2020/12/12 のログ
ロイス > 「ああ、そういえば名乗ってなかったな」

彼女の剣に、既に、彼女の方を襲った男は、手首の腱を切られ、悲鳴とともに蹲っている。
対し、こちらの方は少し厄介だった。
そもそも、男は別に対人のみを鍛えている訳ではないので、彼女のように見事な剣捌きで倒すというのは難しい。

「仕方ない、か!」

そう言うと、積まれた木箱に蹴りを入れ、その上に積まれた木箱を男に対し崩す。男は、そのまま下敷きになってしまい、

「よし、これで終わった……女の子は」

縛られている様だが、どうやら無事らしい。
男は、誘拐犯二人を監視している――どうやら、助けるのは任せたといった感じで。

マクシーン > 「あとで聞かせて貰いますね」

犯罪者に容赦なしと手首の腱を切ってしまい。
男性に声を掛けながら大丈夫だろうかと見守り。

木箱を倒して下敷きにした光景には良いのかと冷や汗を流してしまうが何も言わず。

「今助けます。そちらはお願いします。
もう大丈夫ですからね」

誘拐班は男性に任せて少女の元へ。
縛っていたロープを解けば、もう大丈夫と優しく抱きしめて。

ロイス > 縛られた女の子は、縄が解かれ抱きしめられれば、緊張の糸が切れたのか大声で泣き出し。
男の方はと言えば、先程少女が縛られていたロープを使って、二人の親指を繋げて縛ることで無力化とした。

「これで良し……と。後は、依頼人のもとに女の子を……あー」

流石に、泣いている女の子を連れて行くのは色々と不味い。
直接助けたのは男ではなく少女であると考えると、此処は彼女に任せて、男が此処に母親を呼んだ方が良さそうだ。

「うん。それじゃあ、ちょっと俺、此処にこの子の母親を呼びに行ってくるよ。
……っと、今の内に聞いておこう俺はロイス。君は?」

一時お別れになるが、その前に名前を聞いておいた方が、後で色々と便利だろうと思い、聞いてみる。

マクシーン > 「もう大丈夫ですよ。怖かったですね」

安心したのか大声で泣き始める女の子の背中をやさしく撫でて慰め。
その間に男性が二人を無力化してしまえばもう安心。

「お母さんの所に連れて行ってあげましょうか」

こんな場所にいつまでもいれば怖いだけ。
そう考えれば少女を抱き上げて男性を見つめて。

「いえ、きっとギルドでお待ちでしょうしそちらに案内をお願いします。
名乗っていませんでしたね、私はマクシーンと申します。
ロイスさん、案内お願いします」

少女を抱いたままに軽く会釈をして名乗り、男性に母親がいる場所へと案内を頼めばいつまでも居てはと先に倉庫の外へと。
誘拐犯は放っていけば明日には反省すると信じて…。

ロイス > 「あー、そうする?
まあ、別にそれでも構わないんだけれど」

どちらでも構わない事ではある――置いていこうと思ったのは、単に女の子を連れて歩くと、また色々とトラブルが起きる可能性があるというだけであり、それもこの二人ならば問題はないだろう。

「OK。マクシーン。
それじゃあ、案内するよ」

そう言うと、置いてけぼりにされる誘拐犯達には一顧だにせず、そのまま彼女たちを冒険者ギルドに案内するのだった――

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場通り」からロイスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場通り」からマクシーンさんが去りました。