2019/10/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にクレス・ローベルクさんが現れました。
クレス・ローベルク > ああ、今日はいい天気だ。
誰も通すなと言われた家の前に立つ男は、空を見て、そんな現実逃避を行っていた。
実際、空は良い天気だし、少し離れた場所にある公園からは、子供たちが元気に遊ぶ声が聞こえる。
長閑だ、とそう言って良い時間なのだが。

「……この"護衛依頼"さえなけりゃあ、なあ」

男が受けた依頼は、とある商人の依頼だった。
とにかく、『割符を持った人間以外を通さない』事。
それが、男に課せられた依頼であった。
とはいえ、それだけならば、『少し特殊な事情がある依頼』という事で納得できたのだが。

「『割符を持ってくる人間』が……全員怪しすぎる……」

誰もが一見普通の平民ちっくな服を着ているのだが、身に着けている小物が明らかに平民では手の届かない高価な品だったり、かと思えば明らかにカタギではない身のこなしをした人間だったりする。
中には、明らかに大きな荷物を馬車に積んでくる者も居る――明らかに人間が入りそうなぐらいの、だ。

「うわー、やだやだ考えたくない。この依頼ってぶっちゃけやみとり……」

あっぶね、と口を閉じる。
万が一誰かに聞かれたら不味い台詞だ。
今ならまだ、『騙されて呼ばれた、ただの冒険者』と言い抜け出来る範囲なのだ。迂闊な事は言えない。
そんなわけで。

「……平和だなー」

と空を仰ぐしかないのであった。

クレス・ローベルク > 嫌な予感がしようが、明らかに犯罪案件であろうが。
それはそれとして、見張りというのは古今東西退屈なものだ。

「ふあーぁ……おなかすいたなあ」

朝からぶっつづけの仕事であるため、昼は摂れないと、覚悟はしてきている。
しかし、それはそれとして、胃が空腹に喘ぐ感覚は耐え難いものがある。
まして、此処は住宅街。昼食のにおいがこちらまで漂ってくる。

「あー、くそ。やってらんねー」

いこの裏取引っぽいものがバレてくれれば、臨時収入なり、いっそ襲撃者と戦い、女なら『お仕置き』して時間を潰せるのだが。
今の所、そういう者も現れない。
何とも不毛な時間である

クレス・ローベルク > 「……早く終わらないかなー」

今日の仕事は夕方までの契約。
まだまだ、先は長そうだ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からクレス・ローベルクさんが去りました。