2019/11/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──昼間の大通り。

青空の下、金髪の男は雑踏の中を一人大股で闊歩しながら、途中の屋台で買った
ちょっと変わった串焼きをムシャムシャと齧っていた。

「ンムム……味はちと淡泊だがまあまあといったところかな?」

モゴモゴと咀嚼しつつ味の感想を呟く。
ちなみにその串焼きの何が変わっているかと言えば──兎にも角にもその見た目だろう。
それは、緑色の体表をした、大きめのトカゲかヤモリめいた爬虫類。それに無造作に串を通し、丸焼きにした──そんな代物だった。
男もこれをひと目見た時には、店主に『これは化け物のエサか何かか?』と訊いたほどだ。

事実、それは一番安いのに一番売れてなかった。
サバイバル生活には慣れており、ヘビなんかでも平気で食うこの男のようなタイプの者でなければ手を出す人間はほとんど居まい。
見た目のインパクトは抜群だが、それで客の食欲を減衰させかねないのは如何なものかと思う。

エレイ > それに、これを食いながら歩いているとそこはかとなく好奇の目に晒されるのも少々問題のように思う。
まあ、そこは立ち食いしなければいいだけの話なのだが。

ちなみに町人達にはこの串焼きの存在はある程度知れているのか、こちらに向けられる視線の訴える所は
『なんかヘンなモン食ってる…』というよりは『アレに手を出したのか…』と言った風情のような気がする。

男はそんなこともお構いなしにソレを完食すると、残った串を口端に咥えてプラプラさせながら
のほほんと歩みを進め続ける。

「ほむ……こんだけじゃオヤツにはちと足らんな。なんか甘いモンでも食うかな?」

キョロキョロと周囲を眺めながら、そんな盛大な独り言を漏らし。

エレイ > そのまま男の姿は、雑踏の中へと紛れていって──
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区の酒場」にジュリさんが現れました。
ジュリ > 「ラ~♪ラ、ラ……ラララ、ラ……♪」

いつもなら、主人の友人同然の常連客程度しか来ないような寂れた酒場は、今日は超満員であった。しかも、そのほとんどが大声を張り上げている。大声と言うのはつまり歓声で、その先にいるのは、即席のお立ち台の上でひとり歌いながら軽やかにステップを踏む踊り子だった。
爽やかな空色の髪を振り乱し、狭い足場を感じさせない開放的な踊りを見せ、BGMすら自分の歌声だけで成り立たせ……そして何より、激しく踊る度にそのすさまじく大きな乳房が暴れるように弾んで、主にその様こそが男達を熱狂させていた。

ジュリ > 「っと……!ふふっ、ありがと!ありがとー!」

まだ幼さも残す顔立ちの少女は、お立ち台から軽やかに、乳の重みも感じさせない動きで床に降り立つと、歓声を送る男達に笑顔と声を振り撒いていく。
酔いの回った男達は、おひねりを手渡したり、衣装の腰や胸の谷間に突っ込んでいく。そのついでに乳を揉んだり尻を撫でたりもしているのだが、少女は滑り落ちそうな硬貨をひとつ残らず器用に回収しつつ、ニコニコ笑顔のままそれを受け入れていた。

そうして、ファンと言う名のスケベ親父どもの群れを潜り抜ける頃には、まとまった金額が少女の手元に入っていた。店主から先払いで貰っていた報酬と合わせれば、数日少し贅沢な暮らしをするのに十分だろう。

(さて、あとはこれをどう使うかだけど……)

どこかの宿でゆっくり寝るか、それともさっきの酒場の中の誰かでもひっかけてもう『一商売』しようか……などと思案する。

ご案内:「王都マグメール 平民地区の酒場」にジュンさんが現れました。
ジュン > 「はーすごかったなぁ」
そんな歓声を上げる男の中
一人の青年も同じように彼女の踊りを見ていた

「ふぅしっかしほんとすごかったなぁ…あんな娘とも一発やりたいもんだ」
ただやはりというべきか、彼が見ていたのは歌や踊りよりも
彼女の胸部、大きな乳房であった
ゆえに零れる感想もそのことばかりであった

ジュリ > 「んー……」

もし……もし誰かと一夜を共にするなら、この中で誰がいいか(あるいは「マシ」か)を考えて、熱狂のピークが過ぎつつある男達の顔を物色する。
そして、やや年を食った顔の多い中、比較的若い黒髪の少年を見つけると、やや格好をつけた優雅な足取りで近づいていく(その途中でも何度かセクハラを受けていたが、笑顔で返すだけだった)。

「こんばんはお兄さん。私の踊り、見ててくれたかしら?」

微笑みを浮かべながら話しかける。単なる雑談ですよと言わんばかりの、ごく自然な仕草だ。

ジュン > 「ん…?わっ!?こ、こんばんは」
彼女の胸を思い出しながら妄想に浸ろうとしていたところで声をかけられ
しかもそれがちょうど妄想しようとしていた対象であったことに二重で驚く

「はーびっくりした…うん、ばっちり見させてもらった、とてもよかったよ」
何とか平静を装いながら、当たり障りの内容に答える
まさか胸しか見ていなかったともいうわけにはいかない