2021/04/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 公園」にフレイヤさんが現れました。
フレイヤ >  
平民地区の公園。
その場に似付かわしくない、高そうな服を着た女の子。
公園にいる人々はチラチラと好奇の目線を飛ばされるが、特に気にした様子もない。
跳ねるように機嫌よく歩いている。
そのままベンチへ向かい、座る。

「~♪」

脚をぶらぶらさせながら鼻歌など歌いつつ、道行く人々を眺めている。
観察しているような、品定めをしているような。
そんな視線でじい、と。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 公園」にエゼルさんが現れました。
エゼル > 仕事の帰り、宿に戻る途中──
流石に人けの少なくなった公園を横切って、ひとつ向こうのストリートに出よう、と歩いていた途中。

「──?」

色々と目に引っ掛かる身なりの子供を発見した。
すっかり夜も更けた時間帯に子供がそぐわない、というのもあるが、服装が異彩を放っていた。
この地方では子供と言っても、見た目通りとは限らないし……
しかし、何らかの事情で貴族か何かの親からはぐれた子供という可能性もある……
色々悩んだ結果、大した手間でもないしということで、声をかけることにした。

「ねえ、こんな時間に、一人? もしかして、迷子とか」

ベンチの前でやや腰を曲げ、相手の顔をうかがうように顔を傾けながら、声をかける。
懸念の通りでなければ、そのまま帰ればいいだけの話。
捨て置いてもやもやするりはいいだろう。

フレイヤ >  
声を掛けられ、そちらを向く。
背の高い豊満なバストでスタイルの良いの女性。
獣の耳と尻尾、だが奴隷という訳ではなさそうだ。
上から下までじっくり品定めをするような視線。

「迷子? 私が?」

視線で舐めまわすように観察したあと、改めて彼女の顔へ視線を向ける。
無邪気な笑顔で、子供らしい声。

「迷子、そうね――そうよ、迷子。家へ帰る道がわからなくなっちゃったの」

くすくすと笑いながら。
とても迷子のような態度には見えないだろう。

エゼル > この国のミレーに対するありようを鑑みれば耳と尻尾を隠して自衛、という考え方もあるけれど。
よほど注意を払わねばならない土地に赴く時を除いて、特に隠してはいなかった。
だから、相手の視線に気付いたが、獣の特徴が珍しいのだろう、と思っただけだった。

最終的にこちらの顔に戻って来た視線を受け止め、こちらも小さく笑顔を返し。

「そう、じゃあ……どうする? ついて行ってあげようか」

くすくすと笑っているのを見て、ついていってあげる、と出かけた言葉が、ついていってあげようか、に変わる。
もしかしたら、どういう思考回路化は分からないが、この状況を楽しんでいる可能性もある。
子供は夜外を出歩くな、という思想の持主ではないので、相手の意志に委ねることとした。

フレイヤ >  
人がいいのだろう。
迷子だと宣う自身に対して、付いて行って欲しいかどうかと尋ねられた。
自身にとっては都合がいい。
くすくすと笑う。

「ええ、夜道は怖いもの。貴女が一緒に来てくれるなら安心ね」

ベンチからひょいと飛び降りるように立ち上がる。
そうして右手を差し出した。
エスコートを待つように、手慣れた様子で。

エゼル > 「えー、どうだろう。私、別に強くないからね」

ベンチから降り立った相手が伸ばしてきた手を、こちらも手にとる。
身なりがいいことから、そういう仕草に慣れているというか……子供なのにさまになっていた。
口にするのは気持ちをほぐすための冗談だが、事実ではある。
だが、街中であれば……これくらいのサイズなら抱えて逃げ切る自信はあった。
であるので、夜が遅くとも特に緊張の警戒もせず、相手に行く先を任せて、歩き出す。

フレイヤ >  
「子供が一人で歩いてるより安心でしょう?」

それでも襲ってくるヤツはいるだろうが、まぁ一人よりはいい。
自分は能力があるからそうそう死なないし、犯されるのならばそれはそれで。
いざとなったら彼女を囮に逃げるつもりだし。
向かう先の住所を伝え、彼女と共に歩いていく。
伝えるのは実家ではなく、別宅。
平民地区と富裕地区の中間あたりの屋敷。
勿論迷子などではないので一人でも行けるのだけれど、迷子と言ったからにはそう言うわけにもいくまい。

エゼル > 子供と手を繋いで和気藹々と歩く、というよりはエスコートして歩いているような気分。
それは、手を繋いで歩いている相手から伝わって来る、貴い身分にあるもの特有のオーラ? のようなものが、そう思わせるのだろうか。
こんな夜更けの公園に一人で居るのがこうまで似合わない者も中々珍しい。

──伝えられた住所は幸いなことに、仕事で何度も足を運んだ場所とほど近かった。
近道はたくさんあったけれど、なるべく安全な道を選んでそこへと向かう。
何もなければ、単純な道程である。
そして、毎夜マイド何かがあるわけでもない……ほどなくして、屋敷に辿り着く。
豪邸というわけでもないようだが、自分から見ればそれでも立派だ。

「ここでいいのかな。じゃあ、これからは迷子にならないように気を付けてね」

フレイヤ >  
立ち去ろうとする彼女。
が、こちらはその手を放そうとしない。
ぎゅっと握った手に力を入れて、彼女をそこへ留める。

「送ってくれたお礼がしたいわ」

じ、と彼女の顔を見つめる。
右手だけではなく左手も添え、くい、と引っ張る。

「お父さまもお母さまもいないの。一人でいるのは寂しいわ」