2021/12/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 屋台」にカルムさんが現れました。
カルム > 平民地区の大通りの脇にある屋台、何処にでもあるような、木でつくられた屋台だ。年季は入って居るけれど、ニスを塗ったりして手入れされていて、不衛生感は感じさせない作りになっている。
そして、其処で売られているのは、焼き肉の串と、エールだ。後、店主のその時の気分によって様々。
今日に関しては、特段何か、という物は無かった、肉の串も、タレと塩の、二種類しかない、やる気がないというよりも其れに特化してるお店なのだ。

「どぅもー。今日は、やってますー?」

ランプの明かりにつられた虫の様に、ゆらりと、顔を出す冒険者、店主と顔なじみでもあるのか、見てわかるようなことを軽口交じりに伝えて軒下のベンチへ。
先に座っている常連のおっさんに軽くあいさつ代わりに奢れよと言われて、寝言?なんて返答して、にやと笑う。
定位置になっている席に腰を下ろして、エール酒を注文してから、串焼き肉を、タレと塩10本ずつ注文。

「どう?何か面白い事、有った?」

どん、と音を立てて、目の前に置かれるジョッキ、それを受け取って、エールを呷ってから、他の常連、店主に確認する様に問いかける。
別に深い意味などはなく、気軽な質問でしかなく、答えを求めているわけでもなかった。
酒を飲み、串肉を食って去っていく。
入れ替わりの速い屋台だが、それでも、酒を飲みつつ雑談する、屯する輩は居るモノで。
カルムはそのうち一人、と言えた。

カルム > 常連のおっちゃんの話には、特に何か目立つような物とかは無く、この間、こんな女性が綺麗だった、とか、家のかかぁが~などと。

「そっかぁ。」

酔っぱらいの戯言ばかりで、しかし、それを、うん、うん、と聞くカルム。
酒を飲みながら、串焼き肉を齧りながら、男は常連の言葉を聞いていた。
さらに、その会話には酒場の店主も入り込んでくる、この間歩いていた、あそこの女は~だの。
最近羽振りの良く成った女がいる~だの、そんな話題が多くなってくる。
そんな彼らの会話を、酒を飲みながら聞いている。
近くの客、全員が全員同じような話題というわけでもないのだろう。

なにせ、少し離れたところで、こう言う話題をしている客―――カルムを含むだが、そう言うのを白い目で見ている人もいる。
それでも帰らないのは、ここの串焼き肉がおいしいのと、常連のおっさんたちより離れている。
そう言う所もあるのではないだろうか。
もしゃり、と串焼き肉を頬張り、話を聞いてみる。
他のテーブルなどの話題とかにも、意識だけは、向けてみる。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 屋台」にサティリアさんが現れました。
サティリア > 「こんばんは」

最近串焼きが美味しいと話題になっている屋台にやってきた少女。
立ち食いも座って食事をすること、どっちもできるようで悩みつつもゆっくりと食べたいと思ったために座ることを選択。辺りを見回すと既に盛り上がっている席には座りにくく、目に付いたのは物静かに食べている男性の席。注文した串焼きの盛り合わせを持ちながら挨拶をして。

「相席よろしいですか?」

座っていても分かるくらいに背の高さとガッチリとした肉体ながら雰囲気としてはそこまでガラも悪くなさそう、ということでそう訊ねながら空いている正面の席を指さして。

カルム > 「ああ、今晩は。」

馴染みの酔客たちから視線を離したところ、たまたまなのか、一人の少女と目があった気がした。
気のせいだろうか、と思ったが、此方の方にやってくる様子が判る。
知った顔ではないし、見た覚えはなく、記憶を掘り起こしても、特に会ったことがない。
美少女だし、ああいう子は見れば覚える筈だ、他の酔客も彼女の方に視線が向いているのが判る。

「あ。成程。」

相席と言われて、もう一度周囲を見回してみた、確かに他の席は埋まっている。
此処の店主の串焼き肉は一級品だ、其れしかやって居ないから、というのもあるのだけども。
兎にも角にも、人気店と言って良い子の屋台、彼女の言葉と仕草で、他に席がない事を認識する。

「ああ、どうぞ、ここは、皆でわいわいするところだから、そんなの気にしなくてもいいよ。」

ははは、と軽く笑いながら、エールを一つ煽り、どうぞ?と手の平で、相席の同意を伝える。
周囲の酔客のおっちゃんたちの視線が刺さる。
てめえこの野郎と言っているのが良く判るけど無視。
何も聞こえませんだって、魔法使いではないので、視線で会話なんてできません。

「見ない顔だね?君も冒険者、かな?」

立ち居振る舞いは、普通の住民というには違和感を覚えた、しかし、冒険者というにも少し違う様な気もする。
なので、軽い話の種として、問いかけてみた。
別に冒険者であろうともなかろうとも、如何でも良い事、だから。

サティリア > 「ありがとうございます」

貴方から同席の許可が出ればにこ、と柔らかな笑みを浮かべて座席に座ってことりと音を立てながら持っていた串焼きを机に置いてから自分も同じようにエールを煽って喉を潤し。
美味しい、と呟くと頬を緩めると屋台には似つかない──と言ったら失礼かもしれないものの、可憐な笑みをその席に咲かせる。

「はい、冒険者ですよ。そういう貴方も冒険者のようで。実は私、これでも魔法を使えるんです」

ふふ、と笑いながらぽっと手のひらの上に水球を作ると空いているコップにその水を注いで「飲んでみます?」と中身を見せたりしてみて。もちろん飲もうと飲まないとそれは貴方の自由であるからには机の上にそのまま置き。

「そういえば…まだ名乗ってませんでしたね。
私はサティリア。サティリア・ローレリスと言います」

そう言って手を伸ばして握手を求める。こうして出会っただけなものの、人との縁は大事と考えるために仲良くなれたら、と無邪気な心持ちである。

カルム > 「いやいや、気にしなくてもいいさ。此処はこういう場所、皆でわいわい酒を飲む場所だからさ?
寧ろ、こっちこそありがとう、さ?可愛い女の子が居れば、酒は美味くなる。」

く、と笑みを作り上げて見せて、乾杯、と言わんばかりにエールの入っているジョッキを持ち上げる。
自分の分の串焼き、減って来たので、店主に追加の注文をして見せて。
可憐な微笑みを見た酔客は、ほぅ、と感嘆のため息を零す、美しい顔には、野次などよりも溜息が零れるようだ。

「ああ、君も冒険者だったんだな。同業者として、よろしく頼むよ。
こっちは、見ての通り―――前衛さ。
魔法使いか、だからそんなに身軽なんだな。」

素晴らしい、と、自分の知らぬ魔法の才能を持つ少女に、尊敬の視線を一つ。
魔法を使えるというのは、ステータスだと思うから、だ。
その証拠とばかりに、コップに水を作り上げて注ぐのであれば、へぇ、と目を輝かせる。
田舎者にとっては、そんな魔法でも、凄い技術に見えるから、で。

「……じゃあ、頂きます。」

冒険者というだけあって、其れなりの好奇心は持っていた。魔法で作った水がどんなものなのか。
美味しいのだろうか、興味があって、それを飲み干していく。ごく、ごく、と喉を鳴らして。
酒に酔っているからというのもあって、水が欲しかったのもある。

「あ、ご丁寧にどうも。俺はカルム。田舎もんだから、苗字はないんだ。
だから、カルムで良いよ。ローレリスさん。」

差し出される手のひら。握手を求められて、視線は彼女の手に。
嫋やかで白い指、彼女の方から差し出されたのだから、と、男はガントレットを外し、軽くて汗を拭いてから、その手を軽く握って握手を。
苗字があると言う事は、其れなりの身分なのだろう、そう思ったから、苗字で彼女を呼ぶことにした。

サティリア > 「こういう場所、いいですよね。私もこういう屋台とか酒場で飲むのが好きなんです」

クス、と笑いながらワイワイと騒ぐ常連の人たちの方へと視線を送ると私たちを眺める人の方へと手を振ってみせて。流石にこれだけ注目が集まればなんらかのアクションはするべきだろう、と考えたからであり。

「前衛の方ですか、やっぱり。前衛はすごいですよね…魔物とその身でやりあって。私からしたら尊敬です」

そちらがこちらを尊敬するように、自分からしたら魔法で身を固め、基本的に一定の距離を保ちながら戦う自分としては彼らのような魔物の近くで戦う存在がいなければ狙われるのはこちらになるのだから、感謝はすれど見下す存在ではない。

「ふふ、この魔法便利なんですよ。これだけで荷物を一つ減らせますからね」

真水であるために余計な雑味などもないお水を飲んだ相手にどや、と大きな胸を張って自慢するように。
魔力さえあればいくらでも作り出せ、更に自分は言ってはいないがエルフと魔族の混血。そのために魔力だけは豊富にあるために旅の中でも水に困ったことはなかった。

「そう呼ばれるのは照れますね…ええ、よろしくお願いします。カルムさん」

普段は名前で呼ばれることが多く、自分からしたらあまり良い思い出がなくとも家は大事なものであるために、珍しく苗字で呼ばれれば恥ずかしそうに頬をほんのりと赤く染めて微笑みかけ。

カルム > 「ええ、色んな人がこういう風に楽しく飲みあう場所、良いと思います。
冒険者の酒場は、場所柄、冒険者が多くて、荒くれ者の多いのでね。」

分類で言うならば、男も冒険者、荒くれ者の中に入ってしまう物なのだけども、其処は棚にあげさせてもらう事にする。
柔らかく笑みを浮かべて手を振る様は、お姫様とかそんな感じの様子を思い起こさせた。
慣れてるなぁ、と矢張り、美人はすごいなぁ、と。

「逆ですよ、魔法の才能が無いから、体を鍛えて前衛をするしかないと。
お互い無い物ねだり、という奴なんでしょうね。」

彼女は、前衛に立つだけの体力がないのだろう、自分には、魔法の才能がないのだ。
お互いが、お互いに持っていないものを持っているから、其処に尊敬を覚えるのだろう、と考えて。
ちゃんと役割を熟す、それが冒険者にとっては大切で、彼女はきっと、正しく役割を熟すのだろうなぁ、と、考えた。

「本当に、羨ましい……!」

心の底から、思う。水というのは生きるのに必須なのだけども、いつでもどこでもあるものではない。
街の中とか、川原だとしても、そのまま直で飲めない場合も多い、浄化の魔法を持つ魔法使いが居るだけで全然違う。
水筒に入れるにしても、量があるし、その内腐る。
だからこそ、魔法で水を作り出せるのは心の底から、羨ましい、と感じてしまう冒険者だ。
自慢する相手に、ぐぬぬ羨ましい、と素直に。

「はは、初対面の女性のファーストネームを呼ぶのは……っ、ファミリーネームで恥ずかしがられるてしまうと。」

なんか可愛らしい。
彼女の手れている顔が、可愛らしかった。
ハーフエルフで人にはない美貌があるから、と思うが、はにかむ姿は凄く可愛らしくて。
思わず頬を掻きながら、小さく笑ってしまう。
何か飲みますか?と、誤魔化す様に、メニューを出した。