2021/10/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──~♪」
雨がしとしとと降り注ぎ、普段に輪をかけて人気のない閑静な外れの住宅街の路地を、
下手くそな口笛を奏でながら、傘布の部分に赤いラインが入っている以外は全てが銀色の蛇の目傘という
奇妙な物体を担いでのんびり歩く、金髪の男が一人。
そんな奇っ怪な傘を差している代わり、普段羽織っているジャケットの姿はなく。
食事を終えた後、暇つぶしを求めてブラブラと大通り、路地裏と歩いてきたが、特に何か特筆するものと遭遇するでもなく、
気がつけばこの場所まで辿り着いていた。
先の二箇所に比べると、余計に事件性の少なさそうなロケーションではあるが──
「……まああ人生ドコでナニが起こるか判らんもんだからな」
なんて、眉下げて笑いながら独りごち。
適当に視線を彷徨わせて住宅街の景色を眺めがてら、なにか面白いモノでも出現しないか、などと
雑な期待をしながら、ぱしゃ、ぱしゃとマイペースに歩を進め続け。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にマオさんが現れました。
■エレイ > その後男に何があったかは、本人だけが知ることで──。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からマオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にロブームさんが現れました。
■ロブーム > 冒険者の宿――厳密には、宿と酒場と依頼仲介場が併設された施設というべきだろうが、その酒場ブースで、男が一人酒を飲んでいた。
黒いローブを着た、見るだに怪しい男――丸々と太ったその体型は、どう考えても冒険者のものではない。
だが、男の存在に注意を払うものはいない。
その存在は認識していても、その違和感には気づけない。
そういう、魔法を使っている。
「(あいも変わらず、冒険者の宿というものは混沌とした場所だ。嫌いではない。料理も――まあ、普段食べているものに比べれば美味くはないが、心というものは篭もっている)」
頼んだソーセージを齧りつつ、男はひとりごちる。
男――魔王ロブームにとっては、このような料理は決して好むものではない。
だが、此処の料理には、心が確かに篭もっている。
安くとも、美味い料理を提供する。それは、些細ではあるが確かに『美しい心』である。
此処の料理人が男なのが残念だと思いながら、
「しかし、料理にばかりかまけてもいられないか。
美しい心を持つ者を探すのが、今日の主目的なのだから」
冒険者というのは、職業でありながら、しかし生き方の別名でもある。
危険を顧みず、夢を追う。或いは人を助ける。
そういった心の美しさもまた、彼が好むもの。
故に彼は――そういった心を持つ女を探している。
その心を、堕とすために。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にクローバーさんが現れました。
■クローバー > 平民区の中でも中心部の大通りから外れた小さな通り。
店舗よりも住宅が多くの割合を占め、夜となれば人とすれ違うことも稀だ。
「へえ、こっちは住宅が多いんだ。ええと……たしか大通りがあっちだから……」
雑多な高さの塀に囲まれ、月明かりに照らされた通りはまるで迷路のようで。
そんな通りを鼻歌交じりに歩く旅装の男が一人。
「星の出ている夜でよかった、星が無ければ方角も分からないや」
道に迷うことも楽しみながら男は夜道を軽い足取りで進み。
手前の十字路を右に曲がって―――。
■クローバー > 角を曲がり、暗い街並みの中に姿を消して行き―――
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からクローバーさんが去りました。