2020/12/11 のログ
ティエラ > 「それでも、よ?だって、冒険者をしていれば、無傷、という事はない物。そういう時には、綺麗に治してくれる子がいてくれると、とても助かるわ?
 だから、ティアちゃんの腕を知っておきたい、冒険者としての、私の考えよ。
 大丈夫、怪我をしないのが最優先と言うのは判って居るから。」

 彼女の思いも判る、しかし、だ。冒険者としては彼女の腕の方も知っておきたい。何処までがだいじょうぶで、何処までが難しいのか。
 悲しい事ながら、冒険で無傷と言うのはなかなかに難しい、特に女は魔法使いであり、物理的には一歩劣る。
 一人で依頼を受けたりするときは、怪我をする確率は戦士以上にあるので、知っておきたい気持ちがあるのだった。
 くすぐったそうな顔には、ちょっとかわいいわ、なんて思ってしまう。

「待ってるわ、いっぱい稼いで、いっぱい落としてね?
 私も、ティアちゃんの期待に応えられるように、たっぷり修行しておくから。
 それで良いと思うわ。

 あら?だって、ティアちゃんの過去でしょう?人の過去は、売り物になるわ。貴女の経験、なのだもの。
 それに、コイバナって恥ずかしい事も多いし?」

 人のコイバナ、お金払ってでも聞きたいと言うのは存外多い、情報屋とかであれば、多分わかってくれるだろう。
 他人が出てくるから、そこに、焦点を当てることも出来るのだし。
 あと純粋に、その人の好みが知れる、彼女を落としたい人から見れば、情報の宝庫ではないか、戯れる彼女に、教えてあげる。
 こちらも戯れだから。

「ふふ、ええ、酔狂でも結構、お代官様と、親密になりたいのですもの。
 さあ?でも、言質は取ったし、あとで、ホテル、行きましょうね?」

 にっこり、あほなノリから覚める彼女。突込みなんてしませんよ?だって。本気で連れ込むつもりなのに茶々を入れるはずないじゃないですか。
 逃がしません。と、けだものは言った。

「あはは、もう。これから、お洒落な所で、静かに飲むというのに。
 元気すぎるわ?」

 嬉しそうにしている姿を見るのは、とても嬉しい。彼女の天真爛漫な笑みは、心が和む思いだ。
 そして、自分の方を見る彼女の視線、ほっこりしている笑顔。
 ああ、と髪飾りにそっと手を触れて、ありがとう、と笑みを零す。

「コアントローはどれもこれも、オレンジの甘い香りがするから、どんな物でも、ね。
 ……ほんとは、カルーアミルクとか、大好きなの。」

 一寸背伸びしてみたのよ?なんて、耳元にこっそりと。
 伝えるお酒は、甘い物好きなら、きっと満足できるお酒だ、とっても甘いお酒。
 今回は、色味で選んでみたの、とちろ、と、舌をだし、てへへ、と笑う。

 おねーさまとしているから、背伸びしたのよ?と。

ティアフェル > 「んー……そうね。分かった。じゃあわたしの真価は冒険に出た時に発揮しましょう。
 ベストを尽くす、なんて甘いことは云わないわ。絶対確実にやってやるから」

 敢えて怪我をしようと思わなくとも冒険とは危険を冒すのを厭わないことが前提だ。
 神妙な顔をして肯いてから、目に力を入れた表情になり、断言した。
 できるできないじゃなくやる、と誓う。その均整の取れた綺麗な身体をケアを欠かさないすべすべお肌を必ずや死守して見せましょうと。

「もちろん。欲しい物を買うためには全力よ。
 っふふ。おねーさまに作ってもらうんだから大事にできるね。

 はー。そんなもんかな。でも、わたし、きっと脚色するよ。過去を美しい物として美化フィルターに掛けてご提供だよ。なかなか眉唾なのはご了承ください」

 過去のコイバナなんて、美化するか愚痴の種になるかのどちらかだろうが、前者でいくので割と聞いていてうざったいシロモノになりそうだと自己認識。そんなんでいーの?と情報としての価値を見出しているらしい様子に小首を傾げた。

「お代官様の方が追い詰められている感はなんだろう」

 セルフ突っ込みした後、地雷原に突入していたことに気づいて愕然とする。
 ここで退いたら女が廃るというやつか、しかし廃るほどの女が我に存在していたろうか、となんだか思考がぐるぐる迷宮入りしてきた。

「あら、おほほ。これはしたり。
 お淑やかモードに移行しますわ」

 声量こそ喧しくはしていないが、なんというか、台詞とか表情とかもろもろうるさい。
 いけないいけない、と取ってつけたように口元に手を翳してつつましやかな笑みを見せる。
 髪飾りに触れて云われた声に、こちらがありがとうだと笑って返し。

「オレンジで作ってるからねー、お菓子作りでも良く使うから馴染みがあって好き。
 っふふ。そういうところカワイイー。わたしもカルーア甘くて大好きー」

 茶目っ気たっぷりに舌を出して語る声にくすくすと肩を揺らして楽し気に笑い。
 そしてマスターが作ってくれたカクテルがそれぞれの前に置かれると、わあ、と小さく歓声を上げて。

「本当に紫がきれいねー。わたしのもいい香りがする。
 乾杯ね、乾杯ー。素敵な夜に」

 そう弾んだ声でグラスを掲げ、鮮やかで薫り高いカクテルで乾杯。素敵な夜が始まる合図だった――。

ティエラ > 「その時は、期待しているわ、一緒にお仕事しましょうね?とは言って―――お仕事一緒にできればいいのだけど。
 私も、怪我には気を付けて全力だから。」

 いい目をしている、綺麗ない瞳だ、覚悟を決めた彼女の眼は、輝かしくて、尊い物。思わず眩しくて目を細めてしまう。
 こう、断言できる彼女は素晴らしい術者なのだ、とやはりそう、思える。
 自分とは違う技術を持つ彼女に、敬意を。

「ふふ、そういえば、良く聞くし、頑丈にも作らないとね?冒険で使うなら特に。
 ええ。例え場の話、わたしとティアちゃんが恋人同士だった。とするわ?美化されていたとしても、名前と背格好、性別、職業は、判るわ?
 私を探している人からすれば、過去に此処に来ていた事実、貴女と共にいた事実が、判るの。大事な情報じゃない?」

 どんなものも、扱う人、扱い方で変わるものだ。彼女のコイバナに関しても、見方を変えればそこに相手が居たという事実が浮き彫りになってくるの、と。
 彼女は大事にしてくれると言ってくれるので安心するが、それでもいざという時の為に、頑丈に作るのは在りだろう、と笑う。
 長く大事に使ってほしいから、直ぐに壊れない様な、魔法とかいろいろ、うん、と女は決意を胸に秘める。

「お仕事人だから?」

 首を傾いで答えて見せる。踊り子と言うお仕事してるから、まぜっかえすのが得意だから、魔女だから。
 自信と言う名のドレスで全力で地雷原に走って来たのだ、足を引っ張って地雷に踏み込ませるぐらいはする、魔女だもの。
 そのまま迷宮に連れて行き、アリアドネの糸なしに奥の奥まで誘拐して幸せになりましょうね。なんて、監禁系の危ないお姉様。

「―――――。」

 お淑やかモードなるものがあるらしい、成程、彼女のお淑やかを見てみたい、だから、混ぜっ返すことなく、にっこり笑って居なづいて見せる。
 ただ、表情とか、仕草とか、そういう類の煩いは、嫌いじゃない。
 彼女の煩いは、好感の持てる煩いだ、もっとやってほしい、周りの迷惑にならないレベルで。
 もしそうなりそうなら、抱き締めて止めてあげるから。

「お菓子はあまり作らなかったから、そっちの方にはあまり判らなかったな。ほら、踊り子で、酔わせようとする人がお酒を一杯くれるから、覚えちゃって。
 カルーアミルク、次は二人で頼んじゃおっか。」

 此処のマスターは、メニューになくても注文すれば作ってくれるらしい。カルーアミルクは、メニューに有るので大丈夫だけど。
 綺麗なお酒、甘い香りのお酒。
 それぞれのグラスを取って。

「ティアちゃんの完全復帰にも、乾杯。」

 ――― チィン ―――

 カクテルグラスが静かで涼やかな音を響かせて暗転。
 ふたりが、楽しい時間を過ごしたことは、間違いない―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からティアフェルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からティエラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場通り」にマクシーンさんが現れました。
マクシーン > 平民地区の酒場通り、遅い時間ともなれば酔っぱらいが増える頃合い。
そういう場所ほど揉め事も多く起き、どうしても見回らなければいけなくなる。
そんな理由で同僚と共に巡回に出たのだが…その同僚は早々に客引きに捕まり酒場に入り一人となってしまい。

「どうして真面目な人が少ないのでしょうね…」

仕事中だから私も我慢しているのにとため息を吐けば同僚が入っていった酒場から離れて巡回の再開。
酔っぱらいに声をかけ、揉め事を仲裁しながら見回って歩いて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場通り」にロイスさんが現れました。
ロイス > 人だかりの中で、緑色のマントですっぽり身体を覆った男が一人。
困った様な表情で、羊皮紙を見ては、周囲を見回しため息をついている。
そんな男が、彼女を見ると、そちらに駆け寄っていって。

「すいません、ちょっと良いかな?」

と、話しかける。
何処か安堵したような表情で、

「ちょっと、女の子を探してるんだ。えーと、特徴は俺の腰ぐらいの身長、白いシャツと灰色のスカート。黒髪で髪型はお下げ。身体つきはやや栄養失調気味の痩せ型……見なかったかな?」

と聞いてくる。
どうやら、探し人らしいが……?

マクシーン > 「はい、どうされましたか?」

酔っぱらいの一団をまた揉め事を起こす前に話し合って帰るように促し。
それが終われば次に何か起きそうな場所を探そうと足を進めようとすると声を掛けられる。
そちらに視線を向けると駆け寄ってくる男性が見えて、その安堵したように見える顔に何かあったのだと。

「女の子ですか?今日はそういう子は見ていませんね。
失礼ですがあなたの子供ですか?」

その言葉に思い返すが男性の告げた特徴の子供は今日は見ていない。
それを告げてから子供を探しているのかと尋ねて。

ロイス > 「そうか……見てないのか」

と言って、少し落胆するが、自分との関係性を聞かれれば、「おっと」と気を取り直す。
そして、先程自分が読んでいた羊皮紙を、彼女に見せる。
それは、乱暴な走り書きの様に見えるが、しかし書式としては冒険者ギルドの依頼書の書体であった。

「ギルドの依頼でね。此処で母親とはぐれた女の子を探してるんだ。
君は……多分、治安維持の為の見回りだよね。だから、もしかしたらと思ったんだけど……」

早く見つけないと、不味いんだけどなあと、その間もちょくちょく周囲を見回している男。
どうやら、余程焦っているらしい……無理もない話であるが。
なにせ、こうしている間にも、彼女が誘拐犯や不逞の輩に襲われる確率は、上がっていくのだから。

マクシーン > 私の言葉に落胆した男性、どういう関係と聞けば気を取り戻した様子。
そうなったと思えば男性が取り出した羊皮紙を見せられ何だろうと書かれている内容を読み進め。

「迷子の捜索でしたか。
今日はこの辺りでは見ていませんが、急がないといけませんね」

書き方は荒いがそれがギルドの依頼書と言うのは直ぐに判り。
書かれている内容と男性の言葉に急ぐことだと直ぐにわかり、今日今の所は見ていないことを告げて。

「慌てれば慌てるほど探すのに支障が出ますよ。
その子が一人で行きそうな場の心当たりはあったりしませんか?」

男性に落ち着くように告げれば心当たりがないか、聞いていないかと問い。
それがあれば捜しやすく、どうですと静かに声をかけて。

ロイス > 「(流石に落ち着いているな)」

こういう、人里での捜索は、冒険者よりも騎士や衛兵の方が向いている。
だから、彼女の言う通り、落ち着くために軽く深呼吸して。

「母親からの情報によると、農村から出稼ぎに来た、父親に会いに来たらしい。
何度か来てるらしいから、もしかしたらそこにいるかも」

そう言って、ただなあ、と男は言う。
もし、そうだとしたら、

「此処から二つ外れた人通りの少ない通りにある、倉庫なんだよ。
今は夜だから、余計に人は居ない……ちょっと、不味いかもしれない」

人気のない所を歩く、小さな女の子。
杞憂であればいいが、もしもトラブルがあれば、取り返しのつかなくなるシチュエーションだ。

マクシーン > 落ち着くように告げればさすがの冒険者、直ぐに息を整え追っつく姿を見てはよろしいというように頷き。

「お父さんに会いにきたのですか。
でもそうなると行ける場所は限られますが…迷子にもなりますね」

男性の言葉に顎に触れるように腕を組んで考え。
知らない場所に迷い込むことは十分にあり得ると考え込み。

「…あそこですか、よりにもよって。
急がないと言えませんね。今の時間は酔っぱらいぐらいしかいませんよ」

行きそうな場所を聞けば夜には危ないと言える場所。
こうしていられないと男性に告げれば先にと駆け出し告げられた倉庫に向かい始めて。

ロイス > 「OK。急ごうか」

彼女の後を追う形で、その倉庫に急ぐ。
途中、迷子だったり力尽きたりして途中で休んでいる女の子がいないか探しつつ……しかし、いない。
そして、辿り着いた倉庫。巨大な煉瓦作りの建物の前には、やはり女の子はいない――

「――ん?」

しかし、その扉の前には、二つの髪紐が落ちていた。
明らかに、女物。纏わりつくように、黒い髪が散っていた。

「……これ、もしかして」

表情が険しくなる男。
これが彼女のものかは解らないが、もしそうだとしたら、彼女は髪紐を残して消えたことになる。
おそらくは、最悪の形で。

「誰かが髪を引っ張ったのか?そして、その弾みで髪紐が落ちた……」

次の瞬間。
女の子の悲鳴らしきものが、その倉庫の中から聞こえて――

マクシーン > 後ろから聞こえる男性の声を聴きながら通りを駆け倉庫へと向かう。
途中に人影はないが後ろの男性も確認をしているはずなので大丈夫と信じ。
そして倉庫に辿り着くも人影はなく。

「いませんね。ここには来ていない…?」

周囲を見回すも人影はなくここには来ていないのか考える。
しかし男性が何かを見つけた様子に近づき見れば黒い髪の纏わりついた髪紐。

「探している女の子のものですか?」

顔を険しくする男性に問いかけるようにし。
もしそうならここに来ていたという事になるが、そうなればどこに消えたのだろうかと。
そんな時に倉庫内から悲鳴のようなものが聞こえ。

「この中ですね。こっちです!」

それを聞けば迷わずに大扉の脇にある扉に駆け寄り、迷わずに体当たりをしてこじ開けて中へと突き進んで倉庫内を見回し声の主を探して。

ロイス > 倉庫の中は、木箱が山と積まれている。
その中で、猿ぐつわを噛まされ、後ろ手に縛り上げられた少女がいる。
その後ろには、二人の男。どちらも、筋肉のついた男のようだ。
二人は、腰のカトラスを抜いて、

『てめえ。どうして此処が分かった……?』
『構うことはねえよ兄者。此処で殺っちまおう。オッサン一人と、ガキ臭え女一人。どっちも怖かねえよ』

そう言うと、二人が襲いかかってくる。
一人はマクシーンに、一人はロイスに。
どうやら、一対一でも勝てるという目算のようだった。

マクシーン > 「誘拐の現行犯です。大人しくしなさい!」

木箱が積まれた倉庫の中、聞いていた特徴の少女が縛られているのを見つけ。
その後ろに筋肉質の男が二人剣を抜くのに声を荒げ。

「そういえば名前を聞いていませんでしたね。
一人お任せしますよ?」

襲い来る男二人を見据えて男性に声をかけ。
私に向かってきた男に剣を抜き対峙、甘く見られていることに少々腹を立て、剣を振られたタイミングでその手首を切り払って無力化をしかけて。