2020/03/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」にフィルさんが現れました。
フィル > ようやく温かくなってきたと思えば、また寒い日が続くというのは季節の移り目にはよくあることかもしれない。
けれども、その上下の幅がいささか大きすぎると、色々と厄介なものである。
大分夜更けになっても大通りに残っていた人気は、その寒さに混じって降り注ぐ雨粒によっていなくなり。
酒場などの並ぶ通りからも、皆店内に入って楽しんでいるのか、人通りがあまりうかがえないのだから、いつもに比べれば町は静かにも感じられるかもしれない。
表通りが静かならば、当然人気の元々少ない裏通りの静けさは輪をかけてといったところであり。
いまだに僅かに落ちてくる雨粒の音も、その静けさの中ではパラパラと響いて聞こえるのである。

「ようやく…あと少しですね…」

そんな静まり返った道の先にある雑貨店で、少年は一人働き続けていればそんなことを零していく。
珍しく店主が大量発注したのだろう。
普通の雑貨だけではなく、様々な薬の入った小瓶の大軍を相手にしていれば、ようやく一息のめどがついたようである。
カウンターの上に並べた、いくつかの箱に片手に持った書類に書かれている通りに仕分けをしていき。
ラベルのチェックをしていくこと、数時間といったところであったようであり。
幾分か少年からは疲れた様子もうかがえるのは、気のせいではないかもしれず。

「誰からの注文なんでしょうかこれ…」

細かく効能は知らされておらず、渡された書類も分別方法くらいしか書いていないである。
店頭に堂々と並べるものでなければ、恐らく店主が誰かから請け負った発注なのだろうが。
少年には細かなことを知らされていなければ、気にはなるものの、うかつにあけるわけにもいかず。
指示通りに大体分けて詰め終え切っていけば、一つ軽く気の抜けた息を少年は零し。
カウンター裏の椅子に腰を下ろして、まだまばらに雨粒の降り注ぐ、静まり返った店の外へと視線をゆらめかせていくが。

フィル > 「普通の傷薬…だけじゃないですよね…」

いい薬ならそれこそ雑貨屋で簡単に大量に入荷、なんてできる値段ではないものも多いのである。
店主の方向性からして、そんな単純な薬を大量に入荷、というのも考えづらければ、詳しく知らされていない少年としては、どうしても気になる部分はあるのだろう。
しばらくただ静かに律義に店番を眠気に負けないように、ゆったりと続けていくようであるが。
段々と気になってくるのかやはり、時折しまい込んだ薬瓶詰まった箱のほうへと視線を向けては戻し。
手を伸ばして、軽く箱をゆすってみてはまた手を戻したりと繰り返していく行動が、ちょくちょくうかがえることになっていくが。

「詳しい説明書くらい…もらえればよかったんですけど」

何かあったときの対処のために、といったところかもしれない。
区分分けするためだけの書類と説明しかもらってないのだから、普通に考えれば店員としてそんな疑問ももっとかものである。
けれども、そんなことを言っても始まらないわけであり。
気分を切り替えようと、頭を軽く揺らめかせれば、外のポタポタと時折まだ落ちる雨音に意識を集中させていくが。
それはそれで眠気を誘いそうな行動ではあるのだが。

フィル > 「ふぁ…っと…」

それからしばらく時間がたってもお客が来ることもなく、雨が止むこともなかったようである。
次第に強まる眠気に襲われ、何時のまにか眠りかけてしまっていれば、強く吹き抜ける風が窓を叩いた音で目を覚ますことになったようであり。
少しだけ少年は驚いた様子であたりを見回していくが、特に変わりもなければ、すぐに安著のと息を零すことになり。
改めて座りなおすままに、顔を揺らして眠気を振り払うようにしていくが。
既に深夜も深夜である。
返っても咎められない時間であれば、少年は眠りこけてしまう前にと、綺麗に箱をカウンターにそろえなおせば、店の戸締りをゆっくりと歩き回るままに確かめ始めていくことになり。

「これで大丈夫ですね…」

少し経てば裏口から、窓まで全ての鍵のチェックは完了したようである。
あとは店からでて、出入り口の鍵を閉めてしまえばそれで終わりであり。
羽織っていたローブや、フードを少年はゆっくりと被りなおし。
忘れ物がないことを確認すれば、まだ少し眠気に包まれながらも外へと出ていこうとしたようであるが。
扉を開ければ吹き込むのは、肌寒さを感じさせるほどの夜風である。
その涼しさに一気に眠気を少年は振り払われることになったようであり。
出入り口の鍵を閉め、かけ看板をひっくり返せば、幾分しっかりとした足取りで、まだ雨がばらつく中を帰路へとついていったか―

ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」からフィルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にアルヴィンさんが現れました。
アルヴィン > 街はちょうど昼の頃合い。タヴァーンと呼ばれる大衆食堂はもとより、簡単な食事を振舞う屋台にも人が集まる頃合いだった。そしてまた、ここ冒険者ギルドに併設された酒場にも、夕刻から夜ほどではないがある程度の客の入りが見込める時刻…。
騎士は一人、酒場のテーブルに着いていた。
席はいつものように最も壁際のテーブル、壁を背にして。
その位置であれば、酒場とギルドのほぼ全てに視線を配ることができる。
「エールをジョッキに一杯。それから…」
行き交う女給の一人を捕まえて、騎士は注文を告げる。あまり酒が強くないくせに、この騎士は折あらば酒精を楽しもうとする。そのあたり、どうやら共に旅した師の影響大なるようだ。
酒と共に今日のメニューを確認すると、今日は羊の塩茹でがお勧めであるという。
「じゃあ、それを。大盛で!」
若い騎士がその見かけ通りに健啖家であることは、そろそろギルドの酒場の者には知られているものか、女給はくすくすと微笑みながら注文を受けて去ってゆく。
さあ、待ち遠しいな、と。独り言ちた後に騎士は、ゆるりとギルドを見渡してゆく。この時刻、やはり冒険者の姿はあまり多くはなく…。

アルヴィン > 騎士の食卓に供された塩茹で肉には、雑穀のパンと羊肉の茹で汁を活かしたスープが付け合わせになっていた。
雑穀のパンはしっかりとした食べ応えがある。噛み切れないほどにしっかりと感じるそのパンを割り、そこにナイフで削いだ肉を挟むと、肉汁がパンに染みこみ、丁度よく柔らかくなる、という寸法だ。
「…これは美味そうな」
つい、そんな独り言が口をつく。
健康的な白い歯が、雑穀のパンごと肉を噛み切った。
じゅわり…、口腔内に広がる旨味がたまらない。
肉汁を吸ったパンも柔さを増すだけでなく、雑穀の香りが肉に合う。
それでもやはり、雑穀のパンの硬さは口腔の水分を奪うが、それは冷たいエールを傾ければよい。
しっかりとしたエールの苦みがまた、塩味の効いた肉によくあった。
美味い食事に騎士の口許はついつい幸せそうな笑みを刷く…。

アルヴィン > たっぷりとした昼食をゆっくりと楽しむ騎士は、スープに浸して固い雑穀のパンも全て綺麗に平らげた。冷たいエールをもう一杯、ジョッキに並々と注いでもらう。
エールの苦みが口の中をさっぱりとさせるようにすら思え、満ち足りる度合いも増すというものだった。
食事の礼を通りがかった女給に告げて、騎士はゆるりと席を立つ。
そのまま、向かいゆくのは依頼の掲示されている掲示板だ。
懐は十分に暖かいが、そもそも武者修行の意味を込めての冒険者生活。腕を磨くに何か適した依頼はないものか、と、騎士は張られた依頼をひとつひとつ確かめてゆく。

アルヴィン > やがて。これは、と思う依頼が眼に留まったのだろう。
騎士はひとつの依頼書を手に取ると、常のようにギルドの窓口へと向かった。
一言二言、常のようなやりとりにて言葉を交わし、その依頼を受領する。
そして、その依頼を果たすべく、騎士は一人ギルドの扉を押し開け出でて、賑わいを増す街区を歩き、王都の門を目指してゆく…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からアルヴィンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアリエッタさんが現れました。
アリエッタ > 平民地区の路地。
そこに欠伸をして立っている少女が一人。

「可愛い子が見つかるといいんですけど、貧民地区の方がいいかもしれないですね~」

かかっている魔法の効力で男性には認識されないので男には酢どうりされるがやはり視界に入るのはいい気分ではなく露骨にいやな顔をする。

「おおっと、いけないいけない」

こんな顔を可愛い女性に見られてはいけないと思いすぐに笑顔。
そしてお床に見えないことをいいことにワンピースの肩ひもを外して胸を一瞬だけ晒す。
これで反応する女性がいればラッキーかな、と思いつつ。

アリエッタ > 「ん~今日は帰りましょう」

長い時間立っていたので疲れたのかその場を去って行った

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアリエッタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアエロリットさんが現れました。
アエロリット > 今日も平民街の酒場で疲れを癒す、褐色の肌の少女。
隻腕の生活にも大分慣れてきた様で、
片腕で酒を飲みつつも、魔法で器用にフォークを操り肴を口にする。

(……いかんな)
冒険者としての仕事にも慣れてきた。
今日も魔物の討伐を順調に終わらせてきたところだ。
しかし、最近この暮らしに慣れすぎて、
当初の目標を見失いかけている気も、最近するのであった。