2020/09/29 のログ
アリエル・ウォールウェン > 「……奥義 縛殺衣!!」

首根っこをつかまれそうになった瞬間、手からアリエルはすり抜けた。
正確にはインナーだけが手に残される。
一瞬にして服を脱いで躱したのだ。

そうしてそのまま、アリエルは流れるような動きで、ロイスの服をひん剥こうとする。
奥義 縛殺衣 は 相手の防具を一瞬にして無力化する無手の業である。
戦場でやれば絶大な効果があるが、この場で使えば単なるセクハラだった。
回避しなければロイスは全裸になるだろう。

「シホさーん♡ かまってー!」

なんにしろ手から抜け出したアリエル。
そうしてまた二人に挟まろうとする。

紅月 > 「ぴゃっ!?」

突如耳許で響く声に飛び上がりそうになる…のを、何とか堪えたものの。
なんだか奇妙な鳴き声をあげてしまった。

「…も、もうっ、からかわないで下さいまし」

気恥ずかしくて少しばかり頬を染めて、抗議の声をあげる。
…が、席につこうと思えば今度は首筋にかかる吐息。

「っひゃうぅ!?
し、シホさ…ちょ、うやっ!?」

彼女の色気のある声に怯みたじろいた瞬間、アリエルが我々の隙間に収まった。
スポッと見事に挟まった技術に妙に感心してしまったものの、ロイスに引き戻されかけたアリエルの行動の一部始終を眺めて口許がひきつる。

「ちょ、前!前隠して!」

すっぽんぽんで再び此方に猛ダッシュのアリエルに思わず両手で自分の目許を隠しながら言い放ち。

シホ > 「ふふー…あらら、アリエルちゃんまで来ちゃった…」

紅月嬢の反応に楽しげにしながら、くっついた時と同じようにそろり、と離れようとすれば、
紅月嬢と自分との間に挟まる小さな影…それならば、とありえる嬢を挟み込むように再び紅月嬢に体を寄せると、
ロイスの声が宴会場に響いた

「まあまあ、そう声を荒らげないで…折角の楽しい宴席じゃないか
 ささ、皆、ジョッキを取って飲んだ、飲んだ…みな、明日には死ぬかもしれない身の上だ
 羽目を外せる時は思い切りそうした方が良い」

言っている事は若干、アレだが臆すること無くそう告げる
そっと紅月嬢の背から離れて、その場にしゃがみ込めば間に挟まり
堪能しているご様子のアリエル嬢の額にそっとキスし、優しげな手付きで頭を一撫で
それから立ち上がって、紅月嬢の側頭部、耳の辺りにも口付けて同じように頭を一撫ですれば、
裸であろうがそうでなかろうが、ロイスにずんずんと近づいていき

「ふむ…ロイスは少し背が高いな…まあ、いい…」

そっとロイスの肩の辺りに手を掛けて、背伸びをすれば唇の端の辺りに口付けて
やはり、前2人にしたように優しくぽんぽんと頭を撫でた

「…どうかな、少しは落ち着いたろう?
 それじゃ、私は定宿へ戻るから………あ、今のはおやすみのキスだよ、深い意味はない」

ではね、と背中を向けると宴会場を後にして
女が消えた後には新緑の爽やかな香りが漂っていた―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」からシホさんが去りました。
アリエル・ウォールウェン > そんな感じでカオスになりながらも、宴は賑わいを増していく。

その後、何が起きたかは、また別の機会に語られる、かもしれない。

最低でもアリエルは全裸で爆睡していた。

ロイス > 「うわ、いきなり全裸……ってちょっ、俺の服がっ!?」

突如として全裸に剥かれた男。
急いで近くの男の上着を剥いて、下だけでも隠そうとするが、そこにシホが近づいてくる。

「いや、楽しい宴席にも秩序っていうか……羽目を外すにも限度ってもんが……うわ!?」

抗弁しようとするも、口づけと同時に頭を撫でられ、驚いて。
他の二人にも同じ事をして去っていく。
これで落ち着いたのかどうかは解らないが、

「……とりあえず、服を着ないと。俺の服何処に言ったんだ……?」

と、地面に這いつくばって、何処かに落ちているであろう自分の服を探すのだった。

紅月 > 「……ぷらぷらさま…!」

なにがナニでぷらぷらなのかは明言しないが、アリエルの方を向いていたのだから、こう…見えない筈もなく。
何処か茫然としつつ、とりあえず口付けを受けた場所に少々恥ずかしげに触れて。

…転移系統の気配を察知したことをあえて伏せる事で、目汚しの何やらを見せられたことをチャラにする紅月だった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」からアリエル・ウォールウェンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」からロイスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」から紅月さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にロイスさんが現れました。
ロイス > 木のジョッキに入った水を啜り、安い干物の塩焼きを齧りながら、男は溜息をついていた。
「うー」「あー」と唸って首を振り、時折かくん、と肩を落とすその様は、三十路男がするにはあまりにも滑稽なジェスチャーだろう。
だが、男としては頭を抱えたくもなるというものだった。
なぜなら、今男は殆ど――金を持っていないのだから。

「あー、久々に素寒貧だあ……。っていうかさあ、っていうかなんだよなあ!」

などと、言語的には全く通じない事を叫びつつ、バンバンと……周囲の迷惑に配慮して、やや控えめに机を叩く。
酒に酔っていないのに、此処まで彼が荒れている理由は二つ。
金がないこと。そして、金を貸してしまった事である。

「あんなんズルいっつうの……そりゃ、金を貸すさ、貸すよそりゃ!
くそぅ……俺なんて彼女居ないんだぞお……」

ずるずるずる……と机に突っ伏し、悔し涙を流す男。
どうやら、彼は誰かに金を貸してしまい――しかもその事情はどうやら、恋愛に関する何かだったらしい。

ロイス > 「……はぁ。全く」

溜息をついて、空を見上げる。
こうなったのも、全てはあの後輩の冒険者と奴隷の少女が原因である。
『奴隷となった少女を身請けするために頑張って金を稼いでいたら、近い内に彼女が"廃棄"されると知って、恥を偲んで金を借りに来た』――という相談。
既に、彼の手元には7000ゴルト以上はあった。だが、少女を身請けするにはその倍でも足りなかった。
一応、彼女本人や奴隷商人とも話をしたが、本当らしかったので金を貸してやったのだが……その代償はあまりにも大きかった。

「くぅ……いっそ酔って忘れたい……っ!」

でも、駄目だ。此処で酒に手を出したら、金もそうだが誰に絡むか分かったものではない。
必死に注文を我慢する男であった。