2022/01/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > 夜。
この時間帯でも人通りの絶えない表通りを、悠然と大股で歩く金髪の男が一人。
片手にごろっとした肉と野菜を通した大雑把な串焼きを携え、それを一口齧ってはモシャモシャと咀嚼しつつ。

やがて中央広場までたどり着けば、適当に周囲を見渡した後片隅のベンチにどっこいせ、とか
言いながら腰を下ろし、脚を組みつつ背もたれにぐでりと身を預け。

「──ふーぅ……さて、と……今夜の宿どうしょうかねぇ」

中空を眺めながら、眉を下げた表情でぽつりとそんな事を呟く。
普段利用している宿が今夜は満室ということで、男は現在宿無しの状態だった。

エレイ > 串焼きを喰らいながら雑に思案を巡らせつつ、無為な時間を過ごしていたが、やがてのそりと立ち上がると、
緩やかに歩き出し再び人混みの中に紛れてゆき──。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にノルウェンさんが現れました。
ノルウェン > 新年を祝う人々で賑わう、王都の酒場。
その片隅に一人の少女の姿。
華やかな装いの衆人の中、メイド服姿なのがむしろ目を引く。

「………ふぅ……。」
疲れた様なため息をひとつ。
それもそうだ、せっかくの年始だと言うのに今日もやたらと働いた。
年始の祭りの警護だの、出店の売り子だの、
着ぐるみの中に入ってチラシ配りだの……。

深夜になってようやく落ち着き、こうして酒が飲める。

「………。」
酒の入ったグラスを掲げる。
それは、今は亡き主への弔いの意味を込めて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にバランガさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からバランガさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にバランガさんが現れました。
バランガ > 年を越す夜は家族と過ごした者達も、新年の夜となれば町に繰り出す者も多い
どの店もかきいれどきとばかりに良い匂いをさせており、扉を潜っては満席と断られるのを数回繰り返してようやく、合い席ならばと入店出来た。

「はァたまらんわ、あっちもこっちも人でひしめきおうとるわ…寒うてたまらんわ」

店内を見通せばどこもかしこもテーブルは埋まっているが合い席というからには椅子は空いているのだろう。
幾つかを見回した後、目を引くメイド服に興味をそそられそちらへと向かい。

「お姉さんや、今日は混んどってな、合い席させて貰って構わんかい?どの店も満員やと締め出されてしもうてやっとこの店に辿り着いたんやが」

正面に回ると申し訳なさそうな顔をするおっさん、そんな風体を装いながらそう言って相手の反応を待つことにして。

ノルウェン > 亡き主を偲び静かに酒を飲んでいると……。
相席を、と中年の男性がやってきた。

「…………。」
短く、ではあるが、ついその人相をじっとみてしまう。
商人だろうか。
しかも、その恰幅から判断すれば、商売は繁盛していそうだ。
表情こそ人が良さそうではあるが、どこかその裏に胡散臭さも感じる。

「………どうぞ。」
とだけ、短く、愛想の無い声で返す。
特に断る理由も無いのだから。

バランガ > 恰幅も良ければ服の仕立ても良く金をかけているというのは、貴族の屋敷でメイドをしていた彼女ならばぱっと見で理解出来るだろう。
そんな男が、了承を貰えば掌で感謝とばかりの仕草をしながら対面に座って。

「済まねェな、静かに飲んでる所を邪魔しちまってよ。詫びに、酒か食いモンか…ま、一品はご馳走させてくれや。―――おう、麦酒と…何か温もるもん、早く持ってこれる奴で良いわ、後は肉料理を適当に頼まァ!」

女にそう言ってから手早く女給に自分の注文を終える。まだかまだか、とそわそわと待ち構え、麦酒が注がれ持って来られると待ってましたとばかり。

「これっこれ、新年早々仕事したンだ…この一杯がなきゃァやってらねんわなあ……おう、お姉さん、新年おめでとうさん!」

かっかかと笑いながら木製のジョッキを軽く掲げて見せてから、そのままごくっごく、ごくっごくと一気に半分ほどを飲み乾して。

「っかァ――――あ、美味ぇ…美味い。…そっちは何飲んでんだい?」

ノルウェン > 「結構でございます……。」
何か一品を、という相手の申し出を無碍に断るが、
お構いなしに相手は注文を店員へと伝えるのであった。

「………。
 ………おめでとうございます……。」
露骨に怪訝そうな表情を浮かべながらも、
相手に合わせて、ほんの軽くグラスを掲げて応えた。

「……安酒でございます。」
何を飲んでいるのか、と聞かれれば、
これまた愛想も何もない、素気の無い答えが短く返ってくる。

グラスを覗けば、そこには琥珀色のゆらめく液体。
……酒は強いのだろうか、少し強めの蒸留酒をロックで飲んでいる様子。

バランガ > 「そうかい?まァ無理には勧めんが、気が向いたら頼むとええわい」
好意を無碍にされても特段気にしない、というよりもよくある事と心得ているから気にもならないという風。
手早く持って来られた品はグラタンにソーセージと蒸した芋をスライスしたもので腹には溜まりそうな代物ばかりで。

「要らんかもしれんが、肉も芋も好きに食ってくれて構わんぞ、代わりといっちゃなんだがな」
ま、食わんでも俺が食うから安心せえ、と笑ってグラタンに食いつく。湯気が出るくらい熱々のそれを木製のスプーンで掬って口に銜えれば胃の中から温まる、五臓六腑に染み渡るといった様。

「っはァ……美味ぇ、やっぱ寒ぃ時には温もる食いモンが一番だな。……ほー、安酒か、蒸留酒かなんかかい?」
琥珀色の液体からの当て推量、ロックで呑むたァ強ェんだなお姉さんは、と。

「おおい、俺にもこっちのお姉さんと同じ酒を一杯くれや。試してみてぇしな。 …しっかし、酒だけ飲んでると酔いがまわらんかい」
酔い潰れると危ぇぞ、別嬪さんなんだからよ、とスライスされた芋を口に頬張りながら言う。