2020/01/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──♪フンフフーン フンフンフーン……」
雨がしとしとと降り注ぎ、普段に輪をかけて人気のない住宅街の路地を、
調子の外れまくった下手くそな鼻歌を奏でながら、傘布部分に一本の赤いラインが入っている以外は
全てが金属質な光沢をたたえた銀色の蛇の目傘という、奇妙な物体を担いでのんびり歩く、金髪の男が一人。
そんな面妖な傘を差している代わり、普段着ているジャケットの姿は見当たらない。
夕食を終えた後、暇つぶしを求めてブラブラと大通り、路地裏と歩いてきたが、特に何か特筆するものと遭遇するでもなく、
気がつけばこの場所まで辿り着いていた。
先の二箇所に比べると、余計に事件性の少なさそうなロケーションではあるが──
「……まああ人生ドコでナニが起こるか判らんもんだからな」
なんて、眉下げて笑いながら独りごち。
適当に視線を彷徨わせて住宅街の景色を眺めつつ、ぱしゃ、ぱしゃと濡れた路面を踏みしめ、マイペースに歩を進め続ける。
ここからだと貧民地区も近い。何もなければ、そちらまで足を伸ばしてみようか、などとも暇な思考の片隅で考えていて。