2019/09/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/狐喫茶ミヤビ」にミヤビさんが現れました。
■ミヤビ > 夜も更けてきたころ。
狐喫茶は夜間営業をしていた。
薬草をお酒につけたものを出し始めたのだ。
娘たちは大半寝ているが、ミヤビがカウンターでぼんやりとお酒を造っていた。
客は殆ど来ていない。大体酒が入れば悪さをする奴が出てくる。娘にセクハラしそうになった奴は残さず出禁にしていたら、客が減ってしまったのだ。
■ミヤビ > 飲むと一発で発情するお酒や、不妊症に聞くお酒など、それなりに売れているものも多いが、酒場で出す種類の酒ではないだろうとツッコミが入りそうなものも多い。
そんな薬効たっぷりのお酒を飲みに来る人はいるのか…… のんびりとさらなる調合をしながら、ミヤビは客のいない店内にいた。
■ミヤビ > これ以上客が減ると夜間営業は廃止したほうがいいということになりかねない。
まあ店自体シュミに近いものではあるのでそれで生活が困るということはないのだが……
ミヤビは誰かと飲みたいなーと思って始めたものなので、できればやめたくはなかった。こう、大人と大人の会話、みたいなものにあこがれていたのだ。
そんな期待に沿う客が果たしてくるのかどうか。それが一番の問題だった。
■ミヤビ > 「んー、誰も来ないですね」
甘いお酒をちびちびと飲んでいる。
媚薬成分も入っているのだが、あまり効果が生じない程度には耐性があった。お薬ジャンキーである。
普段だと娘たちが止めるのだが、セクハラ対策に皆下がらせてしまったので、一人きりだった。
■ミヤビ > 「この際だから、何かすごいやつ作りましょうか」
ゴリゴリと薬草を混ぜ始める。少しお酒が回っているようで、思考が若干ぶっとびつつある。
そして出来上がる蛍光ピンクのお酒。
色もすごいが、効果もきっといろいろやばい代物だろう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/狐喫茶ミヤビ」にクレス・ローベルクさんが現れました。
■ミヤビ > 「ん、お客さんですか」
なんか蛍光ピンクの湯気が上がる、やばそうなお酒をカウンターに置いたまま、客を迎える。
■クレス・ローベルク > 休暇をぶらぶらと王都で過ごしていた男。
適当に足を止めて休むかと思っていたら、珍しい喫茶店があった。
看板には、
「狐、喫茶?」
興味が惹かれたので中に入る。
店内には、微かにだが酒の匂いがする。
夜間は半ばバーみたいな感じなのかなと重い、店内を見渡すと、
「……何だあの、ピンク色の……液体?」
血液かなにかが入っているのならまだ解るのだが、色味がぜんぜん違う。
危ない薬でも売ってるのか、だとしたら一刻も早く回れ右したら良いのでは?という疑問が頭によぎる。
だが、何せ突然のこと。男は、今の所、玄関先で、少し戸惑った表情で立っている
■ミヤビ > 「いらっしゃいませー。席にどうぞ」
そう言って目の前のカウンター席をペチペチして勧める。
メニューは、席のところに置いてあるのが見えるだろう。
「おさけでもりょうりでもなんでもいいですよー」
今日初めての客だ、逃がさないと闘志をあらわにする。
横ではピンク色の液体がぼこぼこ言っていた。
■クレス・ローベルク > 「あ、うん……」
金髪の狐娘が席を勧めてくるのに、つい従ってしまった。
考えてみれば、あからさまに相手は妖狐の類だし、鍋で煮立っているのは怪しい液体なのだが、相手の声に悪意が欠片もないので、ついつい従ってしまったのだ。
……ヤケに気合が入っている気はするが。
「お酒……んじゃあ、取り敢えず、おすすめ……」
と、何時もの、知らぬ店に入った時の口癖を言いかけて、ふとピンク色の液体が目に入った。
もしも、もしも万が一、アレをおすすめとして出されたら、自分の命その他諸々が危ない気がする。
男は慌てて、言いかけた自分の言葉を
「……を頼もうと思ったけど、良く考えたら今日はワインの気分だな、うん!おすすめの、ワインを頼めるかい?」
危機一髪。
アレが何なのかは解らないが、少なくともワインではないだろう。
……たぶん。
■ミヤビ > 「ワインですか。赤と白と特別性とどちらがいいですか?」
そういいながらピンク色の液体を進めてくるミヤビ。
ガラスコップに注がれ、特に暑そうでもないのにぼこぼこと泡立っていた。
「特別性はこれになります」
すごい楽しそうな笑顔でそう勧めてくる
■クレス・ローベルク > 男は実家で薬学系の知識も一通り仕込まれている――故に、危険な毒物や薬品が仕込まれていれば、匂いを嗅げば高確率で気づけるはず……なのだが。
「(やべえ、匂いが複雑怪奇過ぎて何がなんだかわかんねえ)」
しかし、そこまでヤバそうだと逆に気になってくる。
もちろん、飲む気は無い。無いが、しかし店員と客のやり取りとして、
「へ、へえ、特別性。ちなみに、どの辺が特別、なのかな?
もしかして、材料とか?確かに、珍しい色だもんねえ」
と、試しに原材料を聞いてみる。
流石に、幾ら男が女性から嫌われがちだからと言って、こんな堂々と毒を飲ませやしないだろうから、普通の材料か、変わり種だと思う。思いたい。
■ミヤビ > 「まずベースは調合用の高濃度エタノールです。それにヴァニラフロルの抽出液を濃縮したものを混ぜて、そこに……」
とつらつらと嬉しそうに材料を説明していく。
いくつもあげられる材料の名前はすべて、媚薬や不妊治療薬の材料ばかりであり、それをこれでもかというぐらい効力を高める方法で利用していた。
何かそういった成分が解けきれずに蒸発しているのではないかという説明だった。
「といったかんじです」
むふー、とどや顔しながら一息で説明しきったミヤビ。謎のやり切った感があふれていた。
■クレス・ローベルク > こうのうど、えたのーる。
男は、知識として知っている。
解りやすく言えば、『酒の酔う成分そのもの』という薬品だ。
成程、確かにそれをベースにしてしまえば、後は何を入れても『お酒』になるだろう。
だが、その度数は高いなんてものではない。
その上で、説明される他の材料は、男が普段使う媚薬の材料に+αの様なもので、
「……あの、もしかして、誘ってる?
いや、接客とかではなく、所謂セックスに」
幾ら何でも、こんな物を飲まされた日には、正体を失くして目の前の雌に襲いかかるだろう事は容易に想像が付く。
寧ろ、これをさっさと飲んで襲いかかっても誰も文句は言わないだろうと思うが、一応此処は公共の場だ。
マナーは守らなければと思い、一応聞いてみる。
■ミヤビ > 「えー、おにーさんたまってるんですかー。でも私は娼婦ではないので春は売りませんよー」
といいながら楽しそうにピンク色の液体を掲げてクルクルするミヤビ。
顔をよく見れば結構赤く、酔っぱらっているのがよく分かるだろう。
「天才薬師たる私が作った薬を飲めば、一発で気持ちよくなれますよー」
普通の媚薬より、何十倍もの濃度がありそうなそれを飲めば、確かに一発で天国に行けるだろう。いろいろな意味で。
「で、特別性1号にしますか?2号にしますか? それとも3号?」
なぜかいつの間にか種類が増えていた上に選択肢が減っていた。
■クレス・ローベルク > 「あ、そうなの。そうだよね。あは、あはは……」
帰りたい。
凄く帰りたい。
特に、この店員が酔っている事が、更に帰りたい度を跳ね上げていた。
何故、客が酔っ払いの相手をしなければならないのだろう。
でも、一応人外だし、下手な刺激はしない方が良いよなあ、とも思う。
となれば、つまり彼女の勧めに従い、酒を飲むしか無いのだが。
「……」
考える。一号は多分、このピンク色の酒だろう。
二号と三号は良くわからないが、少なくともこのお酒ではないのは確かだ。
その上で、一番避けるべきは、危険度が一番高い酒を選ぶこと……であるならば。
「じゃあ、二号を、お願いします……」
どういう法則に従ってナンバーを振られているかは解らないが、取り敢えず中間が一番安全だろう。
そう思い、酒を注文する。
■ミヤビ > 「二号ですね♡ わかりましたー♡」
嬉しそうにそのピンク色の液体と、奥から取り出してきた青い液体をおもむろに混ぜる。そして混ざって真っ黒になった液体をそのまま二つのグラスに注ぐと、一つのグラスをクレスに渡した。
「一号と三号が合体して力の二号です! では、かんぱーい!!」
そう言って乾杯すると、残ったもう一つのグラスを一気に飲み干した。
■クレス・ローベルク > 「そんなんアリかよ!?」
まさか、ミックスカクテルだったとは。
っていうか、何だ力の二号って。一号と三号は何だったんだ。
そんな疑問が頭に回るが、何故かあっちは既に酒を飲み干してしまっている。
此処で飲まないのは、寧ろ失礼に当たる――それに、闘技場で普段アレだけ面の皮を厚くしている剣闘士が、こんな所で逃げを選べば沽券に関わる。
誇りは大事だ。大切にしなくては。
「ええい、ままよっ!」
一気にグラスを煽る男。
最早望みは、一号と三号が合体して中和されている事ぐらいしか無かった。
■ミヤビ > 「ぷはー、まずい! もういっぱい!!」
力の二号は、混とんとした味だった。苦く、酸っぱく、まずい。薬っぽくてとにかくケミカルだった。
「この二つ、混ぜると効果がすごいんですよ。1+1は2じゃなくて10ぐらいになるんですよー!!」
尻尾をぶんぶん振り、どや顔をするミヤビ。完全に酔っぱらっていた。
■クレス・ローベルク > 「お、ぐっ……!」
愉快そうに得意げな顔をする狐娘。
対する男はと言えば、金槌で頭をぶん殴られたかのような、酔いに打ちのめされていた。
当たり前と言えば当たり前。普通の酒の、何倍もの酒精が含まれた酒だ。
しかし、それ以上に感じるのは、下腹部の、
「いたぁ……!」
むらむらする、だとか、女性を犯さずには居られない、とかそういう次元ではない。
全身の血が、下腹部に集まり、膨張し、その痛みに慄くほどだ。
理性まで失わなかったのは奇跡と言えるが、しかしそのせいで、逆に苦しみが長く続いているようで。
「こ、お……!」
最早恥も外聞もなく中腰になり、脂汗を掻いて我慢する男。
今、此処で理性を失ってしまえば、いよいよ獣になってしまう。
男は必死に、本能と戦っていた。
■ミヤビ > 「技の一号と、力の二号が合わさってー、究極の三号になるんですー♪」
下手な歌を歌いながらクルクルと回るミヤビ。
普段喫茶店をしている店内は薄暗い場所が多いが、隅の方にはソファがあり、寝転がることも可能だろう。当然……
幸い平民地区の住宅街。これ以上客が来る気配もない。
「あははー、大丈夫ですか?」
そう言ってカウンターの向こうから、無防備にクレスの側に回り込み近寄ってくる。
■クレス・ローベルク > 「ふー、ふー……!」
血走った目で、ミヤビを見据える男。
だが、カウンターからこちら側に来た事により、彼女の全景が良く見える様になったのがいけない。
ハイレグに包まれた、彼女の豊満な胸も勿論だが、何よりやや行き過ぎたほどにカットされた股の部分が、どうしようもなく男の性欲を刺激して。
「っ、大丈夫、なもんか……どうしてくれるんだ、これぇ……」
ミヤビも、カウンターから回って、男の下半身を見れば解るだろう。
戦闘用の厚手のズボンを、まるで物ともせずに押し上げる、男の怒張が。
■ミヤビ > 「んえ~?」
間抜けな笑顔をしながら、よく分からない返事をするミヤビ。
無防備であり、ソファに押し倒しても抵抗はできなさそうなのはわかるだろう。
このまま帰るか、押し倒すか……
■クレス・ローベルク > 「……っ」
どん、とミヤビをソファの方向に押しやる男。
最早、我慢の限界――というか、そもそも此処までされて、寧ろ犯さない理由はない。
なけなしの理性を吹っ飛ばし、そのままミヤビをソファに押し倒す。
「君が悪いんだからな……!」
今回の場合のみ正当性のある強姦魔の常套句を口にしながら、男は剣を抜く。
衣服のみを切り裂く、魔法の剣。それが器用にミヤビの胸の部分と、股の部分を切り取る。
そして、自らもズボンと下着を抜いて下半身を露出する。
普段でも、普通の人間以上の大きさの肉棒は、薬で肥大化して更に大きくなっている。
「この……っ!」
愛撫も何もなく、ミヤビの中に挿れようとする男。
何時もなら、寧ろ十分に愛撫や奉仕を楽しむが、今に限ってはそんな理由はなく。
ただただ、直ぐに射精したい、犯したいという本能に従って動いている。
■ミヤビ > 「えっ?」
押し倒されて驚きの表情を浮かべる。判断能力が鈍っていて、状況判断ができないのだろう。
服を切り裂けばその秘所はぐしょぐしょに濡れていて、乳首もガチガチに充血しているのが分かる。薬の効果はミヤビにも当然のように影響していた。
挿入しようとすると、その秘所はすぐに嬉しそうにチンポを咥えこむ。
ぶちぶち、と処女膜が破ける感触がし、ぎちぎちとチンポを締め付けながら、奥へ奥へと簡単に入ってくるだろう。
「えっ? ふえっ♡ ああああああ♡♡♡」
■クレス・ローベルク > 「おっ……!?」
処女膜を貫く感覚に、男は一瞬罪悪感を感じる。
闘技場で処女を貫くのは良い。それは、相手が覚悟していなければならないことだ。
だが、人外とはいえ、淫魔でもない、抵抗できぬ者を、此処まで強引に犯すなど――
「……っっっ、ああああああ……!」
だが、一度肉壷の味を知った下半身は、そんな葛藤を一顧だにしない。
無遠慮に腰を叩きつけ、膣口から子宮口までを、獣のように行き来する。
加減もないピストンは、ミヤビの子宮を持ち上げる様にがつんがつんと叩きつけられ、まるで歓喜するかの様に蠕動する胎内を犯し続ける。
■ミヤビ > 「おほっ♡ おほおおおおお♡♡」
膣口からは破瓜の血混じりの本気汁が大量に漏れ、ソファを汚していく。
乱暴に犯されても快感を感じているようで、顔は発情しきったメスの顔のままアヘっていた。
胸を揉むと、そこからは母乳を吹き出し、お互いの体を汚していく。
膣はギューギューと締め付ける。その締め付けは強く、極上の膣であろう。
それが早く子種を注いでくれと求めていた。
■クレス・ローベルク > 「お、おおおお……!」
元より、彼女を愉しませる為の性交ではない。
男が自分勝手に犯し、射精するためだけのもの。
胸を力強く鷲掴みにして揉みしだいているのも、愛撫などではなく、ただ彼女の身体の柔らかさを確かめ、昂ぶるためでしかなく。
「っ、出るっ……!」
まるで、月単位で溜め込んでいた精を、吐き出すような感覚。
何かに縛り付けられて出せなかったものを、彼女の胎内に全て叩きつけるような。
胸を掴む手が、強くなる。快楽の流れに身体ごと流されそうな錯覚が、彼女の身体を掴ませているのだ。
「と、とまらなっ……」
その射精は長く続き、その全てが彼女の奥へと、注ぎ込まれていく。
■ミヤビ > 「っ♡♡♡」
のけぞりながら、精を全て胎内で受ける。薬により通常よりも濃く、大量の精が出だろう。
それをのけぞり絶頂をしながら受け取り、すべて子宮にため込む。
ボッコリしたお腹にどくどくと注がれる精。
しかしそれでもまだ肉棒が収まらないかもしれない。収まるまで、犯して犯して犯しぬく権利があるのは当然である。
■クレス・ローベルク > 快楽の余韻の中、処女を犯した事による罪悪感が、また脳裏によぎる。
だが、だからこそ、その余韻を打ち消す様に、再び男は快楽を貪る。
急に膨らんだ胎すら、目には入らず、ただただ彼女を犯し続ける。
「お、おおおおおっ……!」
元々、長時間の責めに対応するために、性的な訓練を行っている男だ。
体力精力共に萎える事無く、彼女を犯し続けるだろう。
彼女の酒の効果が、切れるまでは――
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/狐喫茶ミヤビ」からクレス・ローベルクさんが去りました。
■ミヤビ > そうして、薬が切れるまで、一晩おかされ続ける。
大量に注がれ、精を臨月腹ほど膨らむまでにされ……
それでも絶頂し、イクのはとどまることを知らない。
当然、妊娠し、子供を産んでしまうのはいつもの通りであった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2/狐喫茶ミヤビ」からミヤビさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/武具店」にレーナさんが現れました。
■レーナ > それなりに無理なく冒険者家業を続けてはいるがどれだけ大事にしても武器というものは消耗する。
愛用だった件も手入れを欠かしていなかったが遂には限界が来たのか…折れてしまい。
しかも修復不能と言われてしまえば買い替えるしかないと武具店へ。
「使うなら剣だが…しっくりとこないな」
かつての剣と丁度同じような剣が見つからず、いくつか手に取り軽く振るもしっくりとこない。
何度かそれを繰り返せば流石に困ってしまい、剣だけではなく他も見てみるかと武器が並ぶ一角を行ったり来たりと繰り返して。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/武具店」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 己の立場として、普段この様な店を訪れる事は滅多に無い。
平民地区で買い物をする、という身分でも無いし、そもそも武芸を嗜んでいる訳でもない。
武具店というくくりで考えれば、富裕地区に存在する半ば古美術商の様な場所へ調度品を買いに行くくらい。
そんな己が此の店に脚を踏み入れたのは、偶然の産物であった。王都の商人ギルドとの会合の後、軍に武具を納品しているという此の店を覗いてみようかという気紛れ。
ふらりと立ち寄った店で特に何か買う訳でもなく商品を眺めていれば、自分と様に売り場を行き来する女性に必然的に目が向く事になる。
「……随分と悩んでいる様子だが、何か探し物か?それとも、気に入った商品が見つからないという類か?」
戯れ、或いは暇潰し。
冒険者の様に見える女性に歩み寄れば、世間話を振るかの様に声を掛けた。
■レーナ > 長さが合わない、重さが合わない、しっくりとこない。
長剣や大剣、細剣だけではなく槍やメイスまで試しては見たがしっくりこない。
妥協をするかオーダーメイドにするか、どうするかと足を止めて悩み。
そうしていればかけられた声に視線を向け。
「探し物だ。しっくりとくる剣がなくてな」
見ればいかにも貴族という風貌、こんな場所に珍しいと思いながら…つい答えて。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 此方に視線を向けた女性は、意外と若い様にも見える。
長い銀髪と右目の眼帯。フレストプレートが場慣れした冒険者の空気を纏わせているが、案外同年代なのかも知れないな、とも思う。
尤も、歴然とした身長差から自然視線が上向きになり、やはり年上の冒険者なのだろうと内心断定していたり。
「ふむ。私からすれば、振るう事が出来れば武具と言うものはどれも大差無い様に見えるのだがな。まあ、武芸を嗜んでいる訳では無い素人考えだがね」
言葉を返す彼女が手に取っていた武具を一瞥した後、小さく肩を竦める。
「色々と見ている様だが、得物に拘りは無いのか?見たところ、冒険者の様に見えるが」
こうして冒険者と言葉を交わす機会も少ない。
興味津々と言う程では無いが、好奇心を抱いたという様な口調で再度問い掛ける。
■レーナ > 「残念ながら違うな。重心や長さで変わってくるぞ。その辺りは使うものでなければ分らんか」
見た感じ武器をふるうものには見えず、嗜んでいるわけではないという言葉。
本当にそれが判る内容に軽く首を振って見せて。
「剣を探していたがしっくりとくるものがなくてな。仕方なく妥協できるものを探しているだけだ」
本当は剣がいい、しかし無いならと肩をすくめ。
貴族というのはこういう話に興味があるのかと考えて、少し面倒とは思うが説明をする。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「そうだな。私の様な素人が武器の善し悪しだの、使い心地を理解出来るという訳でもない。そもそも、こういう得物で近接戦を行うというのが私は好かぬからな」
軽く首を振る彼女に頷きつつ、重たそうなメイスを一瞥。
こんな物を軽々振り回す者もいるのだな、と感心したり呆れていたり。
「ほう?武具については素人だが、己の命を預ける物であれば妥協はせぬ方が良いと思うがね。妥協した結果危機に晒されるのは、貴様自身の命であろう?」
相手の気持ち等推し量る事も無く。好奇心の赴くままに、愉快そうな口調で首を傾げる。
「金が惜しい、という訳でもあるまい。我が身を預ける武具くらい、精々金と時間をかけてはどうだ?」
■レーナ > 「むしろだ、分かればコレクターのたぐいだと思うが?私も剣以外はさっぱるとわからん位だ」
彼が手にしたのは最初に触れて重すぎると却下したもの。
型にもなっていない動きにやはり武器を扱うにはと見てしまうのは冒険者としての癖。
「もちろん妥協はしたくはないがないもの強請りも出来ん。その通りなだけに耳が痛いな…」
武器に感じては妥協はしたくない、しかしない…そう考えてしまう。
愉快そうな言葉で首をかしげる彼に少しだけきつくなった視線を向け。
「金で済むなら安いものだ。だがな…オーダーするにしても代用品がなければ仕事にならん。
流石に武器が出来るまで仕事は休めないと首を振って見せて。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 「そういうものなのか。冒険者の類というのは、様々な武器を使いこなせるイメージがあるのだがな」
へえ、と言わんばかりの視線を向ける。
とはいえ、それは侮蔑では無く純粋にそういうものなのかという知識を得た様な色だっただろう。
「まあ、冒険者相手に説く様な事でもないとは思うが。その通りだ、耳が痛いと理解出来ているのならば、そうすべきではないのかね?」
と言葉を切った後、彼女の言葉を聞いて不思議そうに首を傾げる。
仕事にならない、という言葉の意味を咀嚼する様に視線を宙に向けた後。
「……休めば良いではないか。日銭に困ると言うのであれば、他にも稼ぐ手段が無い訳ではなかろう。私の目から見ても、貴様は中々良い値で一晩の値がつくと思うが」
それは悪意や嘲りでは無く、純粋な疑問と感想。
冒険者として仕事に出れないのならば休めば良い。日銭が無いのなら別の手段で稼げば良い。
そして、彼女程の美貌であれば良い値で一夜を共にする者がいるだろう、と。"買う"立場である少年だからこその、悪意の無い提案。