2020/09/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にロイスさんが現れました。
ロイス > 「はい、これ討伐の証として、レイス三体分の核と、村人からの証明書。確認して?」
『はい、受領しました。鑑定しますので、暫くお待ち下さい。
……いつも、ありがとうございます』

「お礼を言うような事じゃないさ。それじゃ、頼むね」

ひらひらと手を振って、男は受付カウンターから酒場の方に足を向ける。
酒場は今日も、冒険者達の喧騒に満ちている。
その中で、適当な席を確保し、まずはエールを一杯と、つまみとしてチーズを頼む。

「やっぱり、人気無いよなあ……墓場掃除」

墓場掃除。それは、地方の農村にある墓場から時たま出てくる、アンデッドを倒す仕事だ。
アンデッド退治と言えば聞こえは良いが、そういう所から出てくるアンデッドは数も少ないし、村に金がある訳でもないので報酬は少ない――謂わば、誰でも出来るが実入りが少ない仕事。おまけに移動で拘束時間も長い。
しかも、なまじアンデッドであるため、厄介な呪いを受ける危険性が僅かながらあるとなれば、

「こればかりは」

しょうがないよなあ、と男はぼやき、出てきたチーズを齧るのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にロイスさんが現れました。
ロイス > 憂いて見せてはいるものの、別に男は『最近の冒険者は』などと言った事を言うつもりはない。
ただ、もっと個人的なメンタルの問題として、掲示板から受領される事無く剥がされていく墓場掃除の依頼書を見る度に、「あの村はどうなるのだろう」と思ってしまうのは寝覚めが悪い。
だから、そういうのが少しでもなくなれば良いなと思うだけで。

「手が届く限りの事をやるしかないんだろうけどね」

溜息をつき、今度は酒ではなくレモンジュースを頼む。
あまり、アルコールを入れるのは良くない。
稀にではあるが、後輩から相談を受けたり、急な依頼の話が来る事もある――その時に意識を鈍らせておきたくはない。

それにしても、と窓から外の雲を見る。
青空を、黒い雲が覆い隠している。

「今日は雲模様が怪しいな。これは降ってくるんじゃないか……あー」

と、言った途端にざあざあと降ってきた。
残念ながら傘はない。
濡れて帰るか、止むのに賭けて帰るか――少しばかり悩む所

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にアリエルさんが現れました。
アリエル > ふらりふらりと街を歩く。
どうやら雨が降り出してきた。
冒険者ギルドに慌てて駆け入る。

「うわー、困りましたね」

雨が激しい。これを帰るのは一苦労である。
周りを見回すとほとんど人はいなかった。まあ、当たり前だろう。
こんな日に人が来ることは少ない。

「こんにちは~」

そんな中、男性を見つけて挨拶しながら向かいに座る。
なんとなくであり特に意味はなかった。

ロイス > おや、と顔を上げる。
鎧を着けた少女が一人、自分の向いに座った。
多少ながら、濡れている――言うまでもなく、雨に打たれたのだろう。

「雨に打たれたのかい、災難だったね――これあげるから良ければどうぞ」

ポケットから白いハンカチを一枚手渡す。
生憎タオルではないので吸水性は良くないが、顔を拭くぐらいは出来るだろう。
そこまで高くはないし、別にあげてしまって構わない――顔とは言え、自分の身体を拭いた物を返すのも抵抗があるだろうし。

「冒険者さん……かな?鍛えてる様だけど」

と言ってみる。
ある界隈では有名過ぎる程に有名な(見た目)少女ではあるのだが、生憎男はダイラスの闘技場に立ち入った事すら無いので、武装した若者となると冒険者ぐらいにしか思っていないのである。

アリエル > 「あー、冒険者でもあり、剣闘士でもあるね~ ありがと~」

ハンカチを素直に受け取り、雨をぬぐう。
幸いそこまで濡れていなかった。

「アリエル・ウォールウェンだよ。よろしくね。お兄さんは冒険者かな? あ、これは洗濯して返すからね」

その程度の配慮がアリエルにも存在した。
ひとまず飲み物として、あったかいワインと、摘まむものとして肉を頼む。
ワインといつもの、というと肉が出てくるだろう。
串焼きがすぐに出てきた。

ロイス > 「え、剣闘士さんなの……?」

一瞬、怪訝な顔をする男。
行った事は無いとは言え、噂は聞いている。
正直、あまり女性が好んで行く様な所ではない――とも。
とはいえ、それに驚くのも失礼な事だと思い、態度を改める。

「……いや、失礼。ちょっと驚いちゃった。俺はロイス。
姓はない――この街に住む、しがない冒険者だよ」

そう言うと、こちらも注文する。
鶏むね肉とレタスのサラダと、ワイン――飲み物がかぶったのはわざとではなく、摘みに合わせただけだが。
それにしても、と男は会話をつなぎ、

「……いつもの、で注文が出てくるとは。
行き慣れてるのかい?此処」

少なくとも、店員に顔を覚えられる程度には。
見た目の印象よりも、年齢が上なのだろうかと首を捻る。
まさか、年上だとは思いもせずに。

アリエル > 「ぼちぼち、ですかね~
 まあ肉ばっかり頼むので、わかりやすいのもあるかと思います」

実際は淫乱なのがばれているのが大きいだろう。
恰好が格好だし、有名だし、男食べてるし。
そういいながら出てきた串焼き10本をロイスの方に押し付け、
自分は20本ほど食べ始める。

「剣闘士ですよ~ 勝ったり負けたり、まあエッチなことされたり
 なかなかすごい所ですよあそこも」

そんなことを言いながらお肉をもぐもぐ。
うまーとたべていく。

「なかなかやりそうなお兄さんですね。
 で、こんなところにこんな時間は珍しい。何かあったのです?」

ロイス > 「ふうん?そういうものか。確かに、その量は凄いけど」

そう言うと、押し付けられた串焼きをもぐもぐと食べる。
鍛えているので、年齢にしては代謝が良い――串焼きの十本ぐらいならぺろりと平らげる程度には。
尤も、後で運動はする様に心がけているが。

「エッチな事をされたりってあっさり言うなあ……。
そういうの平気な人なんだ」

と、ちょっといたたまれなさそうに眉根を顰める。
淫乱な冒険者というのも、扱いには慣れているが――あっけらかんと言われると、少しばかり対処に困る。

串焼きの肉に合わせる様にサラダを摘みつつ、男は串肉を食べていくが、

「別に、そこまででもないよ。
地味な仕事を請けてるから、体力や継続力に自信はあるけど」

溜息をついて言う男。
実際、冒険者としての来歴は華々しいものではない。
後輩からの評価も、『困った時に世話を焼いてくれるオジサン』ぐらいのもので、実力が評価されているわけではない。
別に、それで構わないとは思うが。

「今日は、魔物退治……"墓場掃除"の依頼の帰りだよ
本当は此処でご飯食べたら直ぐ帰る予定だったんだけど……雨がねえ」

まだ、雨は降り続いている……どころか、雨音はより激しくなっている。
宿もあるにはあるが、一応男は王都住まい。
流石に、王都の中で一晩泊まるのは勿体ないとも思う。

アリエル > 「珍しくないかと思うけどな~」

風紀乱れるまれびとの国ではそう珍しい態度ではないだろう。
といってもその中で淫乱という称号までつけられる彼女は珍しい存在だろうが。

「墓場掃除? あれ難しいよね。剣で切れば終わればいいけど、対象によってやること変わるし」

うへぇ、といった表情をする。どうやら苦手分野らしかった。

「帰れないなら、二人でお泊りしよ~ 二人で泊まれば安くなるし」

そんな誘いをして、どんどんとどこかへと連れて行こうとするだろう。

ロイス > 「いや、普通犯されるのは嫌だと思うけど……あれ、俺が間違えてるの?世界は割とオープンだったの……?」

と、自分の認識とのギャップに戸惑う男。
男と彼女とでは住む世界が違うので、そもそも比較自体が意味を成さないのだが、男はそれに気付いてはいなかった。

「別に、ちゃんと準備して事前に情報を拾えばそこまででもないよ。まあ、その準備が手間なのは否定しないけど」

聖水、十字架、経典などなど。
アンデッドによって、弱点となる聖性は変わる。
それをきっちり事前準備して挑む――墓場退治が面倒と言われる要因でもあった。
しかし、彼女が泊まりに誘うと男は困惑し、

「え、良いけど……良いのかい?一応俺男って待ってまだ食ってる途中……!」

急いで肉とサラダをかき込み、男はアリエルについていく。
最近の子は物おじしないなあ、とか、そんな感想をつぶやきながら。

アリエル > そうして二人は、部屋へと消えていくのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」からアリエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」からロイスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」にアリエル・ウォールウェンさんが現れました。
アリエル・ウォールウェン > 冒険者ギルドにおいて親交を深めるための宴会が行われることになった。
といっても突発的なものであり、特に告知などはしていない。
なので誰が来るかも全く分からなかった。

参加者に特に制限はない。
冒険者でもいいし、通りすがりが面白そうだと参加することもあるかもしれない
そんな緩い集まりだった。

料理は様々なものが置いてある。
酒もいくつか出ている。
まだ人は少なく、ギルド内はがらんとしていた。
早速男女で消えていく者もいたり、
少人数で集まって話しているものも居たり、
思い思いに過ごしている。

「おにくおいひぃ」

そんな中、アリエルは肉に夢中だった。
がつがつと肉を食べていた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」にロイスさんが現れました。
ロイス > いつもの革鎧ではなく、タンクトップとズボンというラフなコーディネーションをした男。
男は、宴会会場の角で、炭の焜炉で肉を焼いていた。
焼いているのは、普段冒険者として狩っている獲物だ。
男は、道行く人達にまるで呼び込みをするように、

「折角冒険者ギルドでのイベントなんだ。
何時も冒険者が狩ってる魔物の肉を食べてみるのはどうかな?

こっちは、脂濃厚な暴れ魔牛の肉。スタミナがつくから力仕事の多い人にもお勧めだ。
それから、こっちは鶏に近いガーゴイル肉。冒険者の生命線、筋肉になりやすい。
こっちの黒くてプルプルしてるのはブロブだ。見た目は悪いけど、味はこってり、美容にも良い」

と説明している。
周りの反応は三者三様で、気味悪がって遠ざかる者もいれば、興味を持って近づいてくるもの。皿に取り分けてくれるよう頼むものもいる。

「他にも、普通の人が思いつくような魔物の肉は一揃い用意してある。
食べたかったらじゃんじゃん言ってくれよ!」

と、威勢のいい呼び込み。
尤も、彼はあくまで趣味でやっているので、彼に利益は発生しないのだが――

アリエル・ウォールウェン > 「何か面白そうなことをやってるね」

知り合いの冒険者が肉を焼いているのに顔を出す。
いろんなお肉がありそうだ。

「おすすめ5つぐらいちょうだいな~」

そんな雑な注文をしながら、声をかける。

ロイス > 「ああ、アリエルちゃん。君もいたのか」

最近知り合った冒険者の娘だ。
剣闘士というちょっと変わった仕事をしているが、根は良い娘――だと思う。

「えーと、んじゃあ定番のケンタロウスの脚肉。牛肉に近いけど、噛みごたえ抜群だ。
それと、滋養の効果のあるレッドキャップの肉に、旨みたっぷり大甲殻蟹の剥き身焼き。そして――」

と、言った通りの物を次々渡していく。
そして、最後の二つは、後ろの箱から新しく焼いたもの。
一つは、植物が人になった、とでも言うべき異形の何かを焼いたもの、そしてもう一つは、普通に玉ねぎや人参などを焼いたもので、

「姿に反して意外と甘いじゃがいもの様な味の、マンドラゴラの姿串焼きと野菜串。
肉ばっかり食べちゃ身体に悪いよ。ちょくちょく野菜も食べるといい」

と言って、強引に手渡す男であった。

アリエル・ウォールウェン > 「え~ やさいきらい~」

肉を聞きとして受け取っていたが、
ついでに野菜を渡されてしょんぼりとする。
アリエルは肉しか食べない悪い子なのだ。
しかし食べ物を捨てられるほど悪い子ではなかった。

「しかしいろいろ焼いてるね。これってロイスが狩ってきたの?」

冒険者なら集められそうな内容ではあるが……
集めるのが大変そうなものもちょこちょこある。

肉は寝かせる必要があるし、保存が効くかが、
とはいえ集めるのが大変そうである。

「あ、はい、お酒あげる~」

そういいながらエールを渡したり。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」に紅月さんが現れました。
ロイス > 「だからこういう時に食べさせるんじゃないか」

と、苦笑い。
流石に、知り合いでもなければこんな意地悪はしない。
ただまあ、実際身体を労って欲しいというのも事実だ。

「流石に一人じゃないかな。肉は保存が効くといっても、
保存期間というものがあるし。何より、狩るの大変だしねえ……っと、ありがと」

と言いつつ、焼き上がった物を上げて、幾つか皿に置く。
焼き上がっても引き取り手がいない物は自分用だ。
ガツガツと食べた後、エールで流し込み、

「あー!美味い!……って、肉の話だったね。
まあ、金を貸した後輩に、借金棒引きの代わりに手伝ってもらったり、普通に狩人さんから卸して貰ったりだね」

と言いつつも、男の手は止まらない。
他の冒険者や、雰囲気に引かれて来た者達に串肉を渡したり焼いたりしている。
炭火の熱さで汗を掻いているが、いやいややっているといった感じはない。どうやら、こういう世話焼きが好きらしい。

「それにしても、剣闘士と冒険者の二足のわらじって大変じゃない?
それも、こういうイベントごとにも参加して――意外と時間管理得意な方?」

と、とりとめのない話。
今の所、他に知り合いや話しかけてくる者もいないため二人で話しているが、まだまだ宴は始まったばかり。
場合によっては別れたり、逆に一緒に抜ける事もあるかもしれない。

紅月 > 宴会の始まった会場を、女児が歩いている。
なにやら歌を口ずさみながら、楓の木の枝を緩く振りつつ、のんびりと。
紅の髪はふわふわと風に揺れ…その毛先の触れる辺り、何故か木箱が列を成して浮いている。
多少なり魔力のある者にはその木箱を運ぶ小人や翅妖精たちの姿も見えるだろうが、今重要なのは其処ではなく…

「ru rara、ru ra…っとと。
ロ~イスおいたぁあん!」

視界の端にギルドの世話焼きおじさ…もとい、ロイスの姿を見つけて駆け寄る。
跳ぶ。
横からひっつく。
己自身も変り者として定評があるので他人様のことは言えないが…このお人好しのご依頼の品を納品するのが本日のお仕事。
私服ついでに子供に化けて、だなんてドッキリはさすがに本日初だが、彼はこの私が誰だかわかるだろうか?
何やら女性と楽しくお喋り中のようだがお構いせず、ニマニマと男を見上げて反応を伺う。

アリエル・ウォールウェン > 「そんな大変じゃないよ。気が向いたときに闘技場に行って、気が向いたときに冒険者やってだからね。」

結構雑である。なお、将軍職もあるのだが、そっちは完全に丸投げだった。
実戦の時しか仕事がないのである。

「あらあら、はじめまして♪」

ロイスと仲のよさそうな女性だ。良い仲なのだろうか。ちょっとにやにやとしてしまう。

「初めまして、アリエル・ウォールウェンだよ。よろしくね」

そういいながら、残っていた野菜串を差し出す。

「お近づきの印♪」

押し付ける気しかなかった。

ロイス > 「ふーん、意外と剣闘士って気ままなんだな。
何か剣闘士ってもうちょっとストイックなイメージがあるから意外」

などと話しながら、
肉を焼いては食い、渡し、また食う。
そんな事をやっていると、見慣れない子供の姿がある。
背中に木箱を引き連れる様にして、こちらに向かってくる。
駆け寄ってきて、そのまま、

「……っ、火ィ!?」

悲鳴ではない。
跳んだ拍子に、彼女の身体が焜炉に当たる事を危惧した言葉だ。
なので、抱き着くと同時、焜炉側にとっさに手を伸ばし、ガード。
幸い、お互い火傷する事はなかったが、

「あ、あっぶな。
こら、いきなり火を使ってる所に飛び出したら危ないでしょ!」

と言って、デコピン。
正体を知っていたらもっと説教していたが、しかし子供の他愛ない悪戯であればこれぐらいのもの。
何せ、男自信は普通の人間――魔力を感知する力などまったくない訳で。

「それにしても、君は何処の子だ……?迷子……いや、さっき俺の名前を呼んでたし、知り合いの子供か?」

等と疑問符が頭の上に浮かんでくるばかり。
このままでは、何時まで経っても解答には結びつかないだろう。

アリエル・ウォールウェン > 「もぐもぐ、なかよしねー」

勝手に肉を取ってもぐもぐ食べる。
焼けていようが焼けていまいが、どんどん食べていく。
ロイスの目が飛び込んできた子に向いたすきをついたことであった。

もぐもぐもぐもぐ

うむ、これはドラゴン肉だ、とても栄養があっておいしい。
ワイバーンはドラゴンに似ているがかなり淡白で筋肉がつく。
コカトリスの焼き鳥は、たんぱくなのだが骨を丈夫にするいい肉である。

もぐもぐもぐもぐ

紅月 > 「…?」

声をかけられた方をみる。
どうやら冒険者…パット見、戦士?のようだ。
今己が化けている年頃より少々上の少女に見えるが、こう、何と言うか…下半身のガードはソレでいいのだろうか。
思わず首をかしげて。
…いたら、ロイスからデコピン一発。

「あだっ。
えへへ~、怒らりちった」

ぴょいっと男の脇腹から降りると、少女の方へタッタと逃げて。

「ありがとー、アリエルおねーちゃん!」

差し出される野菜串を嬉々として口で受け取る。
今来たばかりの者が彼女の内心など知るよしもない。
モシャモシャと頬を野菜で膨らませつつに、チラリと…うんうん唸っている男を見遣り。

「私はね、コーゲツっていうのよ!
…紅の月で紅月、宜しくね?」

ドッキリは成功したし、満足満足。
名乗るだけ名乗り変身を解けば…服装はそのままに、妙齢の女へと姿を戻して。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド 突発イベント『宴会』」にシホさんが現れました。
ロイス > 「あ、勝手に取らない……っていうか、それはもう火にくぐらせただけというか、君野菜の串だけ押し付け……ああもう、突っ込みが間に合わないなあ!」

等と言いつつ、せめて焼けてない肉だけでも強引にもぎ取り焜炉に戻していく。
食中毒が発生したら、完全に男の責任であるが故に、流石に看過は出来なかった。

「この子は後でお説教するから良しとして、ええと、あの子は……紅月ぅ!?」

次から次に押し寄せる驚愕。
紅月とは、知り合いの女性の名である。
見た目は自分より若い娘だが、その実年齢は男の倍では済まされない。
串焼きを勝手に食う少女、ただからかうためだけにとんでもない肉体变化を行う人生の大先輩。

「む、無法……あまりにも無法地帯……っ!」

と、唖然と呟く男であった。

紅月 > 「あっはは!
ビックリした?ビックリしたぁ?」

ケラケラと笑いながら男に話しかける。
…アリエルの、後ろから。
ちゃっかり他人様を肉の盾にしている辺り、お説教される可能性にはしっかり気付いており。

「あ、その木箱ね、追加。
お肉とか~、お野菜とか~、お魚とか!
…後、おまけにウチでとれるマイコニ茸も一箱持ってきたからテキトーに使ってよ。
この時期特によく増えるんだぁ、ウチのマイコニちゃんの子供たち」

愕然としている男の様子をよそに、言いたいことだけポンポンと並べていく。
木箱はいつの間にやら邪魔にならないように男の後ろに設置されていた。

シホ > 一緒に組んだパーティーの面々と依頼の報告、精算を済ませて解散する
初心者同然だった面々も共に依頼をこなす中で成長し、そろそろ
自分の手を離れていきそうなそんな気配すら感じるようになってきた
影から面々を手助けし、さり気なくアドバイスなどをして自分が育ててきた感があったから、
感慨もひとしおである…因みに面々は自分の素性には一切気がついてはいない…と思う

そんな巣立ち間近の冒険者たちと別れ、自分も定宿へ帰ろうとすれば、何やら騒がしい一室があり
興味を惹かれその一室へと続く扉のドアへ手をかければそっと押し開け室内の惨状?を見れば、
目深に被ったフードの奥に隠した黒い瞳を瞬かせた
あれよあれよ、といううちに戦士の太い腕に手を引かれて、部屋の中へと引っ張り込まれると
波々酒の入ったジョッキを渡されて、気がつけば自分よりも一回りも二回りも
大きな冒険者たちとの飲み比べが始まるのであった…

そうして気がつくと何時しか男たちは地に這うように倒れ、或いは吐瀉物を吐き散らしウンウンと唸っている
飲み比べの活気の渦中にあって、ちょこんと暫定王者の椅子に座らせられて、
もう何十杯目なのかも覚えていない酒をとりあえず、ちびちびと飲む

「いやぁ…悪いね諸君、君たちとでは年季が違うよ、年季が…
 依頼の無い日はそれこそ、ず~っと、日がな一日、酒を飲んでいたんだからさあ」

ほら、起きたまえよ、とつま先でツン、と倒れ込んだスキンヘッドの戦士の男の頭を小突き
ジョッキに残っていた酒を一息に飲み干し、空になったジョッキを掲げれば、にわかに歓声が起きた
…そう、女は正真正銘、完全無欠のザルであった

アリエル・ウォールウェン > 「お、おねえさんすごいね! お酒すきなの?」

両手にそれぞれ4本ずつの肉の串焼きを持ちながら、ひじのところでお酒をもってシホに近寄る。

「あ、ボクはアリエル。剣闘士兼任冒険者だよー。お近づきに一本どうぞ」

そういって串を差し出す。
周りには死屍累々の男たち。
そんな男に勝った彼女にすさまじく興味があった。

「ボクもご相伴したいなーって♡」

そういいながら彼女の隣に座るだろう。
男たちが倒れているが、それを押し分けて、蹴飛ばして、最終的には椅子にして座ったり

シホ > 飲み比べを見物する人の輪を割って入ってくる小さな影に新たな挑戦者登場か?と冒険者達がざわめく
小さな人影が眼の前に現れれば、じ、とフードの奥からその姿を見つめ

「いや~好きというほどでもないかなあ…幾らでも飲めるだけで…
 私はシホ、ただのシホだよ、よろしくねアリエルちゃん。ありがとう、じゃあ一本いただきます」

ここでようやくフードを下ろし素顔を晒すと、人好きのする笑顔を彼女に向ける
彼女からもらった串焼きにかぶりつきつつ、それならば、と立ち上がると飲み比べで椅子に座ったまま机に突っ伏し、
意識を失っている男を引きずり落として床に転がして、その席を彼女に譲って
再び席に戻れば、何処からともなく差し出されたジョッキを手に取り、ぐい、と白い喉を鳴らして飲み干した

紅月 > 「ふみゃっ!?」

近くから、沸き立つ歓声…
思わず肩を跳ねさせて、その発生源へと顔を向ける。
目の前をするりと抜けていくアリエルの向こう…フードの奥に、黒髪の王者。

「ほへぇ~…アリエルちゃんも可愛らしかったけど、これまた別嬪さんが。
いやぁ、眼福眼福…」

手を合わせて軽く拝むと、とりあえず再びロイスの方へ向き直り
「あ、紅にも何かオススメ見繕ってよ」
と肉の催促。

アリエル・ウォールウェン > 「うわー、美人さんだね~」

シホに見惚れるアリエル。
こう、見ててきりっとしていてとても美人だ、という感じである。
元男なものだから、美人は大好きだった。

「じゃあ、ひとまず、ボクたちの出会いにかんぱーい♪」

そういいながら杯を合わせ、飲み干していく。
甘いベリーエールがのどを潤す。

「ぷはー、おいしいねぇ♡」

そういいながらシホにすり寄って、すりすりと体を擦り付ける。

「紅月ちゃんも、ロイスさんもこっち来なよー。すごい美人さんだよー」

なお、狐耳があったりしたらさらにテンションが上がるのだろうが……
ひとまずとても美人さんなのでくっついて満足していた。

ロイス > 「あ、魚?良いね、肉はともかく、魚の方までは中々手が……って違うっ!違うけどありがとう!」

と言って、運ばれてきた肉や魚の仕込みをしていたが、そうすると何時の間にかアリエルが部屋の中央に移動していた。
どうやら、大きな机で屍を作り上げている、あの女性の所に行った様だ。

「えーと、とりあえず紅月にはこの独特の苦味があるけど、濃厚で酒に合うオークのレバー肉を……。
んで、えーと、そっち行けって?ちょっと待って。今、火を消すから」

焜炉の蓋を閉じて火を消すと、一旦シホ達のテーブルに向かう。
途中、倒れている男達を、俯せにしたり椅子に座らせたりして寝ゲロが詰まるのを防ぎつつ、

「こんばんは。冒険者のロイスだ。
凄い飲みっぷりだね。流石に飲み比べの相手になるつもりはないけど、ご相伴に預かっても?」

と言って、向かいの席に。
許されるなら、酒精の薄いワインを頼んで、ちびちびと飲み始めるだろう。

シホ > 「あははー、もっと褒めても良いぞ、良いぞ~」

酒には酔わぬが煽てには少々弱い気のある女であった
ぷっはーと、彼女の褒め言葉に上機嫌で喉を鳴らすと、むさい男たちばかりに
これまで囲まれていたからアリエル嬢の肩に腕を回し、ぐい、と引き寄せると銀糸の髪に頬摺りをして

「はい、かんぱーい。出会いと冒険の前途に!」

彼女に合わせて杯を掲げて合わせれば、エールに喉を鳴らす
きりりとした苦味が先程の串焼きの油を拭い去り、満足気にぷはーと息を吐いた

「いやあ、可愛い子が多くて良い宴会だねー…ほら、おいでおいで?
 こっちで一緒に飲もう!酒ならまだまだあるぞぉ~……あるんだよね?」

よもや、自分が飲み干してしまってはいないか?と一瞬、周囲に確認しつつも
身体を擦り付けてくるアリエル嬢をジョッキ片手にわしゃわしゃ撫でつつ
声を掛けた2人に視線を送りにこり、と笑みを向けて

アリエル・ウォールウェン > 「わしゃー! わしゃー!」

うれしそうにわしゃられながら、体に触ったり、胸を揉んだりしている。
無茶苦茶セクハラしていた。
途中で鎧が邪魔になって、鎧を脱ぎ始めてハイレグインナーだけになる。
完全に痴女である。多分かなり酔っている。

「シホさんだいすきー!」

抱き着いて痴漢同様なことをしながら、すりすりとすり寄ったりしていた。

シホ > 「あはは!ははっ、ういやつういやつめーっ!」

酒には全くこれっぽちも酔ってはいないけれども、雰囲気に酔っている風な女である
セクハラじみたアリエル嬢の動きにも一切動じること無く、こちらも遠慮なしにわしゃくしゃにしている

「よしよし、良い娘ちゃんめー…はい、ちょっとストップ」

しかし、テーブルにロイスがやって来れば、ぴしり、とアリエル嬢の額を抑えるようにして、
椅子から立ち上がれば手に持ったジョッキをテーブルに置き、こほん、と咳払いを1つ

「こんばんは、はじめまして
 私は冒険者のシホ。ただのシホ、気安く名前で呼んでくれて構わないよ」

ご相伴に預かっても、というロイスの言葉に勿論、と笑みを浮かべて頷けば、
2つ、3つも椅子を専有して眠っている男をやはり、椅子から引きずり下ろして、彼にも椅子をすすめる
そうして、椅子に戻ればアリエル嬢が何やら、薄着になっていて

「みたまえ、ロイス!脱ぎ上戸だ、脱ぎ上戸!初めて見たよ!
 あははっ、面白いっ、可愛い上に面白い!」

すりすり、と寄ってくる彼女をひょい、ひょい、と交わしつつ薄着になっているアリエル嬢を、
やはり、何処かからともなく差し出されたジョッキ片手に笑いながら眺めるのである
酒の肴が、肉や魚、旬の野菜ばかりとは限らないのである

ロイス > 「分かった。シホ。宜しく。でも、本当に大丈夫か彼ら。
ギルド員とか呼んだ方が良いんじゃあ」

椅子から引きずり出された男を可哀想にと見やりながら、勧められた椅子に座る。

「って、うわっ。もうインナーだけじゃん!
ちょ、ちょっとアリエル、あんまり公共の場でそういうのは良くない……っていうか、シホも止めようよ!?」

誰か、毛布、毛布持ってきてー!と言いつつ、出来るだけアリエルの方を見ないようにする。
まあ、元々ハイレグインナーの下部分は丸見えだった訳だが、いざ"鎧を脱いだ後にあるもの"として意識して見ると、少しばかり見てはいけない気がして。

アリエル・ウォールウェン > 「ロイスさんはヘタレなの? ほら、一杯触っていいのよ」

そのままロイスに近寄り、膝に乗る。
すりすりとすり寄って、ペタペタと触る。

「このまま4Pもいいかもねぇ♡」

舌なめずりをして、押さえつける。
剣闘士でもあり、捕縛術は得意だ。
要点を抑えれば、ロイスは逃げられないだろう。

紅月 > 「え、行くの…?」

お呼びがかかってしまった…
すでに死屍累々と言っても差し支えなさそうな惨状に少々怯む。
が、まぁ、ロイスも支度を始めてしまったし行くとしようか。
レバーを頬張りつつ男の支度を待ち、ついでとばかりにゴソゴソと薬を用意して。

「はぁい、ちょっと道あけてねー」

ロイスが折角丁寧に起こしたり座らせたりしたグロッキー共の口に、気付けを兼ねた酒酔い用の薬をポンポンと放り込んで歩く。
あちこちから奇声と悶絶の阿鼻叫喚が聞こえるが、知ったことではない。

「シホちゃんかぁ…何か響きが懐かしいなぁ。
私は紅月、紅の月で紅月だよ。
…あぁもう邪魔ァ!」

ロイスに続くように名乗り…とりあえず酔い潰れさん達を壁際に並べては、薬を放り込む。
地獄絵図?知ったことではない。

「って、アリエルちぁああん!?」

ロイスの叫びに振り返れば…あらやだセクシー。
でもまぁ、酔っぱらいなら脱ぐこともあるかと無理矢理納得して。

シホ > 「放っておきたまえよ、ロイス。冒険者は何事も自己責任さ」

彼の人となりが判るようなそんな言葉であった
しかし、それをほっときゃ良いの良いの、と椅子に座らせ、続いて紅月嬢に視線を向けて

「重ね重ねになるけれど、私はシホ
 よろしく、紅月ちゃん…君の名前も素敵だね?
 ………―――ふふーふ、それに君はどうやら面白い生い立ちのようだね?」

倒れた男たちの口に薬を突っ込む紅月嬢の耳元へそっと唇を寄せて、ぽそり、と意味深な発言
…しかしまあ、自身魔法使いであるから何となく気配というかにそんなものを感じただけで、
然程に意味深でもなかったりする…茶目っ気のある女であった

そんなこんなで
アリエル嬢とロイスの方へと視線を向ければ、いつの間にやらアリエル嬢はロイスのお膝の上
ごきゅっ、かーぁっ!とジョッキに残った酒を飲み干し、ぽい、とジョッキを落とせば、
また何処からともなく新たなジョッキを受け取り、紅月嬢の背後からそろり、とくっついて

「わぁ~ん、アリエルちゃんが取られちゃったァ
 しゃーない、私は紅月ちゃんをどしよっかなァ…」

ふっ、と項に吐息を吹きかけたりし、悪ふざけここに極まれり

アリエル・ウォールウェン > 「あーずるいー!!」

百合の間に挟まりたくなったアリエルは、そのままテーブルを乗り越えて、二人の間に飛び込むだろう。

アクロバティックにテーブルを飛び越えると、そのまま二人がイチャイチャしている間に飛び込む。
上手くいけば、おっぱいとおっぱいに挟まれて、アリエルは昇天しそうになる。

「天国は、ここにあったんだ……」

両手でお胸を揉みしだこうとつかみかかるだろう。

ロイス > 「いや、放っておけと言われてもさあ」

膝に乗る少女は目の前の少女で格好が危ういし、紅月の薬で周囲は阿鼻叫喚だし、目の前の少女は放任主義な上酒豪である。
混沌は時間と共に増していく。
そうこうしている内に、状況が変わり、今度はシホが紅月にセクハラを仕掛け、アリエルが自分の膝を飛び出し彼女の間に挟まろうとしている。

「何だこの状況は、味方は、味方はいないのか!?」

おろおろと周りを見る男。
残念ながら、味方かもしれない者は皆、紅月の薬を飲んで暴れている。
此処は地獄の一丁目、頼れるものは自分らしいと理解した男。

「ええい、とりあえず皆落ち着け!無礼講にも限度ってもんがあるでしょ!」

と、とりあえずアリエルの首根っこを掴み、シホを引きがそうとする男。
唯一の生きている男であり、冒険者としてもベテランである自分が、この状況を何とかせねばと要らぬ使命感を発揮していた。