2019/10/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 自分が任されたお店でなかなか売れないまま残っていた品物を、必要としている別の業者に引き取ってもらった帰り道、途中まで馬車で送ってくれるというので言葉に甘える事にした。
あっという間に暮れていく秋の夜空を、馬車の中の小さな窓から眺めているうちに、歩くよりも早い時間で、宿や酒場が建ち並ぶ賑やかな大通りまで運ばれていた。ここから先は狭い道を行く事になるから、お礼を言って降ろしてもらう。

「ありがとうございました。…はい、気を付けます」

同乗していた業者の人は、これからまた別の場所に取引に行くのだという。自分ももっと仕事を頑張らないと、と思い。頭を下げて、馬車が遠ざかるのを見送ってから、ゆっくりと歩き始める。この時間だと、どの道を通っていくのが一番安全だろうと考えつつ、とりあえず一番近くの曲がり角に入ろうと。

ミンティ > 酒場の窓から漏れる明かりに背を向けて路地へ入ると、当然ながら行く先は暗い道が続く。月明かりのおかげで、なにも見えないような事にはならないし、眼鏡をかけているせいで勘違いされがちだけれど目はいいから、見通しがききづらいという意味での不安はない。
とはいっても、まわりが暗ければ、やっぱり怖いものは怖い。なんとなく息を殺すように歩いてしまうけれど、それで泥棒だと思われても困る。おどおどしている姿は、大体よくない事を呼びこみそうでもあるから、弱気を追い払うように頭を振って。

「……明日、なにしよう……」

なるべく楽しい事を考えていようと、休日の過ごし方に首を捻る。仕事のための勉強をしてもいいし、読みかけの本を読んでしまうのもいい。つい思考の方に意識がとらわれていたから、目の前の急に暗い影が横切った瞬間、心臓が止まるかと思うほど驚いた。
その正体が野良犬だと気がついたから、すぐに緊張を緩めて、ほっと息を吐き。

ミンティ > 悲鳴をあげて、誰かに聞きつけられなかったのは幸い。深呼吸をして気持ちを落ち着けると、ふたたび歩き始める。そのあとはこれといった問題もなく、家まで帰りつけたようで…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──~♪」

雨がしとしとと降り注ぎ、普段に輪をかけて人気のない住宅地の路地を、
下手くそな口笛を奏でながら、太い赤のラインが1本入っている以外はほぼ全てが鈍い銀色の番傘という
奇妙な物体を担いでのんびり歩く、金髪の男が一人。
その傘の代わり、普段羽織っているジャケットは今はその姿が見当たらない。

昼食を終えた後、暇つぶしを求めてブラブラと大通り、路地裏と歩いてきたが、特に何か特筆するものと遭遇するでもなく、
気がつけばこの場所まで辿り着いていた。

先の二箇所に比べると、余計に事件性の少なさそうなロケーションではあるが──

「……まああ人生ドコでナニが起こるか判らんもんだからな」

なんて、眉下げて笑いながら独りごち。
適当に視線を彷徨わせて住宅街の景色を眺めつつ、ぱしゃ、ぱしゃとマイペースに歩を進め続け。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエレイさんが現れました。
エレイ > やがて男は小さな公園に立ち寄る。
一見した限り、他の人の姿は見えない。
まあ当たり前といえば当たり前か、と思ってフンスと小さく鼻を鳴らし。

片隅に設置された東屋の屋根の下に足を踏み入れると、傘を閉じて軽く振って水気を払い。
それを傍らに立て掛け、中のベンチにゆっくりと腰を下ろす。

「……ふぅむ。まああたまにはこんな景色をボケーッと眺めるのも悪くはねぇーか」

頬杖ついて、雨に曇る周囲の景色を見渡し口元を緩めながら独り言ち。

エレイ > しばらくそうして過ごした後、傘を開いてまた雨の中を歩いてゆく──
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエレイさんが去りました。