2020/10/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──~♪」

雨がしとしとと降り注ぎ、普段に輪をかけて人気のない外れの住宅街の路地を、
下手くそな口笛を奏でながら、傘布の部分に赤いラインが入っている以外は全てが銀色の蛇の目傘という
奇妙な物体を担いでのんびり歩く、金髪の男が一人。
そんな奇っ怪な傘を差している代わり、普段羽織っているジャケットの姿はなく。

食事を終えた後、暇つぶしを求めてブラブラと大通り、路地裏と歩いてきたが、特に何か特筆するものと遭遇するでもなく、
気がつけばこの場所まで辿り着いていた。

先の二箇所に比べると、余計に事件性の少なさそうなロケーションではあるが──

「……まああ人生ドコでナニが起こるか判らんもんだからな」

なんて、眉下げて笑いながら独りごち。
適当に視線を彷徨わせて住宅街の景色を眺めがてら、なにか面白いモノでも出現しないか、などと
雑な期待をしながら、ぱしゃ、ぱしゃとマイペースに歩を進め続け。

エレイ > そうして歩いていると、小さな公園の前に差し掛かり。
男は足を止めて少し思案した後、おもむろにその敷地内に足を踏み入れてゆく。
……とはいえ、やはりというか公園内に人影はなく。
男はフンス、と小さく鼻を鳴らしてから、片隅にある東屋へと近づき、その屋根の下へと
入り込んでゆく。
そこには木製のテーブルとベンチが一対設置されていて。

「──少しココで休憩していくのが大人の醍醐味」

などと独り言ちながら傘を閉じ、ベンチの上を軽く手で払うとそこにゆっくりと腰を下ろし。
テーブルの上で頬杖付きながら、雨に煙る周囲の景色をボケェー……と暇そうな顔で眺め始め。

エレイ > やがてのそりと立ち上がると、傘を開いて東屋から離れ、また雨天の下を歩き始め──。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。