2019/11/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 今日は商人同士の会合で決められた地区内清掃の日。本来ならいくつかのグループに分かれて、それぞれが担当する場所に向かうのだけど、自分だけ一人きりで小さな公園にやってきていた。
この場所を一緒に掃除するはずだった人は、ひどい風邪をひいてしまったという話。
他の人たちからは手伝おうかと聞かれもしたけれど、あまり多くの人が出入りする公園でもないから、一人で大丈夫だろうと考えていた。そしてそのとおり、自分だけでもどうにかできそうな様子を確認して安心する。

「……ん、…よし」

目立つごみも落ちていなかったから、それらを大きな袋に纏めて回収場所に置く。壊れているものがあればチェックするように言われていたけれど、見たところ、その心配もなさそうだった。あとは落ち葉を適当に掃けばいいかなと考えながら、呼吸を整える。

ミンティ > 一人でもこなせる仕事量だけれど、やっぱりかかる時間は増えてしまう。気がつけばお昼時になっていて、他の場所を担当していた人たちが、様子を見に来てくれていた。
残りの作業を手伝ってもらい、どうにか昼食の時間に間に合うように掃除を終えて、帰り道は数人で、のんびりと歩いていく…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミューラさんが現れました。
ミューラ > 平民地区の路地裏から、何とも言えない顔をして、大通りに出てくる天使。
今日は、魔族にのみ効くという凶悪な毒を生み出す魔法を研究していた魔術師を粛正したところだ。
そんなものを使われてしまえば、またバランスが崩れてしまう。
高らかにその魔術師の前に姿を現したはいいものの。

不意を突いてその魔術師がスライムをけしかけてきた。
すぐに魔術師もろとも爆散させたもののその際に飛び散ったスライムが体についてしまった。
それも天力によって取り払ったが、スライムの感触はしばらく残ってしまっている。

「うーー、きもちわるっ、下等な人間とその被造物如きがウザ…」

まだ肌がぞわぞわしている気がする。
だが、天使の体のままでは持ちえなかった感覚は、新鮮だ。

ただ、肌が粟立つ感覚は慣れないため、厚手のフリルが付いたドレスを着ていても自分の肩を抱きながら歩いている。

ミューラ > 「はーもう、無理!さっぱりしたーいーよー」

人目もはばからず騒ぎだし、妙な目で見てくる者がいれば威嚇する。
明らかに奇異な行動をしているのは自分なのに。
人を下に見ているのは現世に染められた天使ならではだ。

「やだー、はー……何か気晴らししたいなー」

しょぼん、とぞわぞわした感触に肩を落とし、街を歩く。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「ん~。最近実入りはいいんだけどなぁ」

平民地区の通りを歩きながら、ボヤく男。
懐事情はかなり恵まれているが。
冒険者という職業である為、安定しすぎている現状に不満の様子。

「……ん?」

そんな男の耳に、何か叫び声のようなものが聞こえた。
何だ何だ? と周囲を見れば。通行人を威嚇している少女がいた。
その姿を認めた瞬間、男は、やや驚いたような表情になり。
その少女に向ってゆっくりと近づいていく。

「なぁそこのキミ。どうかしたのか?
 今、気晴らしがどう、とか聞こえたが」

肩を落とし歩く相手に声をかけつつ、笑顔を見せる男。
近づきながら相手のことを観察し。うんうん、と何か勝手に頷き、納得する様子を見せる。

ミューラ > 普通の人間であるなら。
誰かに笑顔で話しかけられれば、少し困ったような表情を浮かべたり、同じく笑顔で答えたりするのだろう。
けれど、彼女は人間というものを下に見ているスれた天使である。
当然、そのような反応は示さず。

「は?何?うっざ。人間如きが私に話しかけていいと思ってるの?」

気晴らしがしたいとは確かに言ったがそれはそれ。
下等な人間にいきなり馴れ馴れしく話しかけられ、顔に力が入る。

「百度転生して虫からやり直してきたら話くらいは聞いてあげるわ」

はん、と舐め切った声を出し、し、し、っと男にあっち行け、とジェスチャーする。

セイン=ディバン > 男としては、にこやかな笑顔で……と、本人は思っているが。
傍から見れば胡散臭い笑顔である。が、まぁ。
そんな笑顔で友好さをアピールしていたのだが。
バッサリ切り捨てられれば、苦笑することになり。

「いやいや、そうだな。
 いきなり声をかけるなんて失礼だった。
 特に……キミみたいに力を持った天使様に馴れ馴れしくするなんてな」

すまん、と頭を下げつつ、そう口にする男。
最後の、天使、という部分は。流石に気を使って小声では会ったが。

「いやしかし、だ。人間をぶっちぎりで超越してる天使様なんだから。
 そこはむしろ、広い心で許してやる度量があるべきじゃないかな?
 か弱き人間に対して、拒絶するなんて。まるで同属で争う人間のそれのようじゃあないか?」

続いて、口八丁にそれっぽいことを口にする男。
相手の正体を看破できた理由は簡単。
男に、天使の知り合いがいるから、近しい気配から当て推量しただけのこと。
ようするに、ハッタリなのであるが。
とにもかくにも、男としてはなかなかに高慢な振る舞いをする少女のことを。
からかって遊んでやれ、と考えているわけで。

「こう見えても、俺は結構顔が広いんだ。
 キミのストレス解消の一助になれると思うんだが、どうだろうね?」

もちろん、本来ならキミのような高貴な存在に人間如きの助力など無用なのだろうが、と一言添え、相手に微笑む男。

ミューラ > 下に見ている相手から友好的にされても。
彼女からすればただ単に騒音にしか聞こえない。
ちょっとでも触ったらぶっとばしてやる、と思いつつも、うるさいからこそ足を止めて睨みつけ

「うわ。私の素性見破るなんてきもちわるすぎ。羽根も輪も出してないのに」

確かに人間離れした雰囲気はあるが。
その位階を明確に示すパーツは表には出ていない。
それなのに、天使、と表現した相手に、本気で気持ち悪そうな顔をする。

「私、そういうのどうでもいいから。上の者が下の者を許すか許さないなんてそれこそ私の勝手でしょ。
それとも、私を挑発してるの?いいわよ別に。人間の一人ぐらい消えたって魔族より若干多いんだから問題ないわ」

からかわれていることを薄く察したのか、彼女の機嫌がどんどん悪くなっていく。
魔法とも技とも違う、異質な力が彼女から発散されはじめ。
このままでは男に向けて放たれるのも時間の問題だろう。

「ストレス解消…。じゃあそのまま突っ立ってなさい。ニヤケ顔の妙な人間を消し飛ばせば、少しは気が晴れると思うわ」

ふ、と笑い。
彼女の拳に異質な力を集約し始める。

「この場でドゲザしてどうぞ遊ばせてくださいっていうなら、玩具ぐらいにはしてあげるけど?」

唯我独尊、傲慢、わがまま…それらの要素が集約し、およそ天使らしくない顔で男を蔑む。
非常に敏感な体を抱えつつも、気位も異様に高く。天使の任務の時以外は、彼女はいつもこんな調子だ。

セイン=ディバン > 「いや、一応冒険者なので。
 流石に、魂の強さ的なものくらいは感じられるので」

確かに、相手の姿は一見完璧に人間のそれである。
男だって、天使の知り合いがいなかったら、その正体を勘違いしたことだろう。

「う、それを言われると反論できない。
 そもそも格の違う存在同士の場合、常識とかが全く違うわけだから。
 ……ふむ、なるほど。そうかそうか。キミは、そういうお仕事をしているタイプなのか」

相手の正論に、更に苦笑を強める男。
確かに、天使が人間の行いを許容する理屈など一つも無いのである。
しかして、男は少女の最後の言葉に、一つ気付くことがあった。
人間と魔族の【数】。そして、その数に対する【問題】という発言から。
この少女が、人間と魔族の両方に対して何か接触しているのだろう、と読むのだが。
空間に感じる力。圧に、一歩下がり、う~ん、と考え込む様子。

「えええええ。ちょっと横暴が過ぎないか。
 こっちとしては、敵意とか無いのに」

相手の笑みに凄みを感じ、両手を挙げてお手上げ、というジェスチャーをする男であったが。
相手の拳から、とてつもない力を感じた男は、一つの覚悟を決める。

「ドゲザ、ってのは確か東の国における最高の恭順の意思を現す礼だよな?
 ……そうしてもいいけど……なっ!」

真っ向からやりあった場合、勝機はかなり薄いな、と判断し。
男は、相手の虚を突くように、言葉の最後に一気に動き出す。
身体強化の呪文を発動し、運動神経を数倍に引き上げ、相手の背後に回りこもうと。
もしも相手に反応されれば、男の目論見はあっさり、あっけなく防がれてしまうだろうが。
万が一にも相手の隙を突けたのならば、男は相手の背後を見事に取り、その美しいヒップを、両手で揉みしだくことだろう。

ミューラ > 相手の言葉には、別に聞いてないんだけど、と。
更に冷酷に目線は尖っていく。

「―――……」

自分の仕事すら推測してくる相手に、気持ち悪いものを見る目は…
汚物を見るような目に変わっていく。
この天使様が相手をしてやってるのに勝手にこちらのことを詮索する虫けら。
無視して去るか、消し飛ばすか。
どちらかだと、天使は意思を決める。

「だから、敵意とか関係ないの。うざいのはうざいのよ」

お手上げをする男だが、どうにも胡散臭い。
力を焼失させず、男を睨み続け。

「ま、それをしても遊んであげるかはまた別だけど」

天使には、下界に降りる際に下界の知識が詰め込まれる。
相手がその言葉を知っていなければ、ひざまずけ、とでも言っただろう。
はん、と鼻を鳴らして男を見ていた。


……男には無理かもしれないが、からかいなど入れず、恭順、あるいはへりくだったフリから身体強化を行いえば、彼女は十分油断していたため、不意を突くことは十分可能だった。
あるいは、一段下に見ているからこそ、忍び寄れば男がしたいことはできた。

だが、妙に見透かした事を言い、こちらの任務の事までニヤケ顔でのたまってくれば。
それが、高慢な天使のプライドを刺激した。
その態度に、頭にきているからこそ、彼女は男から視線を外さない。

「―――その手を私に触れたら、二度と息ができないと思いなさい」

先ほどまでとは違う、氷よりも冷たい声。
男の姿が目の前から消えた瞬間に、彼女は声を発し。
今にも爆発しそうな異質な力の塊は彼女の全身から噴き出そうになっていて。

声をかけたのは、地上に居てスれた天使であったとしても、警告なしに消し飛ばすのは天使としての本能が止めたのだろう。
男が手を触れればそのままその力は爆発するだろうが。
男が手を止めるなら、天使は、そのまま去っていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミューラさんが去りました。
セイン=ディバン > 「……」

相手の視線が冷ややかになれば、男はまいったな、と頭を掻く。
男としては、敵対の意思は無いのだが。相手はそんなことお構いなしらしく。

「ひ、酷い……。
 取り付くなんちゃらもねぇとはこのことか」

ズバッ、とウザい、などと言われれば。
流石の男も泣きそうであった。
ここまで酷く扱われたのは、随分ぶりだ。

「どこまで一方的なんだキミ……。
 あんまりにあんまりすぎるぞ……」

せめてそこは一考くらいしてほしい、という様子を見せつつ。
男が、全速力で相手へと肉薄しようとし……。

そして、それはあえなく阻止されることになった。

「……ウソ~ん……」

完全に不意を突いた。
そう思っていたのに、身動き一つ取れないほどの圧をかけられる。
もしも。本当に軽率な行動を取れば。
命を失うだろう、と本能的に察することが出来るレベルの圧力。

相手が、まるで自分を歯牙にもかけずに去るのを見れば。
男は、悔しそうな表情のまま、舌打ちをし。
相手とは反対方向へと歩いていくだろう。
少しは強くなったと思っていた自分が、思いあがり、慢心していたことを腹立たしく思いながら……。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 冒険者向けの酒場や宿屋が並ぶ賑やかな大通りを、他の通行人にぶつからないよう気をつけながら、ふらふらと歩く。ときどきお店の中に入っては、十分少々くらいで出てきて、また別のお店へ向かう。
今日の目的は自分が任された古物店のチラシ配り。もちろんそんなにたくさん用意できたりはしないから、手書きのものを一枚ずつ掲示板に貼らせてもらっていた。
以前にも何度かこうして回っているのだけれど、人の出入りが多い場所だと、時間とともに古い掲示物から埋もれてしまうから、定期的に新しいものを貼らせてもらえるように頼まなければならなかった。

「……あとは…」

何軒かのお店を回って、残りのチラシを数える。今日は日中も届け物で歩き回っていたせいか、すこし足が疲れていた。それでも、もうすこしだと自分に言い聞かせて、以前にも掲示板を貸してもらったお店へと向かって歩き始める。