だか魔術やってる人って、力とか不思議なものに貪欲だからさ……
 こういう呪いのアイテムを目にするともっと夢中になってあれこれ調べたり
 親切にも呪いを解く方法をいろいろ考えてくれたりもするんだけど……
 君みたいにあっさり終わらせるのは珍しいなって思って」

咎めるわけではなく、興味を持った上で少し見ただけで満足したのが
単に不思議だと思っただけのようだ。

「あ、来た来た! わーい、いただきます」

そうこうしているうちに注文の料理が届く。
椅子の上で背伸びして、美味しそうに食べ始めた……

アイバーニア > 「そりゃあ多少は使えるけど解呪は苦手かな……理屈が通じなくて感情だけでヒステリックになってる精神病患者とか相手してる気分になるから好きじゃない。そういうのは神官とかの仕事……。」

(術でも法でもなくて呪いにそんな解釈をつける女はちょっとげんなりした顔をした。もともと治癒魔法とかも苦手だったりして。)

「……まぁ、後で何が起こるか未知数だけど……強力な魔法でぶっ壊すか……。安全策だと単純に呪いが弱まって消えるまで待つか……でもそうか……人間だと先に寿命か……。」

(一応、親切にとか言われると大まかに解決策を出してみるのだけれど。)

「でもまぁ、持ち歩いてるってことはそれなりに仲良くしてるんでしょ?」

(呪いと、と付け足して。美味しそうに食事をする風景を眺める。自分が美味しいものを食べるのも好きだけど、それを眺めるのも悪くない。)

リン > 「へえ~ そういう感じなんだ、面白いなあ」

あんまりわかってないわりにふんふんとうなずいている。
呪いをそういう風に表現した人物と会ったのは初めてだ。

「呪いって経年で消えることもあるのか……その発想はなかったなあ。
 まあ仰るとおりぼくがくたばるほうが早そうだけど……

 仲良くかなあ~?
 まあ、呪いが身を助けてくれることもあったけど……
 無理やり仲良しを強制されているってほうが近いかな。
 こんな身体じゃ女の子とも仲良くなりづらいし~
 ひどいときには手のひらサイズまで小さくなっちゃうし~」

ぽつぽつと愚痴をこぼす。どうやらこの呪いの楽器とは離れたくても離れられないらしい。
しゃべりながらも食事の手は止めない。
小さな手で器用にムニエルを切り分け、口に運ぶ。
皿に残ったスープをパンで拭うことも忘れない。

「おいし~。奢られて食べるごはんって最高だな~」

にこにこしている。

アイバーニア > 「なんだって月日が経てば劣化するよ……」

(いくら長命なエルフでもいつかは寿命が来るのだ。なら呪いや魔法だって永遠じゃないし、それこそ国だって世界だってそうだ。)

「じゃあ君は男の子?……ふぅん……小さく……」

(呪いの内容までは看破していなかったようだ。ワインを飲んで少し赤くなった顔で考える。)

「……どういう法則で物体のサイズが変わるんだろ?……それは見てみたいな……デザートも食べる?……今とってる宿、ここから近いから、見せてくれるよね?」

(少し目が輝いた。メニューを差し出しながら、半ば強制的に。その呪いの発言するところを見せろと。)

リン > 「あ、うん、男だよ~。ちなみに名前はリンです。
 そう、今の身体が小さいのもその呪いのせいで……えっ?」

思いの外興味を見せてきて、ちょっと面食らった。

「あ、うん、見せてもいいけど……
 食べる食べる! 君が食べてたやつがいいな。
 美味しいことがわかってるから……」

戸惑いながらも、二つ返事で許諾する。
デザートに釣られたのもあるが、無愛想なこの女の子の目が輝くさまを
もっと見てみたいからでもあった。
どこかに連れて行くなら、拒むことはないだろう……

アイバーニア > 「……ぁぁ、私は。アイバーニアだよ……じゃあ、プリン・ア・ラ・モードでいいね?」

(そそくさと注文すれば。少し前のめりになって)

「小ささは手のひらサイズが限界?じゃあ逆に大きくもなれたりするの?……回数制限とか、リスクとかそういうのは?」

(矢継ぎ早に質問を続ける。時折黙って何か考えて、また質問してというような具合で。店を出れば逃さんとばかりに手を引いて、久々のベッドだとばかりにとった宿に案内するだろう。)

リン > 「アイバーニアね、よろしく。うん、それで……
 小ささの限界はわかんないな……ゴマ粒ぐらいになったこともあったけど。
 大きさは等倍まで……君より少し大きいぐらいかな?
 回数制限はないけど、自力では戻れないのが……」

ぺらぺらと聞かれれば聞かれるだけしゃべってしまう。
興味を持たれたのが嬉しいのだろう。
料理やデザートを平らげ、ごちそうさまを言えば強引に手を引かれ。
ちょっと迂闊にいろいろ喋りすぎたかなと怖くなったのは、
小柄なはずの少女の手の力にすら、自分が逆らえないと気づいてからだった……

アイバーニア > 【部屋移動】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアイバーニアさんが去りました。