2020/04/18 のログ
カーレル > 彼女が自分の血液の色みに関して思案しているとは梅雨ほども知らず
串焼きの皿も空いた所で煙草を取り出し火を付ける
煙草を旨そうに吸いながら、彼女の言葉に耳を傾けながら漏れそうになる笑い声をくっ、と噛み殺す

「君臨、君臨て…俺が呪われてこの国の生活が良くなるなら幾らでも呪ってくれ、なんなら玉座についてくれ
 …そんなら毎晩、ブラッシングしてやってくれ、食事は一日二回…魚はダメだ、小骨が良くない―――」

愛猫のこととなると一気に多弁になった。あれをしろ、これをしろ、と幾つも注文をつけ始めた
それら注文が十数個に及んだ所で彼女が酒に咽てようやく言葉が止まり煙草を咥え直す

「ティアの中で俺がどう想定されてんだか、とっくり聞きたい所だが…まあ、そんな様子じゃ無理だな
 口を開きゃ恨み言しか出てこなそうだし……っていうか、そんな顔するなよ、事実を言っただけだぞ!?」

死んだ魚の目をしている…ふと、彼女に釣り上げられたスズキの目が頭を過ぎっていった…あの目だ!
そんな自分の失敗談も特に落ち込むことなく言葉を交わしつつ、伸びてきた彼女の指先が頬を抓りあげる

「…すこひはりゅうひんがおひたかね?
 ひっぱはかれるのは、勘弁な…さすがに一晩のうひに二度も貰ったらくじへてしまふ……いたひ」

仲間を癒やしているであろう手が今、なんの罪もない一介のなんでも屋の頬を抓っている
本当に彼女は治癒術士であろうか、という今更な疑問が頭をよぎる

ティアフェル >  煙草の煙を鬱陶しそうにぺっぺっぺ、と揺れるアホ毛が打ち払う。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い…というが、カーレル憎けりゃ煙までイヤダ。

「ハア? 良くなる訳がないでしょそんなもの。わたしの気持ちが晴れやかになる以外は何の効果もございません。
 あら、肉ばっかでも良くないでしょ。マグロとかあげとくよ」

 よっしゃやってやる。弟の面倒に比べたら屁でもない、とあれこれ追加される注文に闘志を燃やして請け合った。――前提として死んでいただかなければなりませんが。
 あんまり隣で呑んでいる人の死を願う浅ましい根性なので呪われたのだろう。酒で喉が焼けそうだ。でも残すのも悔しい。水を追加して交互にちびちびと舐めた。

「今日、シンプルにバケモンだと思ったけど。血が真緑で目からビームとか出る。
 そして(元)人妻とティアの敵」

 きぱりと云い切った。今夜はわたしのエネミーで居続けるだろう、多分。
 しかし、そのほっぺをぎゅうぅむ、と思い切り捻り上げることが適えばにんまりとしたり顔で笑った。それこそ死んだ魚だった目は今や猫のように目を細くし。

「あははは、面白い顔ォー。黙ってりゃイケメンがこうするとぶちゃいくだー。おかしーィ」

 ぶにいと整った顔の造りを崩すように頬を抓るとそのご面相にようやく満足したように、けらけらと屈託なく笑い飛ばした。そして、そこで一応は気が済んだのか、手を離すとその掌は彼の頬に翳してこの程度ならばスタッフなしの短い詠唱だけで十分、と勝手に短く回復呪文を唱えて抓った赤みもビンタ食らった腫れも、痛みとともに消え去らせてしまおう。特に抵抗がなければ有効に発動したはずで、柔い橙の光が包んで元の状態に戻すだろう。

カーレル > 判りやすくアホ毛が揺れているものだから面白がって煙を彼女に向けて吐き散らす
彼女に届くまでに夜風で大分流されてしまうのだろうけど

「やっぱ才能は無さそうだな…俺すら呪えてねえだろ、それ
 ……骨はちゃんと、目を皿のようにして取り除けよ?」

祈祷師であったか、呪術師であったかの才能がある、と踏んだが思い違いであったらしい
彼女が健やかに気分がよくなるだけ、というのならそれはただの…恨み言師とでも言うべき何かである
酒と水とを交互に飲み始める様子を見れば、あんまし無理すんなよ、とだけ伝えておく
…突然倒れたりするようなことは無さそうだけども

「血は赤いし、目から出るのも精々涙くらいなもんだよ…そりゃあ、確かに酒にゃちょいと強いが…
 ティアに対しては兎も角…アッチは敵対したつもりはないんだけどなア…なんていうか言葉の綾とでも言うか…」

ううむ…と1人唸って首を傾げてしまう
何があったかは当人しか知り得ぬが、思いもよらぬことであったらしい
考えつつマグを傾け酒を一口すれば、過ぎた事は仕方がない、と考えるのを止めてしまったが

「…いひひ、やめれくれ…
 ほ、いっへやめれくれるわけもなひか…」

釈然としない所が無いわけではないが彼女の好きなようにさせる
頬を捻り上げられれば、彼女の言う所のイケメン…整った顔立ちが歪み、ひどい顔にされてしまう
いひ、いひとか言いながら彼女が満足するのを上目遣いに見上げながらじっと堪える
治癒術士というのはどこか人を癒やす一方でサディスティックな面があるのではないか、などという事であった

「…年上の男の顔を好きなように弄んで気が済んだか?
 おあ……っ―――マジに治癒術使えたのか…」

彼女が術を発動する際にぞわりと身体の内側で同居人…もとい、同居霊がざわつくがどうということもなく
痛みと腫れが頬から引けば感心したように、彼女を見やる

ティアフェル > 「うっざ」
 ついにわざと流される煙にアホ毛のみならず。口でも苦情を訴えた。

「本気で呪う労力がそろそろ惜しくなってきたのよ。
 マグロだからね……そもそも小骨がないっつの」

 大骨で構成されております。あんまり過保護なのも弱体してしまうから良くないのだ、と真面目な顔で首を捻った。
 無理をするなと云われたが、そう云われると絶対飲み切ってやらなきゃいけない気持ちになって、逆にぐびと煽らす結果に。

「うそだ。血も涙もないと信じているよ。ちょっとじゃないわよ、ウワバミ。
 体質的に女の敵なんじゃないの?」

 敢えて敵対した訳でもないのにビンタ食らってる相手をケケケと笑いながら嫌な科白を投げつけて置く。つまみはなくなったのでお酒とお水を飲むが。もっと水の量を増やさねば危ないな、と感じながらもうある程度手遅れなのか、酒の痺れるような度数に慣れてきてしまってそのままこく、と強い酒を呑んだ。

「うふふっ、これで酒三杯行けるわぁ。変顔ー」

 中身はともかく、顔と名前だけはイケてると思っていたがその顔を台無しにして、ケタケタ楽しく笑っていたが。意外と抵抗もせずに好きなようにさせてもらったので満足した。

「済んだ。爆笑。3日に一度は見たいくらい楽しい心地になった。
 お代は――そうね、次回にらめっこ勝負でいーわよ」

 こちらが有利過ぎるが。勝手に治して置いてお代を請求する暴挙に出て、ニヤァ…と悪い笑みを浮かべた。ひく、と大分お酒が回って来てしまって。ばたばたと熱い頬を手で仰ぎ。水を一気に飲んで、ふーっと息をついた。

カーレル > 苦情はわざと聞こえていないふりをして軽く首を傾げて

「だが、万が一、突然変異ということがないとは言えない」

きりっ、と真顔で言い切った。愛猫に関しては盲目な飼い主である
心配をすればしたで酒を煽る彼女。今宵これきり彼女を心配するような言葉が出ることはないであろうハズ
どうすりゃ良かったんだよ、と苦笑をわずかに浮かべつつ、自分も酒をグビリとやり

「そんな嘘ついたってなんの得もないだろうが…
 女の敵ぃ?…あーあ―言ったな、人の容姿体質をどーこう言うなって教わらなかったか?」

女の敵は言いすぎだろとか、ちょっと精神的ダメージを受けたらしくブツクサと小さく繰り返す
俺は悪くない…っ!とまでは思わぬが、流石に少し今のはクるものがあった
顔を背けて小さく舌打ちをすれば、ぐいっ、とマグに残った酒を飲み干して気分をリセットしたつもり

「そりゃ何より…3日に一度もみせてはやんないけどな…
 そりゃあ、あれだ串焼き代で差し引きゼロだな…確かに俺が払った」

悪い笑みに対してこちらもニィと笑みを浮かべて返す
彼女が頬を仰ぎ、息を吐き出す様を見れば、よっこいせと立ち上がって

「よし、酔っ払わねえうちに帰るぞ…今ならまだ1人で帰れんだろ?
 面倒くせえから送っては止んねえ」

流石にここいらが限界だろう、と判断する
平民地区は比較的治安が良いとは言っても、夜間に女一人歩いていれば何が起こるか判ったもんではない………
――――彼女に限って言えば平気そうだ…と思ったが、まあ、それは黙っておく

ティアフェル >  さすがに舌打ちした。首を傾げる所作をヤブ睨みしながら、「副流煙」と呻く。

「あんた……大丈夫?」

 何を云い出すんだ、とこちらも真顔で心配というか疑ったような眼差しを注いだ。
 今は何を云ってもムダである。ぐび、ごくと喉を鳴らしながらも…ときどきげほごほと噎せてしまって思考回路が少々ぼやけ気味で目元がとろんとしてくる。

「血も涙もないという事実を隠すという得よ。
 じゃあ性格的に女の敵ね」

 容姿と体質じゃなくて本人の人格の問題であると自分を棚上げしてケチつけた。
 一応ダメージにはなったようで……満足げに目を細めてアホ毛はピン、と立ち上がった。
 酔えない癖に気持ちを切り替える素材にはなるらしい…彼にとって酒とは。

「週一で手を打とう。
 じゃあ返す! 現物か現金で返す!」
 
 串焼き代で支払われたくない。セコイ!と口を尖らせつつも、財布を出した。
 そして立ち上がる彼にそのままの姿勢で視線を挙げて。

「ヤ。まだ飲む。さよならお休み」

 まだ飲むキタ。これは大分酔いが回った時のヤツ。ふん、と顔を反らして手だけまるで払うように、横に揺らしてさよならの仕草。おざなりのようにお休みと付け加えて。まだ半分くらい残ったカップのお酒を煽った。店主が迷惑そうな顔をしていることももろともしない。

カーレル > 「唯一無二の同居猫を愛情を注いで何が悪い」

女は去っていくが猫は去っていかない
とでも言いたげな表情であった。大丈夫か、そうでないか、と問われれば
事に愛猫が絡むと完全に後者であったがその自覚はない…悲しいかな無いのである

「それが事実であったとしてそんなに得になるとも思えんがなあ…
 もうそれ、タダの嫌な奴だろ…性格の悪さに男も女もねえよ」

少なくとも自分は誰かのように殺意を振りまいたりはしない…だからセーフとか思ったりする
ちら、と見た彼女が満足気な様子であったから、そこで喜ぶのか…と肩を竦めた
そして、その立ち上がったアホ毛を見れば彼女の感情も透けて見えるのだ、と言うことに何となく気がつく

「月1なら考えてやらんでもない
 ……ってのは、冗談として。ティアは冒険者仲間からもそうやっていちいち金とってんのか?」

せこいのはどっちだよ、と呆れながら付け加える
何やらおざなりな彼女の別れの言葉に、嗚呼、もう酔って…と酒場で
よく見る面倒な酔っぱらいの姿と彼女がダブって見えてしまった
追い払うような手付きを向けられ、一旦、その場を後にしようとするがチラ、と見た店主の形相が
悪魔のそれと言うか連れ帰ってくれや兄ちゃん、の顔であったから、どうにかしなくてはいけない

「わぁーった、わぁーった、続きは宿で飲め
 酒も買ってやるし、何なら宿まで送ってやっからさ…」

奢ってやる、と言えば彼女も乗ってくるだろう…きっと、多分

ティアフェル > 「……老後の姿が垣間見える……」

 居直ったような意見に響いて思わず遠目になった。猫だって……好みの雄猫がいたらそっちに行くよ、と思ったが突っ込みは控えた。

「フツーは自分が薄情だなんて事実はしれっと隠蔽したいのよ。フツーはね。
 ああ、自分で云わなくても………」

 遠回しに性格が悪いと告げていた女は重い表情で顔を伏せたが、そもそも当初から根性悪呼ばわりしていた。

「少ない! 加算を要求致します!
 取る訳ないっしょ。ヒーラーとして依頼されたことならいただくけど」

 クエスト中行使した技能であればもちろんお互い様。日常ちょっとした回復魔法なら「いーっていーって」と気安く施術するが。今回は別格。請求したくなる相手と内容を鑑みた結果。

 そして、店の迷惑省みず粘る客に成り下がっていたが――店主のおっちゃんからのプレッシャーに負けて仕方なく一旦は帰りかけた足を戻して一応この場から引きずり出す役目を買って出た何でも屋さん。
 本当になんでもするんですね、と感心はさておき。

「……わたし一人でもへーきだもん。まだ飲むもん。帰って飲むもん。一人で大丈夫だもん」

 幼児帰りしたよな子どもっぽい口調で、ぐちぐち零しながら、お酒だけ買わしとこう…とケチな算段をしてのそ、と立ち上がって。ごちそーさまーと一応店主に声を掛けて「はいよもう来なくていいぞ」と声を返す店主にはあい、と無邪気な返事をして、少々千鳥足で帰宅しよう。途中でお酒を買ってもらうことも忘れて。足取りはともかく巣までの道のりは正確に辿ってゆくのだった。

カーレル > 「そんな益対もない想像は止めなさいよ…」

今日一のダメージを食らった
今は良いが明日は明後日は…確かに人の営みがある限り仕事はなくならないし食ってはいける
しかし、将来に不安が全く無いかと言えばそんな事はないし、自分でも老後のことはあまり考えたくはない

「人なんて誰も彼も他人には薄情だろ…隠すまでもなく
 情に厚いヤツなんて大抵、打算があるだろ
 …そりゃあれだ、イジられるような事してた奴が悪い」

裏路地とはいえ、大声で歌っている方が悪いのだときっぱりと言い切る

「俺は精一杯譲歩した、今度はそちらが誠意を見せるべきです!
 …どうしてそうなる、俺は治癒術を依頼した覚えはないんだがなあ…」

なぜだか彼女は自分から代金だったり小銭だったりを要求することが多い
自分も結構な守銭奴であるけれども、ひょっとしたらお互い張り合っていると言うか共鳴でもしているのだろうか?

「はいはい、続きは帰ってやろうなア…
 こんな店で飲んでたら怖い、人狩りの連中がやってくっかもしんないからね…
 『美人』の女の子1人じゃ危ないからね……――悪いね、おっさん、迷惑かける」

なぜ幼児帰りしてしまったのかは判らない、そうとうに酒が回ったのだろうとは思う
そうかこういう酔い方する娘だったかと新たな情報を上書きしつつ、なるべく彼女に逆らわないよう
機嫌を損なわないようにしながら途中まで彼女を送っていく…
酒を奢ってやらなかったような気もするが…彼女も翌日には忘れているだろう……――多分

ティアフェル > 「…思い浮かんじゃったもんはしょうがない……」

 勝手に少し悲しくなった、少なくとも自分はそうはなるまいと心に誓い。
 孫に囲まれて死のうと決める。

「カーレルさんの世界はそーなんでしょうね。
 かわいそ」
 
 人気のないところを選んで歌っていたのに…歌くらい好きに歌わしてくれと恨みがましい眼再来。

「……じゃあ……月2で我慢する。
 これが押し売りというものよ」

 結局もらう気などないけど、云うだけ云ってみるのだ。
 堂々とさもしい根性を披露してドヤ顔した。
 一番最初に金の話をされたもので乗っかってるのもある。

「白々しいなあ。嘘くさいなあ。その言葉には真実が見いだせない。
 あと、そこの美男、皮肉やめて。……うぅ、飲み過ぎた……」

 お酒買ってもらう、なんてむしろ勘弁してくださいなくらい酔いどれて、もうお酒飲みたくないレベルまで来た。しばらく禁酒したことは云うまでもない。せっかく送ってもらってるのに「もーいいですぅー」とぐいぐい押して早く帰らせようとするだろう。それは、さすがに悪いと思っているのかどうか……酔っ払いのやることは分かりません。あんまり平和じゃない夜はそんな風に更け込んで行きました。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/とある路地」からカーレルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/とある路地」からティアフェルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──くぁーああぁぁ……」

大欠伸を漏らしながらふらりと冒険者ギルドに足を踏み入れる、金髪の男が一人。
周囲を軽く見渡してみるが、人影はまばら。
現れた男に幾つか視線が向くも、特にこちらに用向きがある者もいないのか、
程なく各々の用事に戻ってゆく。
そんな光景にフンス、と小さく鼻を鳴らしながら、とりあえず依頼やパーティ募集等の張り出されている掲示板の方へと足を向けた。

「さーて……なんかおもろそうな依頼とかはありますかいのぅ……時間的に、時既にめぼしいところは持ってかれてそうだが……」

顎に手を当てて独りごちながら、何か目を引くものはないかと掲示板の前に突っ立って
張り紙を暇そうな顔をして眺めてゆく。

エレイ > 「んんーん……コレにしておくかねぃ」

強く興味を惹かれるものはなかったが、しばらく手つかずになっている依頼を見つければ
その依頼書を取り、ふらりと受付へと足を向けて──

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。