2020/08/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 食の宿屋」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 「ふぁーぁ……おはようございますわ、マスター。」

二階から降りてきたのは黒でまとめた服装に、肩出しの衣装から露わに覗く両腕に毛皮風と爪の入れ墨が彫られた女性。
装備はなく、腰からポーチをつけるだけの実戦用というよりは王都で出向く際のプライベート用にも見える。
周囲には朝方を過ぎた頃で人の気はほぼなく、一人多少緩んでいるネクタイをキュッと締めなおした。

「昨夜注文していたものは、できておりまして?」

カウンターに座ると、マスターに願ったのは朝食替わりのメイラが事前予約した料理。
マスターは頷きながらも、朝から食べるものではない料理なだけに、苦笑い。

『ほいお待たせ うち自慢のタン・シチューだ。』

出てきたのは昨晩から漬けて煮込んだ舌肉の塊。
茶色いデミ・ソースに使ったそれはタンとシチューが7:3で皿にあり、ほぼシチューというよりタンのソース漬けだ。

「これこれ、ですわ。」

これが目当てでこの宿に泊まったようなもので、カチリとナイフをいれながらスッとはいった筋も脂身もないそれをギザ歯を大きく開けた口の中でガブリ。
モシャモシャと丁度いい歯ごたえが肉を食べていると実感できる。
蕩けるようなホロ具合も悪くはないが、多少抵抗感のある柔身とデミ・ソースの味わいが肉好きにはたまらなかった。

「んく、相変わらずいいお点前ですわ、マスター。」

クッと注がれた炭酸水を傾けながら、もう一切れ。
傍には粉ものも芋もなく、純粋な肉だけを食べる。それがメイラの食事風景。

メイラ・ダンタリオ > 綺麗にソースまで肉で舐めるようにすくって食べきると、満足気に口元を拭った。

「ごちそうさまでしたわ」

気分的には腹八分目。
朝食代わりとしては少し食べ過ぎてしまっただろうか。
といっても、すぐに消化し筋肉の贄になることに変わりはない。

腹ごなしに少し出歩こうと鍵を預けると、宿から出て行ってしまい―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2 食の宿屋」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にジーゴさんが現れました。
ジーゴ > 夕方の市場。野菜や果物などの生鮮食品の店が並ぶ辺り。夕ご飯の準備のためか、人でも多く賑わっているエリアに少年が一人。色々な店を見比べながらうろうろと。

「キャベツと……タマネギと…あとなんだっけ?」
文字の読み書きができない少年は、記憶の中の買い物リストを思い出そうとするも、思い出せずにいて。

「さっきの店はキャベツが一つで…いくらだっけ…」
数字も苦手な少年はどちらの店が安いかを考えるにも苦労していて、とにかくいくつもの店をうろうろ、うろうろ。

ジーゴ > 『おい、そこの犬、うろうろするな』
値段の確認をしたくて何度も何度も店を行き来していると、
八百屋の店主から心ない一言を浴びせられて。
少年の目が細められ、獣の耳がピンと立った。

「あ?」
これまでであれば、逃げるだけだっただろう少年だが
主ができて、気が大きくなっているのか
相手に食ってかかった。
強い目つきで、八百屋の棚ごしに店主を睨み付けている。
周囲の買い物客は、一触即発の気配に八百屋の店先を避けて通る。