2020/01/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──くぁーわわわ……」

大欠伸を漏らしながらふらりと冒険者ギルドに足を踏み入れる、金髪の男が一人。
目元に滲んだ涙を指で軽く拭いつつ、ふらりと首を動かして周囲を軽く見渡してみるが、人影はまばら。
現れた男に幾つか視線が向くも、特にこちらに用向きがある者もいないのか、
程なく各々の用事に戻ってゆく。
そんな光景にフンス、と小さく鼻を鳴らしながら、とりあえず依頼や募集の張り出されている掲示板の方へと足を向けた。

「さーてと……なんかおもろそうな依頼とかはありますかいのぅ……時間的に、時既にめぼしいところは持ってかれてそうだが……」

顎に手を当てて独りごちながら、掲示板の前に突っ立って、並べられた
張り紙を暇そうな顔をして眺めてゆく。

エレイ > 「……一週間放置か。初心者はこういう依頼をキチンとこなしていくべきなんだが……まあいい今回は俺が片付けておいてやろう」

掲示板の隅の方に追いやられた依頼書を手に取りつぶやく。
内容は地下水路の魔物化した大型ネズミの退治。
難易度的には初級冒険者向けなのだが、地味だったり不衛生だったりなどの理由で不人気である。

男はもう一度鼻を鳴らして掲示板を離れ、依頼を受けるべくカウンターの方へと向かっていって──

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/歓楽街」にミストさんが現れました。
ミスト > 酒場が並ぶ歓楽街、仕事帰りや酔っ払いでごった返すその場所を本来なら数人で警邏するところを一人で歩く。
酔っ払いの集団を避け、もめ事があれば一応の仲裁、物取りは流石に一人ではどうにもならずに逃がすしかなく。
やっぱり警邏の仕事は自分に合わないと足を止めてため息を吐くと一軒の店の軒先により。

「なんていうかさ……もう少しきちんと募集するべきだと思いうんだよね」

前回に続き今回も警邏の仲間は酒場の客引きに捕まり早々に居なくなっている。
そのお陰で一人の警邏ではほとんど意味がない事になっているがそれでも仕事は仕事。
出来るだけ変なもめ事がありませんようにと願いながら警邏を再開して歩く。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/歓楽街」にガルディさんが現れました。
ガルディ > 時折気まぐれに、コネづくりや情報集めに冒険者の依頼に混ざる事がある。
それが今夜。
だったのだが、警邏の途中でなんだか面倒になってしまって客引きに連れられるまま姿を消した。

そして、一杯、二杯、……頃合いを見て店を出る。
酒を入れたからと警邏ルートを忘れてしまうほどのぼんくらではない。

「――そろそろ交代の時間だよな、おつかれさま」

警邏仲間が拠点とすることになっている宿の、少し前で。
何食わぬ顔で手をひらつかせる男が今更戻ってきて、並んで歩く。
差し入れだ、と差し出すのは露店で売っている甘いジュースのような酒。

ミスト > 細かな面倒ごとは上げればキリはないが大きなことが起きないままに警邏を続け。
そろそろ仕事も終わりかなと終わりの地点が見えてくれば消えていた今日の警邏仲間の一人が何食わぬ顔で戻ってくる。

「…そうだね。もう終わりだよ?」

当たり前のように並んで歩く男を呆れたような目で見上げて告げて。
差し出された飲み物、確かこれってと入れ物を何度も眺めてからポーチにと入れて。

「で、戻ったのはキミだけ?もう一人は……飲んで潰れた?」

たしか見なくなったのは二人同時だったはず。
なので同じ店に消えたのかと思い、どうなったのかと興味はないが確認するように問いかける。

ガルディ > 「あぁ、アイツは……途中で腕を抱かれてどっかいったよ」

客引きに出てきた女がそのまま娼婦であったらしい。
大きな胸を押し当てられて、ひどく鼻の下を伸ばして店の二階へ消えていった。
同じサボり仲間ではあるが、取り繕いに戻ってきすらしないもう一人には呆れてしまう。

「まあ、悪かった悪かった。
 そいつが気に入らなかったなら詫びはちゃんとするよ。
 つっても、折角買って来たんだから飲まずに捨てるのは勘弁して欲しいがね」

自分用に買っておいた分を開け、グッと煽る。

ミスト > 「そっか。ならも帰ってこないね。アイツはいなかったで報告しとくよ」

少しだけ頬を赤くし、最初からいなかった扱いにしてしまおうと決め。
話だけでどういう光景だったのかは直ぐに想像できてしまう。
警邏の仕事はどうしてろくでもない仲間に当たるのかとため息しか出ずに。

「そう思うならきちんと仕事してほしいんだよ、ボクとしてもさ。
別に気に入らないって訳じゃないけど後で貰うよ。
前にこれと同じのを買って失敗したことがあるからさ」

甘くておいしいよね、とポーチにしまった甘いジュースのようなお酒を軽く叩き。
初めて買ったときにその場で飲んで夕方まで広場で夢気分になった事を思い出せば激しく頭を振り。
まだ飲むんだと呆れた顔をまたしてしまう訳で。

ガルディ > 「だから悪かったよ、この通り。
あぁ、ツマミにはちょいと合わないが……ジュースというには上等、……ぷは」

きちんと飲んでくれるのなら宜しい。
余程の失敗だったらしい少女の話には興味が湧く。
冷たい夜空に向かって息を吐き出し、呆れ顔には気分の良さそうな笑みで向き合う。

「アイツの分も俺が詫びしてやるからさ、その辺ちょっと聞かせてくれよ。
例えば……そうだな、武器の類だったらそれなりのモノを提供出来るんだが」

腰に提げた革の鞘に収められた短剣を、柄を少女に向けて見せる。
少女が上級者なら使い捨て、中級なら普段遣い程度の代物。特殊な能力は無いが折れるまでは切れ味が保つ。
何にせよ一回の警邏の報酬としては十分なはず。

ミスト > 「それなら最初からいかないで欲しいよ。
味はジュースみたいだけどね、これ。外で飲むようなのじゃないよ」

寝たら置いてくと言うように男を見ては大丈夫そうだと考え。
これは飲みやすい分、今飲めば確実に大変なん事になるので飲めないと。
自分は呆れているのに男の気分がよさそうな笑みには何か納得できなくて。

「やだよ。失敗談なんて話したくないって。
武器はまあ……欲しいけど良いのはいらないよ。だってすぐに無くしちゃうし…」

見せられた短剣は自分が使う武器のどれよりも良い物。
冒険者ならばいい武器にはもちろん興味はあるが…直ぐに紛失するのでそういう高級品は高根の花。
余り良い物を持てば今度は勿体なくて使えないと困った笑みを見せて。

ガルディ > 「そう簡単に話したかないってのが解ってるからちらつかせてんのさ。
これだってそこまで、そう高いもんじゃないんだが……」

商売にしているとはいえ趣味の品を高級品と見紛われて気分は悪くない。
困った笑みに対し、男はますますと言った笑み。
差し出したものを引っ込めるのは気が引けたが、無理強いするものでもない。
それより、話の取っ掛かりが作れたことのほうが男には大きい。

「んー……じゃ、今度うちの工房に安物見に来なよ。
そういうことなら今回分のお試し品ひとつと、一束幾らで見繕ってやる」

武器の代わりに、地区を跨ぐ程遠くでもない、自身の工房への地図を手渡す。
親指人差し指で輪を作って、これは商売の話で自分にも利あってのコトだと示し。

ミスト > 「ボクの恥だからね。簡単には話さないよ。
ボクからしたら十分高級品だよ」

兎も角使う武器は一山幾らか中古品がメイン。
そういった武器を考えれば男の武器は中堅以上が扱う高級品にしか見えず。
それにそれなりに値を張る物を受け取るというのはこの国は危険と学んでも居るので首を振り。

「そういえば工房持ちだったね。
それならお金がある時にでもよらせて貰うかも」

武器の代わりに地図を受け取ればこれならと中身を一度見てからポーチにしまい込み。
金額は安くお願いねとそこは頼むのを忘れずに。