2021/09/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にラッツィオさんが現れました。
ラッツィオ > 話がある、という連絡で呼び出された。
場所は平民地区と富裕地区の境に存在する、ひと目ではそうと分からない地下へ続く階段の先にある酒場だ。
似たような酒場は貧民地区にもあるが、ただガラの悪い連中が集まるだけの店である。
しかしここは違う。
壁と遮音術式によって視界も音も完璧に区切られた店内では、各々の個室で国を転覆させるような権謀術数が巡らされている――――らしい。

「順当に仕事の話だとありがたいンだがねェ――」

届いた手紙には短い文章しか書かれていなかったが、筆跡は女のものであるように見えた。
最悪、約束の相手が来ないことも考慮して、懐が傷まない程度の価格のワインをひとつ注文しており。
グラスを傾けながら、音も立てずに開く個室のドアのほうを眺めていた。

ラッツィオ > ワインが底を尽く頃、男は腰を上げて店を後にした――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からラッツィオさんが去りました。